日本では、つらそうにしている=がんばっていると見られる風潮があるとネットのどこかで読んだ。
実家がサラリーマンではなく自営業だったので、世間一般の普通の家庭のことはわからない。
もちろん大社長の息子というわけではないが、子供二人が大学に進学でき、年に1回程度の家族旅行で海外に行けるという意味では恵まれた家庭だったと思う。
大学に入ってからは自立のために家からの仕送りをもらわずに生活をしてみた。もちろん最終的に困ったら仕送りがもらえるというセーフティネット付きではあるが。
そこでわかったことは、プライドとか他人からの賞賛ということを抜きにすれば、お金を稼ぐ方法はいくらでもあるということだ(もちろん法を侵さずに)
自分は東大生だったのだが、ネットで色々と言われているが、基本的に東大生というのはなんだかんだでやはり優秀である。
でも、そんな彼らでも就活の時は本当に悩んでいるようだった。
たぶん彼らはどこででも生活していけるような優秀な能力をもっているにもかかわらず、親が官僚であったり、大企業の部長クラスであったり、大学教授であったりするので、それに見劣りをしない就職先かつ同期と比べても見劣りがしない就職先を探すので必死なようであった。
僕は親がサラリーマンでなかったことから、スーツを着てネクタイを締めて就職活動をする、またはその後そのような格好で働くということが想像できず、いわゆる普通の就職活動をドロップアウトした。
研究室の知り合いの知り合いの人がつくったベンチャー企業に誘われて、とりあえずそこで9ヶ月くらい働いた。
9ヶ月しか働けなかったのは僕がクビになったわけではなく、そのベンチャー企業が潰れたからだ。そもそもベンチャーとはそういうものである。
つぶれた会社ではあるが、自分一人が暮らしていくには悪くない給料をいただいていたこともあり、僕はあまり悲嘆にはくれなかった。大学時代の同期が慰労会をしてくれたが、給料も悪くなかったし、いまは失業手当もらってるし、生活には困っていないと僕がいうと、別の人種を見るかのように驚かれた。
それからまた大学時代のバイト先のツテをつかって、別のベンチャー、ベンチャーというか会社設立から5年以上経っていたし、社長はIPOもバイアウトも考えていなさそうだったので、正確に言えば中小企業なのだが、そこで働くことになった。
とにかく社長が明るくて人格者だったので、自分としてはとても気に入った職場だった。
そこでも自分が思うに、悪くない給料をもらえていたし、大学時代から付き合っていた彼女とも結婚し、現在3歳の娘がいる32歳のおっさんになった。
ある程度フレックスな働き方を許してもらえているが、基本的には9時ごろに会社に行って、22時くらいに会社を出るような生活をしている。疲れた日は18時ごろに退勤する。土日は働かない。
こないだ大学時代の学科の同期の同窓会らしきものがあり、久々に20人くらい集まった。5人は転職していたし、流動化は高まっているんだろう。
30代になったことで、このタイミングで家やタワマンを買うのはお得かどうかだとか、自分は社内で出世コースに乗れているのかどうかだとか、みんなそんな話をしていたが、自分は早く家に帰ってゼノブレ2してーとしか思っていなかった。
自分が最初の会社で失業した時に慰労会をしてくれた友人が「そういえばお前は最近どうなの?」と聞いてきたので上記のような話をしたところ、みんなが固まった。
そして年収も聞かれたので答えたところ、更に固まった。要は、僕がもらっている年収は彼らと比べて遜色がなく(もちろん少ない、少ないがバカにできるほど少なくないということらしい)かつ楽そうな恵まれた生活をしているをしているということらしい。
ある友人が決定的なことを言った。「お前の人生、ほんと甘いよなー。オレらと比べてイージーモードだわ」
一瞬カチンときたが、とはいえ彼らの話を聞いていると、たしかに辛そうな人生を送っていそうだったので、それもそうだと3秒後くらいに思い返し、冷静になって「そうだね。オレの人生、あまあまだわー」と答えた。
僕は怠惰であり、彼らのように身を粉にして働くことができないんだと自覚している。
一方で、そんなに私生活をつぶしてまで働く必要あるかと思ったりする。いや、面白い仕事ならいいんだけど、上司の飲み会につきあうとか、忘年会の幹事をするとか、そういうのは無理だ。
というわけで、僕は今の働き方に満足しているし、仮に会社が急に潰れたとしても、「まぁそういうこともあるだろう、あの人格者の社長だからなぁ」と正直思っているし、そうなったらそうなったで、また職を探せば良い。最終手段、家庭教師でもプログラミング教室でも、なんでもやっていこうと思えば生きてはいけるものだ。
それが他人に対して威張れるような生活ではないことはわかっているけど、他人に威張ったり、承認欲求のために自分の人生を潰したり、そんなことをするのは馬鹿らしいなと思ってしまう。
でも、なぜか増田にはこういうことを書いてしまった。やっぱり承認欲求なのかな。反省。
早く家に帰ってゼノブレ2やりたい。
「家庭教師でもプログラミング教室でも、なんでもやっていこうと思えば生きてはいけるものだ」 ただし、全業種で最も過労死を出している運輸をやろうとは思わないのである。
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