特撮知識は全然無く「見た目が好みのおじさんが出ている」というクソみたいな理由だけでをSSSS.GRIDMAN見始めた女です。
年末休みでやっと最終回まで見終わって、ひさびさに夢中になってみた1クールアニメだと思った。そこで、布団に入ったけど寝付けないし感想を好き勝手書いてみようと思う。完走記念だけに
あくまで批評じゃあなく個人的な感想で行きたいので、★で評価点を表すのではなく、『視聴継続に貢献した要因』を%で記載していく。
ルパンの次元的なおじさんが好みな自分としては、サムキャバさんは実際好みドツボの性格という訳ではなかった(キャラ自体は面白くて好き)
それでも視聴を継続したのは一重に新条アカネ、この女の子の存在が大きい。
クラスの中心な完璧美少女……と見せかけて残虐な性格を持ち敵として主人公と対立する存在。可愛い女の子が余りにちっぽけな理由で、笑いながら怪獣でキャラを殺していく、そして最後はきっちり悔しがってくれる……そんな一連の流れは「魅力的な悪」として映った。
序盤は、以下にアカネちゃんがどんな悪役ぶりを発揮してくれるかが気になって見ていた。そこから話数が進むごとに「世界の神様」だったり「本当は誰かに救われたい」などの新たな要素が明かされていく。
そんな目まぐるしい彼女の変化と、終盤どんどんと声から感情が失われ追い詰められるアカネに「どんな結末が用意されているのか」と目が離せなかった。放っとけなかった、と言う感情にも近い。
そんな訳でキャラ方面としてはたまに出る新世紀中学生やアンチ君に癒されつつ、アカネ目当てで視聴を続けていた。
実は六花とアカネの関係については最後まで「六花はよくそこまでアカネに尽くすなあ。いくら幼馴染でもアカネってそんな六花視点で特別になる要素あったかな。そりゃアカネの友達として作られた存在ではあるけど」と思いながら見ていた。
その疑問は、ネットの考察にあった「アカネは現実アカネの内面と理想の外見を持った存在。逆に六花は現実アカネの外見と、理想の内面を持った存在。六花とアカネの関係の変化は自己肯定の話」みたいな考察が1番解としてしっくりきた。
ただ、関心が割とアカネや新世紀中学生に偏っていたので六花関連は見落としてる箇所が多いような気はする。その辺ちゃんと分かってたらもっと楽しめたのかも?
ボイスドラマは聞いてないんだけどその辺で補完されてるのだろうか。
後アカネちゃんの中の人の演技めっちゃ好き。病んでる時の不安定な声色すごい惹かれた。
・謎解き要素40%
主人公が記憶喪失とか仮想空間で出来た世界とかしかもそれがたった1人の少女の思いで作られてるとか。好きですそういう要素。
特撮版グリッドマンの知識は生まれる前の作品だったのもあって0だった。なのでアノシラスも正体がさっぱり分からなかったが、前作要素は自分でwikiとか調べるくらいで分かる範疇に思えた。それに普通に調べること自体も面白く、前作が如何に時代を先取りし過ぎた優れた作品だったのかも理解出来た。
あまり詳しい技術の話は出来ない。しかし、そんな素人目にも飽きさせない画面作りが毎話出来ていた様に感じた。
戦闘シーンはいつもカメラを動かしてグリグリ動いていたように見えたし、戦闘以外のシーンでもドキッとする様な演出が多かった。寧ろ、そっちのが印象に残っているかも。
一つ一つ挙げていくとキリがないが、例えば夢の怪獣回でアカネが自ら転落する→平然と着地してしまう所とかそれまでのアカネの様子も相まって何とも言えない不気味さを感じた。
他にも各キャラの目の色、ゴミ箱の様なアカネの部屋、定期入れなど、小物や要素の意味付けが細かいところまでされててすごいなと感じた作品である。
前作・有名特撮オマージュなのだろうな、と察せられる要素も沢山見受けられ、元ネタは分かり切らないもののリスペクトが詰まってるんだな、とは感じた。後分からないなりにネットで調べて元ネタを知るのも楽しい。
特撮系はそれこそシン・ゴジラくらいしかまともに見たことがなく、見る前は「面白いのかな?設定とか分かるかな?」と思ってしまっていたが、キャラの魅力や目を惹くようなストーリーの構成・画面作りで久々にオリジナルアニメを完走した。
ネットの考察でも『アレクシスとアカネの関係は神絵師みたいな作り手の存在と受け手の関係の比喩』みたいなものが見られたりして、幅広い視点から考察出来る程に誰かの心に引っかかる要素を持ってる作品だったんだなとも思う。
続きが見たいと思いつつ、綺麗すぎるほどあの仮想空間とアカネにまつわる話は完結してしまったのでこれで終わりでもいいような気分でもある。