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2021-04-25

落語の件

落語定席自粛要請を受けません、というのに批判が割とあって、まぁ個人的には批判も、ある程度は仕方ないだろうなぁ…としょんぼりするほかないのだが、寄席を開いている側としては死活問題だろうとも思う。

増田落語好きなのだが、寄席には元々あまり行かない。近所で落語好きが席亭やってる小さい落語会やホール落語に行くのが中心。これには個人的理由があって、寄席だとあんまり好みじゃない芸人のもなんとなく見ちゃうことになるのが、あんまり楽しくないからだ。そういうのが好きな人いるからこれは良し悪しではなく単なる好みの問題

で、定跡の寄席一年中やってる寄席)って実は少ない上に大して儲からない絶滅危惧スペースで、そこで芸人が得られるお金は微々たるものである。実際にいくらなのかは知らないが落語家さんがそういうマクラ雑談をするし、キャパティ普段の稼働状況なんかを鑑みても「あんまり儲かってなさそう…」というのは容易に推察できる。定席寄席に出てるだけだと全然食えないと思う。

寄席に出る芸人の主な収入源は寄席ではなく、営業やいろんな場所で行う落語会なので、寄席が閉じてしまうこと自体が彼ら芸人の日々の生活に直撃するわけではない。が、落語会やお笑いイベントが行われる場所は主に公共ホールだったりするので寄席よりも強く自粛させられるため、すでにホール落語は続々と休止が決まっている。こちらの方が実際には芸人たちにとってはクリティカルヒットになるわけだ。

去年の初めての自粛の後は、解禁後も寄席は閑散としていたと聞く。この10年ぐらいは東京はかなりの落語ブーム寄席も盛り上がっていたのでコロナの影響は深刻だよなぁと思っていた。それでも再開して少しずつ客足も戻ってきたらしいよと聞いていたのだが…コロナの影響で、営業ホール落語とかも含めて)がままならなくなっている芸人たちも、寄席を開いている席亭たちの収入も当然大幅に落ちていると思われる。

絶滅危惧スペースで大して稼げるわけでもなく、これを書いている増田自身が「あんまり行かないんだよな…」と思う寄席ではあるが、落語演芸文化にとって大事というのはとても理解できる。

席亭(芸人の出番を決めたりもする)の人脈力だったり、ショーケース機能営業や別の落語会に呼ばれたり)だったり、自分を目当てに来ているわけではないカラい客を相手にするという若手の修業の場という機能だったり、こういう諸々をまとった空気感寄席がつぶれると、こういう機能とともに、文化を醸成するための有象無象な「空気感」がなくなる。一度なくなった後に取り戻すのはかなり難しくなるだろうから、まぁ、寄席の側からしたら「文化だし必要だし」という言い方になるんだろう。

大阪では長いこと定席寄席がなかったこともあって、上方落語はすごく面白いのに、繫昌亭ができるまでの長い期間、沈んだ期間を過ごしていたらしい。関西の人にとっての落語家は三枝仁鶴と、その他いろいろタレントリポーター、みたいな感じだったと。最近はようやく中堅若手で面白い上方落語の人が続々と出てきているし大御所たちも落語を元気にやっておられる。

そして江戸落語がしばしば、すごい面白い落語家を生み出しているのは、定席が続いて存在しているからというのは大きい。批判もあろうが、どうせ(特に池袋は)ガラガラだろうし許してやってほしい。

一方で、実は江戸落語の界隈も、クラスタ認定はされてないが芸人の陽性者をこの1年で何人か出している。前座や若手だけでなく真打も。私が好きな師匠感染を発表して、重症化しやすそうなタイプだったので凄く心配していて、今は無事に回復しておられるので安心した。とはいえ、まぁ、「文化から開き続けるぞ」と宣言するからには、できる限りいやそれ以上に芸人たちの感染対策を、彼ら芸人自身がしっかりやってほしいと願うのだ。じゃないと、批判が増えてしまうだろうし何より何かがあった時にその芸人さんの芸が見られなくなったらすごく寂しすぎる。

で、話は変わるようで変わらないのだが、相撲である相撲相撲部屋クラスタも出しているし亡くなった力士もいる。なのに深夜まで飲んでた麻雀やってただのと報道をされている。反省がない…という悲しさ。

相撲落語もそうなのだが、彼らの中に感染がおこる原因の一つに「タニマチ」の存在があるのではと思ったのだった。相撲落語も「タニマチ」と俗称されるような人たちがいる。取り巻きというか私的スポンサーというか。落語会の後に打ち上げをやって若い者に栄養をつけさせたり、場所の後にパーティーをやったり、タニマチ側の慶事イベントがあったらゲストで来て「お相撲さんがきてる、わー」と言われたり、ちょっと軽い一席をやったり、お姉ちゃんのいる店に一緒に行っておねえちゃんを驚かせてゲラゲラ笑ったり、そういうことをしていたりする。こういうのは徐々にすたれていっているという話も聞くのだが、こういう「場」を通して感染が広がるのはあり得るよなぁと思うのだ。

個人的にはこの「タニマチシステム」は好きじゃなくて、それは私がタニマチをやれる財力がないか嫉妬しているのは大いにあるが、芸や理屈が「内向き」になることと背中合わせだよなと思うからだ。一方でタニマチに食わせてもらった若手時代、とかタニマチに金出してもらったから部屋が持てた、みたいな話も聞くのでむげに否定もできない。ただ、コロナのことがあるから、徐々にすたれていっているという流れがそのまま加速して、別の方向(例えばYoutube課金とか)に流れていくといいなぁ…と思ったりする。

まぁとにかく、落語はすごい面白いから寄席も何とかコロナサバイブして、何とか続いていってほしいんですよ。

2020-06-03

残酷現実……江戸落語の7割は、上方落語移植

面白いじゃないですか

TBS『Nキャス』での安住紳一郎さんの発言です。椅子から片脚で立ち上がるトレーニングスタジオの皆でやってる時、安住さんが腰を下ろそうとした瞬間、ビートたけしさんが椅子をさっと後ろに引きました。転んだ安住さんの、顔を複雑にゆがめながらの一言

「何が面白いねん? まだこんなことやってるんか……」

くまモンテレビ熊本番組でそれやって、大批判受けたのにね」

「何でこれが問題にされへんのやろ?」

爆笑太田さんもこれに似た悪ふざけをします。それも、どちらも素人相手にやる。真面目に何かをしようとしてる背中を突いたり。この、芸とも言えない、機知ともお笑いとも言えない幼稚な行動をトップコメディアンが恥じずにやる。同じことを上方(かみがた)の芸人さん特に大御所テレビでしてるとこを、少なくとも私は見たことがない」

「あちらの『ぼくのかんがえたさいきょうのユーモアなんやろなあ。……タモリさんは?」

「あの方もキー局があちらにあって助かったタイプ芸人さんやわ。お正月番組鶴瓶さんを絶句させてはった。鶴瓶さんが『~してはる』言うた時、声張り上げて『はる!?』て笑わせにかかってた」

筑紫福岡言葉は完全に捨てはったんやね……こういう言動に笑ってみせなあかん立場の人らが気の毒やわ」

「いわゆる標準語て、本格的な教育が始まってまだ百年経たへん人工日本語やのに……」

「作られた経緯考えたら、『戦争演説語』『ジークジオン弁』やんな」

「さすがの鶴瓶さんもしばらく俯いてから『はる、があかんか?』て呆れ声でつっこみ返してたわ」

2020-05-30

残酷事実……江戸落語の7割は、上方落語移植

面白いじゃないですか

TBS『Nキャス』での安住紳一郎さんの発言です。椅子から片脚で立ち上がるトレーニングスタジオの皆でやってる時、安住さんが腰を下ろそうとした瞬間、ビートたけしさんが椅子をさっと後ろに引きました。転んだ安住さんの、顔を複雑にゆがめながらの一言

「何が面白いねん? まだこんなことやってるんか……」

くまモンテレビ熊本番組でそれやって、大批判受けたのにね」

「何でこれが問題にされへんのやろ?」

爆笑太田さんもこれに似た悪ふざけをします。それも、どちらも素人相手にやる。真面目に何かをしようとしてる背中を突いたり。この、芸とも言えない、機知ともお笑いとも言えない幼稚な行動をトップコメディアンが恥じずにやる。同じことを上方(かみがた)の芸人さん特に大御所テレビでしてるとこを、少なくとも私は見たことがない」

「あちらの『ぼくのかんがえたさいきょうのユーモアなんやろなあ。……タモリさんは?」

「あの方もキー局があちらにあって助かったタイプ芸人さんやわ。お正月番組鶴瓶さんを絶句させてはった。鶴瓶さんが『~してはる』言うた時、声張り上げて『はる!?』て笑わせにかかってた」

筑紫福岡言葉は完全に捨てはったんやね……こういう言動に笑ってみせなあかん立場の人らが気の毒やわ」

「いわゆる標準語て、本格的な教育が始まってまだ百年経たへん人工日本語やのに……」

「作られた経緯考えたら、『戦争演説語』『ジークジオン弁』やんな」

「さすがの鶴瓶さんもしばらく俯いてから『はる、があかんか?』て呆れ声でつっこみ返してたわ」

2020-04-05

ぼやき酒屋」はもう古典落語として扱われていいのでは

ぼやき酒屋」は桂文枝(六代目)が桂三枝だった頃に演じていた創作落語である

噺の内容を知っている人は多分分かると思うが、内容は明らかに上方落語の一つである「上燗屋」を現代的にリファインしたものになっている。

「上燗屋」は酔客があの手この手の口八丁手八丁でもって只酒只飯にありつこうとするというのが笑いの肝であるのに対し、ぼやき酒屋の方は

お題通り酔客の「ほやき」そのものが笑いの肝である。ぼやく内容に楽屋ネタを織り込んでもいいし時事ネタも大いに使える。演者にとっても

客にとっても言わば「勝手の良い」ネタである個人的には思っている。

この「ぼやき酒屋」桂文枝(六代目)の創作落語である事は周知の事実であるので、文枝以外の噺家が演じるには、たとえどんな大師匠だろうと

桂文枝直々に稽古を付けて貰う」つまり伝授してもらう事が絶対条件としてあるらしい。これは上方落語だろうと江戸落語だろうと、どの

団体所属だろうと一切無関係である。「直々に稽古」と言っても内容は至って形式的で、

 

一、文枝師匠に直接会って御挨拶

二、文枝師匠に直接会って頭を下げて「直々に稽古」を付けて貰う事の許しを得る。

三、文枝師匠から快諾を受けて「直々に稽古」キットを授かる(大抵の場合、後日郵送でと思うけど、中身は口演DVDとか文枝の銘が入った公式台本、そして手拭い、みたいな感じだろう。)

四、文枝師匠に御礼状をしたためる。

 

以上の儀式を通過した噺家けがぼやき酒屋」の口演を許されている。これは桂文枝(六代目)が生存している限り継続される筈の、現在プロ落語家全てに課せられているしきたりである

 

妄想です。

2016-01-29

なんとなく落語界を紹介してみる

落語を大きく分けると東京で演じられる江戸落語と、大阪で演じられる上方落語

東京には落語団体が4つあり、落語協会落語芸術協会立川流圓楽党が存在する。

上方には上方落語協会のみ。

寄席定席という年中無休で公演を行ってる小屋があり、

東京では上野鈴本演芸場新宿新宿末廣亭浅草浅草演芸ホール池袋池袋演芸場の4つが存在する。

国立演芸場を入れて5つという数え方もあるらしいが、とりあえず割愛

東京の4つの定席に出演できるのは原則として落語協会落語芸術協会のみ。

立川流は自前で公演をしていたはず。円楽党はしらん。

上方定席2006年に開設した天満天神繁昌亭のみ。

初めて落語を見にいく人に定席をすすめる人がいるけど、

個人的には名前だけでも知っている人の独演会に行くか、

詳しい人に連れていってもらうほうがいいと思う。

質問や疑問、ツッコミや補足大歓迎。

この機会に自分勉強したい。

 
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