2018-12-02

NTT入社して10年ほど経つがとりあえず辞めてません

そろそろ書いとく。フォーラムお疲れ。

まず、NTT研究所がどういうところなのか知らない人が多いので概要から

研究所概要

普通の人がよく知っているドコモNTTデータNTT日本NTT西日本っていうのはNTT持ち株会社の子会社になる。

正確には日本電信電話株式会社っていうんだが、あまりにも知られていないので合コンで言ってもモテないというのは有名な話。

この持ち株会社大手町にあってグループ全体の調整・取りまとめ的なことをやっている(らしい)が、

NTT研究所っていうのはこの持ち株会社存在している。

ただ、ロケーション武蔵野横須賀厚木、がメインどころで後は筑波とか京阪奈とか品川(まだある?)とかになる。

ややこしいのは、ドコモデータ研究組織を持っているし、NTT東西も持ってる(東は怪しいが)。

この辺の違いの表向きの理由は、グループ全体に資するような研究を持ち株でやって、各事業分野に特化した研究・開発は各事業会社実施する、ということになっている。

で、持ち株研究所は3つの領域に分かれていて、誤解を恐れずにわかやすく書くと

先端・ネットワークソフトウェア

という感じになる。

先端ではいわゆるガッチリした研究をやっていて、量子コンピュータなんかはここ。

ネットワークは各事業会社次世代ネットワーク的な研究、というより事業導入をやっていて、NGNなんかはここ。

ソフトウェア・・・まぁいろいろやっている。

で、この3つの領域それぞれに「研究所」が「12個」ある。

12個の研究所をまとめて「NTT研究所」と呼んでる。もちろん正式名称じゃないし中の人はそう呼ばない。

12個もあるもんだから、もちろん研究者もいっぱいいて、2000人ぐらいいる。毎年100人ぐらい採用してる。

まずはそもそもそんな規模の研究所だと把握しておいて欲しい。

部署による

ここまで書いて分かって貰えたと思うが、ぶっちゃけ研究所毎で文化が全く違うし、ネットワーク系の研究所と先端系の研究所は180度全然違う。

例えば厚木はみんなTシャツ海外の人も多いが、武蔵野はみんなスーツオッサンばかりだ。(ごめんなさい)

から支給されるPCなんかの環境全然違うし、上司文句を言って通るとか通らないとかも全然違う。

流石に給与体系は同じだが、評価基準全然違うし、働いてる時間全然違う。

から退職エントリ読んでも「へぇ」としか思えない。

もちろん共通システムがクソだとか大手町が何も分かってないとかいろいろあるが

それで辞めるほどではないので、退職の原因はほとんどが直属上司・その上の上司なんだろうなぁ、と思っている。

自分がいたところは恵まれていてやりたいことをやらせて貰っていたので環境面で文句はなかったし

他の会社個人では絶対に買えないような数億円の装置を割と自由に使えたりしていた

ただ、ソフトウェア系は結局AWS使ってたりオープンソース使ったりしていてあまり大企業の強みは活かせてないだろうとは思う。

とはいえ、それも部署による気がする。同期その他の話を聞く限りは。

給与は安い、が・・・

辞める人が皆「給与が安い」といって辞めていくが

そんなことは就活の時点で山のように聞かされていたはずなのに

何を今更、としか思えない。

給与を求めるなら金融系に行けば良いのに。

とはいえ、他のIT企業だけでなく大手企業と比べても給与は安いし、ボーナスもアホらしくなる。

なので是非とも給与を上げて欲しいところではあるが、そう単純では無い。

研究所給与NTT東・西などの事業会社にある程度合わせてあり、彼らより極端に高い賃金設定にできない。

研究所は人事交流という形で特にNTT東・西に人を送り込んでいる。

異動にはネガティブイメージはなく、むしろ出世コースだし、優秀な人ほど送り込むようになっている。

まり研究所賃金だけ優遇すれば各事業会社に異動した人は給料が大きく下がることになるから

下手したら異動先でぐーたらに働いてさっさと研究所に戻させようとする人が出てくるかもしれない。

結局、グループ全体で賃金体系を見直さないといろんなところで無理が出てくる。

余談だがデータドコモ給料グループ内でもトップクラスなのでみんな異動したがる。

やりたいことが出来ない

結局、辞める理由は1位が大学に戻って楽しようって奴と、2位がやりたいことが出来ないって奴。

特にソフトウェア系は研究所組織的にやりたいことが出来ない。

研究所あくまでも研究をやりやすいように組織ができあがっているので、例えば論文を出したり海外に発表へ行くのは楽にできる。

ところが研究成果を世の中のサービスにしようとすると、サービス提供してくれる会社グループから探してこないといけない。

運良くそういう会社が見つかっても、会社間の取引なので非常にいろいろな手続きを踏まないといけない。

もちろん、その辺りをいろいろ工夫してサービス化しやすいようにしてはいるが

普通IT企業と比べたら圧倒的にサービス化しにくい組織になっているのは変わらない。

いっそのこと先端系意外の研究所は無くしてしまって全員事業会社へと異動した方が幸せになれると思う。

NTTは辞めてません、が

正直、上記のような不満を持っていたので転職する気満々でいろいろ探していましたが、そもそも入社したとき志望動機である

「全国どこでも自分技術を導入できる可能性」

に魅力を感じたのもあって踏みとどまってました。

年俸面でも日本給与が上がっても大して生活は変化しないという現実を知った後だったので特に魅力も感じなかったです。

で、上司や人事にいろいろそういう相談をしたところ、割とあっさりと(とはいえ半年ぐらいかかって)事業会社へと異動させて貰えました。

会社をまたがずにサービス化できるのでいろいろとやりたいことが出来てきています

まぁとはいってもやっぱりサービス化するのは大変で、もっと普通ソフトウェア企業になれないか模索しているところです。

なので実は今は研究所には居ません。首輪が付いた状態なのでいつか戻されるのでしょうが、なるべく戻りたくはありません。

強引に戻されたら、退職エントリを準備するかもしれませんが、人事は意外と優しいので、無理矢理戻すことは無いと信じています

  • 結局持株の外にいるんだから現状わかってないわけでしょ。 物知り顔でぐたぐだ話してるけど知識が古くてずれてる。

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