荒らすのやめろ
無職歴4か月ぐらい 貯金付きそう 仕事応募しても落ちる 異常に無気力 買い物以外外出・会話しない 一日中寝てることもある 自殺は近いか 一生もらい続けるわけじゃないから生活保護くれんかなあ
荒らすのやめろ
荒らすのやめろ
荒らすのやめろ
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荒らすのやめろ
図書館の魔女を読んだ。エピローグがとてつもなく長くてびっくりした。珍しい外交ファンタジー小説だったけどとても楽しく読み進められました。
でも正直なところ、一巻の中盤辺りまでは退屈な小説だなあって思ってた。文飾がちょっと過剰だし、展開も遅いし、外交ファンタジーをうたっているのに外交する素振りのない内容が続いたからなんだかなあって思ってた。
極めつけに、図書館の構造についての理屈が詭弁に見えてしまったのが痛烈だった。問答も長いし、その帰結にも納得できなかったから読む意欲が結構そがれてしまった。
けれども、それ以降に出てくるニザマの佞臣との邂逅を描いた場面、つまりは外交の一端に触れたあたりからエンジンが温まってきた気がする。
如才ない敵役が現れたことにより、それぞれがそれぞれのシナリオに則った役割を演じて体面を終えるんだけど、そのあとで腹芸の内実が一枚一枚明かされていく流れが面白かった。その後で一巻は冒険小説になるんだけれども。
魔女の図書館の面白さに関して、先述したような冒険小説のような側面があったり、ミステリー小説のような側面があったりすることも挙げられる。要するにいろんなエンターテイメントが含まれている小説だったわけです。
窮地から脱するアクションシーンがあれば、罠の待ち受ける敵陣へと進行していく場面がある。甘酸っぱいボーイミーツガールが描かれたかと思えば、緊迫した議会の内実が描かれたりもする。
そのどれもこれもが丹精込めて力いっぱい描かれているもんだから物語奥行きがすごいことになっていた。一方で弊害もあって、少々読みにくくなっていたし、展開の遅さにもつながっていたように思う。
二巻三巻と読んでいるうちに慣れたけど、それでもやっぱりくどいし重たい文章ではあると思う。ただ二巻の終わりがけは執拗な文章構成が却って切実さを演出していた気がする。
キャラクターに関しては、ラノベと見まごうばかりの配置だった。毒舌の天才少女にアルビノの長身お姉さん、褐色肌の闊達な女軍師にちょっとおっちょこちょいだけど母性に溢れる家政婦など、色物が揃いすぎている。
女性キャラだけじゃなくて、男性キャラクターもそうそうたる面子だった。
かわいい名前なのに有能な政治家であるヒヨコをはじめ、個性あふれる近衛兵の面々、おおらかな知の巨人たるニザマ皇帝等々、主要な人物はもちろんのこと脇を固める人物にも個性があり人格があって、みんな生き生きして見えた。
読書感としては、スワロウテイルシリーズが似通っていると思う。学術的なやり取りの緻密さや、それぞれの土地に与えられた細やかな設定が物語を土台からしっかり支えてくれていた。
スロースターターだけど、ギアがかみ合えばどんどん先へと読み進めたくなる小説だった。読み終わるのがちょっと寂しかったです。続きを文庫ではよ。