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2019-01-30

病院システムの変化が面白い

私は持病やら定期的に受けないといけない検査などで年数回病院に通っている。で、なぜこんなタイトルを付けたかというと昔病院関係仕事をしていたので、病院システム及び患者の動きがちょっとずつ能率的になっていくのを見るのが面白くてしょうがないのだ。マニアックネタですまん。なお、私が病院関係仕事をしていたのはかなり昔なので、用語が古かったり知識さび付いている可能性がある。医療事務医療関係システムに詳しい人が見て間違いがあると思ったら指摘していただけるとありがたい。病院素人の皆さんはあまり下記の文章鵜呑みにせず「増田にこんなことが書いてあったんだけど本当なの?」と詳しい人に確認してほしい。(…だったら書くなというツッコミはなしでお願いします。)

○待ち時間を減らすために

 大病院といえば何時間も待たせたうえに診療はほんの数分…というイメージを持っている人が多いと思うが、今は予約受付システムと再来受付機があるのでだいぶ患者ストレス軽減につながっているはず。ストレスの原因は、待ち時間のものが長いことだけでなく、「あと何人ぐらい自分の前に患者がいて、どのくらい待たないといけないか」がはっきりしないことにある。予約システムがあるとシステムにその日の予約患者リストが入っていて、再来受付機に患者が診察カードを通すと受付済みになるうえ、どこまで診察が終わっているか明確化されるので、自分の予約した時間帯に何人ぐらい診療待ちの患者いるかが分かる。従って待ち時間が長いことで有名な医師の予約を取ってしまっても、受付の看護師に「○○ですけど△△先生の診察まであと何人入ってますか?」と聞けばおおよその待ち時間が分かる。気の利く看護師だと「△△先生を待っている人はあと10人いるので、1時間ぐらい外に出てもらっていいですよ」などと言ってくれることがある。ただし、外出から戻ったら受付にいる看護師に「○○ですが、戻りました」と声かけをしておくのが無難

会計効率

 無事診察を受け終わっても、案外会計をしてもらうまでに待たされることが多い。これは私の行っている病院でもかなり待つが、オーダリングシステム(…というかその進化である電子カルテ)と医事会計システムを持っていてもその状態だと思われるので、規模が大きいところだとやむを得ないのかも知れない。

 オーダリングシステムとはどんな検査処置をするか医者が指示出しをするシステムで、例えば採血検査のオーダーをすると採血用の試験管に貼るラベル自動で出力してくれたりする。電子カルテだとそれが検査システムと連動しており、検査結果が電子カルテの方で確認できるようになっているし、レントゲン画像などもカルテから見ることができる。当然患者の診察記録もそこに入力することになるので、いろいろな診療科にかかっている患者場合も他科でどんな治療を受けて、どんな薬が出されているか簡単確認できる。

 で、医事会計システムオーダリングシステムデータを取り込むと行った治療保険点数(通常1点につき10円)と患者本人の負担額が自動計算される。特殊ものは紙の伝票をもとに病院職員手入力することもあり得るが、診察→外来処方箋発行みたいなパターン化された診療であればかなり簡単入力できるはず。

 そして、自動精算機が導入されているとさらに支払いがスムーズになる。会計をするとき職員診療カード(…という名称でいいのか分からないけどその日受けた医師の診察や検査の予約状況と自分受診番号が印刷された紙)を渡すとそれと引き換えに会計用のバーコード入りのカードをくれる。会計の待合室にどこまで会計が済んだかを表示するディスプレイがあるので、自分の持っているカードの番号より大きい数字が表示されたら自動精算機で支払いができるという意味だ。自動精算機にカードをかざすとバーコードを読み取って自分会計データを呼び出し、支払いを済ませると領収書診療報酬明細書が出てくる。支払いは現金のほかクレジットカードデビットカードでも可能だが、これは病院によってかなり違うかも知れない。最近会計カードでなくても、診察券を入れて会計をすることが可能になったので、ちょっと感動した。ときどきカードの置き場所によって精算機がバーコードを読み取るのに手こずるときがあるので、ささやかなことだけどそれは進歩なのだ

○その他ちょっとした工夫

 医療機関は毎月保険証を確認することになっているが、私の行っている病院では再来受付機で保険証チェックが必要かどうかを確認し、再来受付機のすぐそば保険確認窓口があってそこで確認してくれる。前は診察を済ませて会計窓口に行かないと確認してくれなかったが、今は会計窓口の負担軽減のためか別々の窓口でチェックするようになった。これは正社員などでずっと同じ保険証を使っている人からすると無駄な労力に思えるかも知れないが、就職退職などにより保険証が変わるケースがあるため、間違った保険証を出されてそちらに診療報酬を請求してしまうと本来請求先が負担してくれるはずのお金病院が持ち出す羽目になり損をするので医療機関にとっては死活問題なのだ。従って保険証のコピー原則として無効退職した会社保険証のコピーを今も働いているふりをして出されたりすると困るからね。

 あと、わりと前からこのシステムが導入されている病院も多いと思うけど、院外処方箋を前もって調剤薬局FAXできるようになっていると地味に便利。たとえば会計の待ち時間が長いときや急いでいるとき処方箋を送っておくと、病院会計を待っている間に薬局では調剤をしてくれるので、結果的薬局での待ち時間が短くなる。

長文のうえにマニアックで読みにくかったかも知れないけど、大病院は少しでも患者さんの待ち時間を減らすためにこんな努力をしてるんだということを知ってほしくて書いてみた。病院仕事をしていたときは若くて健康だったので、患者がどういう思いをして受診しているかいまいち分かっていなかったけど、今の状態でもう一度病院関係仕事をしてみたい気もする。

 
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