2013-07-21

http://anond.hatelabo.jp/20130721041602#tb

懐かしい話が聞けたので僕も少し書いてみようと思う。

1年くらいしかいなかったし、結構前なので曖昧なところもあるけど少し思い出しながら書いてみる。

制作会社について


就労時間について

基本的に上に付くDやPのスケジュールに沿うけど休みがまるで無いというわけではない。

基本的に納期仕事から案件番組)が終わるまでは休みは1ヶ月程度休みが無いこともあるけども、終わったあとはガバっ休みも取れた。

あと制作の谷間の期間は急に暇になる期間もあったりして、mixi見たり漫画読んだりして過ごしたりしてた。

基本的に仕事が終わるまではガリガリ働いて、終わったらガバっと休む。修羅場中は普通に帰れないし、寝袋で寝るのも普通な感じ。

制作会社デスク番組制作現場が離れている時は、朝一で会社デスクへ向かいプロデューサー無駄挨拶をしてから番組デスクへ向かう

これはウチは朝10時に簡単なミーティングをしていたけど、出れなければ連絡入れればOKだった。

これはほんと形式的なもので寝過ごしてもあんまり怒られたりはしなかった。

あと制作初期は比較平和だけど、修羅場ってくるとみんなイライラしてきて、段取りが悪かったり、ポカすると普通に鉄拳が飛ぶようになる。

ビデオテープのカドで殴られるとなかなか痛い。

トーク番組アイドルを呼ぶ時など、そのゲスト趣味嗜好を噂レベルから収集してリストにしたり、数十巻ある漫画を全話読み、全話のあらすじをエクセルに書き出し、数100枚を提出することもある

基本的には会議資料も調べ物にしても、手描きであろうがメモだろうが、ホッチキスの位置がどうとか、そんなしょうもない事では怒られたりしない。

エクセルなんかみんな見ないし100枚も書いたら逆に怒られる。

要点を言えと常々言われていたし、ひたすら現場主義段取り重視だったと思う。

口酸っぱく言われたのは「一度教わったことを、再度聞きなおすな」。

からみんな使い古したネタ帳なのかメモ帳なのかわからん手帳を持っていた。

就労携帯

ADも先輩後輩があって、基本的に先輩ADがちゃんと教えてくれる。

仕事が出来る人は大体2.3年でADからDに上がっていた。

あとADとDでは根本的に働き方が違ってくる。

Dは会社仕事をするというよりも、それぞれ個人で番組制作している個人事業主みたいな感じだった。

あくまで会社所属しているだけで、人出がいるとADをそれぞれ振り分けていく感じ。

Dになると給料休み自分で調整するので、局に常駐していて月一でしか会社に来ない人もいた。

たまに会社企画で総出で番組作ったりしていた。

コケていたが。

金銭面

新人ADで月給15万、先輩で20数万くらいだったと思う。

ちなみにDになると一気上がると聞いていた。

あと、経費だけど、立て替えるのではなく、その番組ごとに10万ぐらいずつ予め貰っていた。

完パケ後に領収書とお釣りをを事務員さんに渡して精算。

経費でロケで使う備品を買ったり、ロケ中はご飯も経費で食べてたりするので、使う暇もないしお金はひたすら溜まった。

その他

基本的に体育会系アナログ職人気質な人が多かった。そして不思議と魅力的な人も多かった。

でも業界の人の一般人に対しての対応は本当にひどい。

インタビューするといってアポとっておきながら、こっちの都合で平気ですっぽかしたりするし、発言を台本にそって勝手編集して加工するし。

散々クレーム来ても問題になっても面白い番組を作るためには平気で人を傷つける、その罪悪感もないし、躊躇もない。

社会人一年目の青臭い自分にはこの辺りに嫌気が差してやめた。




とまあ纏まりのない殴り書きで申し訳なりがこんな感じ。

別に労働環境が劣悪なのは納期仕事であればある程度構造上仕方がないと思ってるし、むしろ待遇面はそう悪くなくて、完全歩合やら飛び込み営業の会社のがよほどブラックだと思う。

SEやらエンジニアやらデザイナーやら制作仕事ならこんな環境は多々あるし、この労働環境を(一定期間)耐えれないなら、もはやモノづくりのしごとは向いていないと思う。

ちなみに僕がやめた決定的な理由は、先輩Dが親の葬式より仕事を優先したから。そしてそれが普通な雰囲気だったから。

これが出来る人間にはなれなかったので。なりたくなかったので。

とまあ何が言いたいかというと、いろんなものを捨て、仕事(夢)に生きる覚悟があるなら、やってみるといい。

使い捨てられるかどうかは単に自分次第だ。

エンドクレジットに君の名前が刻まれる頃、君は一人前の業界人(ブラック)になっているだろう。

そして真っ当な一般市民ホワイト)にはもはや戻れない。

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