はてなキーワード: ブギポとは
ロードスもスレイヤーズもオーフェンもブギポも猫の地球儀もめっちゃ好きだけど「名作」というポジションに行けてるとは俺も思わないな。
物語としては名作だけど、文化的に名作として扱われてるとは感じない。
その辺の作品群を読むことが「教養」という風に受け止められてないというのが大きい。
アニメにもエロゲにも「教養としての作品たち」みたいのがあるのに、ラノベにはそれがない。
年取ったファンが「あれは凄く面白い」「エポックメイキングだった」と言っていても、それは教養語りと受け止められず、ただ懐古という風になってしまう。
それが何故かはわからない。ラノベが未熟だから、などという簡単な理由ではないだろう。
とはいえ、「名作」がない、つまり「触れていることが教養とされる作品群がない」ことは必ずしも悪いとは思わない。
名作とされる作品群が発生するということは、権威が生まれるということに繋がるからだ。
それを読んでいるということを誇り、知識と考察をひけらかす衒学に走り、触れてない奴を浅学と馬鹿にする権威主義。
そういうものが、ラノベ界隈ではあまりない。そういう振舞いをしようとする人がいても、周囲からは馬鹿にされるだけだ――それこそ懐古厨として。
同じ時代を生きた人に素早くリーチし、高速で消費され、そして次の世代は過去の積み重ねにも触れねばというプレッシャーを受けず読みたいものをスッと手に取れる。
その猛烈な速度は、たぶんライトノベルのいいところだ。
「速度。そう、重要なのは消費される小説だけが持ちえる速度だ。屑さえも書物に仕立て上げる速度だ。その速度に乗せなければ届かないことばというものがある。その速度に乗せなければ届かない遠い場所に読者がいる。」
というものがある。
アニメ化に限っては、スレイヤーズのあと沈静、シャナ・ハルヒあたりで爆発的に増加、という流れで、そのあいだフルメタやマリみてが散発的に人気になったくらいで、ブギポは谷間の時期だよ。
ラノベ業界の内側にかぎっていえば、ブギポはファンタジーから現代ものへの転換期において確かに重要な作品だけど。
スレイヤーズと同種の作品としては、当時で言えばゴクドーくんやフォーチュンがあったし、そのあとも伝説の勇者の伝説とか、まったく後継が出てないわけではないよ。
ただラノベ自体がファンタジー一辺倒ではなくなり、むしろ反動で2000年代にはファンタジーが少なくなってしまったりしたけど。
あのころはオーフェン、スレイヤーズみたいなファンタジーが主流だったかなぁ。
能力バトルもラブコメたくさんあったけど、割と自由奔放だったと思う。
それらが土台となってある程度の読者に受けるポイント、つまりテンプレが構築されてきた。
いい意味で何でもありだった。
「学園異能」「異世界転生」「謎部活」「俺TUEEE」などなど。
でも別にこれは悪いことではない。
読者はある程度どういう物語なのか、どれが売りなのかを知ることができる。
でも「テンプレばっかり」ってのは違うと思う。
問題はパッケージングで、表紙や挿絵、あらすじ、あるいはエロハプニングといった細かな展開が
テンプレになぞったものばかりになってイメージが似通ってしまうこと。
読んでみると違うんだけど、一見すると同じに見える。
先日も、当時はブギポの表紙が斬新だったって話題をTwitterで見た。
絵師さんが悪いわけではない。
問題は全体的なイメージが平均化されてきてしまってるということ。