2024-04-08

[][]Punch Club

面白かった。

ゲーム性ゲームバランスはかなりいい。気に入った。

このPunch Clubジャンルとしては育成シミュレーションにあたるだろう。

始めのうちは仕組みを理解して最適な選択をするのに苦戦したが、それが逆に心地よい試行錯誤になってよかった。

面白いところとしては、一日が経過するたびにパラメーターが減少することである

トレーニングをすれば減少分よりもパラメーターを上げられるが、空腹度やエネルギーが減少してしまう。空腹度を満たすためには食料を買って食べる必要がある。

しかし、食事代を稼ぐためには仕事時間エネルギーを使う必要がある。エネルギー睡眠回復できるが、代わりに時間を要してしまう。そして移動をするにも時間がかかる。バス移動なら時間はかからないが、かわりに金が必要となる。

こんな風に、パラメーターが一日ごとに減少するからトレーニングをしたいのに、なかなかトレーニングができないというジレンマに陥る。

ジムトレーニングをするにも金がかかる。ジムトレーニングをするのに金がかかるからトレーニング器具を買おうと金を貯めてみるが、大金を持ち歩くと路上強盗に会って、負けると所持金の半分を取られてしまう。

こんな風に、序盤は軌道に乗るまでは賽の河原状態なのだ

イラつく仕様だと感じる人も多いだろうが、個人的には気に入った。

ただ単に時間をかけさえすればパラメーターを上げられる訳でないのがいい。

初回はゲームクリアまでは13時間ほどを要した。難易度普通で、「熊の道」で「力」を中心に育成した。非効率スキルリーの進行だったが、なんとかクリアできたという感じだ。

二週目プレイ難易度ハードコア選択した。「虎の道」で「素早さ」を中心に育成した。一週目で仕様理解できたので効率的なプレイができたが、ハードコアのせいもあって経過日数がかかり残念ながら100日以内クリアの実績がクリアできなかった。

三週目では難易度普通を選び、二週目と同様のプレイで100日以内クリアの実績を獲得した。

四週目では、「ニンジャスレイヤー」の実績取得がまだだったのと「亀の道」での「耐久」中心の育成がまだだったので、難易度普通でそれを実施した。

四週目を終えて全ての実績を取得して、プレイ時間は44時間だ。

Punch Clubヴィジュアル面に関しても述べよう。

そもそも、Punch Clubを購入した理由としてはレトロ雰囲気に惹かれたからだ。ヴィジュアル面に関しては満足した。

キャラクターだけでなく背景の細部にいたるまで、ドットで書き込まれているのがいい。移動などで初めて見る場面では、ついつい背景を隅々まで見てしまう。背景の細かいところでのアニメーションも凝っていて、スポーツ用品店では店主が頭を磨いたり、ロシアでは遠くの方で人が熊に追いかけられていたりと、細かいところでニヤリとする演出があるのがいい。

その上、オプションレトロエフェクトというモードがあり、昔ながらのブラウン管風の映像になるのも気に入った。

欠点についても述べよう。

バグが多い。

フラッフィー(猫)のイベントラスト首領撃破後)では、なぜかフラッフィーが落ちるムービーがもう一度流れて意味が分からなかった。YouTubeプレイ動画を観て、ようやく本来展開されるべきストーリーを知ることができた。

それとストーリー進行上でのフラグ管理も荒い。

三週目のプレイでは「Triple B」の実績を取得するために、ボボとの戦いより先に下水道イベントを終えてしまったのだが、そのせいかフラッフィーのイベントが進行しなくなってしまったのだ。おかげで、ロシアから戻ってからもフラッフィーのイベントを進めることができず、スキルポイントが想定より稼げなかった。それでも100日以内のクリアギリギリできた。このゲーム3つのパラメータの中で「素早さ」が重要だ。「虎の道」ルートでなければ詰んでいたかもしれない。

フラグ管理と同様に、脚本に関してもかなり荒い。

会話や説明は不十分なので、語られない部分については想像で補完するしかない。それでも、父の敵を討つという王道の展開はいいし、メダルを巡るストーリー演出説明不足だけどカッコイイのがいい。ラストの急展開と唐突打ち切りのようなエンディング意味が分からなかったけど。

他の脚本の荒い点として、初対面の相手との会話イベントより先に別のイベントを進行させると、すでに知り合い同士かのようにやり取りした後で自己紹介をするというチグハグな会話になってしまうことがある。想定通りの進行でも、敵対していたはずの相手と何事もなかったかのように会話したりと、脚本の作りこみはかなり荒いものがある。フラッフィーのイベントラストも、バグ無く正しく表示されたとしても超展開だったし。

とはいえストーリー進行上の脚本に期待するゲームでもないし、長々とした文章を読まされてテンポを悪くするのも良くないし、これはこれで悪くはない。

バトルはかなり退屈だ。

適切なスキルセットを見つけるまでは試行錯誤が楽しかったが、相手や状況によってスキルを付け替える必要はあまりない。それにラウンド毎のスキルセットを除けば基本的操作は何もできないので、ただどちらかのライフゼロになるまで見ているだけだ。スピードを2倍速、4倍速にもできるが、4倍速でも退屈だ。

続編(?)のPunch Club2をやるか否かは今のところ未定だ。何らかの感想情報を見て面白そうと思ったらやるだろう。

それよりも今のところは、同じ開発者の他のゲームが気になっている。Punch Clubは荒いところはあるがゲームバランスがかなりよかったので、他のゲーム面白いはずだという期待がある。

ちなみに、開発元のLazy Bear Gamesはリトアニア拠点にしているそうだ。

Punch Club海外ゲームだが、敵にスト2モチーフにしたキャラクターがいたり「AYBABTU」のミームネタにしたりと、日本ゲームに対するリスペクトが見られるのがいい。日本語化においては枠から文字がはみ出すなど荒いところはあるが、文章などに違和感がない(ストーリー展開は説明不足だったり超展開で違和感だらけだが)のもいい。

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