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はてなキーワード: ケマル・パシャとは

2024-08-10

anond:20240809212549

とても面白かったです。

当方結構前ですがエジプトに計2年くらい滞在アラビア語目的留学)、多少アラビア語を話しエジプト人と交流のあった人間ですが、イラン人ペルシャ人)がアラブ人を嫌って見下している感じはわかります。まぁ実際、歴史的に見るとイラン先進文化的な国で、人も繊細な感じがします。

それに比べるとアラブ人イスラーム以降にイケイケで拡大しただけで田舎くさい感じがするし、特にエジプトは「アラブ大阪」という感じでコテコテから水と油かもしれません。言語もまったく違いますしね。

そして多くのエジプト人(もちろんすべてではない)はイラン人シーア派の人を蛇蝎の如く嫌っています無神論者とか共産主義者と同じくらいイメージが悪い感じです。キリスト教徒のことはそんなに嫌っていないし、エジプトには1割くらいコプトの人がいますから、まぁ宗派対立がないとは言いませんが、割と知っているしそれなりに共存しています。(追記当方イスラームへの関心もありアラビア語を学んできたので、イスラームシンパシーがあるのですが、エジプトにいると正直、コプトの人の方が上品で話が通じる確率が高い感じです。ただ、少数派はどこでも品が良い=そうでないと生き残れない、ということかもしれません。ハーリド・アル=ハミーシーの『タクシー』という小説勉強用に訳したりしていたのですが、この中でも、イスラーム的に非常に尊敬できる態度を取っていたタクシー運転手が実はキリスト教徒とわかり、語り手が恥じ入り、多数派エジプト人のだらしなさを嘆く下りがあります

「同じイスラームの中の異端こそが憎い」わけですが、この「全然違うと許せるけど、ちょっと違うと許せない」という感情一般によくあることでしょう。日本韓国だってよそから見たらめちゃくちゃ似ていますが、だからこそ変な悪感情を抱く人たちもいます隣国なんてそんなものかもしれませんね。

ちなみにカイロの町には稀に観光客イラン人もいますが、服装などの違いで一目でわかります特に女性はアップにした髪で後ろを盛り上げて前髪チラッと見せる感じが独特ですよね。顔つきもイランの人はシュッとしている印象。もちろん、嫌っているからといって道を歩いているとボコボコにされる、とかいうことはありません。

エジプトから見た隣国イメージについては、個人的に気になったので結構多くのエジプト人に聞いてみたことがあります

あくま個人観測した範囲ですが、サウジイラクなどの湾岸諸国についてはとりあえず「金持ち」。サウジにはエジプト人が大勢出稼ぎに行っています

エジプト地域大国で、アラブ諸国の中では人口で突出していますが、逆に人間以外なにもないので、サウジにはエジプト人が教職などでたくさん入りました。エジプトには世界最古の大学・アズハルがあります。その教師たちの一部が極端なサラフィー思想サウジに持ち込み、それが後の過激派組織を生む一契機になった、とかも言われています(まぁ色々な要素があると思いますが)。

シリアについては、上品イメージエジプト方言から見るとシリア方言フスハー(正則アラビア語)に近く、なんか「京言葉」みたいな感じがします。時代劇セリフを敢えてシリア方言でやっていることがありますエジプト人はうるさいけど、シリア人は物静かな感じがします。

アルジェリアとかモロッコとか、いわゆるマグリブ地方については全然別世界という感じでよくわかりません。この辺は方言も非常に異なり、エジプト人でもよくわからないようです。湾岸パレスチナシリアあたりの言葉エジプト人的には慣れれば問題ないようですが、マグリブフランスの影響も強く難しいようです(エジプト方言に親しんだ一ポンコツ外国人的には、パレスチナシリアくらいでギリなんかわかる程度、湾岸でもうわからないです)。

ここまではアラブですが、トルコについてはイランのような悪感情は持っていないですが、文明的、支配者層のイメージそもそもエジプトは元々オスマン帝国の版図にありましたし、あの辺りは日本のようにネイション区切りがわかりやすくなく、例えばエジプト人なら「エジプト」「アラブ」「ムスリム」と複合的なアイデンティティのあるものですから、割と連続なのだと思いますトルコ系の血の入った人は沢山いて、トルコ語由来の言葉も多いです。

エジプトに行くと「旦那!」「ミスター!」みたいに呼びかける「バシャ」という言葉をよく聞くと思いますが、これもトルコ語です。ケマル・パシャとかの「バシャ」。アラビア語はPとBを区別しないので(日本人にとってのRとLみたいな)、「バシャ」みたいに発音します。

話がズレますが、イタリアエジプト地中海を挟んで目と鼻の先なので、イタリアとも言語的に被るものがあるようです。アレキサンドリアなんて地中海文化で、大昔はローマ帝国の一部でしたからね。

こういう風に色んな支配者が入れ替わってきた地域歴史を考えても、アラブの拡大があくまイスラームの拡大であったのに対し、イランイランで割と確固としてあり続けていますよね。イスラーム化することでアラブ化した地域と、ムスリムにはなっても自分たち言語文化を維持した人たちがいるのだと思います

2019-09-17

日本第二次世界大戦で負けた後

ケマル・パシャ的な人物が現れて革命起こしてたらどうなっていただろう

2009-04-07

ケマル・アタテュルク銅像野ざらし事件

http://www19.atwiki.jp/torco/pages/1.html

まとめwiki

/トルコと言えば親日。その事実はもはや過去のものとなってしまったのかもしれない。

というのもトルコ国父の銅像が、二年ほど前から新潟県柏崎市で野ざらしになってしまっているからだ。


/トルコにおいて、この国父の影響力は今でも絶大である。

ムスリムが大半であるはずのトルコが、イスラーム法で統治されていないその理由。

それが、ケマル・アタテュルクだ。ケマル・パシャといった方がなじみ深いあろうか。

トルコ情勢はいつも不安定だ。イスラームと現代民主国家の間でいつも揺れている。

その二つを強烈に抑えているのが、国父への敬愛なのだ。


/また彼は日本シンパシーを感じていたようでもある。

シンパシーは言いすぎかもだが、まあ手本にはしてただろう


/それにアタテュルクって名前自体にテュルク(トルコ)って入ってるしね


/この銅像は友好の証として送られたそーです



/この一連の流れにはひっかかる所はある。

(それは”日本人的なるもの”だったり”建前”だったり)

そういうところはあるが、銅像は救うべきだということだけは言えると思う。

2008-10-09

文学部出身者と物理学のことば

ノーベル賞ニュースの直後からネット物理学キーワードを読んでたんだけど、気づいたことが一つある。

内容の意味が本当にわからない。

今まで、自分はそこそこ頭が良い、書かれた文章で理解できないなんてことはない、みたいにうぬぼれてたんだけど、そんなことはないんだと実感した。他の理系分野はけっこう理解できるのに物理学だけはウィキペを読んでても本当に一言も理解できない。これから先もわかるようになるなんてことはないと達観させられるような意味不明さだ。これはちょっとした絶望だけど、ちょっとした安心でもある。人生の不可能性を知ることは可能性に想いをはせるよりも大事なことだ。まぁ、これは逃げ口上だけどな。

しかし、物理学の用語はなにを見てもおもしろいものばかりだ。語感がいい。「ケマル・パシャ」やら「世界5分前仮説」やら「童子切り安綱」みたいな言葉を呟くだけで快感にひたれる文学部出身者にはたまらない世界。たとえば「ゼーマン効果」「マクスウェルの悪魔」「クォーク」「不可逆性問題」「量子色力学」「チャンドラセカール限界」「ドリフト電流」「ローレンツ力」・・・とにかくいい。書いていくときりがないくらい魅力的な言葉だらけだ。

文学部を無断で代表して言わせてもらう、こういうの大好きだ。なんでこのフレーズの後にこの言葉がくるの?というサプライズ感がたまらない。口に出すだけで気持ちよくなる。だから許してほしいんだ、エントロピー日常会話で使ってみたり、生きる辛さを重力に喩えてみたりする無礼を。翻訳がいいんだろうか、よくわからないけど、とにかくあこがれるフレーズには違いない。なにも知らない文系は羨望の気持ちでもって物理学言葉を盗用する。たぶんこれからも。

もうそろそろ誰も見なくなったと思うので自分の弱小ブログに貼り付けておきました。

ソーカル事件?あれもワクワクしたけど種類が違う気がする。

 
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