2020-10-09

ホモ」は蔑称なのか

いつだったか忘れたが数年ほど前に、

腐女子が「ホモ」という呼称を使うことに対して

「それは差別的呼称であり、当事者以外の者が謙遜自虐卑下に使うことは適切ではない」

とする意見を見たことがある。

事実、かつて多くの腐女子自分の嗜好について自虐する風潮があり、

自らの趣味謙遜?するつもりで、

あえて乱暴言葉を用いたりしていたと思う。

乱暴な口調=男勝りなキャラ自分カコイイ!!、という中二病も多くいたが)

それを本来当事者であるゲイセクシュアルの方と思われる方の一部が、

「なぜ第三者である人間立場を低く言われなければならないのか」

と憤慨するのは、当然の流れだと思う。

(本当にゲイの方の発言かどうかは置いておく)

しかし、この「ホモ」という言葉蔑称なのだろうか?

wikipediaによると、「同じ、よく似た」という意味ギリシャ語からまれ言葉だそうだ。

(ちなみにホモサピエンスのホモラテン語で「人」を意味するらしい)

まり、「ホモ(セクシュアル)」という言葉あくまで、

「同じ性別恋愛対象とする人」つまり同性愛者」を指すに過ぎないのだ。

近年は、女性同性愛者のことは「レズビアン」、

男性同性愛者のことは「ゲイ」と呼び分けていることが多いが、

そのふたつを総括する言葉が「ホモ(セクシュアル)」なのである

ではなぜ「ホモ」という言葉蔑称とされてしまうのだろうか?

かつては「ゲイ」という言葉すらもしょっちゅう中傷に使われていたと思う。

現在ネットテレビを見る人で、LGBTという言葉を聞いたことが無い人は滅多にいないだろう。

性に対しての世間視野が広がりつつあり、

ゲイ」は差別的ニュアンスで使われることが減ったと言えるだろう。

まり、「分類上の呼称ひとつ」という本来意味で使われるようになってきたということだ。

別の例をあげよう

2chなどで多く見られる「ガイジ」「池沼(ちしょう)」という言葉だ。

これらは「障害児」「知的障がい者」を略したスラングである

2chなどで、と前置いてしまったが、私が小学生の時(10年ほど前)、

ガイジ」は普通に悪口として使われていた。

同じクラス自閉症の子支援学級に入っていた)がいたにも関わらず、だ。

かに自分よりも能力が劣ると思える相手を見下すことは、

この競争社会に生まれ落ちた存在として容易に陥りやす思考である

しかし、「障がい者である」ということそのものは、本当の障がい者にとっては単なる事実に過ぎず、

役所で発行される書類などにも「障害者」という語は見られる。

ではなぜそれが「悪口」「中傷」「蔑称」となってしまうのか?

それはマイノティ差別する集団心理のせいではないだろうか。

マイノリティ」に属すること自体屈辱的、普通よりも劣っていると決めつける集団心理だ。

グループに属せないゆえにマイノリティと呼ばれるのかもしれないが、ここではあえてこう書かせてもらう)

とどのつまりは、「自分(達)よりも能力や数で劣っている人間社会不適合者だ」というレッテルを貼る者達が、

ホモ」を差別用語にしてしまうのではないだろうか。

最後

ここまで色々書き連ねておいてなんだが、

この話は同性愛者について語るものではない。

個人意見としては、ああいもの被差別者差別者達が議論して折り合いをつけていくものだと思っている。

まり特に肩を持つようなことはしないが、一方的攻撃するのはおかしいよね、くらいの認識だ。

しかし、社会本質として「似ている人間同士の集団」こそあれ、

「全く同じ人間集団」は存在しない。

もしもクローンが作られ、同じ生育環境だったとしても、それは同じことだと思う。

同じDNAでも、少なくとも黒子位置とかは違うと思う。

自分と違う存在」「自分より一見劣ると思える存在」を容認し、

それを愛する世の中に住みたい、と私は切に願うばかりだ。

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