2017-10-18

がっこーのせんせーです2

朝の日記に予想外にコメントがついていて驚きました。

個人の雑感に反応していただいてありがとうございます

拝見していていくつか気になった事を。

高校の少人数化について

現在高校進学率は100パーセントに近い状況ですが、

正直なところ、教員からしてみても高校の授業内容は万人に必要ものではありません。

しろ中学レベルのことがしっかりできていれば社会に出ても困らないと思います

しかし、現状では中学レベルのこともままならないまま高校に進学し、

高校の内容などとてもついていけないという状況が、下位校といわず中堅校でもままあります

個人的には中学留年制度を設けて、中卒認定統一試験を設ける方が

学力向上には効果的だと思っており、高校大学の進学率も今の半分でいいと思います

そうすれば、高校大学はおのずと淘汰され、そこに投下される予算

高校の少人数化や高等教育無償化などに回すことができるでしょう。

また、中卒で働くことが一般化すれば、労働力不足の解消にも寄与すると思います

ただ、そうなっていくと、戦前旧制高校のような超エリート養成コース

義務教育修了コースの間で格差が生じるので、その点、給与体系などに一考の余地があります

教員待遇について

冗談だとは思いますが一応(苦笑

修学旅行は言い方が悪いですが最も憂鬱行事の一つです。

もちろん、生徒たちにとっては最大の行事ですが、

それだけに教員の緊張感は並々ならぬものがあります

昨今はホテルの予約合戦も熾烈で、生徒の入学時には動き出さないと間に合いません。

業者見積もりをとり、行程を精査し、事前学習の準備だけでも重い負担です。

また、現地に行くにも教員の集合時間は早いので自腹で駅や空港に前泊することもあります

いざ現地に行けば、生徒の体調不良や負傷、他校や現地の方とのトラブルに神経をすり減らします。

私の学校の生徒は聞きわけが良くて手がかからない方ですが、

現地で他校の先生方を見ると大変苦労されているご様子です。

また、以前は夜の飲酒くらいは認められていたようですが、昨今は深夜の体調不良対応などもあり、

飲酒禁止です。24時間体制での勤務が4日、5日続いて本当に辛いです(苦笑

昔の感覚ですと楽そうな仕事ですが、昨今は一般企業出張よりも厳しいでしょう。

また、給与に関してですが、基本的残業代は発生しません。

休日の出勤には手当が出ることもありますが、1日勤務して2~3000円程度です。

以前、私よりも給与の高い管理職冗談半分で時給換算したら1カ月平均が時給300円ということもありました(苦笑

>授業の動画

これは簡単なことではありません。

最難関校から指導困難校まで同じ教科書を使っていても指導内容はまったく異なります

また、同じ学校の中でも習熟度が必要なくらい授業内容は異なってきます

そうなると、授業動画10段階や20段階の世界では無く相当細分化して制作する必要があります

例えば私は社会科教員ですが、私大志望者と国立志望者では授業内容を大幅に変えています

また、年度によって生徒のレベルにも差があるので、その都度、レベルを調整したり、

映像教材や演習、雑談比率まで変えてカリキュラムを組みます

それから指導要領が大幅に変わることは頻繁では無いですが、

教科書記述は思っている以上にコロコロ変わります

そうなってくると教科書会社統一動画と言うのはかなり非現実的になってきます

蛇足ですが教科書会社というのは大手でも本当に少人数でやっていますし、

執筆している大学教授の方はあくま研究者なので授業がうまいというわけではありません(苦笑

このあたりを踏まえると実現は難しいかもしれません。

また、これは現代日本ではあまり考えられませんが、

時の政権意向で全国の学校の授業内容をすべて統制できるというのは極めて危険です。

右でも左でも偏った考え方の授業が全国で画一的に行われるとしたらそれは民主主義国家の根幹にかかわると思います

長くなりましたがご意見を拝見した上で私見を述べさせていただきました。

もし、ご不明な点や指摘事項がございましたら是非拝見して、今後の仕事に生かしていきたいと思っております

長文失礼いたしました。

記事への反応(ブックマークコメント)

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