「ネガコン」を含む日記 RSS

はてなキーワード: ネガコンとは

2019-07-13

疑似科学という命題否定するのを、みんなしてるのか

オープンアクセス論文メタ解析して、グラフポジコンネガコンがきちっと入っているか

プラシーボとの比較は、二重盲検法は、とか、p値は適切かとか、

その辺りは気にすることができるが、それをすり抜けたものはどうするのか。


自分の専門領域普段実験結果からそんなのありえねーよとか、数式解いても既存理論とは食い違うとか、

反応式あってんのか、くらいなら気づけるんだろうが。


自分の専門以外だと気づけなくないか?家に実験装置なくて再現性確認なんてできない。近くの技術センターに行って装置借りて分析するのか?



〇〇は疑似科学かどうか調べたいとして、〇〇で検索をかけ、検索否定的コメントが出てこなかった場合

信じられるのは自分だけだ。論文が片手で数えられるくらいだったらサッパリわからん

2017-06-29

悪意がなかったはずの研究過程捏造が生まれきっか

生物系の研究室で、捏造が生まれきっかけを見てしまった。その研究室PI研究不正とは程遠い性格で、PIに悪意がなくてもこういう状況だと捏造が起こりうるんだなということを目の当たりにしたので、ケーススタディとして書き記しておこう。

PI専門性に合わせて分業させるタイプであったので、複数研究テーマにおいて、上流のこの解析はXXさん、中間はYYさんがやって、下流ZZさんが、という風に割り振られていた。その中で、最も上流の過程担当しているXXさんは、外部から仕事も含め、大量の仕事に追われて疲弊していた。性格的にNoと言えずに萎縮しやすく、タスク管理が苦手で、積み重なった仕事で完全に首が回らなくなったXXさんは、とうとう、プレッシャーに負けてしまい、やっていなかった予備実験を「やってうまくいった」ということにしてしまった。

XXさんがやろうとしていた実験系はあまりうまくいっていなかったが、元々難しいことが知られている系であったので、判断が難しかった。PIはXXさんが基本的トラブルシューティングはしているものだと思い込んでいたところが不幸の始まりであった。PIは、XXさんの問題ではなく現象特異的な難しさだとひとまず判断し、本番で下流実験系(他の複数の人が担当)まで一通りやってみろという指示を出したが、うまくいかなかった。その後、研究室内で問題点を一つずつ洗い出していったところ、結果的に上流過程にも遡り、予備実験ポジコン/ネガコンすら取れていなかった事が判明した。研究の組み立て方も行き当たりばったりでおかしかった。その事実にたどり着くまでが大変だった。忙しい事を理由実験系の組み方や実験ノートが複雑怪奇になっていて、本人もよくわからなくなっていたこともあり、なかなか基礎データが出てこない。ようやく出されたデータを根気強く追っていくと、さらに別の不自然な点が発覚する。そうなるとPIの叱責を受けたり、他のメンバーに追求される。検証のための追加実験命令されたXXさんは、実験がうまくいかずに次のプログレスまでにやりきる事ができなかったが、データがないと再び怒られると考えて自分不利益な結果を隠そうとし、ネガティブスパイラルに嵌っていった。PI問題データあぶり出しも「信じたくない」という心情が先で対応が後手後手になったように思う。PI対応はXXさんの不正を導いていたが、PI自身無自覚だった。純粋データの不完全さだけを気にしていたら、こうはなからなかったかもしれない。ある時、PIがこれは本気でヤバイ、と気づいて、ようやく修正軌道に乗った。

それなりにお金を費やし、関わっていた人々の4年間は無駄になったが、これを放置していたら、と思うとゾッとする。共同研究先には「なにやら忙しくて大変そう」とは思われていたものの、そこまで大ごとだとはバレていないようであった。この研究テーマに関しては膿は出し切ったと思うので、本人もそれなりに反省したようだが、その後のことはわからない。こうなるとこれまでのXXさんの仕事ぶりも気になる。後日、XXさんのかつての所属先の人々にそれとなく愚痴ったところ、やはり似たような問題があったんだなと思わせる雰囲気であった。三つ子の魂百までとはいうが、更生できるのもまた人間だ。XXさんはその分野で有名ラボ出身者であったこともあり、◯◯先生から信頼されている愛弟子で、学振取得者で、と周囲から一目置かれていた。研究世界底辺の争いに生き残るにはどうしたら良いか、考えさせられた経験だった。

こういう記事があると、ネット上では自分のいる環境ではありえない、実験ノートはこう書いてほにゃらら」という人が湧き出てくるのだけど、自分自身はいざ知らず、共同研究者がこういう人だというケースだったら足下を掬われるかもね、と思う。世の中には、悪意を持って研究不正に取り組んでいる研究室もある一方で、この研究室事件が起きた時の対応の仕方には問題があったけれど、元々真面目に研究する人ばかりだった。XXさんの性格研究室の状況が掛け算になった結果、他の研究室より不運な方向に転がってしまった。世の中の多くの研究室には大なり小なり似たような課題潜在的にあるかもしれない。自身の心がけや予防法だけではなく、事件が起きてしまった時にどうするか、というロールプレイングまでしたら良いかもしれない。

PIとしての教訓 >

メンバーを疑うと思うと辛いが、データで冷静に議論できる環境を作る事を心がける。感情は抑えて、相手ネガティブデータでも相談やす空気を作る。

PIという上下関係がある以上、自分がどんなに「フラット」に接しているつもりでも、相手プレッシャーに感じているかもしれない事を忘れてはいけない。

生物系にありがちな専門性に合わせて分担する系の研究テーマがある場合博士課程院生スタッフについては、自分制御可能範囲での研究テーマを推進できるように環境を整えておく事が万が一の保険になる。不正行為に対して、巻き添えを食らった人々の将来を担保することもPI大事責任である

メンバー業務量がオーバーフローしていないか注意し、個人性格に基づいて、それをコントロールするのもPI責任である

< 同僚(スタッフ院生)としての教訓 >

・同僚を疑うと思うと辛いが、我々はデータ信者であるので、心情はひとまず脇に置いて、データで冷静に議論する事を心がける。

捏造を暴くのは憔悴するので、不正に気づいた時点で、自分へのダメージとどの程度深入りするかの対応をよく考えたほうがいい。手を引けるなら手を引く。また不正をしているメンバーがいる事をPI忠告しても聞き入れてもらえない事がある。したがって、いつでも静かにさっと撤退できるようにしておく。研究室で分業制を敷いている場合には、自分制御可能範囲での研究テーマを推進し、業績に影響が出ないようにする。(博士過程学生場合には、そもそも分業しないほうが良いが)

2014-04-10

「オンナ投げのピッチャー甲子園優勝校のエースだった」みたいな話

Natureに掲載された2編の小保方論文を、そこそこ詳細に、「抄読会でプレゼンする」ぐらいのレベルで読んで気づく違和感は下記のとおりである

1) FACSのゲートが不適切で、漏れを検出している

2) 蛍光顕微鏡によるGFPの検出で、ネガコン細胞に赤いフィルタを使っている

3) 免疫染色の抗体不適切(複数)

4) 奇形腫の写真がどう見ても成体マウスの正常組織

(次点で、HE写真免疫染色写真対応がない)

以上は理研調査委員会で争点になっておらず、またいずれの会見でも取り上げられていない。

さらに会見の資料には明らにおかしい点が1つある。

5) たかが3,000 bp電気泳動パルスフィールドで行ったと主張

(普通なら30分で終わる実験オーバーナイトでやってんの?)

これらの怪しい点は、仮にデータ捏造するにしてもあまりに場当たり的な印象を与える。少なくとも仮に平均的な能力を持ったポスドクが一から捏造するなら、このレベル整合性を疑われるデータを出すことはない。全部をでっちあげたとしても、あたりまえの材料と道具を使って、少なくとも見かけ上は完璧な図を作ることができる。それも比較的簡単に。ただ同僚に察知されずにやるとなればハードルが格段に上がるし、疑いをもって詳細に見られればバレると思うが。

また不適切画像処理についても、例えばバンド切り貼り境界を消すことなど、普通にPhotoshopが使える人にとっては造作もないことである人間の髪の毛を背景に溶け込ませることに比べればずっと簡単だ。

したがって彼女研究室主催者としてどころか、同世代ポスドクと比べても平均的な能力を備えていないと考えられる。しかし一方で理研のPIになれるのは研究者のなかで一握り、天才的な頭脳連続徹夜に耐えられる体力に加えて、キャリアの序盤で大仕事を成し遂げる強運が必要である彼女は私の知る限り医学生物学分野ではここ10年で2番目の若さユニットリーダー採用されているが、これを高校野球に例えるならオンナ投げのピッチャー甲子園優勝校のエースだった、みたいな話である幹細胞分野には、CNSや姉妹紙に複数報の業績を有し、分子構造からマウスまでなんでも扱えるような数多のスーパーポスドクが、食うや食わざるやの安月給でこき使われており、公募採用時における彼女の潜在的ライバルは数知れなかったはずだ。したがって採用経過が全く不透明で、仮に竹市先生がおっしゃるようにSTAPに強いインパクトを感じて特例で採用したにしても、笹井研究室の常勤研究員として雇い、スーパーポスドクとして育てるべきだったわけで、彼女をPIとして採用した責任は非常に重い。

 
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん