今年の9月末に東急ハンズ池袋店が閉鎖する予定です。学生時代にこのハンズで4年くらいバイトしていたこともあって意外と思い入れがありました。建物自体は当時から古いと感じていましたし、中央にエスカレータが鎮座し、階段とエレベーターもあってかちょっと窮屈な店内です。何が目玉かというほどのものではなく、良い意味で雑貨を売る店です。ホームセンターとドンキの中間でしょうか。必要な雑貨からちょっと奇抜なものまである程度揃っているところです。
2年ほど前に一部改装しているらしいのですがそのときは行けてませんでした。今思えばあのときに立ち寄っておけば良かったなと少し後悔。
バイトは大学の夏から3~4年くらい。本当は夏季限定だったけどなんだかんだで就職直前までずっと続いてました。当時のハンズ池袋店は1階が季節物で2階はバラエティ・雑貨が中心。オモチャ、ジグソーパズル、ダーツ、フィギュア、変な時計、ケータイ(スマホ)グッズ、面白系貯金箱、コスプレグッズ、パーティグッズ等が所狭しとならんでおり仕事の大部分はその1,2階部分の品だしやバックヤード整理および接客です。
入口から近いこともあって自分のいたフロアはかなりガヤガヤした印象でしたが、上層階は文房具・キッチン用品・DIYなどとさっぱりした品揃えなので階を移動するとだいぶ印象が違ってましたね。
フロアの性質上、シーズン毎にかなりレイアウトや商品が変わるのでとにかくいつでもバックヤードは忙しかったです。書籍関係はあまりなく重量が軽めな商品が多い代わりに大きさが不規則かつ大量に揃っているのでバックヤードに押し込めるのも滅茶苦茶大変。特にハロウィン→クリスマス→正月とか大型のイベントの重なる時期は通路の半分は段ボールで埋まってました。というか最上階のスタッフルームの廊下まで什器が占領していましたっけ。大半が自分所の寄りの内容なのでいつも忍びなかったな。
バイトなのに閉店作業やその後のレイアウトのために什器を移動したりと結構色々やった記憶があります。特に繁忙期は日付が変わる少し手前まで働いていた記憶があります。
立地も相まってアニメ関連のグッズも大分多く、流行のアニメや漫画関連は飛ぶように売れるのでガンガン品出ししていたな。新劇エヴァ序と破が公開されてエヴァ人気がかなり加熱していた時期でもありました。一日中「序」のヤシマ作戦の映像がリピートされていたり、エヴァの缶コーヒーがどんどん売れたり。もちろん近所のアニメイトとかはもっと凄かったでしょうが。
なぜか当時は顔面貯金箱などの面白系貯金箱が流行っていたため、季節の合間は貯金箱で埋め尽くされるときもありましたね。まあ品出しが楽なほうなのでよかったですがしょっちゅう電池が切れるのがくせ者だったかな。
コスプレグッズで多いのは試着していいかという問い合わせ。ウィッグはいいけど中身開けるタイプのものは結構はばかれるんですよね。まあ正規スタッフが立ち会ってあけてましたが。
夏休みの頃だったか、楽器コーナーができて他のスタッフがウクレレを弾いていたのはちょっと面白かった。完全に素人だしかなり無理矢理弾かされていたようだったけど、なんか独学でうまくなって最終的にはちょっと楽しそうだったな。
パズルコーナーの担当の人はパズル会社に転職するほどのめり込んでましたっけ。パズルの専門担当がいなくなってからもアニメ関連のパズルはよく売れていたので売り場面積はそんなに縮小しなかった印象です。といっても意外と場所を取り重いジグゾーパズルは少し面倒な商品でしたが。
変わり種としては356日の誕生日にちなんだミニ本とか、絵画と砂時計が合わさったような変な置物がそうでした。自分のお気に入りはシュライヒという海外製の動物フィギュアで、結構高いけど中々凝っていていつか集めたいなと思っていました。意外と家庭用のプラネタリウムも売れていたなぁ。
という感じでそこそこ長くバイトしていたので思い出もいっぱいです。いまはフロアも大分改装しているようですし、以前と違って2階はバラエティフロアではなくなっているようです。自分のいた頃は良い意味で雑多。常に変化することが持ち味のような場所でした。自分のフロア以外も日々全然違う様相になっており、スタッフのエプロンポケットには最新のフロア索引が常にありました。それでも案内しきれないものが多いんですよね。
でも面白い職場でした。老朽化とはいえ、ああいう店は今後も別の形で残って欲しいな。
本当は夏の間にもう一度行きたかったんですが、最悪なタイミングで東京近郊に緊急事態宣言出ちゃいましたからね。まあ東京で4000人弱も感染者出しているなかで動くのは明らかに危険な上に、閉店間際の店にいこうなんてのは自殺行為に等しいです。