はてなキーワード: 超越数とは
0.999…が1と等しい事がわからん中学生がいる、っていう増田のエントリ[1]があって、
それに対してわっと氏が「等しいのは公理だから」って返答[2]している。
[1] http://anond.hatelabo.jp/20161024040352
[2] http://watto.hatenablog.com/entry/2016/10/25/133000
ちなみに私は[1]の増田とは別人。
わっと氏の主張のどこが間違っているか述べる前に、
じゃぁ、0.999…=1となる本当の理由は何か、というのを先に書いておく。
そもそもなんとなくごまかして「0.999…」と書くことで9が無限に続いている事を表現しているが、
実際には人間の有限の寿命で無限個の数字を書けるわけもない(ヒルベルトの「有限の立場」)。
なんで、実際には有限個数であるn個の9を書いて、そのnをどんどん大きくしているのである。
で、nを大きくするたびに、0.999…が1に近づくというのが、「0.999…=1」の正しい数学的意味である。
高校数学をわかってる人向けに書くと、ようするにnを無限大に飛ばしたときの極限を考えているわけ。
で、わっと氏の何が間違っているのか。
おめー、0.999…=1が実数体の公理だってんなら、有理数体や複素数体の上では「0.999…=1」は
成り立たないってのか!?
当然そんなわけない。
つまり実数体の公理の中でもっとも重要な公理であるデデキントの切断公理が満たされないケース(有理数体)や
順序の公理が満たされないケース(複素数体)でも「0.999…=1」は成り立っているわけで、
「0.999…=1は実数体の公理」という主張はおかしい(注)。
じゃぁ何が重要なのか。
答えは実数体の「距離構造」である(更に弱く「位相構造」でも良い)。
先に極限の話をしたとき、0.999…の桁数nを大きくすると、1に「近づく」って述べた。
「近づく」ってのは「距離が小さくなる」ってことなんで、距離が関係しているわけだ。
わっと氏が触れているε-N0式の極限の定義でも、
0.999…は1に近づくとは限らない。
d(x,y) = 0 if x=y
d(x,y) = 1 if x≠y
0.999…は1に収束しない。
(注)もちろん、実数に関する性質を導くには必ず実数の公理を使うわけだから、
そういう意味では「0.999…=1」の証明に実数の公理を使うことにはなるんだけど、
そんなこと言い出したら「πは超越数」とか「5次方程式は解の公式を持たない」とか
実数に関する全ての定理は実数の公理を使っていることになるでしょ。
★追記
わっと氏の新しい記事を見て、わっと氏が何を勘違いしているのかわかった。
例えば
0.123456789101112131415....
という小数を考えたとき、この小数の桁数を無限に飛ばした極限の
実数(チャンパーノウン定数)が存在する事を示すには切断公理が必要となる。
しかし0.999...の場合は収束先の実数である1が存在することは
新記事の「これはデデキントを遠目で見てます」という記述を見る限り、
わっと氏は無限絡みで実数直線を2つにぶった切るときは常に切断公理が
必要になると思っているようだが、これは正しくない。
上述したようにこのケースはデデキント切断公理は必要ではないので。
デデキント切断公理は「実数直線を2つにぶった切るとどちらかに必ず端点が
あーなるほど。
f(r) = 2πr (r>0)
は、超越数とか代数的数とかの区別を考えなければ、f:R_+→R_+でfは全単射だよね。単なる線形変換だから。あと、x∈R_+は、超越数か代数的数のどちらかで、両方に属したり、両方共属さなかったりすることはない。
超越数の集合をA、代数的数の集合をBとすると、AとBはdisjointで、
Im[f]=A∪B=R_+
と書けるわけだ。
f^{-1}(B)=2πxが代数的数となる正の超越数xの集合
だと思う。で、fが全単射で、可算濃度≧|B|は分かっているから、可算濃度≧|B|=|f^{-1}(B)|ってことだと思う。
俺が馬鹿でわかってない気がするけど、
と
前者をΩ、後者をXとかすると、X→Ωの単射でない写像があっても良い気がする。
あーいやごめんやっぱ俺が間違ってたわ。
正の超越数xを用いて2πxの形で書ける代数的な数っていうのは、全ての代数的な数のうちの特殊な場合だから、
正の実数上の全ての代数的数の集合⊇正の超越数xを用いて2πxの形で書ける代数的数の集合={2πx|xは超越数、2πxは代数的な数}
だよね。
で、この両辺の濃度をとれば、
可算濃度=|正の実数上の全ての代数的数の集合|≧|正の超越数xを用いて2πxの形で書ける代数的数の集合|=|{2πx|xは超越数、2πxは代数的な数}|
が言える。
(1/π)が超越数でないとすると
(1/π)^n + a_{n-1}*(1/π)^{n-1} + … + a_0=0
両辺にπ^nを掛けると
a_0*π^n + a_1*π^{n-1} + … + 1 = 0
よって
π^n + (a_1/a_0)*π^{n-1} + … + (1/a_0) = 0
>あらゆる円を集めた集合上で定義される適当な測度について、という意味で書いた。 適当に円を描いたらその円の円周が代数的数である確率が0かどうかという意味。
なるほど。円周=2πrだから、単にrに対する線形変換で、rの集合は正の実数の集合と同相。
http://ja.wikipedia.org/wiki/代数的数
によると、代数的数の集合は可算濃度であることは証明されているらしい。代数的数に、超越数の2πをかけると、これは超越数になる。一方、超越数に2πをかけて代数的数になる場合は、n/πのケースを考えると、少なくとも可算濃度。ちゃんと証明出来ていないが、超越数に2πをかけて代数的数になる場合が連続体濃度もあるとは考えられず、連続体濃度と可算濃度の中間の濃度は普通は考えないから、超越数*2πが代数的数になる場合は高々可算濃度だと思う。
そうすると、可算濃度+-可算濃度も高々可算なので、任意の円の集合の中で、その円の円周が代数的数である確率はa.e. 0だと思う。
いや別にeだろうとπだろうと超越数なら全部同じだけどさ。
問い:xを実数としpを有理数としたとき、x+pが無理数であるならば、xが無理数であることを示せ。
簡単に解くには、xを有理数として、x+pが有理数であることを示せばいいだけ。有理数は四則演算に閉じているから問題なし。
ならばこれをほかの方法でとくことができるのか?考えてみてください。一応自分で考えたのは下のほうに流れだけを書いておきます。
自分の回答(欠陥あり)
xを二次無理数を仮定し、xを循環連分数の形に直す。その場合においてx+pはある一定のところからまた循環連分数となり、循環連分数が無理数であることを証明すればよい。この場合だと二次無理数にしか適応できないのが問題。だとえばpiとかこの方法だと示すことができない。
なぜならpiは循環連分数でないからだ。この場合はどうすればいいのだろうか。xが超越数であることを仮定して解かなければならないのか。解き方がわからん。