はてなキーワード: 堀江メールとは
堀江メール?いや、なんでもない。。
一つは直前までの苛烈なNHK取材にやり過ぎた感はなかったかそれによって自殺に追い込まれたか、ということ。
もう一つは理研の肝入りでスタートしたSTAP細胞の大失敗が理研や理研を推していた現政権にとって非常に拙い問題であった事から自殺に見せかけて殺されたか、ということ。
怖いのはいずれも普通にありうる事だけど、個人的にもう一つ、実は思い当たる事がある。
笹井さんといえば2年で教授になったほどのエリートで非常な選民思想を持った人物だったということ。
また、当時IPS細胞の山中教授とライバル関係にあって、彼がノーベル賞を受賞した事で焦りを覚えていたかもしれないということ。
小保方さんの事で二人はもう一人の協力者若山教授と共に新しい細胞の可能性を示そうとしたこと。
これらを鑑みて一つ気になった事がある。
笹井さんが自殺した時、彼はエリート意識がきわめて強い人種だった事は分かっているが、実は前年まで似たようなケースが少なくとも二件はあった。
一つは永田メール問題(または堀江メール問題)まで民主党の若手エリートとして期待された俊英永田寿康元議員がその後自らを悔いて自殺したこと、
もう一つは泥酔会見の自民党元財務大臣だった中川昭一元議員がこの会見ののちに失脚して失意の内に自殺したこと。
いずれも将来を嘱望されたエリートだった事に着目したい。
すなわち今回の笹井芳樹の自殺もこれらと同じではなかったのか?と言う事である。
まして、いずれは理化学研究所の重鎮として期待された傑物だっただけに今回の自殺はどうにも解せない事が多い。
しかしながら、辻褄を考えると永田議員や中川大臣の時と同様、失意の内に自殺を図ったというのが真実ではあるまいか。
そう思えてならない。
彼は高校の先輩にあたるが、面識はない。ただ、駅頭によく立っていたことは覚えている。
一度落選したことがあるせいか、ある程度、知名度をあげてからも駅頭挨拶をかれはよくしていた。2005年の総選挙では首都圏の民主党は壊滅的な打撃を受けたが、南関東で小選挙区の議席を守ったのは武蔵野市の菅直人と船橋市の野田佳彦だけだった。結局、選挙に弱い政治家には指導者としての説得力が欠ける。彼が急速に民主党内で頭角を現したのはあの小泉郵政選挙を経て生き残ったからだろう。
私が普段利用している駅は船橋市と習志野市の境にあり、政治家はよく駅頭に立っているが、国会議員で野田ほど、頻繁に見かける人は他にいない。習志野市は例の堀江メール問題で自殺することになる故・永田寿康の選挙区だったが、彼なんかはまったく見かけることはなかった。
船橋市にあっては野田は県船の卒業生で、一見、学縁があるように見えるけれども、もともと船橋の人間ではないため、後援会活動もそれほど活発とは言えない。野田が持っている選挙の強さは地道に市民に語りかけてきた結果である。東京から1時間かからないという地の利があるにせよ、幹事長の時もよく駅頭にたっていた。内閣に入ってからはさすがにその頻度は少なくなったが、それでも稀に見かけた。
私は選挙権を得て以来ずっと野田佳彦に投票してきたのだが、2005年の総選挙の後、一度だけ街頭に立っていた野田に声をかけて、県船の後輩であること、ずっと投票してきたこと、今回も当選で来てよかったですねということを伝えた。彼は例のにこやかな顔で、ありがとうございます、本当にありがとうございます、と言った。そう言う時でも、普通の政治家のようには両手を握って挨拶はしないのだなと思った。
ずっと野田に投票してきた私だが、実は野田の政策はほとんど知らない。野田は政策は全く語らないからである。
「いってらっしゃいませ。野田佳彦です。よろしくお願いします」
支持者が言うのはそれだけであり、野田はそれすらも言わない。微笑みながら何度も何度もお辞儀をするだけである。ただ景色のように、そこにあるのがあたりまえのように、鎮座する大仏のように。
早大の政経を出て、松下政経塾を出た彼に政策や見解がないわけではないと思う。ただ、主張は必ず敵を作る。選挙活動家としての野田は、「とにかく船橋市は野田」というイメージを市民に与えることのみを留意して、政策はまったく語らなかった。船橋市民で野田に心酔する人はほとんどいないだろうが、彼を批判する人はまったくいない。熱狂はないが好感がある人を野田が目指したのならば、それは成功した。
政策的には野田は財政再建派として知られている。しかし彼は政策提言者である前にまず野田佳彦なのであって、市民はそれはそれとして、例えば息子がロックに凝っているとしてもロックは嫌いでも息子は息子であるように、野田は野田という印象を持っている。これは政策党としての性格が強かった松下政経塾的な時代の民主党の中では特異なことであり、それが野田の選挙力につながっている。
右だ左だ増税だ景気対策だと政策対立でまとまらない時に、野田のような人は案外、首相に向いているかも知れないと思う。
右だ左だ与党だ野党だと言う中で実利をひたすらとってきた野田はうすぼんやりとしながら、なんとなくひとつの方向性を出してゆくのではないだろうか。