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2018-08-28

早稲田大学現代文コースセクシャルハラスメント報告書がひどい

 今年の6月頃、早稲田大学文学学術院で起きたセクシャルハラスメントが初めてメディアで取り上げられた。

https://president.jp/articles/-/25434

 被害者現代文コースという修士課程学生だった女性で、加害者は同コース教授であった渡部直己渡部被害者女性に「俺の女になれ」と迫ったり、じろじろ体を眺めたり、授業中高圧的な態度で接したり、指導をするという名目研究室に呼び出して密室で二人きりになるなど、深刻なセクハラ行為を行っていた。

 プレジデントオンライン掲載された上記記事きっかけに、SNSメディア等でこの事件は大きく広まることとなった。大学調査委員会を設置し、渡部早稲田大学退職した。一見収束に向かっているように見えるかもしれないが、渡部一人の退職でこの事件を終わらせてはいけない。加害者は、渡部一人ではないのだ。

 事件拡散されるきっかけとなったプレジデントオンライン記事にも明記されている通り、被害者女性に対し、渡部セクハラ行為を口外しないよう口止めし人物がいる。その人物渡部と同じコース所属する水谷八也教授である。また、被害者女性からセクハラ被害について相談を受けていた女性教員に口外しないよう圧力をかけた人物もいる。その人物市川真人准教授である。 

 今般早稲田大学被害者女性関係者からヒアリングした証言をもとに報告書作成した。しかしその内容は、被害者や当時の学生達の証言無視し、水谷市川教授側の証言一方的採用した杜撰ものだった。

プライバシー観点から報告書の実物をここに掲載することは出来ないが、以下、問題と思われる点を箇条書きで記す。

被害者や当時の学生などの証言を軽視し、教授側の発言を重視している

 渡部によるセクシャルハラスメントに悩んでいた被害者は、友人同席のもと、当時現代文コース主任を務めていた水谷と三人で面会を行った。また、精神的に落ち込んでいた被害者に代わり、友人は水谷と二人で二回目の面会も行った。

 被害者及び友人の申立書によると、水谷は「この件を口外しないでほしい」「口外すると現代文コースの存続に関わる問題に繋がるから」「被害者自身にも隙があり、渡部勘違いしてしまうのもうなずける」といった趣旨発言をしているにも関わらず、水谷本人が否定していることだけを根拠に、報告書では被害者及び友人の主張を認定していない。

 

教授発言採用する根拠不透明

 前項の通り、この報告書では一貫して教授側の発言に重きが置かれている。たとえ当時の在学生らの複数目撃証言が集まっていたとしても、教授本人が否定をすれば、報告書は在学生らの目撃証言認定しない。一体報告書は何を根拠教授側の発言重要視してるのだろうか。教授側の否認が在学生らの証言よりも信憑性の高いものであるという根拠は、どこにあるのか、

 また、報告書では「本委員会認識している資料からは、同発言(※教授側の問題発言)の存在認定することはできなかった」という言い回しも登場する。しかしこの「本委員会認識している資料等」とは何なのか。在学生らの証言よりも信じるに足る「資料なのだろうか。言わずもがな、本報告書において、その「資料」が明らかにされることはない。

報告書全体が冗長かつ分かりにくい文章構成されている 

 この報告書非情冗長で、一読しただけでは意味が取りづらい文章構成されている。その狙いは明らかに問題の核心や責任所在を誤魔化すことにある。先述した被害者水谷の面会時における水谷の笑い方など、取るに足らない些末な事柄を詳述しているにも関わらず、被害者や友人に口止めを迫る場面など、事態の核心は「認定できない」の一点張りである

 水谷セクシャルハラスメント被害実態認識していながら、「大したことじゃないか第三者機関には口外しないでほしい」と被害者沈黙させようとしたことは、被害者関係者などの証言が一致するところだが、報告書はその点を深追いすることはしない。ささいな問題をおおげさに取り上げたり、論点をすり変えたりして、読者を拒むような悪文で責任逃れをしている。

 早稲田大学作成した報告書は、明らかに公正さを欠いている。水谷市川を始めとする今回の事件隠蔽に関わった教授陣に不自然なほど有利な記述ばかりだからだ。

 また上記の他にも、合意なく女性学生の腰を抱いて体を密着させるなどのセクハラ行為を行っていた青山南に関する記述なども、本報告書には含まれている。青山セクハラ行為に対しても、在学生らによる複数目撃証言が集まっているにも関わらず、青山本人が行為否定しているというだけで、報告書青山セクハラ行為認定していない。

 これが調査と言えるだろうか? 

 

 どんな加害行為を行ったところで、教授が「やっていない」と主張すれば黒が白になる。そんなことがまかり通っていいはずがない。教授学生の間には、絶対的権力関係がある。その力の差を利用して学生が反抗できない状況に追い込んだ上で、このような加害行為に及ぶとはなんと卑劣なのか。

 そして、被害を受けた学生よりも加害者側の教授学校体制を守ろうとする早稲田大学対応にも大きな問題がある。セクハラ隠蔽に携わった全ての教員が自らの責任を認めるまで声を上げ続けたい。

 
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