はてなキーワード: 鼻セレブとは
鼻セレブは甘い、みたいな?
私はかつて、モラハラを受けていた。
そして私は外食に、障害的な意味合いでのこだわりを持っていた。
焼いた肉類は鉄板の上でソースがジュウジュウいってなかったり、グリルや麺類が生ぬるいと残すレベルで受け付けなく、ファミレスではグラタンやドリアなどしか頼めなかった。
それが当時の夫が気に食わなかったらしく
「お前はどこに行ってもグラタンだとかドリアばかりだ!他のものも食べてみろ!」
と怒鳴るので、パスタやチキングリル、ハンバーグなどを注文していたけれど、どれもこれも不満な味がして、
(まずいのではなく、私のこだわりに合わない)
それが顔に出たり、どうしても飲み込めないとなると、帰宅後また怒鳴られるのだった。
そんな毎日が続き、外食以外にも食に対する文句がどんどん積み重なり、もう何も食べたくないな、というのが数ヶ月続いた。
ある日友人から電話があり、ご飯でも食べに行こうよ、と誘われた。
友人は酒豪で、私は全く飲めないので、どちらも満足できる店というので良くサイゼリヤを利用していて、その日も、お洒落や美味しい店はたくさんある中で結局サイゼリヤにした。
メニュー表を見て、友達がサイドメニューを指差して、あれ頼もう、新メニューのこれ美味しいよ!と喋る中で、私がおずおずと
と聞くと、キョトンときた顔で
「いいよ、どうぞ?好きなもの食べればいいよ」
とまたメニューに目をやった瞬間、ありがたさや、そのありがたさが、自分の生活が誰かに束縛されている苦しみからくるものだと一瞬で理解し、涙がだばーっと出てきて止まらなかった。
友人は、どうしたの?!私何か悪いことしたかな?!とうろたえて、カバンから鼻セレブのポケットティッシュを出してこちらに渡してくれた。
そう決意したら涙が止まり、友人は涙についてはそれ以上何も聞かずに、ベルを押してくれてオーダーもした。
しばらくして目の前に現れたミラノドリアを中心からケーキのように切れ込みを入れて一口食べたら、芯から外側までライスもソースも火傷するくらい熱くて、ああこれが、これが私が外食に求めていたものだ!と感じた。