2015-02-13

身内の認知症はこうやって始まるのだと、痛感。

登場人物

・母方祖母(後発難聴他人とは筆談での会話になるが、自身は口頭で応答することができる)

・母方祖母の弟(祖母は5人姉弟、祖母は2番目、彼は5番目、だったと思う。祖母の保証人の一人である)

・母方祖父(4年前に他界)

・母(一人娘、3年前に他界。亡くなるまでは祖母の保証人)

・私(一人息子、20代後半。祖母の弟と共に、現在祖母の保証人)

・父

ケアマネージャー



母方祖母は現在、長年住んでいたところを離れて私が住んでいる東京介護施設(老人ホーム)に、母方祖父より少し遅れて引っ越して住んでいる。

5,6年前(?)くらい、先に母方祖父が施設引っ越してきたのは、長年住んでいたところである日道端で頭を打って以来重度の認知症を患ってしまい、まともに話せる状態でなかったかである

祖父の介護施設への引っ越しは、私と母と2人で飛行機を使って手伝った。


この介護施設は要介護の棟と、身の回りのことはある程度できる人の居室がある棟に分かれており、当然祖父は要介護の棟へ、祖母は約1年後に居室の棟へ引っ越した。


さて、祖母が引っ越しから祖父、母の他界を含めた色々な経過を語ると長くなるので省くが、

昨年12月中旬に祖母の居室へ伺った以来2ヶ月ぶりの先日、久々に祖母の居室へ伺った。

その少し前に祖母のケアマネージャーからお話があるとの電話をもらっており、とりあえず対面して話したいとのことだった。


当日は先に私が祖母の居室に到着、電話をかけてケアマネージャーを部屋に呼び、そして少し経ってから祖母の弟が到着。

計4人での話をした。

そこで私が伺えなかった2ヶ月の間に起った出来事を聞いて、驚いた。


1月上旬夜に祖母の部屋に置いてあったお金が、朝気付いたら無くなっていた。

→夜間に居室は施錠しており、マスターキーを持っている職員しか開けられない。

しかし、緊急時以外夜間は居室を開けることなどない。

→祖母の居室の鍵は私が携帯していることを祖母は知っている。(とはいえ、日中スタッフがすぐ訪問やすいよう開放されているので、私が鍵を使うことはまずない)

スタッフが行かないということは、私しか夜間に入らないということになる。

→私がそのお金を盗んだとしか考えられない。


またその後日、とある満期になったというお知らせと証書が届き、それをおとりとして置いたら案の定無くなっていたという。

→同時に印鑑もなくなっており、ケアスタッフに連絡して、印鑑を預かっていた私から取り返してもらうよう電話し、取り返してもらった。

→早速ケアスタッフに連絡、通帳を記帳してもらい、その満期になった額は記帳されていたので、無事に済んだとのことである


矛盾点は以下のとおり。

お金証書が無くなったと祖母が主張する期間は旅行に出かけていたり、仕事だったり、仕事外の打ち合わせだったり、風邪で寝込んでいたり等行ける時間など無かった。

私がそれらの場所ににいたという証言者はいる。

証書印鑑を持っていったからといって大金である満期の額を、たとえ身内であったとしても即座に受け取れるはずがない。

・私は直の相続者で、一応祖母の持っている口座についてはほぼ全て把握しているが、そんな満期になるようなものがそもそも存在しない。

ケアスタッフに記帳してもらって、満期額=振り込まれていたという額がまず記載されていない(だけど、何故かどこかの数字勘違いして未然に防げたと安心している)

ケアスタッフが私から取り返してもらったと思っている印鑑は、ただ単純に室内から発見されただけのことである

・そもそも、印鑑を預かったことなどない。(生活費無関係の口座の通帳とカードは預かってはいるが、複数の口座を祖母一人で管理する煩雑さを避けるのためであり、私的に流用するためではない)



祖母は割と昔からしっかりと物事を考え、記憶しているほうではある。また、日記をつけ、気持ちの吐露と共に、届いたお知らせの封書や、訪問者や、使ったお金なども記しておいている。

(ただし、お金証書が無くなった日や、スタッフと少々揉めた日などは嫌な気分になって日記を書くのをやめてしまうことがある。)

しかし、後発難聴になってから、余計に一人でぐるぐると考えてしまい、口頭で喋ることができるのでよく質問したり主張すること多く、その内容が「はい」「いいえ」などの単純な応答で済むようなものでないため、筆談するのが億劫になる聞き手側が多い。

義母という関係である私の父も、私の母が他界後に3人で会う機会があり、難聴になってから久々に会話したみたいなのだが、慣れない筆談でめんどくさがりの性格が出てきて、私に応答するよう途中で投げるほどである



…話は逸れたが、お金証書が無くなったことと私のアリバイ証明するだけならば誤解を解くのはまだ少しは可能だ。

問題は、この不安出来事があってから1月下旬に一度祖母の弟が居室へ伺い、ケアマネージャーと3人で話した時のことを聞かされたことであった。

祖母は私についてこう言ったという。


・今年1月に祖母の居室へ訪問した。

→(矛盾点)そもそも1月訪問できていない。

転職した。

→(矛盾点)現時点ではまだその予定はないし、してない。

転職したのだから職場に近い所へ引っ越しをした。

→(矛盾点)もう長い間現時点の居住地から引っ越していないし、直近でその予定はない。

引っ越し先はどうしても教えられない。

・どうしても教えてもらえないのは、悪い女に引っかかったからだ。

・だからお金必要になった・・・


・・・年頃であるから恋人がいると想像するのはわかる。実際いるけれど、恋愛沙汰の話は今までほとんどしたことがない。それに、そんな大金を使う関係でもない。

考えられるとしたら、旅行引っ越しが、勝手にごっちゃになったということ。よく、旅行出張勘違いしてそのまま受け入れてたこともあったので。

旅行に関しては、行く前は事細かに旅行先や、期間を伝えるし、そして旅行後は土産を持って行き、その感想を話す。

今回だってそれまで渡せなかった土産も持って行ったし、行くことは12月中旬に伝えたのだ。

・・・しかし、すっかり忘れていた様子であった。



ここ最近は祖母の弟のほうが比較時間があるからと、たまに来るからか、彼に信頼を置いてるようである。昔から仲が良かったというのもあるのだろう。

私は、自分比較的近い身内だからと、それまで時間があってよく訪問していた頃はあまりにも祖母の居室でリラックスしすぎて、頼りなかったと思わせてしまったのかもしれない。

伺える日は銀行、買い物によく付き合ってたのに、それも無くなって最近ケアスタッフにばかり任せっきりになってるからかもしれない。


祖母が描くエリートの道を進んでないから(祖母の親戚たちは思い描くエリートの道を進んでる人が多い)、残念がらせているけれど、ギャンブル経験もなければお金をちょろまかすことなんて一度もしたことないんだけれども…一人孫だからからお小遣いはよくもらっていたし様々な面で世話になってはいたけれど、借金抱えるほどの困った経験もないんだけれども…


祖母は、祖母の弟とケアマネージャーと私との4人の会話の中で、激高しないし極めて婉曲に会話する性質も失っていないにも関わらず私と目を合わせようとしていなかったのを覚えている。

帰り際、祖母の弟と私を見送ってくれたけれど、いつもなら私を見送る時は玄関の外まで出て私の姿が見えなくなるまで手を振ってくれるのに、今回はすぐ扉を閉めてしまっていた。



初めてこうやって祖母から不信感をあらわにされたことを経験し、テレビでよく見る身内の認知症に悩まされるのはこういうことなのかと悟った。

そういえば今日NHKあさイチでもちょうど認知症特集だったな、と。あれは親子だったけれど。

  • それなんて私。 私の場合はその体験したの、20年前だけどな。

  • 日本のビジネスマンは白人女性大好き!.. トラックバック(0) 職場にいる膝上20センチのミニスカの.. トラックバック(2) 身内の認知症はこうやって始まるのだ.. トラックバック(1) ぶ...

  • お疲れ様。今はすごく大変だしショックな時だと思うけど、ご自身の言うとおりそれは病気の症状だから、どうかあまり気にしないで距離を持って事態を見られますように。 私も祖母が...

  • ネタとしては他人ごとではないが、もう少し手短に

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