2016-11-06

元増田です

ASD(自閉症スペクトラム)に対する勘違いも何とかしたい

コミュ障について書いた元増田です。

トラバいくつかいただいています。読んでくれてありがとう

あんまりトラバに返信するのもアレかな、と思ったんだけれどこれ(http://anond.hatelabo.jp/20161106132341)は偏見助長させかねないと思ったので言及することにした。

増田は多分、ASD病気だと思ってるんじゃないかな。

多分詳しく説明したところで、増田は納得しないだろうし話を聞いたところで「ふーん」というぐらいだと思う。

もしちゃんと理解しようと思ってくれてるなら、先のエントリも含めてちゃんと読んでほしいし、理解する気がないなら別にそれでも構わない。

診断の信ぴょう性について

文章から察するにASD検査は問診だけで決まる、と思ってるのかもしれないけれど、先のエントリに上げたように脳血流検査IQ検査のほかに生育歴やMRI画像、問診が必要になってくる。

そういった検査を受けた上でASDと診断されているので、私は素人だし診断された通りだと思ってる。

高機能自閉症だと思う、と書いたのはお察しの通り幼児期言語発達の遅れがあったからそう書いているということ。

書いてないからと言って無い行間を読まないでほしい。(今回に限らずよく思うことだけど)

それでも疑いたかったら、大学病院を疑ってほしい。

ASD病気ではないということと病院で受ける指導について

ASD治療必要ないわゆる「病気」ではなく特性なので、通院せず社会生活普通に送っている人もたくさんいる。

困っている人は病院へ行け、というのも併発しているうつ病などのメンタル面を整える目的で行ってほしい、ということ。

(ASD治療できない)

メンタル面での治療が終わったら、ASDは通院で何をするのか?というと日常生活普通に送れるように生活指導を受けたりする。

例えば私の場合睡眠がちゃんと取れていないので、認知療法睡眠時間の記録をつけていた。

また仕事ゲームなどを始めてしまうと10時以上も同じ場所に座ってまさに寝食を忘れるということがあった(そして何日間も電池が切れたように動けなくなる)ので、時間割を決めたり1日の行動記録を事細かにつけたりして、普通生活習慣を身に付けられるように指導を受けた。

睡眠も十分取れるようになったし、身体的にも精神的にも無理しなくなったので今は通院していない。

「困ってない」というのは主観的ことなので説明は難しいけれど、このように「日常生活を送る上では」困っていると言えるかもしれない。

それは観測する側が「ああ、大変そうだな」と思うのであって、私はそういう特性だと思っているので起きて寝て、栄養失調にもならず生きていけてるなら問題ないな、と思ってる。

「ウワアア!!困ったーーーー!!!」っていう状態ではないということ。

感情なので自分が本当に困ってるかどうかは体調崩さないと分からないので何とも言えないけど、とりあえず平和暮らしてる。

そういうことなので私もまた「困ってる」ことにぶち当たったら病院相談に行くかもしれない。

なんで検査を受けたのか?

先のエントリにも書いてあるけれど、12年間うつ病治療を受けていて「うつ病ではなくオーティズム(自閉症)のような気がしますね。1度検査を受けられては?確実に言えることはうつ病ではないということです。」と言われたので受けることに。

それまでは原因不明頭痛吐き気、慢性の肩こり胃潰瘍、突然卒倒する、などといったことがあって精密検査を何度も受けていた。

それでも分からず、うつ病治療でも緩和せず、ASDの診断を受けたあと結局それらは失体感によるところが大きく「寒いのに暖かい格好をしていなかった」だとか「同じ姿勢のまま微動だにせず、5時間以上も座ったままトイレにも行かずに仕事を黙々と続けていた」とか「偏食で栄養が偏っていた」、「失体感により食べ過ぎに気付かず食べ続けていた」というだけのことだった。

(他の人に言われるまでまったく気づかなかったし、普通だと思ってた)

服屋の強すぎる照明で気分が悪くなったり、晴天時に耐えがたい頭痛に襲われるのは視覚過敏だからだった。

アスペルガー高機能自閉症の違いは言語IQが高いか動作IQが高いかの違いだという話

動作IQ言語IQの違いでアスペルガー高機能自閉症かが判断されるというのは、まだ知的に遅れのないASDにその両者の分類があった際、それが判断基準であったということから

今はアスペルガー高機能自閉症もカナータイプも全てASDという括りの中なのですでに判断基準は失われているし、旧判断基準でいうと高機能自閉症だろう、という話。

判断基準の話はまだそれがあった頃の当事者の親御さんたちの話からなので、本当のところは私も分からない。

「お医者さんがそう言っていた」というだけの話である

ちなみに増田が言う通り、アスペルガー言語発達に遅れがない。(よって言語IQが高い)

アスペルガー自閉症スペクトラムの中でもコミュニケーション問題がないと言われている

先のエントリにも書いてあるし、引用している文章そのままだけれど一般的アスペルガーは「自閉症スペクトラムの中でもコミュニケーション問題がない」と言われている。

知的に遅れのあるカナータイプ言語発達に障害があるし、高機能自閉症幼児期言語発達に障害があると言われているためだと思う。

ASDの中でもアスペルガー言語ポテンシャルが高いので、コミュニケーション障害が起こりにくいのかもしれない。

高機能自閉症よりもアスペルガーの方がまなざしから人の気持ちをくみ取る力が強い、という実験結果もある。

以下にURLを貼っておく。

Do Adults with High Functioning Autism or Asperger Syndrome Differ in Empathy and Emotion Recognition?

http://link.springer.com/article/10.1007/s10803-016-2698-4

しかするとアスペルガーコミュニケーション障害が全くない、と読み間違えたのかもしれないなと思った。

読み返してほしいけれどそんなことは書いてない。

もし誤解させるような書き方だったとしたら、それがコミュニケーション障害なので「ごめんなさい」したいと思う。

体感・失感情をアレキシソミア・アレキシサイミア併記した方がよかったかもしれないという指摘について

これについては私が知人に対して口頭で話をする際にどちらも説明したけれど、精神医学に何の興味もない人に突然「失体感・失感情」もしくは「アレキシソミア・アレキシサイミア」だという話をしても誰も理解できなかった。

なので併記をしたからと言って精神医学に興味のない人に理解が深まるとは思えないし、これは主観だけど「失体感・失感情」の方が字面的にどういう症状なのか分かりやすい(誤解もあるけれど)と思ったので、こちらを採用した。

まとめ

増田は少し精神医学に興味のある人かもしれない。

けれど聞きかじった知識思い込みで書かず、ちゃんと当事者意見を聞くなどして書いてほしいと思った。

これを機にASD治療ができる病気などではなく、生まれつきの特性であるということを理解してほしい。

あとやれアスペルガーだ、やれ高機能自閉症だとは書いてきたけど旧分類であって今は死語である、というのも強調しておきたいかも。

記事への反応 -
  • まず書いた人の前提 ASD(自閉症スペクトラム)である 生まれつき失体感・失感情がある 2003年に抑うつ神経症・うつ病と診断され、治療を受けていたが2015年に誤診と発覚。大学病院に...

    • あなたが「私コミュ障でさー」とカジュアルに使っている人とどう違うのかわかりませんでした あなたのような人が手軽にカムアウトしたきゃすればいいけど本当に困っているアスペル...

    • 困ってるか困ってないかの分かれ目は、自己肯定感の有無だって聞くよ。 あっそう死ねという感想しか湧かない

    • 頭いいんだからコミュ障の定義ができるようにしてあげて。 現状ではコミュ障って言ってる人の100割ができない自分の自己弁護の道具に使ってるだけだから。

      • 横だけど、コミュ障の定義はDSM-5で新設された「社会的(語用論的)コミュニケーション症」という診断基準がそれなりに妥当であると思う。

    • 難民や移民を保護しようとしたお陰で白人が損をしているので難民や移民は文句ばかり言うなと黙らせようとするゴミタイプ http://anond.hatelabo.jp/20161105232009

    • 失体感・失感情 失体感症(アレキシソミア)・失感情症(アレキシサイミア)と書いたほうが分かりやすいかもしれない。 アスペルガーとか高機能自閉症という名称が使われなく...

  • 繰り返しになるけれど、DSM-5における自閉スペクトラム症(ASD)の診断基準は、社会的、職業的、または他の重要な領域における現在の機能に臨床的に意味のある障害を引き起こしている...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん