2020-07-09

神をフォローしたら自分が神になった

ここ最近同人女界隈の神や信者のクソデカ感情がTLを賑わせている。

大抵みんな「神を崇める気持ちは分かるけど、気持ちの押しつけは良くない、神だって人なんだから好きに活動していい」って感想とともにRTしてるし、自分も似たような感想を呟いている。

そんなTLに、相互フォローの神フォロワーから自分宛てのリプライが表示された。

「削除されたA×Bの作品を再公開する予定はありますか?」

さっきまで、神作家お気持ち表明に同意したり、別ジャンルにいた時信者暴走して大変だったとか言っていた神フォロワーが、数々のお気持ち表明内でしんどいタイプメッセージとして挙げられる内容を、自分リプライしてきて、私は動揺した。

自分が神だと崇めていた存在にいつの間にか崇められていた、というほんの少しの喜びや、この人今までのクソデカ感情テキストを本当に読んだのかなという困惑、そしてたかリプライ一つで過剰反応し過ぎなのでは、という自己嫌悪など様々な感情が浮かんだ。

でも一番は、面倒くせえーーーーーーーーーーーーーーーーうるせえ私が消したくなったから消すんだよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーという叫びだった。








さて、神フォロワーと私との出会いの話からしよう。

素晴らしいA×Bを生み出す人がいる!と速攻フォローしに行ったのが、神フォロワーと私とのファーストコンタクトだった。

ちなみに、ジャンル自体マイナーだが、A×Bというカップリングジャンル内でマイナー存在である(B受けの殆どがC×Bばかりで、ジャンル覇権カプはB×Cだった)。

ありがたい事に、神フォロワーフォロー返しをしてくれた上、私の作品に対して感想までくれた。

から感想を賜われるとは思っていなかったので、ものすごく舞い上がった。



実を言うと私の本命カプはA×Bではない。

本命はD×Eだ。

推しのDくんはAやBと同じグループ・X所属なので、A×B作品にDくんが登場する事が多い。

それ目当てでA×Bを読み漁っているうちに、神フォロワー作品出会ったのであるマイナージャンルは少しでも推しが出ていそうなカプは全部チェックしないと他人が描く/書く推し出会えない)。

からフォロワー感想をくれたのは、本命カプのD×Eではなく、私が書いたグループ・Xのオールキャラギャグのような作品だった(ちなみにEはグループ・Y所属)。

本命カプの作品でなくても、自分作品感想を頂く経験は稀だった上、あの素晴らしいA×Bを生み出す神から自分作品内のAとBに対する描写を褒められたのは、なんだかお墨付きを貰ったみたいで嬉しかった。



ある日私はお題箱を設置した。

そこには本命カプにまつわるリクエストは一切なく「あなた様のA×Bが読みたいです」「B×Cをお願いします」「D×Cください」等、グループ・X内のカプにまつわるものけが、大量に来た(フォロワーにはB×CクラスタやD×Cクラスタもいた)。

フォロワーには本命カプであるEクラスタもいたが、彼女達は皆『Eくん推しのD×Eクラスタ』なため、Dくん推しの私はいまいちD×Eクラスタには馴染めないでいたので、D×Eのリクエストが来ないのは仕方なかったといえば仕方なかった。

彼女達が私抜きでEくんアンソロを作ったり、スカイプをしていたりしているのは構わなかったが、いくら私が支部にD×Eを投稿しても殆ど反応されないのは正直辛いと感じていたので、この時もちょっとへこんだ。

ただ、D×Eクラスタに反応されないのはいつも通りではあるし、他のフォロワーからビックリするくらいたくさんのリクエストを貰ったので気持ちを切り替え、リクエストを消費する事にした。

今まで私はD×Eしか書いた事が無く、グループ・X内のカプは読み専だった為、クオリティに自信は無かったが、それでも一生懸命グループ・X内の様々な組み合わせを書いた。

解釈違いと罵られないかビクビクしながらプライベッターへアップしていたが、どのカプの作品フォロワーに受け入れられ、ふぁぼもついたし、感想までいただいた。

特に、A×B推しの神フォロワーは長文感想&私の二次創作を元にした三次創作までプレゼントしてくれた。

そして私の作品RTして「天才から読んで!」と自身信者に紹介した。

フォロワー信者達は、私をフォローする事は無かったものの、私の書いたA×Bをふぁぼしてくれた。

また、神フォロワーが「支部にも載せた方が良いと思います」とアドバイスをくれたので、今までD×Eしか支部にアップしていなかったが、リクエストで書いたグループ・X内の様々なカプの作品支部へとアップした。

すると、物凄く反応があった。

D×E作品ブクマ2・閲覧数20程度しかリアクションが得られなかったが、グループ・X内のカプはどれもブクマ10・閲覧数100を超えた(他ジャンルから見れば病むくらいの少なさかもしれないが、マイナージャンルの弱小作からすれば、桁数が1つ増えただけで大騒ぎなのだ)。

今までこのジャンルで満たされて来なかった承認欲求が初めて満たされた。


そこから少しだけ私のツイート作品に、グループ・X全員に関する事やA×B要素が増えた。

今まで全く言及していなかったのが、たまに触れる程度になっただけだが、それだけでも神フォロワーやその他グループ・Xクラスタがが反応してくれるからだ。

特にフォロワーは、私のA×Bにまつわるちょっとした話を褒め称え、三次創作をいっぱいくれた。

私は人間なのでそれが嬉しかったし、神フォロワーは神なので三次創作はそれはそれは読み応えが凄かった。

私が何かを書けば、神フォロワーが新たに何かを生み出してくれる、そんなスパイラルが生まれた。

とはいえ、私の本命カプは変わらずD×Eだったので、ツイートや書く作品のメインはD×Eのままだった。

D×Eツイート作品には殆ど反応を貰えず、たまに触れるグループ・XやA×Bの話に過剰に反応を貰う日々が続いた。


そして、私はふと思い立って支部にアップしていた、リクエストで書いたA×B作品を非公開にした。

改めて読み返すと、自分の中で解釈違いが甚だしく、読むに耐えなかったからだ。

一応プライベッターでは公開したままだったので、リクエスト主に対して不義理ではないだろうと思った。

しかし、A×B作品を非公開にした事に気付いた神フォロワーは、私にもう一度支部で公開して欲しいと言ってきた。

何故かそれがとても嫌だった。

別にフォロワー支部への再公開を強要していた訳ではなく、あくまでも再公開の予定を尋ねただけだ。

ただ急にそれが鬱陶しく感じてしまった。


二次創作に対して三次創作を生み出してくれるくらい反応を貰えるのは素直に嬉しかったが、毎回添えられる「続きを待ってます」「早く支部にもアップしてください」という言葉は、圧のように感じていたのは否めなかった。

私は一つ書き終えると燃え尽きるタイプだったし、他人にアレコレ指図されるのが大嫌いだった。

それがいくらフォロワー相手でも、だ。


私はA×Bの神だと思って相手フォローした。

それなのに、いつの間にか神フォロワーが、私をグループ・XやA×Bを生み出す神として崇めるようになっていたのだ。

今まで神になった事が無い私は戸惑っている。

昨日まで我こそが信者だと思っていたのに、立場が逆転したのだから

何より、本命カプであるD×Eで神になれない事が悔しかった。

A×B推しの神フォロワーに限らず、フォロワーグループ・Xクラスタは、神フォロワーほど熱烈ではないにしろ、皆私の作品を褒め与えてくれた。

グループ・Xにまつわる作品に限って、だが。

グループ・X所属のA×BやB×CやD×BやC×Dは反応が貰えても、本命カプのD×Eには反応が貰えないままなのだ


私が本当に神なら、グループ・Xクラスタが私の影響を受けて、D×Eを嗜むようになるはずだ。

けれども、そうではない。

グループ・Xにまつわる創作に飢えていた人々が、都合よく作品を生み出す、私という存在を見つけただけに過ぎないのだ。


かにグループ・Xの話を書けば承認欲求はエグいくらい満たされる。

それでも私は、誰にも反応されなくても、大好きなD×Eを書き続けたい。

だって原作読んだら誰がどう考えてもD×E結婚してるもん。

Dくんが一番穏やかな顔をしてるのはEくんと一緒の時だもん。

初めて原作を読んだ時から今までずっとそう感じてきた。

私自身のつまらない承認欲求とやらのために、私がD×Eへ抱いた情熱を捨てたくない。

二次創作誰かのためにするものではない。

同人自由だ。

からいくらフォロワーが嘆き悲しんだって作品の公開非公開の権は他人に握らせないし、誰にも反応されなくったって私はD×Eを書くのをやめない。

今日今日とて、D×Eは世界一お似合いなのだから

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