はてなキーワード: ボージョレヌーボーとは
ワインが苦手という増田がいたので、苦手あるいは飲み慣れていない人向けのワイン攻略法みたいなものを書いてみる。
無理して攻略する必要があるのかと言われれば、別にないと答えるしかない。
しかしながら、西洋料理(主に仏・伊・西料理)はワインと一緒に食べることで美味しさが一層引き立つことは間違いないわけで、お酒を飲めるにも関わらずこの至福のハーモニーを知らないまま一生を終えるのはあまりにも勿体ない。
とはいえ、ワインって何だか難しそうで敷居が高いうえに高価なイメージもあると思う。
たかが酒にそんなにお金かけてられない、というのもあると思う。
そこで、ワインを気軽に楽しむための手がかりみたいなものをここに書いておく。
つい先日、「日本初上陸!高コスパワイン!!」と銘打たれた700円のワインを買ったものの不味くて1/4しか飲めなかった自分への自戒を込めて。(残したものは料理用に使う)
なお、ここでは赤ワインのみを対象とする。ワインと聞いてパッと思いつくのはやっぱり赤ワインだろうから。
まず、これが曲者だ。
冷蔵庫は温度が低すぎる。そのため渋みが強まってしまい、味も縮こまってしまう。
よって、室内に置いておくしかないのだが、夏場は室温が高すぎて、これまた美味しくなくなってしまう。
当然、ワインセラーなんてものは愛好家以外持ってないので、飲む時期を選ぶしかない。
シャツ一枚だけではちょっと肌寒いな、そう感じたらワインを買ってみよう。
夏場に赤ワインは飲まない。これが鉄則。
百貨店で買うのが一番無難だと思うが、ちょっとワインを飲みたいなと思ったときに、ワインを買うことを目的に百貨店に行くこと自体は億劫だ。また、そもそも百貨店が近くにない、という場合もある。
ネットは安いし便利だが、送料を考えるとまとめ買いする必要がある一方でそんなに大量のワインは必要ないという問題が出てくる。
そうなると、現実的なワイン購入の場所はリカーショップかスーパーかということになる。
食料品の買い物のついでにサラッと購入するのがもっとも敷居の低いやり方だ。
なお、セイコーマートというスーパー(?)が良いとの噂を聞くが、私の住んでいる地域にはないのでよく分からない。
できるだけ安く買いたいというのが一般的な心理だと思うが、物事には限界というものがある。安いワインだと500円くらいで売っているが、はっきり言ってマズイ。劇マズだ。
この価格帯のワインを買って飲むと、「ああ、やっぱりワインって不味いな。しょうがない、発泡酒飲むか」ということになってしまう。
1,000円から1,200~1,300円あたりが割高感を覚えずに購入できる値段帯ではなかろうか。
まともな4合瓶の日本酒と同等の値段帯であることも大きなポイントである。
まず、大前提として、大手酒造メーカーが輸入しているワインはまずもって美味しくない。ボトルの裏側のラベルに輸入元が表示されているはずだから、そこは必ずチェックすること。誰もが知っている会社名が記載されていたらそっと棚に戻しておこう。スーパーなんかだと、置いてあるワインが全て大手メーカーの輸入品ということもあるので、そのような場合はすっぱりと諦めるべし。
また、安定剤(アカシア)が添加されているワインもだいたい美味しくない。これも裏ラベルに表記されているのでチェックのこと。
低価格帯のワインで個人的にお勧めの輸入業者は「モトックス」と「スマイル」。次点で「稲葉」、「三国ワイン」といったところ。もし、これらの名前を見かけたら、一度購入してみることをお勧めする。
次に、どこの国のワインがよいか、という点について。
よくチリワインがコスパ最高とか言われる。これはあながち間違っていないとは思う。ハズレを引く可能性が低いからだ。1000円前後の価格帯において不味いチリワインというのは記憶にない。逆に、イタリア、スペインあたりは結構な地雷が混じっている。フランスもボルドーを除外すればそんなに悪くない。南アフリカもよいと思う。オーストラリアはあまりよい印象がない。また、この価格帯の国産ワインは論外。
葡萄の品種については、覚えるのが面倒くさいと思うのでこだわらなくてよいと思う。葡萄の品種ごとにワインを造っているメーカーもあるので、美味しいと感じたワインがあれば、同じメーカーの他品種ボトルを飲んでみればよい。
おすすめのワインは、ベタだけれど、チリのコノスル。自転車のラベルが貼られているワインだ。大体どこのスーパーでも置いてあるし、値段も800円くらい。葡萄の品種も主要なものは網羅しているので、飲み比べてみるのも面白い。
フランスワインでボルドーは除外するようにと言ったが、2009年だけは別格。
ボルドーワインは生産年ごとの味の触れ幅が大きく、当たり年以外は大抵美味しくない。
だが、2009年は飲みなれていない人でも美味しく感じるほど出来がいい。
もうあまり見かけることはないと思うが、ボルドーワインは1000円から売られているので、もし見かけたら迷わずゲットしてほしい。
さらに付け加えるなら、ボルドーと並ぶフランスワインの名醸地、ブルゴーニュには手を出さないこと。1000円台のブルゴーニュには地雷しか存在しない。
飲むときには家で一番大きいグラスに入れて飲もう。並々といれずにグラスの1/4から1/5くらいの量を入れて飲む。本当はワイングラスで飲むのが一番よいので、興味が出てきたらグラスが薄くて容量が大きいやつを買ってみよう。安いものなら1000円くらいから売っている。
ワインオープナーはソムリエナイフと呼ばれるタイプのものが一番使い勝手がよい。地味に栓抜きとしても使えるのがありがたい。こちらも1000円くらいから売っている。
以上、これから赤ワインが美味しくなる季節なので、一度軽い気持ちでワインを買ってみてはいかがだろうか。
ただし、ボージョレヌーボーには手を出してはいけない。あれは普段ワイン漬けになっている人がお祭り感覚で飲むものであって、決して美味い飲み物ではない。たとえ「有志以来一番の当たり年!」と銘打たれていても買ってはいけない。
なお、最終的にはネットで購入するのが一番お得で楽チンなんだけれど、ワインセット(10本で1万円など)を購入するのは避けたほうがよい。経験上、美味しいワインが入っている割合は3割から5割くらいだ。ネットで評価の高いワインを調べて買ったほうが満足度は高いと思う。
もうちょっと整理したら……
>id:konekonekoneko, id:shirusu
おまけ