2024-09-05

n番煎じの理解ある彼氏に救われた話

人間役割を与えられたいものなのかも.というか自分のことを明示的に求めてくれる人が1人でもいれば,それは救いになる.

私は理解ある彼氏に救われた話を全部バカにしていた.ケッそんなぽっと出の彼氏の出現だけで救われる人はいいですね,それだけで救われるなんてそんな大したことなかったんじゃない?と意地悪なことも思っていた.

私,23理系大学院生ちょっと前まで年齢イコール喪女

私は,頭は悪すぎず,それなりの学歴があり,両親も健在でそれなりの収入があり,お金をかけて育てられ,それなりの能力があり,世間からすればきっと恵まれている方だ.それにも関わらず,ずっと満たされなかった.17歳から慢性的病み続けた.椎名林檎の曲が心の慰めで,精神科椎名林檎CDを配布するべき!と主張していた.絶対行ったほうがいいことは自覚していたが,世間体というか,自分を"精神科に通う人"と認めるのは大きなハードルだったため,結局精神科に初めて行ったのは21歳の時だった.どんなに色々なことを始めても,自分の思うまま活動しても,海外に行っても完全には満たされなかった.自分は丘サーファーなんじゃないか.それどころか,とりかえしがつかないくら生活で実害がでたためでとうとう精神科に行った.

今までの話をしたら双極性障害と診断された.一年以上服薬したが,全く効果を感じなかった.いや,そもそも精神科医を信じていなかったのかもしれない.「つらくなったらすぐきてください」と日頃口をすっぱくして言われていたので,いざ死にそうになったときいったら,休診日だった.絶望した.またその次の日いって受診したら,ただ薬の量を2倍に増やされただけだった.絶望した.すぐきてくださいと言うくせに何もできないじゃん.そうやって世の中回ってるんだ.精神科ってどうせ,患者側が言うことコントロールすればどうとでも薬も病名も調節できちゃうじゃん.お薬サーバーじゃん.

そもそも自分に躁なんてなかった.ただ定期的にうつ状態になること,あと金遣い荒い時とアイデアが出まくる時がある,ということをもって双極性障害とつけられた.ただこの躁要素みたいな部分は,ただの個人的気質であり,躁じゃない.わたし破産するほどお金を使わないし,周りの人の声が入らなくなることもないし破滅的行動もとらない.

一番嫌われる自己診断(笑)によって名前をつけるならば,恐らく発達障害とその二次障害としての鬱だと思うが,今更躁鬱じゃなくてこれなんです!と主張するのも憚られたし,その病院では発達障害を扱っていなかったし,自分は薬の効果よりも副作用意識がいってしまい,もうこれ以上薬を飲みたくなかった.結果的自己判断で通院をやめ断薬して一年弱たった(一般的には明らかにこれはしない方がいいだろう).どうせ状態が変わらないなら,通わない方が,自分の力で生きている感じがして満足できた.しかしもちろん気分が落ちない訳もなく,元々自分を追い詰めやす生き方もあり,苦しみは続いた.今だって続いている.ずっと精神的に健康な人はピンとこないかもしれないが,一度落ちた人間は,落ちるという選択肢が常につきまとう.それを選ばない,そちらに行かないというコストを常に払い続ける必要がある.(精神科批判してしまったが,多くの人にとって精神科効果があるだろうし,長く精神的不調が続いたら,どちらにせよ一度精神科に行くことは,生活を変えるきっかけになるので行くことを推奨する)

ずっと救われたいと思っていた.救われたいという感覚現実逃避精神の拠り所を求める気持ちの現れかもしれない.カウンセリングとかは別として,他人に自ら助けは求めないし,求められてもどうしようもないと思うから求める気もない.そもそも他人によって自分本質的に救済されるってあり得ないと思っていた.確かに人が話を聞いてくれれば,一時的に楽にはなるけど,結局自分問題解決しなければいつまでも事態好転しない.

助けてくれるなら神でもいいと思い,信仰という形で精神の安寧を得られる人を羨ましくも思ったが,自分は神からの救済を信じることはできなかった.

そんな中彼氏出会った.5年ぶりに会った知り合いだった.別に彼氏ができても,うつ状態になることはあるし,1人でずっと泣いてる時もある.寛解した,とまでは思わない.自分精神に気を遣って生きてるから動けないってほどにはならないけど.ただ,ある時,私がいれば幸せと言われて,雷に打たれたような衝撃をうけた.わたしはずっと肯定されたかったのかも.自分をこの世に繋ぎ止めてくれる人が欲しかったのかも.いつも弱い弱いと思って辛くなって,勝手孤独を感じて,助けを求めるのも苦手で,でもずっと認められたかった.自分が認めている人に.理解ある彼氏によって全てが解決される訳ではないけれど,私のなんとなく感じていた「救われたい意識」が成仏した気がした.

  • anond:20240905231207 わたしは破産するほどお金を使わないし,周りの人の声が入らなくなることもないし破滅的行動もとらない. 双極性障害II型は破産するほどお金を使わない人が多いし...

    • はい,それら全て承知しています.実際II型と言われましたし.双極性障害じゃない,は言い過ぎかもしれないですけど,複数種類の薬を試した上で,投薬による効果が感じられない以上...

      • 「双極性障害じゃない」より、理由付けの方が問題ですね あなたの増田を見て、本当は双極性障害II型の治療で寛解に至れる人なのに、 わたしは破産するほどお金を使わないし,周り...

        • そうですね.自己診断については批判的文脈で言及していますが,確かにそれは考えの浅い発言でした.ありがとうございます.

  • それにも関わらず,ずっと満たされなかった.17歳から慢性的に病み続けた. 病みに至ったきっかけや原因があるの?それとも元々そういう性質だったのが顕在化した?

    • 高校生まで憎しみや怒りを燃料として勉強して良い成績を残していましたが,その原因がある程度解消されたことで,燃え尽きてしまったことが一番最初に病みはじめたきっかけだと思...

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