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2024-09-29

キョンの事がいまいち好きになれなくなった

昔、涼宮ハルヒの憂鬱にハマっていた。

アニメエンドレスエイト消失映画も見たし、聖地も巡ったりした。

原作もくまなく読んで、伏線らしきところをチェックしたりもした。

色々あって、別のアニメが気になり始め、同時に原作刊行がゆったりめになったのもあり、ハルヒに触れなくなった。

最近、また再度興味が出て、最初から読み直してみているが、どうにもキョンに納得がいかない。

そもそもキョンが「10代の男子であることを考えて、なおかつ「素直にはものを言わない」(=いわば信用できない語り手)でもあるから、多少は仕方ない。

だが、どうにもそれを踏まえてもよく解らん、となる。

個人的にはどうにも長門の扱いが腑に落ちない。

特に顕著なのが消失の中での長門への感情

消失の受け取り方はそれなりに読者・視聴者でさまざまかと思うが、あれはラブストーリーだと思っている。

キョン長門世界改変を(エンドレスエイト等を踏まえての)バグである、またはSOS団活動を経ての感情の生まれであるとしている。

私は前者は確実にないだろう気がした。無論長門もそれなりに疲弊はしただろうが、「バグ」と片付けるのはどうなのかと疑問に思う。

後者SOS団活動を経て感情が生まれた、というのは「お前解ってて言ってるだろ」と思ってしまった。

長門は「キョン自分を選んでほしい」というように思っていたように、私には感じる。

初期の探索の時に、図書館カードを作ってくれた。それが嬉しかった。でもそれを「嬉しい」と実感し、伝えるまでにも時間がかかった。

ともあれ、その探索の時のカード発行とそれ以後に、長門の中で恋心が生まれたというのは、私の妄想ではないと思う。妄想だったらすまん。

しかし、キョンはかたくなに長門にたいして「バグ」「感情が生まれた」「疲れている」というふうに話す。

そうかも知れないけど、あんなふうに接している消失長門の恋心を解らんはずがない。おそらく、解っているうえでそう話す。

はいわゆる長門推しでもないし、キョン長でもない。だが、そんな私ですら「そりゃねえよ」と思ってしまった。

「気付いていながらスルーする」というのは、そういう気がないからと断るよりタチが悪いんじゃないかと思う。

私だったら好きな相手にその想いを気付かれながらも、その想いの存在すら認められなかったら悲しい気がする。

だいたいキョンはまだ高校生男子で、しかも素直ではない、かつかなり面倒くさい性格をしていることを鑑みればこういう態度も仕方ないだろうし、

メタ的に見れば読者への明言を避けたということもあろうとも思う。

だがやっぱり何度考えても「そりゃないぜキョン」という感情が出る。

ハルヒとの関係すらもあやふやに流されている中で、長門だけ明確に「ふってしまう」というのは出来なかったとしても、なかなかしんどい

とはいえ、巻を重ねるにつれある程度そういうモヤっとする部分は薄まっているので、新作は楽しみ。

ただ、やっぱり消失長門への感情は「そりゃないぜキョン」と思ってしまう。なぜ当時はさらっと読み流していたんだろう。

2013-09-22

昼飯を食うために専門学校体験入学に行った件(午後の部)

 前のエントリー(午前): http://anond.hatelabo.jp/20130922123915

 タダで貰った仕出し弁当は美味しかった。

 もう用事(昼食)は済んだ。帰りたい。

 ただそういうわけにもいかず、激しい帰宅衝動を抑えながら、午後は小説家養成講座の体験入学に参加した。

 小説にはあんま興味ないけど、声優お笑いのコースは“実技”があるらしく、消去法で小説講座選んだ。

 腹が膨れて眠くなり始めた頃、会議室みたいな部屋に呼び出された。

 小説家養成講座の説明をその小部屋で受けた。

   オジサン「みなさんの夢を叶えましょう!」

   オジサン「うちは業界に強いコネクションがあります

   オジサン「小説には書くためのメソッドがあるんですよ」

 たぶん学校職員と思しき怪しげな(名乗りもしない)オジサンが、胡散臭い話をする。

 自然食料品店にお年寄り集めてやる催眠商法自己啓発セミナーみたい。

 そのインチキ話を、頭の悪そうな若い聴講者が「うんうん」と聞いている。私はこの文章打ってる。この世界おかしい。

 学科講師陣が紹介されるのだけど、知らない人ばかり。ああ、あかほりさとるは知ってる。

 余談だけど、「あかほりさとる 今」ってサジェストするGoogle先生マジ鬼畜

 怪しいオジサンが消えたあと、ヨボヨボのお爺ちゃんが現れた。

   お爺ちゃん「ライトノベルというのは……」

 模擬授業が始まった……ようだ。

 日本語がたどたどしい若い聴講者がよく分からないことを言って、お爺ちゃんの講師が聞き取れない返答をする。やっぱりこの世界おかしい。

 お爺ちゃん講師が『涼宮ハルヒの憂鬱』のあらすじを説明し始める。突然。なぜかは分からない。

 途切れ途切れに聞こえてくるハルヒのあらすじを聞いて、若い聴講生が「うんうん」ってうなづいている。何に納得してるんだよ。

 お爺ちゃんが「長門」っていうたびに戦艦のそれ想像しちゃって、笑うのこらえるのが大変だった。従軍経験あってもおかしくない御年。

 消失長門はいつ来る!?

 と思っていたら、今度は『僕は友達が少ない』のあらすじの説明が始まった。やっぱり突然。もう驚かない。いっそ太平洋戦争の話してくれ。

 ホワイトボードに震える手で何か書くお爺ちゃん。読めない。

 英語リスニングテスト並みの集中力を傾けて聞くと、お爺ちゃんはライトノベル歴史を説明しているらしかった。

   お爺ちゃん「昔はジュブナイル小説と呼んでね……」

   お爺ちゃん「ハルヒきっかけで市場が拡大してね……」

 おい新井素子は? 『ブギーポップは笑わない』は? ジジイすっ飛ばし杉。

 乱暴なラノベ史概論の次は神話論。超展開。接続詞使って。

 私、キャンベル神話構造くらいは知ってるけど、お爺ちゃんの話全く分からなかった。こいつ、本当にただの古参兵じゃないのか?

 明らかに神話ではないのだが、お爺ちゃんは朗々と小説(何か分からんタイトルぐぐっても出てこない)を読み上げ始めた。だから早く従軍体験語れよ。

 お爺ちゃんの長い朗読が終わったあと、質疑応答。ええと、ビルマ戦線凄惨さ聞きたいんですけど。

2010-02-08

消失

昨日、映画館行ったんです。新宿バルト9

そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで入れないんです。

で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、涼宮ハルヒの消失、とか書いてあるんです。

もうね、アホかと。馬鹿かと。

お前らな、涼宮ハルヒの消失如きで普段来てない映画館に来てんじゃねーよ、ボケが。

消失だよ、消失

なんかカップルとかもいるし。恋人2人でハルヒか。おめでてーな。

よーしオレEnter押しちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。

お前らな、消失原作小説やるからその席空けろと。

映画館ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。

隣に座ったうるさい奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、

刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。

で、やっと入れたかと思ったら、隣の奴が、消失長門の方がいいよな、とか言ってるんです。

そこでまたぶち切れですよ。

あのな、消失長門なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。

得意げな顔して何が、消失長門の方がいいよな、だ。

お前は本当に消失長門の方がいいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい

お前、消失長門って言いたいだけちゃうんかと。

涼宮ハルヒ通の俺から言わせてもらえば今、涼宮ハルヒ通の間での最新流行はやっぱり、

佐々木団、これだね。

佐々木橘京子周防九曜。これが通の萌え方。

佐々木団ってのはまだまだ謎が盛りだくさん。そん代わり出番が少なめ。これ。

で、それに藤原パンジー)。これ最強。

かしこれに萌えるとなかなか出ない「驚愕」に悶え苦しむという危険も伴う、諸刃の剣

素人にはお薦め出来ない。

まあ結論としては消失すごく良かったよ。京アニありがとう。

2010-02-06

劇場版 涼宮ハルヒの消失 ネタバレ感想

劇場版 涼宮ハルヒの消失 ネタバレ感想

ネタバレといっても原作読んだ人間に対してネタバレになるようなことは殆どない。

演出は強化されているが、基本的には原作に忠実な映像化である。

原作を読んで映像化を今の今まで待ち望んでいた人たちはきっと満足出来るはず。

印象に残った演出は二点。

キョンの選択が可視化されているところと、屋上での約束のシーン。

キョン長門理想ではなく現実ハルヒSOS団を選びとったことが、栞と入部届と言う形で可視化されている。

思えば、どちらも長門から与えられた紙切れ一枚である。

キョンの自問自答の精神世界の中ではスポットライトが照らされてわかりやすく対比されているし、

入部届を消失長門に返すときに、ポケットから滑り落ちた栞を掴み直すシーンにも現れている。

力を込めて握ったのでシワが付いた栞と、綺麗に折りたたまれた入部届というのも対照的だった。

キョンがただの巻き込まれた一般人から、世界を自発的に守るメンバージョブチェンジした瞬間が視覚的に描写されている。

ラスト、屋上でキョン長門に何かあってもお前を取り戻すと約束するシーン。

原作でもそこだけ切り取れば愛の告白にも聞こえるシーンだったが、演出が強化されたせいで余計そう感じた。

長門の手をとり跪いて約束し、多分寒さなんて何でもない長門に対してコートをかけ自分病院パジャマ一枚になり、

挙句の果てには「ゆき…」と下の名前を言う(嘘)。

コレが恋愛映画なら間違いなく二人はくっついて終わるのだろうが、生憎これはSFっぽい何かだった。

キョンがえらんだのは長門本人ではなく、あくまで長門がいるSOS団である。

おそらくは長門もそれで満足したのだろうが、見ているこっちとしてはひたすらに悲しい。

最後の選択を委ねたキョンは、長門理想を選んでくれなかった。

見た目は告白だが、その実意味的には振られたも同然である。

あと、杉田は本当にお疲れ様。長門キョン物語なのに長門はさっぱり喋らないため、案の定2時間モノローグ込で喋りっぱなしである。

エンドレスエイトのガッカリ感を吹き飛ばしてくれる素晴らしい映画だったが、原作があんな調子では涼宮ハルヒシリーズ映像化はこれで最後かもしれないと言う予感もする。

京アニさん、ここは一つ一応キリよく終わっている学校を出よう!アニメ化(ry

 
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