2017-10-16

anond:20171016005522

「二つの論点」って具体的にどれ? 蓮舫発言主観的意図蓮舫写真ダーツ投げて呪ってる研究者がいたって話かな?

前者はいくらでも難癖付けられるよ。最初から結論は決まっててただのポーズだったんだろとか。主観的意図なんだから厳密な証明なんて誰もできない。信念の人や懐疑精神を装って無限根拠を求める人にはトラバ記事以上の説明いくらしても無駄だと思う。毛利衛さんの理路整然とした反論にもかかわらず、日本科学未来館が満額回答に至らなかった例など挙げるならまだしもね。

スパコン予算が一回削られたのは事実だ。そりゃ関係者は怒っただろうよ。でも「各種研究予算がめちゃくちゃ削られた」は、僕が知る限り事実ではない。それに、そのダーツの人がなんで日本科学者代表なの。仕分け人側にも科学者がいて、その科学者こそが最強硬派だったんだから

ヨッピーに言わせれば最初から仕分けにかけるなということらしいが、それは蓮舫個人関係ないよね。彼女スパコンを議題にねじ込んだわけじゃない。ダーツの人もFランク大学せとか国立大文系を半分にしろとか言う話なら諸手を挙げて賛成してたんじゃねーの?いずれにせよ、蓮舫発言が引き金でいきなり「いろんなランキングが下がった(動画0:10くらいから)」わけでも「各種研究予算がめちゃくちゃ削られた(ブログ)」わけでもない。というか、その「各種研究予算」ってどれのことなのかこっちが聞きたいくらいだ。運営費交付金ことなら、「急に」「めちゃくちゃ」ではなくて「毎年」「着実に」減らされてるけどね。

無駄を削る云々は、この数十年間、大ブームだった。小泉郵政解散で大勝利したのみんな覚えてるよね。大阪で「身を削る」がウリの府知事市長交響楽団図書館病院学校を潰してきたのを少なくとも近畿圏の人は知ってるよね。神エクセル&罫線問題で一気に名を挙げた河野太郎高等教育への予算が増えることはないと断言した。スパコンの話もこの緊縮の連鎖の一環だ。

でもって、研究界隈では政府財界国民三位一体となって基盤的経費の削減を進めてきた。研究費の総額は多少増えたが、経済政策の大失敗も手伝って、伸び率はライバル国に劣る状況。短期資金ばっかり増えて非正規不安定雇用環境アカデミズム蔓延した。教育面を中心に求められること(IT化への対応留学生対応、初年次教育の充実など本当に必要なことも含まれてる)は増えたのに予算人員措置が伴わず会議書類の量が激増して、代わりに教育研究と家庭を顧みる時間が激減した。「いろんなランキングが落ちた」主な原因はこれら高等教育政策科学技術政策の失敗。まぁ、研究者に全く責任は無いかと問われたらゼロとは言わないけど。

一連の失政は自民単独、自社さ、民主自公どの政権基本的にみんな同じ路線だ(なんてこったい!)。それらに特に強く反対していた記憶は無いので、蓮舫にも責任の一端はもちろんある(ダーツで呪われるほどかと言われると疑問だが、スパコン当事者なら、まぁ仕方ないか)。政治家だし、一連の失政の象徴的な扱いもある程度仕方無いと思うが、「一連の失政」という部分をちゃんと付けとかないといけない。個人的には、最大の戦犯財務省だと思う。

  • 参考になりました

  • 結局のところ、ちゃんと僕の疑問にこたえてくれたのはinumash氏とhttps://anond.hatelabo.jp/20171016021814とhttps://anond.hatelabo.jp/20171016185620くらいでした。 他の人たちは僕と同程度の知識か、元ソー...

  • おいおい、なんか大学や研究者は被害者って顔してるが、「任期制や成果主義などの競争原理を導入し大学の運営費交付金を減らして競争的研究資金を増やすよう」にしたのは研究者自...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん