はてなキーワード: ニコロデオンとは
昨日見に行って来た。
封切りから間もないのにもう上映回数が日に2回だけ。人気無いにも程がある。
トーキーが生まれる前、映画館がニコロデオンと呼ばれた時代。業界の好況に浮かれる映画スターと業界人を土台に、その時代イチのスターとしてブラッド・ピット演じるジャック、そのスターの座に駆け上がろうとする新星女優にマーゴット・ロビー演じるネリーが登場する。でも本当の主役は気の優しいメキシコ移民の青年のマヌエル。彼ら3人と映画業界の移り変わりを軸に話は展開して行く。
映画の作りはララランドの雰囲気を踏襲しつつサイケとドラッグとセックス、そして暴力的なシーンと絵作りを加えた感じ。
騒音と静寂。光と影。栄華と失墜。堕落。退廃。二度と戻れない転換点。
映画と音楽への溢れんばかりの愛情を描きつつ、嫌な面の描写が続くので見ていて結構辛い。これが3時間以上続く。
1つ、
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3つ。
ではネタバレの話。
最後は全員幸せは訪れない。ジャックはトーキーの時代の観客に受け入れられず自殺。ネリーも時代の波から溢れ落ち、這い上がろうとするも失敗続きで失踪の挙句に死亡。心優しい青年マヌエルも愛するネリーを助けようと奮闘するも自らの身を滅ぼす事になり、遂にはギャングに命を狙われる。
最後のシーンはLAを命からガラ逃げ出したマヌエルが20年近く経った後に家族と訪れる場面。彼は家族と離れ、1人映画館へと足を運ぶ。スクリーンに映し出される歌と踊り。そこから過去から現在までの様々な映画のシーンが登場する。そして涙するマヌエル。光の三元色の激しい点滅(映画鑑賞前に「てんかんに注意」の説明必要なんじゃないの?これってほど)。そして終劇。
見終わっての感想としては「最後は何じゃこりゃ」。悪いとは言わない。人間模様の描写は悪く無い。業界の退廃具合もこうだったんだろう。でも最後への持って来かたとラストシーンのサイケへの振り具合、酷すぎない?
地上波で流せる内容と尺じゃないのでTVで見る事は無いだろうけど、もう一度サブスクか何かで見るかと言われれば自分は見ない。一度でお腹いっぱい。
KIM625 マンガ, アニメ, 文化 アメリカにはなぜ大人向けコミックが無いのか、なぜ日本にはあるのか。 2010/09/08
はてな表現規制反対派の重鎮KIM625のこの問い、一見素朴なギモンに思えるが違うんだよね。
表現規制反対派の間では、出来合いの答えがある。
「コミックス・コードによる規制のため子供向けのものしか許されなかった」という答えがそれだ。
KIM625の問いはこの答えを念頭においたものだろう。だが、この表現規制批判派史観はどこまで正しいのか?
田中秀臣氏がブログで調べ続けているようにアメリカン・コミックスの不人気の主犯がコミックス・コードだという説は実証的に否定されつつあるという。
それ以前の問題がある。大人向けコミックがないというのは果たして事実なのか?
実際には、MADやアート・スピーゲルマン、映画にもなったロバート・クラム作品やアメリカン・スプレンダーのような先鋭的な大人向け作品の流れが、ほそぼそとながら、六十年代から続いていた。
アンダーグラウンド・コミックスと呼ばれるこれらの流れは、80年代頃からスピーゲルマンが自らの父の体験と緻密な調査を元にアウシュビッツの悲劇を描いた「マウス」などのヒットにより日のあたるところに現れ、スーパーヒーローなどの商業的コミックスに対向するものとして「オルタナティヴ・コミックス」と呼ばれるジャンルが成立する。
一方の商業的コミックスもだんだんと大人向け路線になり八十年代には映画化したウォッチメンなどの大人向け作品がヒット、90年代には大手コミックス社からスーパーヒーローにとらわれないやや文芸路線のmature reader向作品レーベルVertigoが現れるなどの流れが起きる。
この流れとオルタナティヴ・コミックスの二つの流れ、そしてスーパーヒーローなどの旧来型の流れは、未だ別々に流れているが、だんだんと中間的作品も現れ、現在ではかなり曖昧な区別しかなくなっている。
では、"旧来型"のアメコミが子供向けというのは事実なのだろうか?成熟した真っ当な大人向けと見なされていないのはたしかに事実だろう。
だが、それと実際の年齢層は別の問題だ。
なんと”アメコミ”の主要な読者はずっと昔から「男の子」ではなく「キモオタ」なのだ。
むしろコミックス業界は将来の投資のため子供にコミックスを手に取らせる方策を考えているくらいだ。
田中秀臣氏推薦の『戦争はいかにマンガを変えるか』から引用しよう。
この極度にマニア層に依存した構造の市場から、書店での一般読者の獲得から、書店での一般読者の獲得と映画展開などによるライセンスビジネスによって突破口を開いたのが現在のグラフィックノベルブームに沸くアメリカのコミックス界であるわけだが、以上からわかるようにそれ以前からすでにコミックブックは子供向けのものなどではなくなっていた。
(ながいので中略)
つまり当のアメリカ人にとってすら「コミックブック=子供向け」という神話の影響が強すぎるために、実際に子供に読まれているマンガが「マンガ」としては見えなくなってしまっているのである。(p38-39)
なお、此処でいうマンガと見なされていないが「実際に子供に読まれているマンガ」は日本マンガをさしているのではなく、ディズニーやニコロデオンなどのアニメや名作文学のコミカライズなどを指している。小田切氏の意見によると、ジャンプなどのマンガとアメリカの市場で競合しているのはスーパーヒーローなどではなくこちらだろうと述べている。
小田切氏に従うなら、「アメリカにはなぜ大人向けコミックが無いのか、なぜ日本にはあるのか。」ではなく「アメリカにはなぜ子供向けコミックが衰退したのか、なぜ日本にでは盛況なのか。」と問うべきだ。
なぜこうも転倒した問いになるか。
それは何でも規制反対に結び付けたいという心性があるんではあにか?
こう思うのは邪推だろうか?
lisagasu 日本の名作少女漫画は繊細すぎてウケない予感…トワイライトが売れてるなら、乙女ゲームのコミカライズとかのがいいんじゃ?なんにしても少年漫画以上の市場になるイメージがないんだけど 2010/09/08
24年組が受けてないというかそもそも今まで翻訳が出てなかった(出版予定)のは事実だが、従来のオルタナティヴコミックスのファン層には注目されてるようだ。