はてなキーワード: ぼくらシリーズとは
先日、トゥーキョーゲームスから新作がゲリラ的にリリースされた
その名も「デスマーチクラブ」……ではなく、「ワールズエンドクラブ」
タイトルが変更となったこの作品は、初報でのキャッチコピーはこう打たれていた
2年前、簡単なビジュアルと共にファミ通に現れたこのキャッチコピーに胸を躍らせた自分を今でも覚えている
ダンガンロンパでお馴染み小高和剛氏と極限脱出シリーズでお馴染み打越鋼太郎氏がタッグを組んだとなれば更に期待は高まる一方だ
よく練られたシナリオの打越
それも、デスゲームではタブーとされる子供たちがそれを行うのだ
流石に直接的な表現はないだろうが、それでも生死不明くらいの表現はしてくれるだろう
純粋だが残酷、しかし12歳という思春期を迎えつつある子供たち
そこに与えられるデスゲームとは一体どのような物語になるのだろうか
期待せざるを得なかったのを覚えている
1月を最後に動きを止めていた公式が突然に「タイトルを変え」「ゲリラリリース」したのだ
そして配信されたワールズエンドクラブに自分も飛びついたのだった
ネタバレを防ぐためにも簡単にいうが、要は「デスゲームは嘘」だったのだ
このゲーム、ワールズエンドクラブはデスゲームものではなかった
あくまでデスゲーム要素はプロローグだけになり、デスゲームを破壊して脱出した後、崩壊した世界を探検するのがメインとなる
ここでよく聞く意見としては「流石にデスゲームを子供たちにやらせるのは倫理的にまずいとなり、急遽変更となったのでは?」という意見だ
だが、この意見は配信日に行われた制作陣による生放送にて伝えられた「最初から子供たちが崩壊した世界を探検するゲームとして作っており、デスゲーム要素はあくまで"ツカミ"として入れられた」とのことから否定される
「自分(小高)と打越がやるならデスゲーム要素入れたいね、ということで付け足した」
と小高氏は言っていた
最初からデスゲームものなど作っていないが、それを隠していたのだ
私的な意見で申し訳ないが、「だとしたら、私が期待して待っていたのはなんだったのか?」と言わざるを得ない
そしてメインとなるストーリーは前述したとおり崩壊した世界を旅するもの
突っ込みどころはかなり多く、ご都合主義や不快な下ネタや不自然で唐突な展開などかなりあるが、それでも主軸となる「子供たちが鹿児島から東京まで冒険する」というストーリー自体は問題はない
12人と道中で増えたもう1人、計13人は続く道中、喧嘩したりトラブルに遭遇したり、膝をつきかねない強大な問題にぶち当たる
しかし彼らは仲直りし、協力し、絆を深め合い、進んでいく
頭に浮かぶのは子供の頃に読んだ児童文学、「ぼくらの7日間戦争」をはじめとしたぼくらシリーズだ
そう、このワールズエンドクラブはぼくらシリーズのような児童文学の装いでもあるのだ
そんなもの、期待していなかったのだが
あくまで私の意見であるが、打越鋼太郎氏のハードな世界や小高氏の悪趣味な世界はあまり見受けられないと思った
なら、このゲームは誰が楽しむのだろうか
もちろん情報が明かされた今となっては「明るい雰囲気のゲーム」として手に取る人は多いだろう
しかし、それは"今となっては"、だ
それ以前、打越鋼太郎と小高和剛の名前、そしてデスゲームというジャンルから期待していた人の、その期待に応えるつもりはあったのだろうか?
せめて、デスゲーム要素は無く、グーニーズを想起させるジュブナイルものであると少しでも事前に伝えてくれたなら「なるほどそうなのか、それはそれで面白そうだ」と期待の仕方を変えたものを
誰のためだったのか
少なくとも
私のためではなかった
あえて言うが、私はこの売り方に失望した
告知と内容が違うのは過去、特にダンガンロンパシリーズでも見受けられ、そのたびに賛否両論を呼んだが基本的に私は好意的だった
が、それはあくまで「ダンガンロンパを買ったらダンガンロンパだったから」だ
今回は「ダンガンロンパを買ったらぼくらの7日間戦争が入っていた」レベルに内容が違うではないか
奇を衒えば話題になる
そのためならゲームの内容に嘘をついてもいい
情報を隠していい
ユーザーの期待を裏切っていい
本気でそう思っているのなら
ただのつまらない嘘つきなだけだ