2022-11-23

すずめの戸締まりメタ映画なのでは?(ネタバレ感想)

二週目見たので。

メタ映画として

特撮の白倉プロデューサーメタネタ作品に取り入れることが多いんだけど、ライダー戦隊映画の「スーパーヒーロー戦記」なんか、敵が「お前らネタ切れでモチーフ被りまくりオワコンじゃねえか!」なんて台詞を吐くんだよね。

シンエヴァでも、(しばらく観てないのでうろ覚えだけど)シンジ綾波の会話中、「使徒、襲来」から「シン・エヴァンゲリオン」までのタイトルが「作中のスクリーンに」流れる

どちらも、作中のキャラではなく観客に向けた表現であり、またシリーズファンでないと伝わらないネタでもある。

「すずめの戸締まり」も3.11メタ的に、観客を意識して作られた映画なんじゃないかな?みたいな。

文系は作者の気持ちを考えてろ、なんて言葉があるけど、昔は作品にゃ「作者の意図」ってのがあって、それを読み取るのが正しい読み方なのだ、って学校でも教えられてた。

でも後から、「文章を読んで書いた奴の気持ちなんか分かるわけねーだろ」「それをどう読み取ったか、読んで何を考えたか大事だろ」的な考えが出てきて、作者ではなく読者を主体として考えるべきじゃね?みたいになって、そんで、多様な考え方を尊重しようみたいな話に繋がったり繋がらなかったり。

まぁそんな感じで、被災した人もしなかった人も、311経験した人なら色々考えるし語りたくなるよね、的な?

タイムリープと予定論

タイムリープものとしてみた時、あのシーンは実はこういう場面だったんだ!って気持ちよさは薄い。(自分が観た中だと、平成ジェネレーションフォーエバーのネタばらしが一番気持ち良かった)

で、先のことは全部決まってる、ってやつね。最初ちょっと引っ掛かったんだよ。仮に扉が閉じるの失敗して震災起きちゃったとしても、結果は決まってるからしょうがなかった、ってことにならね?みたいな。

ただ、幼すずめにとってというより、現すずめが言うことに意味があったのかな、とも考えたり。現すずめにとっての先の未来は不確定なんだし。

雑多な感想

全体的に、「間」を大事にしてるっつーか、日常描写に尺割いて丁寧に撮ってるなーという印象。世界観説明はセリフで軽くすませて、子守りシーンはしっかり描写する、みたいな。それが不満な人もいるだろうけど、個人的にはそこが良かった。娯楽としての面白さって、つまりセックス&バイオレンスなわけで。盛れば盛るほど下品楽しい作品にできる。ヒロインとのキスシーンなんて大抵の映画ノルマのように入ってるけど、すずめのそれは上品で、個人的にはちょうどいい。

ダイジンの草太に対する認識というか、すずめから草太への好意に気付いてたのか無頓着だったのか、気にしながら見たがいまいちからず。ただ自分の方が愛されてると勘違いしてるのはビンビンに伝わってくる。哀しい。

ウチの子にならない?ってすずめから声かけてたんだな。

親子喧嘩のウチの子じゃない、自転車の仲直りもダイジンは見てたんだよな。で、色々考えて、結局自分はすずめの子にはなれない、と悟ったんやな…

二週目だとダイジンヘイトチャージクソ猫っぷりが違う意味面白

初見の時、ダイジンは要石に戻る覚悟決めて車に乗ったんだなと思ってたがそうでもなかった

ダイジンは抑え切れずに抜けてしまったのか、ダイジンが抜いたって感じでもないよな~?

草太さんの記憶バンクじゃん!ダイナミック回想じゃん!とかいらんことを考えた。

初見時、エンドロールで稔君が迎えに来てるの気付いてなかった。フェードアウトしたのかと…

吉幾三流れるなら新幹線のとこだろうけどどこで流れたんだ?

追記

書いてから読み直したら、メタフィクション震災なんも関係あらへんやん!俺は何が言いたかったんだ?

視聴者存在認識してるみたいなメタ発言と、フィクション自己言及としてのメタフィクション混同してたんだろうか…?

実際はハイコンテクストってのが近いのかしらん?

う~ん。しかし、作中で3月11日に発生した震災と、現実3.11は別の話だよね?要石も閉じ師も現実には存在しないし、みたいなことは考えてた気もする

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