2022-04-18

ありがとう警察の人たちよ

4.16の土曜日深夜、ちょっとしたハプニングに出くわし、警察の人にお世話になる事態に発展した。

が、その際の警察官の対応により「これからはなんでも警察の人に協力しまっす」的な気持ちになった。

ので、かなり長くなるが共有したい。

東京ドーム初のキンプリライブが行われていたその日、私と夫は友人らとともに後楽園60周年還暦祭を観戦。

帰りは行きつけの飲み屋で楽しく飲み倒し、夜23時頃解散となった。

コロナ禍以降閑散としていた水道橋は賑わいを取り戻し、友人のトークも冴え渡っており、非常に楽しい時間満喫できた。

で、調子にのって夫と「水道橋から蔵前まで夜散歩しなから帰るかぁ」と水道橋を後にしたのが、事の始まりである

その日は満月。どうやら一年に一度の恋の願いが叶う「ピンクムーン」だったらしい。後から知った。

燦然と輝く月明りで夜道は明るく、順調に湯島あたりまでやってきたところで、夫が「せっかくだから湯島天神にお参りして帰ろう」という。

で、湯島天神の正門から入り、つつがなくお参りした後、裏手に抜けて御徒町ショートカットできる「学問の道」へ行こうとした。

その学問の道の入り口江戸時代からある急な石階段男坂」の前で事件は起きた。

街頭もないない闇の中、人もそう来ないはずの裏階段の降り口に、うつ伏せで人が倒れているではないか…。

最初は「浮浪者が寝てるのか」と思ったが、近づいてみると、割と小綺麗でいいものを身に着けている男性だとわかる。

近くには彼のものと思しきレザーのメッセンジャーバッグが転がり、さらになぜかパンツ用の革のベルトも落ちていた。

夫が近づき、大きな声をかけて軽く揺さぶるがまったく反応がない。

「全く反応がない」という夫の言葉に、私は固まってしまった。

「さ、殺人ベルトを使った自殺未遂?し、死んでたらどうしよう~!?」

私はふたりを遠巻きに見ていたものの、足がすくんで一歩も動けない。

夫が何度か大きな声をかけるが、男は微動だにしない…。

さすがにこのままにしておくわけにいかない。

とりあえず110番119番

考える間もなく、咄嗟110番を押してしまったが、ワンコールしたところで、突如男がかすかに呻いた。

慌てて電話を切る。すると、即折り返しで警察から電話がかかってきた。その間わずか1秒。

警察事情を話したところ「こちらで救急車を手配する。近くの交番から警察官をすぐ行かせるので、そこにいてほしい」と言われるので、おとなしくふたり警察官を待つことに。

その間約3~5分。

男は何度か呻いて、そのたびに夫が声をかけるが、返事もなく起き上がる気配はない。

万が一頭を打っているかもしれないので、簡単こちらも動かせない。

急な階段の頂上、しかも今にもずり落ちそうな場所に倒れているので、少しでも寝返りを打てば落ちてしまいそうで、はらはらしながら警察を待った。

私が「警察を呼びました。もうすぐ来てくれますよ」と声がけしたら、突然男がむくっと起き上がる。

ぴくりともしなかった屍状態からの動きに、私も夫も驚いた。が、男は一言も発しないまま、再び倒れ込んだ。

この時点でようやく「単なる酔っ払いか…」と結論付け、安堵したが、様子がいろいろとおかしいので、やはり放っておけない。

急に暴れだしたりしたらどうしよう・・・と、正直生きた心地がしなかった。

わずかな時間警察官が到着。交番からすごい勢いで走ってきてくれたのが、こちらは高台なので確認できた。

正直、全力で走ってくる姿がマジでヒーローに見え、「ここだよ~(半泣)」と負けじと全力で手を振ってしまった。

若い警察官に事情を話している間に、男が急に起き上がる。

しかしふらふらでなので、階段から転げ落ちそうになるのを夫と警察官が抱きとめる。

「お名前は?ここがどこか分かりますか?どこで飲んでたんですか?」

警察官が丁寧な口調で男に質問するが、頭が回っていないのか、個人情報をいいたくないのか

「誰だよお前は」「言いたくない」「わからない」「言いたくない」「仕事何してるかって?頑張ってますよ!」

と、田舎ヤンキー並みに反抗的

そのうち救急車階段下の大通りに到着するも「誰が呼んだんだ」「お前が呼んだのか」「絶対に乗らない」と次第に怒りがヒートアップ

警察官に食ってかかって掴みかかり、いまにもケンカになりそうな勢いに。

警察の人が絡まれている!ヤバい!と変な正義感から、私が自分から「私が呼びました。すいません」と申し出ると、男は急におとなしくなった。

女性からんだらいけいない」と理性が働いたのか…思ったよりもいい人かもしれない。

「とりあえず救急車には乗らなくていいですから救急隊に、もう大丈夫とご自身説明をしてください」

警察官に促され、男は「俺が呼んだんじゃねぇぞ」とブツブツうわごとのように呟きながら、救急車に向かっていった。

私たちは「そろそろもう帰っていいですかね…」と警察官に訴えると、簡単事情聴取をしたいので、その場に残ってくださいと言われ、さらに待つこと5分。

で、遠目でふたりを見守っていたのだが、救急隊に事情説明して帰ってくる頃には、なぜか男が警察官に打ち解け心を開いて戻ってきたのには心底驚いた。

酔いが醒めて正気を取り戻してきたのか、男は「そんなに若いのに、どうして僕にこんなに優しくしてくれるの」と警察官に話しているのが聞こえる。

男の年齢は私たちと同い年か、少し上ぐらいか…さみしさから泥酔してしまったのだろうか。

いろいろとしんみりくる。

戻ってきた警察官に簡単個人情報を聞かれたあと、警察官は男を途中まて送っていくとのことで、私たちはようやく解放された。その間約30分。

から丁寧に「ありがとうございました」と言われ、私たちも「お気をつけて」と気遣い最後には気持ちよく別れられた。

しかし、目覚めたばかりの時に「単なる酔っ払いじゃくなてヤク中では?」と思うぐらい恫喝的で完全にヤバい人だった男に対し、随時丁寧な口調で接し、あんなに荒れていた男の心をいつの間にか懐柔していた若い警察官には、本当に頭が下がる思いだ。

上野御徒町湯島の客層を考えれば、こんな通報日常茶飯なのだろう。

いや、だとしても、マジで大変っすよ。この仕事

警察官の皆さん、いつも私たち安全を守っていてくれてありがとう

私も及ばずながら、できるだけ協力させていただきたい…と心から思った夜でした。

  • 神奈川でも同じこと言えるかな?

  • あなたもパートナーさんもいい市民やな

  • 警察官なんて、相手する人間の8割はちょっとおかしい人たちだからな そりゃ心もすさむよ 私はきちんとしたまともな人間ですよってのが伝わればちゃんとヒーローになってくれる

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