はてなキーワード: 歌唱印税とは
最近は必ず、仕事に対しての対価が云々、自分の仕事をただでやれと言われてみろ云々を脊髄反射的に喚き出す情けないクリエイターきどりが増えた。
そういうこっちゃないだろ…
確かに、エンタメってのはたいてい「一度見たらお終い」だから金をとりっぱぐれればそのままだ。
バッグを売れば、それを街中で使ってる人間が同時に宣伝にもなってくれる。
店頭で手に取って触れてそれを持ち歩く自分を想像して、殆どそれを買ったときと同じ体験をフルで味わいながら、なお金をとりっぱぐれないなんてことが別に難しくも何ともない。
見られたら終わり、遊ばれたら終わりでありながら、見て遊んで得られるものを売らなきゃいけない。
しかし、どこの誰が、そもそも面白いかもわからない、どこぞの馬の骨が書いた落書きにひとまず金を出してくれるんだ?
中身も見せないで落書きを売りつけて、それが本当に金の無駄でしかなかったときに、逆にお前はちゃんとその金銭への「対価」を補償出来るのか?
お前のその中二からずっと温めてきた陳腐で中身のない妄想は「亜書」と何が違うんだ?
エンタメってのは、「労働力」を買ってもらえる生温い商売じゃない。
つまらないものを売りつけたら、今度はお前が詐欺師呼ばわりされる覚悟をしなきゃいけない。
社会を舐めてるのは、そんな時間給がきっちり貰えるアルバイトかなんかの気分でエンタメなんて水商売をやってるお利口ちゃんたちの方だ。
そして、そんなお利口ちゃんが作るセセコマしい「エンタメ」に、いつまで人が興味を持ってくれるだろう…
「エンタメ」が不便なだけで面白くもなんともないものになったら、誰もそれを求めなくなるだけだ。
対価が欲しけりゃアルバイトでもやってれば良い。
クリエイターになるということは、自分という資産を育て、その名声だけできっちり回収出来るビジネスモデルをつくりあげると言う事だ。
お金の発生する仕組みについて一ミリも考えたことのないおバカボン以外は普通知ってると思うが、いわゆる芸能の世界はこういう意識でみんなやっている。
準備にかける手間や時間も入れると時給換算でも決して高くない上に、番組の枠というのは物理的に限られる。
ラジオに至っては、2時間番組(もちろん準備を入れるともっと)で数千円なんてまさにアルバイトの時給以下の金で一生懸命プロの仕事をこなしている。
ミュージシャンがCDを出しても、歌唱印税はたったの1%。作詞作曲を入れてもせいぜい数%。
こちらはテレビに出てもそもそも「プロモーション」だからギャラも貰えないなんてことも少なくない。
普通の人が「芸能人の仕事」だと思っていることだけで稼げる額は、超大御所でも微々たるものだ。
ではどこで稼ぐのか。
テレビでラジオで売った「顔」を、直接見せるという体験を買ってもらう。気軽に買え、日常の中でも邪魔にならないようなものに「変換」して売る。
彼らに比べて、「コンテンツ」制作を生業にしているつもりの「クリエイター」きどりの連中のなんと甘ったれたことか。
そこまでとやかく言って気軽に作品に触れる機会を奪っても、てめーごときの落書きを誰もが進んで金出して読んでくれると本気で思ってるのか?
「プロモーション」を貴重な時間を使ってしっかり見てもらって、この上必ず買わなきゃ泥棒扱いとか何さまのつもりだ?
「プロモーション」で満足を与えられないようなものにどこのアホが金を払う?
てめーの資産をてめーで育てる戦略も立てられねー、労働者気分のボンクラが手を出していい商売じゃねーんだ。
プロが歌手ではなくボーカロイドを使うメリットは、歌唱者に渡る印税を自分がもらえる事。デメリットは作業時間がかかる事(つまりこれはコスト)。
で、歌手に渡るのはいくら位か調べたが、CDの売り上げの1-2%程度らしい。いっぽう作詞・作曲家・レーベルは全部で6%程度持って行く。作詞作曲者ならば3%くらいか。
つまり、本来歌手が歌うべきところをボーカロイドにし、作詞作曲演奏者がその分の印税をもらうとすると、もともと3%だった印税が4-5%くらいになる。収入3-6割増になるわけで結構デカい。浮いた歌唱印税はレコード会社と折半する契約だったとしても1-3割増えるわけだしな。