自民党は、まがりなりにもこうして選挙を、党内民主主義と党内競争原理を働かせることに成功している。これがかつて一党独裁とは呼ばれたのは、確かに無理もないことではあったが、やはり独裁よりも民主主義に近い制度だったのだろう。
自民党から独立して、独裁政権自民党とは別の選択肢を作って、二大政党制を目指す。
しかし鳩山や小沢が自民を離党したのは、考えてみれば、そもそも党内民主主義に敗北したからであった。民主主義に負けた人が、選挙に不正があったとか主張して、別の政権を作った。中東あたりでよく聞く話だ。これは民主主義の理想を目指す試みではなくて、むしろ民主主義の破壊だったのではないか。
振り返ってみれば、野党民主党が存在した(存在感をまだ強く保っていた)ころっていうのは、今回の選挙のような「○○派が支持したから強い」だの「一般党員票が勝負の分かれ目」だのいった、民主主義めいた話が一切聞かれなかった。
むしろ、外敵たる野党に対抗するために、強いリーダーを求め、一致団結して一切の離反を許さないしそもそも離反も考えない空気が自民党内民主主義を取りまいていたのではないか(内部の空気なんて知らんけど)。
小泉の強さは選挙の強さであった。安倍の強さも選挙の強さであった。安倍政権が長期にわたったのは、ポスト安倍の欠如、つまり安倍でなくなったら野党に負けるかもしれないという不安が原因であった。彼らは強さを大いに誇示して強肩を振るい、それこそ自民独裁を行った。
長期自民独裁下の政権不正に対して、かつてのような、自民党内からの批判はなかった。「自民独裁」の時代は、政治とカネ問題への批判から自民党が分裂して、新党さきがけが成立したりしたのに。外部に新党が根付いていると、批判はむしろ効果を持たなかった。
今日、俺は、日本の民主主義を妨げていたのは実は野党だったのではないか?という疑いを持っている。
民主党系列の政党が、外敵としての存在感を増せば増すほど、自民党は民主主義的性格を失って独裁に偏重してきたのではないか。自民独裁を批判し、自民の外部で第二自民党を運営してきた、元自民議員たちこそが、実は自民独裁の原動力であり、主原因だったのでは?
今日、外部自民亭たる民主党系列は、様々な事件を経て大いに弱体化し、もはや外敵たりえなくなっている。
いま自民党の選挙で問題となっているのは、先日の横浜で起きたような、自民党であることが選挙にマイナスになりかねない事態のこと、党の権威の弱体化に過ぎない。自民がの敗北、外敵たる旧民主党陣営に負けるかもしれないという、危機感があるのではない。もしそうだったら、とっくに今の選挙も、岸田か河野に一本化している。争っている余裕がある。明らかに偏った性能の駒である高市早苗を試すべきか検討する余裕がある。
かつて自民から独立した政党が現れたとき、二大政党制は日本の風土に合わない、という見方があった。
民主党政権が成立したとき、そういう批判的見方は引っ込んだが。
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>"多数決してれば民主主義じゃねーぞ"、"自民党員しか投票しないなら民主主義から遠のいている"
ごもっとも。俺や貴方が大学で使った教科書をそのまま採用するならば、当然あなた方の批判がが正しい。
しかし上述したように俺は二大政党制を疑っている。つまり全国民対象の選挙で投票すれば、それが可能な現実的な政治的選択肢が2つ存在すれば、民主主義が実現する、という考えに否定的である。なぜならば、自分の考えでは、民主主義の実際の効果のうち重要なことは、第一にクーデターに寄らない新陳代謝と自由競争だ。民意の反映は、その結果として起きるのが望ましい(民意の反映の強化が目的であるならば、我々はまず議会制民主主義を否定する必要がある)。
日本に二大政党制を導入しようとしたのは、まず選択肢を2つに絞ることが目的だった。そうすれば有権者に示される選択肢が簡便になり、より多くの有権者が実際的な選択に関与するだろう、という話であった。しかしこの日本で、二大政党制がそのように機能しなかったのは明らかだ。選択肢をシンプルにしたことは、党派性の分断を産んだからだ。選択に関与する有権者を増やしたのではなく、選択にあたって看板しか考慮しない有権者を増やしたのではないか。
というか、はてなーの多くもそうではないか? 投票時に安倍嫌いでありながら自民党議員に投票することを、あるいは安倍支持でありながら立民議員に投票するかどうかを、自分の選挙区で検討しているだろうか? 本当に?
だから民主主義が強いか弱いかで言えば、自民一党のほうがマシだったのかもしれない、という思考だ。思考だけだ。証拠はない。自民が理想だとも思ってない。所詮書きなぐりだ。
自分は、二大政党制を疑っているだけでなくて、そもそも議会制民主主義というものにも強い疑義をもっている。ポピュリズム、党派性の分裂、トランプの潮流とリベラルの悪い意味でのエリート化、そういうものを現状の議会制民主主義は産んできた。別に、だから西欧はダメだとか中国を支持しようとかいう話はしないが。
とにかく、貴方がたの、こいつは教科書の内容も知らないんだろうみたいな批判は受け取れないということだ。
これは、現在の教科書の内容に対する疑義を表明する文章だからだ。
とはいえ、いまでも教科書の内容は妥当であるというような内容の応答は、むしろ読みたいところだ。それを模索して増田に書きなぐっているところがある。それを宣言しておきたくて、追記した。
シンプルに自民ってヤバくなると世代交代していくマッスル団体だよ。
世代交代してるのはえらい!
ぶっ壊す、って言ったのが小泉政権。 美しい国へ、って言ったのが安倍政権 ?、って言ったのが菅政権。 このあとに、誰が来るんすかね? なんとなく、高市早苗でいい気がしてき...
であればやはり小選挙区比例代表並立制を捨てて、中選挙区制に戻すべきよ。 各派閥で金権政治化しやすい問題はあったが、党中央の公認を通じた選挙区での一本化がないだけに自民党...
たしかに。 小選挙区制はやはりいろんな歪みの根本原因って感じがするよなあ。 今の選挙制度をを変えうる機運や機会なんて生まれ得るのだろうか。
たぶんない。 小選挙区制廃止は党中央の統制力が弱まるし、比例廃止は野党が本当に議席が取れなくなる。妥協点そのものの制度なので、戻すのは厳しいわ。
顔ぶれが変わらない自民党じーさん連中が政治を続けている限り、何も変わらないし改善は望めない。ただただ、自分の体が腐っていくのを眺めるように、国が衰退していく様子を見る...
まだ怪しいけど二階は表舞台から去るみたいだし 菅は結局民意(落選に怯える現議員の圧力)に屈したわけだからなぁ 麻生と安倍がのうのうとしてるのは癪に障るけど思ったより自浄作...
仮に河野・石破が一本化して河野が勝つと、二階は影響力残して安倍の影響力が落ちるのでまだまだわからんよ。
だから今のカスみたいな野党は全部ポイーして 自民を真っ二つに分けるのがええねん
争っているふりをしているだけで自民はみんな仲良しだろ 国民にアピールするためだけに内部で競争があるかのような演出をしている
仲良く喧嘩するのがいちばんええて。 議員と議員の罵りあいの不毛さはもうここ10年味わいまくったろ
野党と与党も実は仲いいんじゃないかと思ってる
というか国対族や議運族中心に与野党がちゃんと議会運営についてコミュニケーション取らないと国会は回らんし、当選同期とかが個人としては話してるのよく記事に出るわ。
小沢が主導した小選挙区制が自民大勝の仕組みになっているつまり事実上民主主義の破壊だったと言う話ならまあそうかもなと思うけど 別に野党議員たちも公選法にのっとって参政権を...
二君のいい方で言うなら、二大政党制が良かったという話で分裂したけど、全くそんなことはなかった。 ということだな。
立憲民主党こそが自民党の最大のサポーター、なんて話はもう何年も前から言われ続けてる事だし。
とはいえ第二次安倍政権の間ずっと野党は弱かったからなぁ 安倍の間は政権交代まで行った強い野党の反動が惰性で続いていて、 ガースーに替わってようやく野党の弱さが生きてきたっ...
はてサの反応をみると、直接民主制こそが真の民主主義!それ以外は認めぬ!とか思ってそう
野党民主党は、第二自民党であるとの批判を回避するために、自民党との独自路線を打ち立てようとした。 マニフェストとかぶち上げて。 自分たちはリベラルですと定義して。 その...