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2023-04-09

[]4月8日

ご飯

朝:おうどん。昼:カップ焼きそば。夜:牛丼サラダ豚汁キムチたまご

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみ

神田アリス推理スル

EVEシリーズを見事に復活させたElDiaからの発売で、志水はつみがシナリオライターを務めた百合ショートミステリアドベンチャー神田アリス推理スルの感想を書きます

高校生神田アリス主人公学校で巻き起こる様々な日常の謎を、茶道部部長にして魔女と称される佐和良義、幼馴染の穂高らと解き明かしていくストーリー

短編連作のような構成で、複数事件解決していきながら縦筋が進んでいく。

百合とあるだけあって、女性同士の恋愛が毎回の事件にも縦軸にも関係している。

情緒ある風景や季節の描写などの地の文に文量が割かれていて、雰囲気を感じさせるシーンが多いのが特徴的だった。

恋愛についての感情や性欲にまつわるの揺れ動きについても文量は多めで、特に主人公が興奮したとくにお腹下半身に熱の滾りを自覚するところは面白かった。

ミステリについては、非常に面白くなかった。

1話より2話が、2話より4話が面白くなく、どんどんミステリ部分が楽しくなくなっていった。

(3話はミステリ一切無しなので楽しめた)

あらすじの紹介のところで便宜上日常の謎に分類したものの、正しくはないだろう。

馬鹿にする意図はないので、Twitterバスるために作品コケにする気を衒った言い回しでチョケたくはないが、ここまで面白くないと何かこういう遊びをして揶揄うことで元を取りたくなる気持ちもなくはない。

1話フーダニットものの、犯人特定に至った経緯が良くわからず、何故かタイミングよく犯人犯行現場に戻って証拠隠滅を図ろうとしてくれたおかげで見つけられたという結果オーライ推理

その上、犯行動機というか、そもそも何がしたかったのかのか何が何やらで、女の子同士の恋愛でそれをミステリの謎と関連させたい、という気持ちが先走りすぎていて、意味がわからなかった。

2話もホワイダニットものと言えなくもないが、そもそも謎というか単にヒステリー起こしただけで、根本的に謎が謎として成立していないので、解決と言われてもだった。

こちらも、ある精神疾患にまつわる思春期少女の悩みをミステリ風の謎と絡めたいという気持ちが先走りすぎてて、その謎の部分を謎として提示できていなかった。

4話は本当にただただ面白くなかった。

所謂「すれ違いコント」系の謎だが、教師から生徒への問いかけで、口頭ならまだしも文章でそんな言葉を選ぶわけがないし、それを誤解する方も誤解する方だしで、これをコメディでなく、ガチでやってるのは流石にキツい。

縦筋にまつわる解決も、解決というか解釈に過ぎず、何故10年間も思い悩んでいた人間がそんな解釈を一度もせず、かつまだ知り合って間もない人に別の解釈を教えられそこに何の根拠もないのに信じ切ったのか理解できなかった。

徹頭徹尾ミステリの要である議論」がないせいで、女性同士の恋愛という結論に向けて一直線に進みたいという気持ちの燃料が強すぎたように感じた。

謎にまつわる議論よりも、恋愛風景に関する描写をしたいのであれば、ジャンル選択見直してもらった方が良かったんじゃないかなあ。

恋愛に関するストーリー面白く、完璧超人で見た目は美人系な年上ヒロインが実は心が弱くて、見た目は可愛い系の主人公身体は弱いし頭はヒロインに劣るものの心の強さがあり、互いに自分に無いものを求めて好きになっていくという展開がちゃんと丁寧に書かれている。

文章の濃さに関しては好き嫌いはありそうだが、女性女性を好きになる気持ちを濃厚に書きたい、当然恋愛ながら性愛についても書きたいという意図たっぷり伝わってくる。

体臭にまつわる表現などのフェチを感じさせるシーンもあり、上部の綺麗なところだけでなく、色々と書きたいところが沢山ある気持ちが伝わる。

それでもやっぱり、ミステリに関しては不平を書いた通りで、コメディ色の強い作品、例えば倉知淳東川篤哉シリーズ探偵もの短編集や矢崎存美のぶたぶたにそっと添えられていたら、ベテラン作家の茶目っ気として笑って楽しめた可能性がなくはないような気がしなくはなく、本当になかったので、面白くなかった。

謎に関しては膨らませ方なので、謎がしょぼいという点だけを持ってクオリティが低く面白くないと言っているのではなく、その謎に対する議論が不足しているという点が面白くない。

百合ミステリの二輪で進むはずが、百合車輪がやたら大きくて、ミステリ車輪が極小な上に故障していて、上手に進めていないような感想になりました。

 
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