元の記事( http://anond.hatelabo.jp/20141231004329 )は比較的多くの方に読んでいただけたようで非常によかったです。特に、寄せられたコメント等に目を通してみますと、「Guilty Gear Xrd は初心者向けではない」という記事の主旨を真っ向から否定するご意見はほぼ見受けられず、むしろGGシリーズが玄人向けであることを当然視する内容のものが多かったため、自分の感覚は他の方々から大きく乖離していなかったのだと安心するとともに、そのような感覚を既に共有されていた皆様の見識の深さに感心した次第です。
今回の記事では、元の記事に寄せられたご意見からいくつかピックアップし、返信したいと思います。
このゲームを購入するよりも前に、全く格闘ゲームに触れていなかったわけではありません。スーパーファミコン時代に、友人の家でストリートファイターIIシリーズで遊んだりはしています。最近のゲームに関しては、動画サイトで上級者のプレイを観戦するなど、いわゆる動画勢と呼ばれるような立場でもあります。しかし格闘ゲームをやり込んだ経験はありませんし、用語等も動画などを通じて覚えたものであって実感を伴わない知識に過ぎません。したがってスキル的には初心者を自称しても問題ないかと思っていますが、それが不適当なら初級者とでも言い直したほうがよいでしょうか?
そうであるにせよ、初級者にとって難しいものは初心者にとっても難しいはずで、元の記事の主旨を大きく損ねる要素ではないでしょう。どちらかと言うと、動画勢としての予備知識があるぶん、まったくの素人では言語化できなかった部分も記事に記述できたのではないか、という自負もあり、自分のような立場の者が書かなければ(初心者はうまく言葉にできないし、熟練者は当然視している内容ゆえに書かないから)可視化されない情報だったのではないか、という気がしています。
オン対戦ならプレイヤーレベル設定すれば同レベルで戦えるから解決する話。友人との対戦ならその友人が悪いとしか。 /上級者の対戦をオンで見れるからそこから学べばええやん。 /北斗よりはましじゃん!!!!!w
まず「プレイヤーレベル設定すれば同レベルで戦える」という点については、事実と異なります。このことは追記エントリの中でも詳述しましたが、ランキングマッチのマッチング設定を「自分と同じ強さ」にしていても、勝率のかけ離れた相手との対戦が避けられません。私の勝率はランキングマッチ200戦程度を通じて15%を超えたことがありませんが、勝率80%以上の相手と当たるのはザラでした(全勝の相手と当たったこともあります)。その理由は、マッチングが段位を基準にしており、(追記エントリにも書いたとおり)その段位は下位層ほど強さを反映していない、という問題に由来しています。
「上級者の対戦をオンで見れるからそこから学べ」については、様々な困難が伴います。
観戦機能が実装されているのはこのゲームのよいところだと思いますが、実際に観戦するにはその対戦が行われているルームに入室する必要があります。そしてルームは1地域あたり64個用意されているロビーの中に立てられます。したがって、自分の持ちキャラを使っている上級者の対戦を観戦しようと思ったら、64(×地域数・・・日本国内だけでも4地域)のロビーを出入りして、そのロビー内の各ルームの参加メンバーを確認し、目的のプレイヤーが見つかったら、そのルームの空き(1ルームに入れるのは8人が上限)が出るのを待って入室する、という労力がかかります。しかもこの方法でも野良対戦しか観戦できず、ランキングマッチを直接観戦することはできないので、ランキングマッチ中心でプレイしている上級者の戦いぶりを見ることはできません。ロビー・ルームの実装がこのようなままだと、気軽に観戦するというのも難しいでしょう。特に使用率の低いキャラの場合、リアルタイムでその使い手が野良対戦していないということもままあります。なので、リアルタイムで観戦させようとする設計はあまりよくなくて、今あるREPLAY機能を活用しリプレイ動画を後からプレイヤー間で共有させる方向性を促進させるべきではないかと思います。
ゲームに実装されている観戦機能を用いなくとも、動画サイト等で検索して対戦動画を見るという方法もあるのです(こちらのほうがゲーム内で観戦しようとするよりはるかに簡単)が、まったくの初心者が対戦動画を見て得られる情報量は非常に少ないです。というのも、対戦しているそれぞれのキャラの行動の理由が、行動を見ただけでは(初心者には知識がないので)推測できないからです。もともと強い行動が多く備わったキャラならばとにかくそれを振るだけのプレイ(いわゆるチンパン)を形だけ真似るということがありえますが、通常、差し合いや切り返しでとるべき行動はキャラ相性なので、相手キャラが変われば類似の場面でも異なる動きになることを説明なしに動画のみから学び取るのは難しいでしょう。やはり観戦だけでは不足で、wikiのような媒体によって各行動の裏付けとなる説明が示されるべきだと思います。
「北斗よりはまし」について、私は寡聞にして知らないのですが、北斗の拳も初心者向けを謳っていたのでしょうか?私としては、ゲームの難易度が高く初心者向けでないことそれ自体は別に問題ないと思っていて、しかしそのようなゲームが初心者向けを謳っていることに問題がある、と感じています。
追記エントリへのトラックバックもいただきました。要約すると「初心者狩り対策として、善良な強プレイヤーが初心者狩り狩りとして機能するよう低ランクをカオス化させる仕様は妥当」という話だと思いますが、私はこれに同意できません。
初心者狩りにせよ、初心者狩り狩りにせよ、初心者にとってはどちらも自分より圧倒的に強い相手であることに変わりないわけで、そういう相手との対戦を理不尽に感じる点では何も違いがありません。運営は「善良な強プレイヤーの同居によって悪意あるプレイヤーの抑止ができるから、悪意あるプレイヤーを野放しにするよりマシ」と思うのかもしれませんが、初心者からすると「いずれにせよ強プレイヤーと当たる環境だったら嫌だよ」という話です。
初心者狩り狩り同居によって初心者狩り野放しの場合よりも初心者が強プレイヤーに当たる率は減ってるはずだ、という論もありえますが、その実効性はプレイヤー視点では実感できない(というか大規模なA/Bテストでもしないかぎりその実効性は誰にも測定できない)し、何より、他のトラックバックにもあったブラックリスト方式を活用するほうが迷惑プレイヤー排除の目的では確実かつ効果が大きいのは明らかなので、下位ランクをカオスなままにしておくことの理由付けとして初心者狩りを持ち出すのはあまり説得力がないと思います。
はじめに 対戦格闘ゲームGuilty Gear Xrdのコンシューマ版(PS3/PS4)が12月4日に発売となりました。 このゲームは、発売前から公式攻略wikiが整備され、また各種メディアでの先行情報でも初...
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はじめに 元の記事( http://anond.hatelabo.jp/20141231004329 )において、このゲームが構造的に初心者に不向きであること、また初心者向けと銘打たれた施策がいずれも機能していないこと、に...
増田はバカなのかな? 「入門中の成績が悪ければ下位ランクから始めさせられる」ってルールなら、単に初心者狩りを目的とした人間は負け続ければ初心者の溜まり場に行けてしまうっ...
はじめに 1年半ぶりくらいに戻ってまいりました http://anond.hatelabo.jp/20141231004329 の増田です。 対戦格闘ゲームGuilty Gear Xrdシリーズの第2弾-REVELATOR-のコンシューマ版(PS3/PS4)が5月26日に...