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2021-07-23

[]京本さんの手記

有名漫画家藤野キョウ」さんと私は小学校同級生でした。


同級生といっても、私はひきこもりで、ずっと部屋で漫画を書いていました。

彼女は学級新聞4コマ漫画を連載していて、私は彼女の大ファンでした。

彼女天才でした。

人気者で陽キャ彼女と、ひきこもり陰キャの私は、小学校卒業式の日に初めて出会い、そして、ふたり漫画を書くことになりました。

ひきこもりから救い出してくれたのは彼女でしたが、彼女は私を離しませんでした。

彼女学校に行っている間も、私は彼女の部屋で漫画を書いていました。

親は心配していましたが、私は絵を描くのは苦痛ではなかったので平気でした。

彼女が、私の絵を褒めてくれる事はなかったし、いつも命令口調だったけれど、ふたり名前から藤野キョウ」のペンネームを作ってくれただけで満足していました。

一年かかった読み切り作品入賞した時、ふたりで大喜びしました。

彼女が言いました。

「連載ができたら、すっごい超作画でやりたい」

彼女は話を作るのは得意でしたが、絵を描くのは面倒で、好きではないと言っていました。

客観的に見ても、作画に関しては、私の方が上手に描けていました。

そんな彼女が「藤野キョウの超作画」を目標に掲げてくれたのが本当にうれしかったです。

それから何本も読み切り作品作りました

彼女が出すアイデアからストーリーを膨らませたり、

作画表現試行錯誤したり、ふたりの共同作業は、楽しい時間でした。

作品の質もどんどん上がっていきました。

でも、連載が決まったとき、私はうれしくありませんでした。

だって、「藤野キョウの超作画」は、まだ完成していなかったから。

しかし、彼女は言いました。

あなたは背景だけだから別のアシスタントでも替わりになる。


藤野キョウ」はふたり名前だと思っていたのに、彼女から見たら私はアシスタントにすぎませんでした。

私は今、美術大学作品を作っています

ようやく満足のできる絵が完成間近です。

私の抜けた藤野キョウの連載作品大人気で単行本11巻も出ています

アニメ化も決まりました。

彼女はやっぱり天才です。



でも、その連載作品はあの頃にふたりが目指した「藤野キョウの超作画」ではありません。

過去の私の絵の模倣レベルです。


ずっと、彼女背中を見ながら絵を描いてきました。

でも、もう彼女背中は見ません。

自分と向き合うようになって、やっと「藤野キョウの超作画」が完成します。

もうひとりの「藤野キョウ」の作品

彼女には、この作品の声が届くはずです。

2021-07-22

[]タグ使えって

なんかタイトルルックバックって入ってないから読みにいったら、またルックバックかよ!ってなる事が多い。

もうちゃんタグ付けて。それ読んで避けるから

タイトルの冒頭に、[]で囲った文字入れるだけで良いからな?

[ルックバック]

って。

探しやすくなるからメリットもあるだろ?

ちゃん読み手のことを考えないとタツキ以下だぞ

2021-07-21

[]ルックバックの本当のネタバレ犯人タツ

マンガが得意な小4女子藤野

ひきこもり京本マンガの絵が自分より上手なのにショックを受けるが、そこから本格的に絵の勉強を始める。

努力をして画力も上がるが、小6の途中で京本との才能の差を感じて筆を折る。

先生卒業証書を渡してくるように頼まれ藤野

この先生のやる気のなさから京本不登校の原因はいじめで、それを放置する学校姿勢が透けて見える。

京本から藤野マンガ作品へのリスペクトを熱く語られる。

自分より上だと思っていた相手からの意外な言葉有頂天になる藤野

ここで藤野漫画の賞をとる話を考えていると嘘をついて京本を騙し、支配関係を作る。

自分学校に行っている間に、京本作画をさせて読み切り作品作成。共同名義で漫画の賞に当選読み切りも7本掲載。連載も決まる。

しかし、京本藤野に「無理 ぜったいムリ!」と反対されながらも藤野から離れて美大へ進学。

その後、京本学校事件に巻き込まれる。

藤野事件の後で思い出すエピソード

「だからもしさ もしウチら漫画を連載できたらさ すっごい超作画でやりたいよね」

中略

「じゃあ私ももっと絵をウマくなるね!藤野ちゃんみたいに!」

京本藤野よりも作画が劣っていると思い込んでいる。

「おー 京本も私の背中みて成長するんだなー」

と強がる藤野

一旦はあきらめた漫画を、入賞することができたのは、

京本読み手として、藤野の良い所を引き出す力があってこそ。

そして圧倒的な画力

京本がいなければ漫画家で成功することはなかった。

藤野自身が一番知っている。

しかし、編集者にも京本にも「京本は背景だけ」と話す藤野

別れる時も京本の才能、人格を認めずに支配関係を崩そうとしなかった。

いままでは自分支配していたが、離れてしまっては、京野は自分の才能に気がつき、利用されていたことを知る時が来る。

藤野犯人キックで倒すハッピーエンドでも藤野京本

最近また描き始めたよ!連載できたらアシスタントになってね!」

京本を再度、支配下に置こうとする。

ここでの犯人の言説に注目したい。

犯行動機は、京都アニメーション事件のように、自分作品盗作されたと盲信、というのとは少し違う。

男は

大学内に飾られている絵画から自分罵倒する声が聞こえた」

と話す。

男が犯行の時の台詞

「ちげーよ!!俺のだろ!?元々オレのをパクったんだっただろ!?ほらな!!お前じゃんやっぱなあ!?」

男の聞いた罵倒する言葉

「お前の作品はパクりだ」

という内容であったろう。

作品盗作していると批判されるのは、無名人間に向けられるものではない、作品が世に出ている人に対してである

では男は誰か?

成功した作家

そこには藤本タツキ自身の姿が現れる。

天才と称される藤本タツキの苦悩。

作品の中での人殺しは止まらない。

anond:20210722115509 タグ追加

 
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