2000年頃、三宿から三軒茶屋に向かって246号沿い左に不動産屋さんがあった。
主的お姉さんが居るとか、バランス釜の湯沸かし器が熱いか冷たいかとか、
渋谷から歩いて帰ってこれるとか、お洒落でとてもいい部屋だった。
(荷物とかどうなんだろう)と不動産屋に行った。契約したときは付き合った。
「すみません、こちらで東山の◯◯◯取り扱ってると思うんですけど」「はい、取り扱ってますけど(不審な顔)」
「◯◯◯のxxx住んでた◯◯◯さんの友人なんですけど、先週◯◯◯さんが事故で亡くなってしまって。。」 「え!いつ?」
「先週の月曜日です」「事故ってどんな事故?交通事故?」「いえ、自殺なんですけど」。
社長と言う人が詳しいから社長来るまで待ってと言う。社長お茶かってすぐ来た。 ◯◯◯さんはxx日の午後に解約に来た。
すごく笑っていて、朗らかで、何の問題もなさそうだった。 ちょうどあなたがいま座ってるところに座って。
仕事で◯◯?の方に経理かコンピュータの仕事に行くからと言っていた。
敷金は1ヶ月分返した。だけど急いでた。領収書もまだ渡してない。室内の写真を撮りたいのでと鍵を貸してもらう。
昨日も通った目黒川沿いを歩く。目が潤む。これでここに来るのも最後だろう。いつものように階段で上がる。階段で上がればいいんだよね?
酔っ払った重い◯◯◯さんを押し上げて上った階段。何度も開けた玄関。二つの鍵がうまく開けられなかった。 ◯◯◯さんの部屋の匂い。
何にも無かった。カーテンを開けて、窓を開けて、◯◯◯さんのかけらを探すけど、 何にも無かった。押入れの中も、何も無かった。
写真を撮った。玄関。冷蔵庫が置いてあったところ。ゴキパオを吹き付けてしまった壁。 歯ブラシで掃除させられた湯沸かし器のホース。
◯◯◯さんが何度も吐いたり、うんちがついてた便器。 歯を磨いた台所。僕にキスで口移しで煙を吸わせた台所。僕がつけてしまった畳の染み。
あの時の喧嘩のガラスは入れ替わってた。押入れの戸の穴開き。見える山手通りの景色。
トイレットペーパーと、そのペーパーホルダー。上の棚に誇りをかぶったエアコン掃除するスポンジ。
持って帰ろうかと思ったけど、持って帰ってもしょうがない。 あの時のように寝た。畳の上に寝て、ベッドの上の◯◯◯さんの手を握った。
玄関から入ってくる。 こんばんは。ここに荷物置く。今日は何してたんですか?何もしてないことへの皮肉だけど、なんか答える。
台所に立って、キスで煙を吸わせる。何にも無いね。何にも無いね。布を取って、畳の匂いを嗅ぐ。 確かに◯◯◯さんの部屋の匂いだ。
何にも無いと思ったけど、カラーボックス、ラジカセ、教会の椅子、電灯、レンジ、冷蔵庫、体重計、VAIO、ベッド、マットレス、
布団、洗濯機、本当に何にも無い。どうやって片付けたんだろう。それを考えたら妙に冷静になった。でも事件でもないし、
こっから真相が明らかになることも無く、リサイクルショップ化そういうところに引き取りに来てもらったのだろう。
そこも探そうかと思ったけど、そんなことに意味は無い。もう◯◯◯さんは死んだんだ。
もう部屋を出よう。部屋を出るとき、最後に分かれたときのことを思い出した。
「なるべく早く帰ってきてくださいね」って言われた。
帰り道、ずっと泣いてた。どうして泣いてるんですかと聞かれたら、好きな人が死んだんですって答えようと思ってた。
でも泣きながら歩いてる男も変じゃないだろう。自分と現実社会との距離がうまくとれない。 ◯◯◯さんのために生きてきたのに、
◯◯◯さんがいない。
不動産屋さんの方へ歩いていくと、おじさんが外に出てた。入るときには中にいたけど。 席に座るよう促してくれる。
「何にも無かったですね」自分で言いながら涙が出た。「なんになかったでしょう」。 別に泣いてもいいから、
泣いてるのばれてるからティッシュを出して目頭を押さえた。 最初xx日のいつ来たか、午前か午後か聞いたけど思えてなかった。
でも朝一じゃなかったから午後だと思うって。 でも後で14時か15時って思い出してくれた。社長がお金取りに行ったから。
「最近のネットの自殺は良くないね」「今日、昨日もありましたね」「僕が最後にあったの8月なんです」「その時に喧嘩別れしちゃって」
「かっこ悪くても部屋に行かなきゃ」「(泣)そうですね」。そのとき彼女何してたの。無職です。 あー寂しかったんだろうね。(泣)。
引きこもりっていうの、ずっと部屋でコンピュータに向かって。そうですね。 女は頬って置くと離れていっちゃうから。
東京の人と友達になればよかったんだよ(この後東京人は東京タワーに行かないって話し。 泣いてる僕を元気付けてくれようとしたのかな)。
彼女は1ヶ月前通告したんだ。ペナルティ無かったから。 なんで彼女のこと覚えてるかって言うと、前のアパートもうちで紹介したんだよ。
◯◯◯のですよね。そう、コーポ◯◯◯。 洋室がいいって言うんで、ここだったら見晴らしもいいって。神経質なところがあったよね。
変なもんで上の階も開くんだよ。 お母さんからも電話があって、そのとき僕もいたんです、
最初は駆け落ちだと思ったんだよ。急いでたし。結婚しちまえば良かったんだよ。結婚して子供ができてまで自殺することはないし。
でもこないだ死んだけど、それはわがまま。お骨もらえばよかったのに、でもまだ若いか。一生引きずっちゃうし。
俺たちは「死に別れとは付き合うな」っていうのがあって、まだ喧嘩別れの方がいいよね。
彼女最近の変なこと違ってちゃらちゃらしてなくていい子だったのに。
「今日は来て良かったです」「だろ。また来なよ」「ありがとうございました」。 何で僕に優しくするんだよ!僕になんか優しくするなよ!◯◯◯さんに優しくしてやれよ!!
泣きながら歩いて、地下鉄への階段を下りた。渋谷。東急東横店のFOOD SHOW行こうかと思ったけど、 ららぽっとのスィートポテトだったかな、行かず。
銀座線で上野広小路。車内広告のアエラに自殺の見出しが載ってないことに安心。
エヴァンゲリオンはまだ完結してないんだ。
うんこ
申し訳ないのですが、文章が読みづらいです。 頭に浮かんだ順番に文章を書いたの理解できるのですが、そのままだと理解し辛いです。 あなたの事を全く知らない人の気持ちになりきっ...
こういう話に添削するのは下衆というもの そっとしておくのが増田の流儀
ごみんね。 原稿や説明書書くときは、もちろん読み手が読みやすい(音読でね)ように、こちらの伝えたいことを理解できるように、自分で何度も読み直して書き直してするんだけど...
はてな記法では不足?
確かに。逆にごめん。泣きたい時は我慢しないほうが良いよね。
「うんこ」って言及してくれる人がいるじゃん。 どんな書き込みに「うんこ」って言及するのか置いといて(まあ、うんこな書き込みなんだろうけど)、 それって書き込み読んでディス...
こういうのがまさにうんこ