ちょうど1年ほど前、ちょっと自由が欲しいし、色んな会社を見たいなぁと思い、しばらくフリーランスでやっていこうと思って会社をやめた。
結局数ヶ月でフリーランス人生を終了させた。色々なことが不安になってしまって、続けられなかった・・・。
とりあえず今は別の会社で正社員として雇われて豊かで穏やかな精神で生きている。
職業はソフトウェアエンジニア。中でも iOS アプリや Rails であれば市場価値に自信もあったし、きちんと成果は出せるだろうという自負はあった。
裁量労働やリモートワークにも慣れていたし、副業をやっていたこともあって、いわゆるオンサイトのコミュニケーション以外でも成果を出していたという事実もある。
加えて、ありがたいことに案件のお誘いは有り余っており、結構高単価なものも多かった。
それでも、すぐやめてしまった。
偶然、フリーランス開始時期頃に恋人が出来たことで調べるきっかけになり、その重要さに打ちのめされてしまった。
特に保育園の基礎指数で不安になってしまった。「自営」ではあると思うしそれで通ればいいけれど、「在宅」にカウントされるとその点数は半減。(少なくとも自分のいる自治体は)
そのときになって「あなたは在宅扱いです」と言われたら・・・と色々と考え、結局そのリスクは取る必要がないんじゃないかと結論づけた。
また産休や育休といった制度を会社が保証していることはやはりありがたいし、何より「その道の先輩たちがいて、相談ができる」という環境は非常に魅力的に映った。
時間に関して言えば、フリーランスなら案件を選べば週4勤務もできたけれど、それでもリモートワークやフレックス、裁量労働を利用した週5勤務の方が柔軟度は高いと今は感じている。
実際に家庭の事情で週4勤務にしていた人も知っているし、自分も週1で日中に出かけなければいけない期間(曜日は不定)があって、そのときにフリーランスだったら難しかっただろうと思う。
ちなみにその恋人にはフリーランスを辞める前にフラれた。今思うとあのひとはフリーランス人生を考え直すために召喚されたんじゃないかと・・・。
週5勤務。2つの案件を持っていて、1案件が税金を差し引いても月60万くらいは手元に残るくらいはもらえていたので、フリーランスを始める直前よりも手取りは多かった。
その点だけを見れば十二分に思うかもしれないけれど、この案件がなくなったら収入が5割以上減ることも同時に意味している。例え次の案件が見つかったとしても、当たり前だけど同じ条件になるとは限らないということを考えると不安になってしまった。
余程のことがない限りクビにならない正社員、そういう立場でこの給与を貰えることとは全く違う。1案件に依存する形になった分、リスクの高い案件選びをしてしまったのかもしれないな、と今は思う。
案件があるといっても今だけで、案件は生モノ。人が来ようが来まいがいつまでも残るものではないし、人が寄り付かないならそれはそれで危険な案件な気もする。
またフリーランスの形態は正社員に比べて切りやすい。もちろんここで言いたいのは能力とか抜きにした単純な手続きの難易度の話で、優秀なフリーランスが切られる対象になることはそうそうないと思う。(要求レベルのミスマッチがない限り)
こんな考え方を持っているので、もしこの会社のお金がなくなってきたときに切られるとしたら・・・という漠然とした不安を抱えてしまった。
また経営に関する情報はフリーランスだと入ってこない。もちろん所属期間が圧倒的に短いこともあるのだけど。とりあえず、いつ切られるのか兆候を感じ取れる自信はない。
フリーランスになって、優秀な同僚と密なコミュニケーションを取るといったことや新人の面倒を見ることがなくなってしまった。
何気ない会話の中で技術トレンドが話題に上がったり、「この実装どうですかね?」というラフな相談が予想以上に豊富な情報量というか、自分にとってはすごく有用な機会だったんだなと今では思っている。
加えて、他人に教えるという行為は自分の頭の整理、自分の実力の客観視、相対価値の認識などができる貴重な機会だったんだな、と改めて思うことになった。
これらの機会を失ったまま今後数年フリーランスとして働いたとして、いざ正社員に戻ろうとしたときにどこかで拾ってもらえるんだろうか、
そのときに iOS はあるんだろうか、Rails はあるんだろうか、自分の使ってる技術はあるんだろうか・・・と考え始めたら、不安で不安でたまらなくなってしまった。
でも不安なときに食べるシュークリームは最高に美味しかった。セブンイレブンのシュークリームは美味しい。
ここまでに書いたことを見れば分かる通り、という感じではあるのだけど。
色々書いたけれど、フリーランスで食っている人のことはすごく尊敬しているし、自分の考えや他人の考えが良いとか悪いとか、そういうことは全く思っていない。
ただ考え方の根本からして自分には向いてないんじゃないかと思い、それで悩むくらいならもう戻ろう・・・と思っただけ。
向き不向き、それに尽きる。増田は明確に向いていなかったんだろう。心配しすぎだ。 自分もフリーランス中に子供が産まれた。 妊娠が分かってから、余裕があるうちにと、フルタイム...