2019-06-21

コミュ障だけど献血しても怒られませんか?

コミュ障だけど初めて献血してきたので、他の皆さんの参考になればと思い、記録しておく。

もとより献血に興味はあったのだが、横目で見ながらも実に35年間、スルーして生きてきてしまった。

一応理由があって、幼い頃よりいろんな人の視界に入らないよう、縮こまって生きてきたせいか、体格がかなり小物であり、体重が50kgを上回ることがなかった。

体重が50kgないと何がマズイのかというと、献血界の花形である400mlに挑むことができず、200ml献血というちょっと少ない量の提供になるのだが、医療的には感染リスクを避けるため、できるだけ400ml献血のほうで賄うというルールがあって(例えば800mlの献血必要な人に400ml献血であれば2人から血液提供で済むが、200ml献血から提供だと4人になり、血液を介した感染リスクが高くなる)、200mlのほうは需要が少ないのだ。

から献血に行って、400ml駄目なのかよ、と残念がられたくない。やめてほしい、そんな目で見ないでほしい。なんか微妙雰囲気になってほしくない。もしかしたら怒ってボールペンとか投げてくるかもしれない(そんなことない)。という恐れ(という名の妄想から献血を避けていたのだった。

しか最近得た知識によると、献血バスでは200mlまたは400mlの献血(全血献血というらしい)しかできないが、常設されている献血ルームでは、成分献血というのがあって、これは体への負担が少ないので、男性45kg以上、女性40kg以上であればできるのだという(2019年6月現在情報です)。成分献血とは、簡単に言うと体から血を抜いた後、機械を通して必要な成分をより分け、一部の成分だけを抽出して提供し、赤血球とかはまた体に戻してもらえるので、貧血とか各種副作用になりにくいようだ。提供した成分はガンや白血病などの治療のための血液製剤に使われるらしい。

白血病というと、薄幸の美少女美少年イメージ脳裏にうかぶが、実際のところは50代以上の方への提供が多いらしい。まあそこは正直、残念なところではあるが、もしかしたら50代以上のおじさんでも子供か孫が美少女美少年かもしれないし、おじさんが元気になって美少女美少年が喜ぶのであれば、実質美少女美少年のためになっているわけだし、いちおう納得することにする。

まずは準備から

コミュ障なので、いきなり献血ルームには向かわない。事前によく調べて、会話を脳内シミュレーションしてからでないと、死のリスク社会的な)が高まるである

主に参考にしたのはこちらのページ。

日本赤十字社サイト。いわば献血公式。 

 http://www.jrc.or.jp/donation/

献血は怖くないし、ちょっと気持ちいい デイリーポータルZ

 https://dailyportalz.jp/kiji/140530164259

実際に行ってみる(横浜Leaf献血ルームへの行き方)

仕事休みが取れた金曜日の朝、献血ルームに向かった。

行ったのは、横浜Leaf献血ルームというところで、比較的近いのと、口コミが良さそうだったので選定した。

https://www.bs.jrc.or.jp/ktks/kanagawa/place/m1_01_02_detail.html

横浜駅についたものの、駅前大通り渡り方がわからなくてウロウロするという醜態さらしたが、おそらく横浜西口から地上に出て、左のナナメ前くらいにベイシェラトンに向かう歩道橋があるので、それを使うのが良いようだった。歩道橋を渡ったら2つのビルの間のデッキみたいなところに直結しているが、右側がベイシェラトン、左側が献血ルームのある横浜ファーストビルで、デッキからビルの2階に入れる。直結の入り口が見つからなかったら、いったん1階に降りてからビル1階の入り口から入れる。警備員さんがいたので、関係者以外にはタックルしてくるかと思って身構えたが、会釈されただけで問題なく入ることができた。

献血ルームのある14階でエレベーターを降り、入り口をおそるおそる入ると落ち着いたブックカフェのようになっていた。左側に受付コーナーがあり、にこやかなお姉さまが出ていらした。

自分「あの、初めてなのですが」

お姉さまかしこまりました。他のところで献血されたことはありますか?」

自分「あっいえその全く初めてです」

お姉さま「それではご説明いたしますので、そちらに座ってお待ちください」

チュートリアル

ここからパンフレットを使って、全体の流れの説明や、同意事項などについて一通り聞く。

全体の流れとしては、まずシステム登録したあと、今日献血して問題いか、少量血液を抜いて、チェックを行う。OKであればいざ献血となるので、針は2回ささることになる。

同意事項は、例えば、今日は激しい運動ができないが大丈夫かとか、フロは2時間後以降でなど。また、血液検査した結果をハガキで郵送してくれるが送ってもよいか?なども聞かれる。これは、ぜひお願いすることとした。

それから制限事項として、3日以内に歯医者さんで治療を受けたかとか、、海外渡航歴、過去に輸血を受けたことがあるかどうかなど。説明を聞きながら、はい、いいえと回答していく。

さらに、献血した血液は輸血や血液製剤のためだけでなく、研究に使われる場合もあるようで、これは拒否することもできるが、まあ医療関係研究が主なんだろうから、全部OKにした。

また、献血によって何か体調にトラブルが出た場合献血者のための救済制度のようなものがあるので、これを利用できるので安心してよいとのことだった。

ちょっと残念な会話になってしまったのは、お姉さまが「この後は急ぎのご用事などはないですか?」と質問になったとき、「この後」がどれくらいの時間なのかわからなくて「あっ夕方くらいに家に帰りたいです(※現在AM10時)」と言ってしまい、どう考えてもそんなに拘束される訳ないということに気づいて赤面してしまったが、お姉さまは穏やかな笑顔でやさしくスルーしてくださった。

この方を女神Aとする。

ここで衝撃の事実が判明したのだが、初めて献血する場合は全血献血(200mlまたは400ml)しか選べず、成分献血は2回目以降になるようだった。

というわけで、この記録は結局200ml献血の記録になってしまうのだが、初心者でもあるし、まずはチュートリアル付きのノーマルモードで一度様子を見てみて、問題なければ2周目以降でハードとかルナティックとか、ひいてはルナティック+に挑戦するのが私のプレイスタイルでもあるので、私としては特に依存はない。ただ、成分献血じゃねーのかよ!と思った方はすみません

ちなみに、200ml献血は初回の人か、年齢の若い人にしかやっていないということだったので、私はこのままの体重であれば、次回以降は必ず成分献血になるようだ。成分献血はやや時間を要する(トータル1時間半程度とのこと)ので、できれば予約したうえで、時間的に余裕のあるときにおこしください、とのことだった。

心配していたのは志望動機を聞かれることだったが、なかった(シミュレーション時は一応用意していた)。

一通り説明が終わると、住所氏名等を記入する用紙を渡されるので、記入して、免許証かなにかの身分証明書と一緒に渡し、システム的なのに登録してもらう。

登録中に、2分ちょいくらいのDVDを観るように言われる。さきほどのパンフレット説明抜粋のようだったが、大事ことなので2回言ったんだろうと思う。

DVDを観終わったら、次に静脈認証暗証番号登録するよう言われる。次回からは、登録カードに加えて静脈をピッとやるようで、静脈認証がうまくできないときのみ暗証番号必要になるようだ。

ここでタブレットが登場する。システム登録した情報が表示され、内容が正しいかと、再度、海外渡航歴などについての質問に「はい」「いいえ」で回答していく、きっと大事ことなので何度も確認するんだろうと思う。

入力がすべて終わったら、紙製のリストバンドを付けてもらうのだが、初回の場合はこれに加え、目印になるネックストラップを渡される。

しかし、周りを見渡してみると誰もネックストラップを付けていない。歴戦の勇者たちである初心者丸出しのようで若干恥ずかしいが、頭の中で

異世界に転生したひよっこ戦士が初めてギルドにきて、Lv1のギルドカードを作ってもらおうとするが、周りを見渡すとムキムキの戦士たちしかいない」

という光景がなぜか重なったのでまあよしとする。こんな感じなんだろうな、ギルドカード作ってもらうの。コミュ障異世界転生の前準備として、献血ルームに行くの、おすすめですよ。

次に、血圧測定と血液検査があるが、いったんロッカー荷物を預けて、無料飲み物などを飲んで少し待っているように言われる。

スマホマナーモードであれば持ち込んでOKで、通話通路でお願いしますとのことだった。

血圧と問診と血液検査

ロッカー荷物を預け、自販機の前でしばし逡巡し、アイスカフェラテのボタンを押した瞬間に呼ばれる。

女神Aは「飲み物持ったままで大丈夫ですよ!」とのことで、アイスカフェラテを片手についていく。

血圧測定・問診コーナーでは、血圧を測りながら、いくつか質問される。

「体調悪い感じありますか?」と、「消毒にアルコールヨードイソジン)を使いますが、かぶたことあります?」という程度だった。

血圧は上が105だったが、上は90あればいいそう。

そしてぐるっと裏に回って、別のコーナーで血液検査を行う。

ここでもイスがあって順番待ちがあり、前の人の様子を見ながらアイスカフェラテをちびちびやっていたら全部飲んでしまった。

隣のコーナーでは、歯医者にあるようなリクライニング式のイスに座っている人が献血しており、実際の様子を横眼で様子をうかがうことができる。

血液検査では、少量の血をとって、血液型の簡易検査と、ヘモグロビン一定量あるかをチェックしてもらう。

血液検査の方「両腕の血管をチェックして、良い方の腕は本番にとっておきますね」

左の方が微妙だったようで、左からちょっとだけ血を採られた。その場で、小皿二つに試薬が入ったセットみたいなものが出てきて、血液をポタンタンと垂らして、まずは血液型の簡易判定というのが行われる。

血液検査の方「この2つの薬は、それぞれA型と、B型に反応します。反応というのは、まぜてると固まりが出てくるんですね。あなた場合は両方とも固まりが出てますので、AB型ということですね」

自分「ほほう…」

血液検査の方「次に、後ろにある機械ヘモグロビンの量をチェックします。規定値がこれこれで、上回っていれば今日献血ができます

初心者マークをぶら下げているためか、一つ一つの動作を懇切丁寧に説明してくださるので、ちょっとした社会科見学のようで面白いし、安心できて良い。

無事、ヘモグロビンも条件をクリアしたが、氷だけになったアイスカフェラテのカップをちらっと見て「献血前は、飲み物はできればあたたかい方がいいですね。血管が細くなってしまうので」とのことだった。

初心者レベルが上がった。

検査最後に、ポケベルのようなものを渡される。献血用のリクライニングシートが空いたら、それで呼び出してくれる。

いよいよ本番にのぞむ

受付前のコーナーに戻り、今度はあたたかコーンポタージュを入手して飲んでいると、ポケベルが鳴り、慌てて手にこぼしてティッシュを求めてさまよう(ありました)。

事前に「飲み物のんでいたら、慌てずに全部飲んでから来て大丈夫ですよ」と言われていたが、脊髄反射で慌てる。

血液検査ときに見切れていた、献血のリクライニングシートがある場所に行くと、にこやかで優しげな看護師さんが出迎えてくれる。

靴は履いたまま寝そべっていいらしい。

リクライニングシートには一人一台、テレビがついていて、通販番組をやっていた。

リモコンが与えられるのでチャンネルを変えられる(しかコミュ障なので緊張してリモコン落としたらどうしようなどと思い、リモコンに触らず)。

看護師さん「これから3回消毒していきますアルコールと、アルコールと、ヨードです」

かつてないほど丁寧に消毒してもらう。

看護師さん「では消毒が終わりましたので、ひじを曲げないようにしてくださいね。曲がってほかのところにくっつくと、菌がつきますので」

このお方も懇切丁寧に説明してくださるので非常に安心感がある。いきなりブッスリやったりは絶対しないだろうと思う。

看護師さん「針が普通の針よりもちょっと太くなっています。これは、血球を壊さないようにするためです。なのでちょっと刺さるとき、いやな感じがあると思います。もし、しびれてきたり、痛みが強くなってきたりしたら言ってくださいね

まあ多少痛かったが全然問題なかった。針はさきほどの血液検査とは反対の腕に刺してもらう(いいほうの血管の腕)。

200ml献血は5分ほどで終わった。途中で「今、半分くらいですね」などちょいちょい教えてもらえるのと、テレビが目の前でついているので、それほど退屈ではなかった。

スマホを見ているのもOKらしいが、片手は動かせないので、落っことしたりしそうでポケットからさなかった。もしスマホを見たいのであれば、スマホリングストラップを用意していくと良いと思う。

両手使うゲーム機NGだろうな。

途中でテレビアンパンマンが始まったので、アンパンマン久しぶりに見るなーと思っていたら、「200ml取れましたよ~」と唐突に終わった。

よく献血したらスーッとする感じがするとか言われるようだが、自分はなかった。量が少ないせいかもしれない。

正直に言うと、なんか針刺さってたけど抜けた。という感じで、特に変化は感じられなかった。

そのまま5分ほどリクライニングシートで休憩する。巨大な砂時計が登場し、ひっくり返して5分測られる。砂時計久しぶりに見た。

休憩している間、針を抜いてシールを張ってもらい、しばらく押さえた後、包帯を強く巻いてもらう。包帯は1時間ほどたったら取ってよいとのこと。

ヨードを塗って黄色くなったところは、シールの外にはみ出ているところは拭いてもらえる。シールの下のところは、お風呂に入れば自然と落ちるとのこと。

血圧を再度測ってもらう。先ほどは上が105あったのが、97まで下がっている。まあ、血の量が減ってるから、圧がかからないんだろうな。

重い荷物を持ったりとか、あとバッグを腕にかけたりして腕を圧迫すると、内出血するかもしれないので、気を付けてほしいと言われる。

水分を取るように言われて、飲んだことのないスポドリをもらう(常温だったけどおいしかったです)。

最後にリクライニングシートから降りるとき、降りようとしたところに謎のフットコントローラーがあって、避けようとしたらふらついてしま心配されたが、フットコントローラーのせいであり体調的には問題はなかったのでそう説明した。

赤っぽいファイルをもらい、受付で渡すように言われるので、受付に戻る。

大事ことなので何度でも言うぜ

赤いファイルを受付に渡すと「しばらく座ってお待ちください」と言われるので、ソファに座ってスポドリを開けて飲もうとした瞬間、呼ばれる。何なんだこれコミュ障飲み物を入手した瞬間に呼ぶ決まりがあるのか。ないだろうな。すいません。すべて私のタイミングが悪いんです。ええ、昔からこうです。だいたいいつもなので。

ここで体調について確認された後、お風呂は2時間経過以降でとか、立ち眩みしたら頭からバーンと行く前に、しゃがむか横になれとかのサバイバル指南を受けるが、さすがに3回目か4回目の内容だったのでそろそろ飽きてくる。でもちゃんと聞いているとハーゲンダッツがもらえる。お味は受付の方おすすめの味が出てくるが、この味で大丈夫ですか?と確認してもらえるので、チェンジできると思う。そして、早い時間に来た人限定とのことで、袋入りのなんか高そうなドーナツをいただく。

最後に、登録カードをもらう。次回献血できる日付が書いてある(全血献血のあとは基本的に4週間のようだった)。10分ほど休憩したら帰ってよいが、初回の方はできるだけ30分程度休憩をとってほしいとのことだったので、スポドリハーゲンダッツいただきながらソファまったりする。

マンガ雑誌書籍が置いてあるコーナーがあったが予習にない行動をするとキョドる可能性が高くなるので、横目で見るだけで結局入らなかったが、そこそこ数がありそうだった。

座って、頂いたパンフレットを読んでいると、中に紙が挟まっており、これが最初説明を受けたうちの「輸血や血液製剤以外にも研究用に使うことがある」についての詳細のようだった。

裏面にびっしりと、研究課題記載されており、その中でひときわ気になったのが「ドローン血液を運ぶ研究」だった。

もし私の200mlが、病院製薬会社からお呼びがかからないようだったら、ぜひドローンで運んでみて、振動の影響だとか、高度の変化による影響だとかを調べていただければと思う(※選べません)。なんだったら落下事故を想定して、高いところから落としてぶちまけていただいても文句は言わない。

私の200mlの、今後のご活躍をお祈り申し上げたい。

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