2012-07-12

不思議の町 山崎島本町

たまにアルファブロガーちきりん」女史のブログを覗くのだが、

最近ブログ

サントリー山崎で採水しているソーダが美味しい」

大阪京都の間でこの環境を維持するのは至難の業、環境維持のためにサントリー株式公開すべきじゃない」

と書いた上で、

「先日新幹線不通で足止めされたので、在来線大阪京都を走ったら、途中山崎を通ったので

 『こういう場所なのか』と感心した」とあった。

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin+personal/20120424

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20120623

自分は今でこそ東京在住だが、幼少時にこの付近に居住しているし、

妻の実家もこの近辺なので、結構このエリアには「土地勘」がある。

で、客観的に眺めても、このエリアって、結構面白いエリアで、

ちきりん女史の心配は有難いが、まあサントリーが遮二無二保護しなくても、

 多分大丈夫なんじゃないかなあ」という気がする。

なぜ大丈夫なのか?をうまく説明できないが、

その辺のニュアンスを、五月雨的に書いていく

サントリー工場が立地するのは「大阪府島本町

 しかし、CMでは「大阪郊外」とは絶対言わず、「京都郊外」と宣伝する。

島本町大阪府に属しているのに、市外局番は「075」、

 つまり京都市と同じ市外局番である

大阪府島本町京都府大山崎町は隣り合っている。

 「JR山崎駅」は駅舎は大山崎町に属しているが、ホーム3分の1は島本町に属している。

 事実上、「山崎エリア」は、島本町大山崎町に両属している。

 (大阪府側が「山崎地区」、京都府側が「大山崎地区」)

 (ちなみに、大山崎町の方にはサントリービール工場がある)

★というように、島本町は、「どこに属しているのか、アイデンティティ不明な町」である

 大阪都心勤務者が多いのは事実であるが、「大阪人」の意識希薄で、

 かと言って「京都人」でもない。

 強いて言えば「島本人」「山崎人」である

 人口で言えばせいぜい3万人しかいないのに、特殊なアイデンティティが醸成されている。

★上記のような事情で、結構愛郷心が強い住民が多い気がする。

★以前は結構工場も立地していたが、近年工場は相次いで移転し、

 工場用地はマンションに化けている。

 一方、田畑ちょっとスプロール化宅地化しているが、宅地化のスピードは遅く、

 まだまだ田畑が数多く残されている。

 つまり、「田畑が多く、一戸建てはそんなにないが、その一方でマンションが多い」という景観になっている。

東京カンテイという不動産情報会社が、3大都市圏の自治体別マンション化率を発表している。

 「全世帯数の中で、どれくらい分譲マンションが占めているか?」という数値で、

 トップ千代田区港区で、7割以上。

 しか世田谷区とかだと、2割程度しかなかったりする。

 総じて都心区ほど高く、郊外自治体ほど低いのであるが、

 島本町マンション化率は「4割」と異常に高く、郡部では全国最高値

 市と比較しても芦屋市並みの高率である

 (隣の高槻市よりも、はるかに高い)

 言い方を変えれば、

 「駅前や工場跡地をマンション化させて、そこに新住民を収容することで、

 田畑スプロール化を食い止めている」とも言え、一種の「コンパクトシティ」が実現している。

サントリー地下水が自慢の町で、かつては町営水道は100%地下水だった。

 (今は地下水9割、府営水道淀川水1割)

 また、駅から徒歩圏内でもホタルが飛んでいる。

 このような環境で、一方で大阪都心も京都都心も30分圏、新幹線にも乗車しやすい、ということで、

 「自然環境にこだわりを持つファミリー層」が意図的に移住してきている。

 町営水道は府内一高額だし、町内には繁華街めいたものは一切ないのだが、

 「そういう不便やデメリットは百も承知、自然環境が良いんだから、目を瞑る」という

 こだわり世帯が新住民として移入してきている。

 こういう街って、首都圏ではあまり思いつかない。

 例えば鎌倉国立場合

 「高級住宅地から移入したい」

 「海沿いで景色がいいから移入したい」

 「文教地区から移入したい」という理由がメーンであり、「自然豊富から移入したい」という感じではない。

 東京都から30~40キロはなれたエリア、例えばふじみ野市とか越谷市とか印西市とか、

 「郊外自然豊富から移入する」というケースは確かにある。

 しかし、島本町への移入する新住民は、印西市とかふじみ野市とかへの移入住民よりも、

 より強い「自然へのこだわり」があるような気がする。

 

★現時点では町内の工場サントリー程度で、後は企業研究所とかが多い

 (積水化学とか小野薬品とか)

 その意味では、公害的問題、あるいは「すさんだ工場街」という感じの風景が、

 町内にはあまり見受けられない。

 地下水源の汚染も、まあ心配はない訳だ。

サントリー工場の税収が多いのか、企業研究所の税収が多いのか、

 町の財政状況はそんなに悪くない。

 なので、隣接する高槻市との合併計画にも後向きだった。

★というより、「自然きのこだわり新住民たち」が、

 町のアイデンティティを壊すような高槻市との合併に後ろ向きだった、と言うべきか。

 (むしろ気質が似ている京都府大山崎町との越府合併を望む声も)

 新住民の気質が良くわかる出来事として、

 「かつて島本町議会は、全国で一番女性議員の比率が高かった自治体だった(4割)」

 というエピソードが如実に示している。

 また、現川口ひろし町長は、元テレディレクター

 「男性行政能吏とかじゃなく、業界人とか女性に町政を担わせる、その方がいいじゃん」

 というムードが、なんとなくこの町には流れている。  

 

 そういう「尖がった町」「異形の町」なので、サントリーの源水地を乱開発するようなことは、

 まあしないんじゃないかなあ?

記事への反応(ブックマークコメント)

アーカイブ ヘルプ
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん