●初めに
この記事の本筋ははあくまで「消防操法大会要らなくね?」という考えの根拠を俺の経験を交えて書くことであって、消防団自体の否定や田舎叩きが目的じゃないことを明言しておく。
まず初めに消防操法大会ってなんぞやってとこから。Wikipediaによると
「消防操法は常備の消防職員や消防団の訓練の一つであり、基本的な操作の習得を目指すための手順であり、小型可搬ポンプ操法と、ポンプ車操法がある。設置された防火水槽から、給水し、火災現場を意識した火点(かてん)と呼ばれる的にめがけて放水し、撤収するまでの一連の手順を演じる。防火水槽・火点の位置、台詞、動きがあらかじめ決められている。全国規模で大会(郡市大会・都道府県大会・全国大会)が行われ、ポンプ・ホースなどの操作を速く正確に行うとともに、動きの綺麗さを競う。採点は各個動作の正確さ及び火点の的が倒れるまでのタイムなどが減点法で採点され、減点が少ないチームほど上位となる。
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一連の行為(選手の格好)を大会基準として決められた要領通りに行ったうえで、ホースを伸ばし【火】と書かれた的に放水をあてる競技が主になっている。」(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E9%98%B2%E6%93%8D%E6%B3%95)
要約すると
・持ち運び可能なポンプを使った競技と、いわゆる消防車を使った競技の2種類がある。
・内容は消火とか実践的なことじゃなくて動きの綺麗さとタイムを競うだけ。
こんな感じ。
●問題点
毎年6月中後半〜7月中頃あたりで大会があるので、操法大会に力を入れるほとんどの分団じゃ5月頃から練習を開始する。練習頻度は分団によってマチマチだけど、大体週3日〜5日。大会前一週間は6日とかが多いんじゃないかな。
たかが「1ヶ月ちょっと」と思うかもしれないが、大人になってからの「1ヶ月ちょっと」の拘束はマジで自分の関係者への影響が半端ない。
嫁や子供へのストレスはマッハで、毎年この期間になると夫が全然家に帰ってこず、帰ってきてもヘトヘトで何もしてくれないことに嫌気が差して離婚を迫られるという「消防離婚」なんて言葉も存在するくらい。俺の場合は嫁に無視されるし子供に消防士だと思われてる。
あと、毎夜仕事終わり〜21時頃(終わったあと反省会あったりして24時とかまでやったりも)で練習して昼間は仕事っつうヒーローみたいな生活スタイルを強要されるので当然仕事の能率と人事考課は激下がり。俺の場合は個人事業主なので普段40万くらいある月収がこの期間はミニマム15万とかになって、死ぬ。
ほんで当然、こんだけ稼働率高いと自分への負担が半端ないので練習を苦にして自殺する奴がいたり、練習しすぎて熱中症で死んだりする奴が出てきてこれも問題になってる。そこまでいかなくても連日の訓練による疲労で怪我人が量産されるし、怪我による選手交代で次の怪我人候補も量産されていくっていうクソの連鎖が起きてクソ。
この操法大会においては「番員」っていう役割分担がある。「番員」は自分に割り振られた動き以外をすると減点されるので、当然自分の動き一点集中で練習することになるんだけど、これが色々問題点孕んでてヤバい。
例えばホースの先っぽを持って火点(火元)に消しに行く奴らは、消防車とかポンプの動かし方を知らないのでいざ火事になってもアワアワ走り回ることしか出来なかったり、その逆もまた然り。
あと操法では器具が汚れてたり、ホースに水滴がついてたりすると(野外で使うホースだぜ?)減点または失格にされちゃったりするので、大体の消防団では「火事場用」と「操法用」の器具を所有している。訓練中は当然「操法用」を使うのでこの期間に火事が起きると、さっき行ったとおりヘトヘトの団員たちをかき集めて、器具を積み替えてなんやかんやと出動までのタイムロスが半端ない。結局消防署の方が到着早いのが常っていう本末転倒が頻発する。
・操法大会牛耳ってる日本消防協会が行政の悪い金の温床になってるのでボトムアップでの変革が難しい
こちらのキャンペーンサイト(https://www.change.org/p/%E5%85%A8%E5%9B%BD%E6%B6%88%E9%98%B2%E6%93%8D%E6%B3%95%E5%A4%A7%E4%BC%9A%E3%81%AE%E5%BB%83%E6%AD%A2)によると、
「日本消防協会の主な仕事は操法大会と協会運営、団員の表彰等です。年間38億程度の収入があります。ほとんどが団員への共済金(税金)によるものとなりますが、大会の予算はたった6000万です。公益社団法人のため事業税は0円です。役員報酬は3000万、その他多数の手当てがあり、なんと年間の旅費は1億近くなります。」だそう。
上記については多少のアレはあるとしても、(https://www.nissho.or.jp/contents/static/jouhou/gyoumu-yosan.html)で収支の一端見るとたしかに「え、何その費用」みたいなのが結構あるので「天下り」って言葉聞くと目がギラついちゃう系の人には重箱の隅をつつきまくれるのでオススメ。
他にもお金でもらえるはずの報酬がビールになってたりとか団員・環境の数だけ問題点はあるんだけどきりがないからここらにしとく。
●終わりに
すごいおもしろい そんな大会なんでやりはじめたんだろ
大会設置当初は水を出すことすらしなかった(カラ操法っていう)らしいので今より意味のないものにみんな時間割いてたっぽいよ。
お正月にはしごの上でやる技?とかも現代の救命消化からは遠そうだし、なんか神事っぽいものと距離が近いのかもね。火消し。
わかるわ なんのメリットもない
断固として拒否するのだ
一部の異常にやる気ある人を除いて、何かしらの店やってる人が地域の繋がりで客増やすために渋々やってるイメージ