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2024-09-20

格ゲーキャラの掛け合いが好きなんだが

格闘ゲーム特に MARVEL vs. CAPCOM のようなコラボ作品ストーリーモードとか、バトルの合間のキャラ同士の掛け合いというものが好きだ。

異なるキャラの細かい類似点を掘り下げたり、世界観が見えてくるような気の利いた掛け合いを見ると制作者の愛を感じて嬉しくなる。

一方で、登場キャラ数が増えていくと、キャラ同士の組み合わせパターンが爆発してしまうため、掛け合いが薄くなってしまうアンビバレンツな悩みがある。

生成AI福音となるか

そうなると、生成AIキャラバックエンド学習したうえで、リアルタイムに掛け合いの台本を考えてくれる、という展開がある。どんなにマイナーキャラでも的確に面白い掛け合いが見れるし、人間が作るパターンではなし得ないボリュームも望めそうだ。

これで問題解決か、というとそうでもない。「このキャラとこのキャラの掛け合いが面白い」と話題になって見に行く、とか「全部の掛け合いのパターンコンプリートしたい」という行動があったりするのだ。AIが無数に生成する、となった途端に、全部のパターンを見ることは不可能となり、また特定面白いものというものがなくなる。自分他人が違うものを見ているということは共通話題しづらくなる。結果、色褪せて見えてしまうかもしれない。

ブレイクスルーはあるのか?

単純に考えるとそうなるのだが、生成AIはまだまだこれから技術だ。今の常識の延長ではなくもっと先を想像してみたい。

特定パターン面白さといった既存の魅力を、学習と生成で生まれる新しい魅力が上回る未来もあるのではないか。例えば、キャラクターの関係性以外の複雑なパラメータプレイ回数、プレイ時間ステージ種、キャラごとの対戦数、プレイタイル使用した技などなど)を考慮することでこれまでにできなかったような掛け合いやストーリーを生み出すこともできそうだ。

また、プレイを重ねるうちに、プレイヤーごとに、ゲーム内の関係性やストーリーが変化していくというようなこともできるだろう。敵・味方といった関係性や友情恋愛などの感情が変化していくことで、新たな体験が生まれるかもしれない。

もっと想像もつかないブレイクスルーが待っているだろう。

ユーザー行動によるフィードバック

Googleのようなインターネット検索エンジンアルゴリズムは、日々変化している。初期は被リンクスコアリングするというものだったが、コンテンツの内容を考慮したり、近年はユーザー行動を重視していると言われている。検索結果から実際にユーザーアクセスした、といった行動が表示順のアルゴリズムに影響するというものだ。これによって「ユーザーの目を惹くページタイトル」といったもの重要性が増しているらしい。

AIにより生成されたコンテンツの質の向上にも、ユーザー行動が積極的に取り入れられていくだろう。「いいね」のようなシンプルフィードバックからユーザーテキストを読んだかといった精読率や、微妙コントローラー操作からユーザー評価感情を読み取るといった、能動的な行為を伴わないフィードバック取得もあり得る。

ユーザー行動からフィードバック重要であるなら、ひょっとしたら今以上にコントローラーセンサーが搭載され、脈拍や汗といったユーザーフィードバックすらコンテンツに影響するようになるかもしれない。

ポシビリティ・ウォー

突然話は変わるが、1990年代米国West End Games社がリリースしたテーブルトークRPGTORG というタイトルがある。 https://en.wikipedia.org/wiki/Torg

マルチバースによる、ポシビリティ・ウォー(Possibility Wars)という地球侵略戦争を扱った世界観なのだが、野心的な試みとして、Infiniverse というキャンペーンが行われていた。世界各国の TORG プレイヤーはWEG社の TORG 公式機関誌 Infiniverse Magazine の回答フォームを経て、自分たちのキャンペーン進行状況をWEG社に報告した。WEG社はそれらを集計することで世界全体への影響を与え、 Infiniverse Magazine 誌上でそれをプレイヤーに伝える、そうやって世界を巻き込んで TORG世界観が構築され、地球侵略戦争ストーリーが進行する、というものだ。野心的な試みであったが、これは1年足らずで頓挫した。

90年代当時、プレイバイメールなど多数のプレイヤーの行動がストーリーを進行させ、世界を構築する、といった試みは他にも幾つもあったが、限られた人数よる運営ではスケールが難しかった。しかし、現代において生成AIは、ユーザーフィードバックをより精緻に取り込んだ新たなコンテンツ世界ストーリーを作っていくことを可能にしているだろう。ポシビリティ・ウォーは今まさに起きているのだ。

生成AI未来に期待している

このように想像を巡らして駄文を書いているだけで、ちょっとクワクする気持ちになっている自分がいる。生成AI未来に期待している。

新しい格ゲーキャラの掛け合いも、世界を巻き込んだストーリー展開も、すぐ近い未来にある。

 
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