2020-11-09

推し役割が他のキャラに奪われ百合ネタにされた結果毎日吐き気と戦う日々になった

※これはしがない男女カプ好きによるただの小言である

私には好きなゲームがある。そのゲームは何作も発売されていて、何作か毎に舞台が変わるという特徴がある。それぞれ同じ世界を描いた作品ごとに「〇〇シリーズ」と呼ばれていて、その中でもとあるシリーズ(便宜上Aシリーズとする)のとある男女カプに私はとても嵌った。カップリングというものにここまで嵌ることがなかったぐらい好きになったし、そのカプがこの世に少ないのが信じられなくて自分で増やすしかないと決断し、20も半ばに差し掛かった年齢で推しカプのイラストを描くためだけに絵の練習を始めたほどには嵌った。二人が登場するゲームは何周も何周もしたし、何周しても二人がかわいくて仕方がなくて幸せだった。

2年前、その楽しかった日々の終わりが始まった。

そのゲームは、今まではシリーズが完結したらその後、そのシリーズの続編が出ることはなかった。(完全版でイベントが追加されたことはあったが。)しかしAシリーズ10周年を記念して、8年ぶりにAシリーズの続編が出ることが決まったのだ。

この時点で私は既に嫌な予感がしていたのだ。正直、もう既に終わったシリーズを変に弄って欲しくない。もう完結した世界からこそ、その後の二人を自由妄想できる楽しみがあったのだ。その未来が、私の最悪な方向に進んでしまう予感しかなかった。

なぜそんな不安だったかそもそもこのゲームの開発陣は、続編における旧作キャラの扱いが致命的に下手くそだったのだ。

その上そのゲームはどちらかと言えば女の子比重が偏りがちで、男性キャラはほんの一部を除きあまり良い扱いを受けていなかった。そもそもAシリーズは他シリーズよりも若干百合寄りなところがあり、そこは本当に苦手だったのだが、それ以上に推しカプが好きだったのでそこは見て見ぬふりをして遊んでいた。

しか問題が一つあった。私の推しカプの女の子側のキャラと、別の女の子キャラとの百合カプがゲーム内一大派閥を誇る程の超巨大界隈だったのだ。そう、私の推しカプはいわゆるマイナーで、対抗カプがメジャーだった。

わかりにくいのでここでは私の推しカプをX(男の子)とY(女の子)、別の女の子キャラをZとしよう。

それだけ人気が高いということは、続編にもそのYとZを登場させろという声は当然の如く高まる。私もそれ自体には半分諦めていた。だって実際人気あったし。そして私の推しカプは人気がなかったし。男の子は雑な扱いをされがちなゲームだったから出てこないだろうし。だからYとZは出てもXは出ないだろう。そういう諦めがあった。ただ、私はYZが所謂地雷だったのだ。そもそもXY固定だったので、YZに限らずXとY関連のCPはXYしか受け入れられなかった。男女だろうと百合だろうとBLだろうとXY以外無理だったのだ。

からどこかで「頼むからXとY同時に出るか二人とも出ないかのどっちかにして」「お願いだからZは出ないで」と本音では思っていた。前者はともかく後者は口が裂けても言えなかったけど。ファミ通や電プレで新情報が出るたびにZが出ないかビクビクして、出ると発表された時は本気で吐いたし、最後までXの登場を諦めきれなかった。結局Xは出なくて、YとZが一緒に出るという、この時点で最悪の道筋を辿っていたのだけれど。

そして約半年後Aシリーズの8年ぶりの新作が発売された。蓋を開けてみれば、私の推しキャラ、Xの唯一無二のアイデンティティ役割、そういったXを語る上で欠かせない要素が他のキャラに奪われていた。そう、他の誰でもなくZにだ。

ZがXの役割を奪って、あたか自分役割のように語っている様子を初めて見た時の気持ちは、出来れば二度と思い出したくない。

この時、私は初めてゲームの問い合わせ宛にただの問い合わせではなくクレームを入れた。そう、クレームだ。私の好きなXを雑に扱うな、こんな扱いあんまりだ酷過ぎる、受け入れられない、こんなのがAシリーズの新作だなんてあり得ない。そんな当時の荒れた気持ちをひたすら長文でぶつけたただのクレーム

でもそうでもしなければ当時の私の心は持たなかった。だって、私の大好きなXとYの関係性が、YとZにすり替わっていた。Xが初登場した時にあれだけキャラクターストーリー全てを通して丁寧に描いたXの役割が、そのまんまZに取られた。よりにもよってZに。そしてそれが「公式が大々的に送り出したAシリーズの正当続編」として出ていることに憤りを感じて仕方がなかった。

事実、Xの扱いに違和感を覚えていたものは私だけではなかった。私がXを好きだからXの扱いにキレているのかと思ったが、Twitterを見たら私程怒ってはいないものの、Xに対して「不憫すぎる」「ひどいな」といったことを言っている人たちをTwitterなど相当数見つけた。勿論私のようにXやXYが好きな人は同じようにブチギレていた。

ただXを出さないだけならまだわかるのだ。だって実際Xはそれほど人気がなかった。キャラ商売なのだから、人気のあるYとZを優先するのは商売として当然で、別にXが出ないのは納得していたのだ。でも、だからといってなんでXの役割を奪うの?どうしてそれをZに宛がって百合ネタにするの?YZはあれだけ人気があって公式から推しも手厚いのに、そこからさらにXの役割まで奪うの?そんなの絶対おかしい。こんな采配を下した人は頭がおかしいんだ。本気でそう思った。

えっ?なんでそんな見えた地雷なのに買ったのかって?Yがちょっとでもゲーム内でXの事話さないかなって思ったからだよ!!!一言も話さなかったけど!!!!いやそれにもマジで怒ってるんだけど!!!!あれだけの関係性なのに一言話題に出さないとかやっぱ制作陣Xのこと嫌いだろ!!!てゆーか役割奪ったこと以外にもいろいろ酷いか!!!Xの師匠キャラですら、関係性がありそうな他のキャラですら誰一人としてXのこと話さないし、近しい話題に触れるのにX本人の話は出ないのどう見ても不自然すぎるんだよ!!!マジでそれはみんな言ってっから

話がずれた。

その後、そのゲームDLCが出てストーリーが一部追加された。そこに私は一抹の望みをかけた。頼むからXの話題を出してくれ。誰でもいいから。このままXの役割存在意義も奪われ、あたかもXが存在しなかった世界になっているようなことはやめてくれ。Yじゃなくていい、誰でもいいからXの話題を出してくれと。本当はこんなXに酷い仕打ちをしたゲームにこれ以上お金を落としたくなかったけれど、藁にも縋る気持ちだった。

まぁそんな望みは叶わなかったわけだけれど。

お察しの通り、DLCでもXの話題は出てこなかった。この時点で、Xの役割がZに奪われ、不自然なほどにXの話題が出ない世界がAシリーズの最新作として発売して、そして完結した。

私はこの時からこのゲームを起動していない。さらに正確に言えば、カートリッジケースからも抜き元のパッケージソフトを戻して、ソフトごと押し入れの奥に幽閉した。その後このゲーム画集が発売され、もしかしたら画集ならなんか書いてあるんじゃと思い買ったけれどやっぱりXのことはどこにも載ってなくて、これも一緒に仕舞い込んだ。他の登場キャラたちに罪はないし、悪いのはZじゃなくてZにその役割を宛がった制作陣だからZには何の罪はないのだけれど、このゲームに関連するものを見るだけで発売から一年半以上経つ今でも毎回吐き気がするしたまに本当に吐く。だから仕舞い込んだし二度とプレイしないと決めた。それでも売ったり捨てたりできないのは、まだ心のどこかで「もしかしたらいつか私たちみたいな人間気持ちを汲んで追加ストーリー配信されたりするかもしれない」という甘い気持ちがどこかにあるからだ。ここまで心をズタズタにされたのに、まだ私は甘い考えを捨てられない。そんな未来は来ないのに。

あのゲームが発売されてから毎日が楽しくない。そりゃ毎日思い出しては悔しくて悲しくて吐き気に襲われるわたまにガチで泣くわで情緒不安定な日々を一年半以上ずっと送っているのだ。仕事精神を保ってるだけ私は立派だ。

私はあれからずっとあのゲームがこの世にでた事を呪っているし、あのゲームが発売されなかった世界に行きたいと本気で願っている。推しカプを見る幸せより、Xが受けた扱いを思い出す辛さの方が、今はまだ強い。そして多分、公式からフォローが入らない限りこの先ずっと。

このゲーム制作陣に言いたい。Xに対する虐めのような扱いをする作品を作って楽しかたか?私という一人の人間感情をここまでズタボロにしたゲームを作った気持ちはどうだ?

100%あり得ないけれど、もし届くのならどのキャラにもファンがいるという当然のことを思い出してほしいものだ。

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