2019-06-13

男女平等について考えてみた話

古い会社。建前では男女平等を謳って色々やるけど実情は男社会だ。女性ではマネージャー課長級)より上の人を見たことが無い。

数年前のある日、一息ついてちょっと暇になった時期に、社員お茶会をまとめてくれている女の子が「ここ1年ぐらい収支が赤字貯金が尽きそうなんです。」と相談してきた。せっかくなんで会費値上げのお願いを一緒にして回ったのだが、そもそもなんでこの子がたった一人でお茶会まとめてるのか?という疑問がわき、暇だった勢いで何を血迷ったか女子やらせていた雑用お茶以外にも色々ある)を男子もやるようにしましょうと偉い人に進言してしまった。

建前上は男女平等で働きやす職場標榜しているわが社の偉い人がそれを拒否できるわけもなく、すべては私のほうで取り仕切りますからということで「職場改革」の大義名分を得た俺は早速状況調査にかかった。

そもそもその雑用をなぜ女子けがやっているのか?

色々聞いて回ったが、一番の古株に聞いても「前からそうだったので・・・」という回答しか得られなかった。

そしてそんなルールが明記された発行文書も無い。(何十年も前にあるかもしれないが、少なくとも閲覧できる履歴の中には無かった。)

こうした結果を踏まえ、雑用女子けがやっている正当な理由はありませんとアナウンスしたところ、誰から反論が無かったので具体的な作業分担を行うこととした。まぁ、表立っての反対ではないものの、特に50代のリストラ対象者に限って「なんでワシがそんなことせにゃならんのか?」という意味の非常に遠まわしなメールが帰って来てはいたが。

まずは、定期的に発生する作業。これは当番制で全員がローテーションに入る事とした。どうしてもやりたくない人は支援金として毎月1,000円支払えば免除することとし、宴会・慶弔の口座に入れることとした。これにより、事実上課長級以上に毎月1,000円課税できることなり、親睦の促進が期待された。

次に、随時発生する作業。これは原則発生させた奴が行うこととした。これも支援する人を何人か予め決めておき、丸投げしたい人は課税することとした。これによりさらに親睦が深まるのは間違いなかった。

これらのことは、すべて公開議論にして決定した。内心文句垂れ垂れのリストラ対象おやじ共も最終的には承諾したし、雑用から開放される女子からも大歓迎された。

2週間程度の周知・移行期間を経て、いよいよ運用が開始された。

とたんに男子がボロ見せ始めた。普段やり慣れてないせいでミスを連発した。すっぽかす奴も居たが、それでも、それなりにお互いフォローをしつつなんとか軌道に乗り始めた3ヶ月後・・・

お茶会女の子と、一番喜んでたはずのAちゃんが二人で俺のところにやってきてもごもご話し始めた。

なんだか的を得ないので、会議室に行ったところ、「やっぱり元に戻しましょう!」「あなたたちには任せてられない!」と言い出した。

それ以外にも「業務が滞りがちで・・・」とか理由をつけていたが、根掘り葉掘りと突っ込むと・・・

「私の仕事がなくなってしまったので元に戻してほしい。」

ということだった。

「いやいや、そんなことは無いでしょ。そんな雑用よりせっかく浮いた時間利益につながる本来業務を手伝えばいいだけじゃないの?Xさん忙しいからそっちフォローしてあげるとか。 評価も上がって一石二鳥。」

といったが、どうやらそれは困るらしい。

とにもかくにもそれから1ヶ月ぐらいは、実運用を踏まえて制度の再検討ということで女子と話し合いを持ったのだが、いや、全員ではなく女子と話し合うということがすでにおかしいのだが。結局2ヵ月後には女子の強い申し出により制度開始半年も経たずに元に戻ってしまった。

なんだ、骨折り損のくたびれもうけではないか

しかしその過程で色々と面白いものが見えてきた。

女子雑用をやっていた本当の理由は、実のところ、言い方は悪いが、社内生活保護的な意味合いによるものであった。

大した仕事したくない人が時間をつぶすために簡単で苦労も無く、時間もかからずすぐに終わる雑用を引き受けることで、くびにならない程度の存在感を維持する口実になっていたというのが実態だったのだ。いつしか、何十年もかかって、それが女子社員の中で既得権化して雑用したくない男子社員とも利害が一致し、お互いにまったく無意識のうちにそういう風に制度化されていたというのが本当のところだったのだ。

これを悪く言うつもりは全く無い。実際問題雑用係はありがたい。会社として雑用係という役職が無い以上、誰かが自発的に引き受ける必要があるからだ。

から女子でも仕事バリバリやっている人なんかは、最初はなんとなく女子からという理由で同じようにやらされるが、だんだんとそっち側の人のほうに雑用が引き取られていくらしい。

そうであるならば、同じ考えの男子がいてもそのポジションに入れずに、成果主義から逃れマッタリとしたサラリーマン生活を送るすべを持たないというのは逆差別なんじゃないかなと思う今日この頃

最前線を渉り合おうとさえしなければ、日本女子の方がめぐまれているんではないだろうか。

  • 冗談抜きで古い古い体質の会社だなって感じ でも居るよ、ぬくぬくとみんなの為に雑用してまーすって顔して、実際の所は責任のある仕事したくないって人 それが許される環境なら、ま...

  • 男が妊娠出産できない以上、男女の間に役割分担はあって当然だし、 たとえそれが雑用であっても双方の合意があれば積極的に分担してゆくべきとおもうね

  • 「女子社員は腰かけ」のような価値観の会社では、採用される女性は美人だけになってしまう。 結果、ブスの居場所は最初から存在しないことになるよ。

  • コピペか焼き直しだろ

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