2018-04-24

財務省事務次官セクハラ疑惑報道に関して、私が問題に思うこと

長めです。

私は普段からいくつかの報道番組を録画して関心のある部分だけざっと視聴するようにしてるのですが、

今回の事柄テレビ報道問題に感じてる事があります。(新聞は読む習慣がないのでテレビ報道のみについて)

端的にいうと報道番組必要な手順をスキップしてないか?と感じます

まず、私達の住む社会セクハラに対して厳しい態度で臨むという選択に全く異論はありません。

一方でそういった事が起こったとされた場合、何が妥当事実かについて十分な調査検証が行われてない段階で、

誰が加害者で、誰が被害者か、何があったかなどを断定的に語られるのは非常に危険だし、公正な態度ではないと思います

特に報道機関においてではです。

一般の人同士が世間話をするのと、要求される社会役割や影響力が全く違います

私は法律専門家でも何でもありませんが、刑事裁判においては「無罪の推定」という原則があるそうです。(推定無罪という言葉の方が一般的ですが)

検索すればその定義がすぐ出てきますが、以下の文を日本弁護士連合会サイトから引用します。

 「無罪の推定」とは、犯罪を行ったと疑われて捜査対象となった人(被疑者)や刑事裁判を受ける人(被告人)について、

 「刑事裁判有罪が確定するまでは『罪を犯していない人』として扱わなければならない」とする原則です。

 (引用ここまで)

法律世界において、一つには刑事裁判の立証責任所在を示す意味もあるそうですが、

もう一つの意味引用文のままで十分理解可能だと思います

今回の事柄は(少なくとも現段階では)刑事事件ではありませんし、民事裁判でもありません。

ですから刑事裁判原則をそのまま法的に適用しようとは全く思いません。

しかしこの原則意図するところは、人と人のトラブルが起こった時には常に留意すべきではないでしょうか。

繰り返しになりますが、特に報道機関においてではです。

被害にあったと一方の側が主張しており他方がその事実否認しており、また提出された証拠妥当性、当時の状況等々に関して

十分な確認検証がなされない内に、「誰が加害者である」「誰が被害者である」といった断定がいくつも見られました。

更には加害者とされた側に対して「事実」を認める事を要求したり、謝罪要求したりする事もありました。(この場合の「事実」は批判する側が想定している事実です)

報道機関においてだけでなく、政治の場において国家議員の方々も同様の言動が見られました。

直接的に「誰某は加害者である被害者である」と言わなくても、「被害にあった女性記者」という表現被害事実であったという事実認定が前提になった言葉です。

セクハラ発言」という表現もある発言セクハラに該当するという事実認定が前提になっています。(「事実認定」という言葉一般的な意味で使っています。私は法律専門家ではないので)

言外のニュアンスといった問題ではなく、ある事実認定が前提になった発言が多々みられました。

「あのような発言はどこで誰に言ってもセクハラである」と考える人いるかもしれませんが、私はそれは状況次第だと考えます

以前読んで個人的に大変参考になったブログ記事を貼ります

http://d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20090218/1234934521

中年男性性的発言に対する嫌悪感から即座にセクハラ認定していないでしょうか。

何が妥当事実かを追求するには様々な可能性を想定し、また様々な事を疑わなければならないのではないでしょうか。それには被害を訴えた側の証言も含まれるはずです。

加害者とされる側に対しては検証を経ない粗雑な断定を下す一方で、被害者とされる側に関しては考えうる可能性を述べる事も「被害女性」を更に傷つける行為だと批判する人もいました。

もちろん私もこの場合被害を訴えた女性がいわゆる二次的な被害に合わないように配慮するのは必要モラルだと思います

しかし、であれば、加害者とされる側についても必要検証が終わるまでは当該の事実に関する推測は控えるべきではないでしょうか?

対応についての批評は含みません。あくまで疑いを受けている事実に関してです。) 

一方の側が配慮され推測も抑制された状態で、他方が様々な推測を述べられる状態報道において連日続けば

視聴者の印象はある方向に導かれるのは必然で、その事によって社会的制裁がなされてしまうのではないでしょうか。

必要検証を経ず、報道機関によってです。

それは私は非常に不公正で危険な事だと考えます

念の為、本当に念の為言いますが、私は疑われている事実などなかったと主張するのではありません。

疑われている事柄事実なら、必要謝罪処置が当然行われるべきです。

しかしそれは、繰り返しになりますが、十分な確認検証の後なされるべきではないかと主張しているだけです。

また言うまでもないかもしれませんが、仮に今後の検証によって、この次官が疑われている事柄が全て事実だと判明したとしても、私が申し上げた論点はやはり問題だと思います

例えば、ある刑事事件において警察犯罪を立証する十分な証拠が得られないので、被疑者自白強要を行い裁判有罪が確定したとします。

この時、その被疑者が実際に犯行を行っていたかどうかに関わらず、この警察の行動は違法であり批判されると思います

後に被疑者が本当に有罪だという証拠が見つかった時、「どの道有罪なんだから問題ない」とは法律ジャーナリズムに携わる方達は決して言わないと思います

そこまで悪質なものかと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、報道機関の持ってる影響力、言い換えれば実際的権力を考えればそんなに差のある話ではないと私は思います

最後に、上で述べたような性質発言をする人ばかりではありませんでした。

慎重でバランスのとれた発言もあり、被害を訴えた側について疑いを投げかけた発言もありました。

しかし私の視聴した範囲ではそれらは極少数でした。

一人ひとりの発言引用すると、様々な論点が出てきてしまうのでやめました。

論点拡散してしまうと、私が重要だと思ってる論点が見えづらくなるので。

  • どんな凶悪事件も判決が出るまで一切非難するなと今まで主張してきたならまだしも 今回に限って急にそんなことを言い出しても全く説得力がないね

    • そういった恣意性を疑うのは非常に妥当だと思います。 事実、私はSNS上にこういう主張を載せたのは人生で初めてです。 ここって初投稿だと他の方に分かるようになってるのかな? ...

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