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はてなキーワード: 資本論とは

2008-11-19

図書館には何でもリクエストしていいと思うけど。

月に約30冊のペースで図書館リクエストしてました。それこそ様々な本を。

新刊で気になる本はもちろん全てリクエスト出すくらいのペース。

自分で買うにはちょっと高い本、マルクスの「資本論」もそれで読んだし、上野千鶴子の「家父長制と資本制」のような買うと高い本もそれで読んだ。

フーコーとかも高いよね。社会人には買えるかもしれないが、高校生が買うにはちょっと高いんだ。本当に図書館図書館員には感謝してる。

絶版本をリクエストしたら、近隣に無い場合は国会図書館から取り寄せてくれる。図書館は素晴らしい社会インフラ

もちろん、それだけリクエストしてたら、様々な本が入るんだけど、もちろん全部答えてくれた。

O嬢の物語も、ソドムの120日もリクエストして読んだ。

デヴィッド・ハミルトンとか、ロバートメイプルソープ写真集とかも普通リクエストしてたけど普通に入れてくれたよ。

デヴィッド・ハミルトンはもちろん思春期少女えっちソフトフォーカス写真がいっぱい載ってるようなものだし、

メイプルソープわいせつ物にあたるかどうかで最高裁まで争われるほどのものだったけど。

で、官能小説とかポルノ図書館で実際に制限されてるとか自重とか言ってる人は何なの? 妄想

リクエストして、そのようなリクエストの頻度がそれなりにあれば普通に購入されると思うけど。

2008-09-19

[]

俺はまだ本気出してないだけ

虫歯になって慌てて歯磨き

鰯の頭も信心から

1000勝した千代の富士に次の目標は何ですか、と聞いた

千代の富士はこう答えた

1001勝です

「よく禁煙に成功しましたね」

「いえ、次のタバコを吸うまでの間隔が普通の人よりとても長いだけです」

俺は勇者になりたかった!

だが魔王がいなかった!

お前には魔王がいる!

魔王がいてお前は幸せだ!

Living well is the best revenge

優雅な生活が最高の復讐である

もっともよい復讐の方法は、自分まで同じような行為をしないことだ。

マルクス・アウレリウス 自省録

我々は、現在の知識によってのみ物知りであるにすぎない。

モンテーニュ

男が女より強いのは、腕力と知性だけで、腕力も知性もない男は、女にまさるところは一つもない。

三島由紀夫

「第一の性」より

人は死の間際になってはじめて、本気で生きてこなかったことに気づく。

ヘンリーデイビッドソロー

人を見て、「こいつはまだまだだな」と思ったら、実際には自分とそいつは同じくらいのレベルで、

「俺と同レベルくらいかな」と思ったら、実際にはそいつは自分よりも上のレベルで、

「俺よりも少しできるな」と思ったら、そいつはもう手が届かないほどレベルが違うのです

志ん生

強くなければ生きていけない

優しくなければ生きる資格がな

マーロウの名台詞

今君は夢を僕に言えるか?あの日と同じ瞳のままで

徳永英明

過去未来復讐する」

ドラマケイゾク

英雄とは個人的な恨みや、失望や、復讐心に駆り立てられてではなく、

勇敢に、品位を持って自然な形で人生に参加する人のことを言うのです。

人の小さい過失をいちいちとがめないこと。

人の隠し事・秘密を暴いたりしないこと。

人の過去の過ちを掘り起こして蒸し返さないこと。

この三つの点を守れば、人格を高められるだけでなく、人の恨みや反発を買うこともないのです。

この時代の通貨時間

司会「北京オリンピックに何か特別にもっていく物はありますか?」

相武紗季おもちゃです」

浜田雅功「えっ!おもちゃっ」

相武紗季普通おもちゃです。」

浜田雅功「あたりまえや、こんなところで何言うとんねん。」

美しく誤解して結婚し、正しく理解して離婚する

明日の希望のために、今日の屈辱に耐えるのが男だ。

沖田十三

チンコがイカくさいんじゃなくてイカがチンコくさいんだよ

若いときは知ってるフリをしたがる

歳をとると知らないフリをしたがる

金は集めるより散じるが難し

安田善次郎

生きる時間は変えられない

生き方は変えられる

ランディパウシュ

未来は知りえず過去は変えられない

人を呪わば穴二つ

スナフキン語録

1.ぼくは、あっちでくらしたり、こっちでくらしたりさ。

 今日はちょうどここにいただけで、明日はまたどこかへいくよ。

 テントでくらすって、いいものだぜ。きみたちは、どこかへ行くとちゅうかい?

2.自分できれいだと思うものは、なんでもぼくのものさ。

 その気になれば、世界中でもね。

3.そうだな。なんでも自分のものにして、 もって帰ろうとすると、むずかしいものなんだよ。

 ぼくは、見るだけにしてるんだ。そして、たちさるときには、

 それを頭の中へしまっておくのさ。ぼくはそれで、

 かばんを持ち歩くよりも、ずっと楽しいね。

4.それはいいテントだが、人間は、ものに執着せぬようにしなきゃな。

 すててしまえよ。小さなパンケーキ焼きの道具も。

 ぼくたちには、用のなくなった道具だもの。

5.ありがとう。でも、いまも考えたんだけどもちものをふやすということは、

 ほんとにおそろしいことですね。

トーベ・ヤンソンムーミン谷の彗星」からの抜粋

昔から仏教では「足を知る」ていうんだ

あれも欲しいこれも欲しいで尽きることのない欲望の果てが

『自滅』

だから賢人は必要なもの以外は切り捨てるようにするんだよ

駒田「とりあえずお疲れ」

悩むってのは余裕があるから

海で溺れてる時悩みますか?必死で泳ぐでしょ

綾戸智恵

悩まない代わりに溺れて死んでます

ライオンに追われたウサギが、肉離れをしますか

オシム

肉離れをしたら喰われてしまうだけの話で、そんなウサギごろごろいる

肉離れを起こしたところをライオンに狙われたらたまったもんじゃないけどな

人生の大きさは悔しさの量で計るんだ

エリックホワイト

オシム

サッカーとは、トータル的にこれが理想というものがない。だからこそ魅力的なんだ。」

「(交代策は)うまくいくときもダメなときもあるもんだよ。采配が全部当たるなら、

カジノに行くし競馬にもチャレンジしているよ。」

「私には、理想とするサッカーはない。こういうチームと決めてしまうとそれ以上のチームにはならないからだ。

完璧と言えるチームはないと思っているし、起こりうる状況の中で常に前進して行くだけだ。」

日本人システム論議が好きらしいが、システム保証でしかないことを理解したほうがいい。

システム奴隷になってはいけないのだ。」

「古い井戸があります。そこには水が少し残っています。それなのに、古い井戸を完全に捨てて新しい井戸を掘りますか?古い井戸を使いながら、新しい井戸を掘ればいいんです。」

「夢ばかり見て、その後で現実に打ちのめされるより、現実を見据え、現実を徐々に良くしていくことを考えるべきだろう?」

勝てない見込みのほうが大きい戦に

あえて臨む人間にはなんとなく肩入れしたくなる

「理性の最後の歩みは、理性を超えるものが無限にあるということを認めることにある。

それを知るところまで行かなければ、理性は弱いものでしかない」パスカル

「いいか、おまえら。恋愛というものはなだな、まず相手を好きになる。そして、好きが恋になって、

恋に愛が加わって恋愛になる。それで恋が消えて愛だけになると落ち着いてきたあたりが一番幸せだな。

それから愛に情けが加わって愛情になって、愛が抜け落ちてただの情になる。

終いには心も無くなってブルーになるんだ。皆もほどほどに恋愛しとけよ??」

俺、ビルゲイツが目の前にいたら言ってやるんだ

俺に金はないが、有り余る時間若さがある。

うらやましいだろ、ざまあみろ。ってね

弱い者ほど相手を許すことができない。許すということは、強さの証だ。

ガンジー

ハードルは高ければ高いほどくぐりやすい

信じるものがすくわれるのは足元だけ

夜なのに僕が見るのは蒼井そら

福山雅治

メリークリトリス

「ボクは火星人であることとチンコが小さいことをなんとも思ってませんから!」

チンコ出して街歩きたい」

「虹がヒットしたら俺の下の毛を虹色に染めてお前ら(リスナー)にプレゼントしてやるよ!」

「空中でオナニーしてみたけど踏ん張りが効かなくてエクスタシーに達するのは無理だった」

生まれたてのハツカネズミのような奥ゆかしいチンコ」

陰毛は直毛です」

「俺はオナニー神様子供オナニー神マーラ・ダンコーン!!」

人生は全て次の二つから成り立っている。

したいけど、できない。 できるけど、したくない。

ゲーテ

この人が王であるのは、ただ他人が彼に対して臣下としてふるまうからでしかない。

ところが、彼らは反対に、彼が王だから自分たちは臣下なのだと思うのである。

資本論』第1巻第1章

柳田國男

「折口君、戦争中の日本人は桜の花が散るように潔く死ぬことを美しいとし、

われわれもそれを若い人に強いたのだが、

これほどに潔く死ぬ事を美しいとする民族が他にあるだろうか。

もしあったとしてもそういう民族は早く滅びてしまって、

海に囲まれた日本人だけが辛うじて残ってきたのではないだろうか。折口君、どう思いますか」

久方の光のどけき春の日に、しづ心なく花の散るらむ

ラストサムライの最後のシーンで、若い明治天皇が、トムさまに、渡辺謙

演じたラストサムライ勝元(西郷隆盛モデルらしい)の死に様を聞く。

「Tell me how he died」

アメリカ兵役のトムさまが、自信に満ちた微笑をかすかにたたえて答える。

「I'll tell you how he lived」

人の通わぬ山道に咲いた紅葉の心意気

歌丸

銀座ホステスの格言

「金」以外のものを絶対に信用してはいけません。

信用できるのはお金だけ

よく聞く言葉だけど、インフレおこしたらそのお金にも裏切られるわけで

お金だけは信用できるって言葉は、間接的に

国は信用できるって(信用する)ということにつながるんだろうか

強情を押し通すと、周囲にも自分にも苦しみとなる

朝は希望をもって目覚め、昼は勤勉に働き、夜は感謝をもって眠る

自由と繁栄の弧/麻生 太郎

やっぱり一番悪いと思うのはアルコール

男性長寿世界一に認定されている宮崎県都城市今町の田鍋友時さん(113歳)

勝った人はこちらへ 負けたら向こうへ

そんな訳には いかない いかさない

子供たちがのびやかにすくすく育つために必要なのは、

理路整然としたルールや整備された環境ではなく、

実は“誰かに世界一愛されている”という実感なのではなかろうか。

原田宗典

今日逃げたら

明日もっと大きな勇気が必要になる

生き残るためには自ら変わらなければいけない

小沢一郎

何事も 貴方が同じ土俵に立つから腹が立つのです

一歩退いて周りを見渡して御覧なさい

腹の立つ程の事ですか?

瀬戸内寂聴

2年前メリルリンチに勤めていた友達が「一生分稼いだからまた学生をやる」といっていた。

聞いちゃダメ

聞いて偉くなった人は誰もいない!

百恵ちゃん(山口百恵)は一回も聞きに来なかった!

萩本欽一

勝ちに不思議な勝ちあり

負けに不思議な負けなし

野村克也

女を腕に抱くと、やがて腕にぶら下がられ

そのうち背負う事になる

サシャ・ギトリ

離婚の動機ですって?

ありますとも、弁護士さん

私が結婚してるという事です

エミール・ポラック

結婚するとき、私は女房を食べてしまいたいほど可愛いと思った

今考えるとあの時食べておけばよかった

アーサー・ゴッドフリー

2008-09-10

日本共産党にもう少し頑張ってもらうには

カニ光線にかぶれたとかそういう人間ではないつもりだけど

小選挙区では今で言う自民の「上げ潮派」的な人、比例では共産党に分けて入れてきた。

資本論文庫版の一巻目で寝てしまう自分なので、彼らのイデオロギーキライな方と論争する能力も持ち合わせていないし

今までの悪行をソウカツしろなんて増田もあったけど、正直この先数十年はできそうにないと思う。

で、そんな連中を支持する理由って何さ、といわれると、子どもの頃周囲に信濃町系の人が多くてヘキエキしたから。

信濃町与党の側にいるってこと自体虫唾が走る。ので、代々木にもう少し頑張って欲しいかな、と。

せめて千駄ヶ谷あたりで落ち着く、バランス・オブ・パワーを維持できるくらいになってほしい。

外苑東通りまで進軍しちゃっても、明治以来の日本システムだと宗教よりアカの方が潰しやすいでしょ、いいじゃん、という感じ。

カニ光線ビームのおかげで入党者増えても、長きに渡って取り込む懐の深さはないのが心配。

そんで取り込めないと団塊と一緒に消えてしまいそう。でも消えると真剣に信濃町が怖い。

カール・ローブとか呼べそうにないし、今の共産党に出来る範囲で面白いことをやってもらうほかない。

1.志井ちゃんをキャラクター化する

ムダに文化的素養のあるあの世代、連中が見下してるサブカルの海に放り込んでみると意外に良い反応を起こしそう。

志井ちゃんはエロ趣味濃そうだし、SPA!グループ的にないけどさ)あたりに出てきて弄り倒すと人気出るはず。

あとは深夜番組か。

2.もっとデザインにこだわる

ポスターとかがあまりにつまらない。革命的な感じが足りない。

共産党にクセにロシアン・アヴァンギャルドのブームに完全に乗り遅れたのも痛い。

ポスターもそうだし、代々木の本部も予備校ビルか何かに見える。

世田谷M2くらい突っ走った感じが欲しい。

3.スタイリストをつける

赤旗ポスターに出てる女が、いかにも性格とか面倒くさそうな女で正直引く。

あと女性議員の一色ベタ塗りスーツをやめさせる。ダサい

カッコ悪い革命とか害悪でしかない。

4.

5.

途中で飽きた

2008-09-08

解散総選挙が近いらしいよ!!

選挙が近いらしいんだが、どの政党が躍進するか占ってみようぜ!

俺の予想 

共産党

根拠

1万人増員と蟹工船資本論ブーム。蟹工船資本論ブームって、資本主義に対する不満の現れそのものじゃん。

個人的にも自民は相変わらずだし、民主自民とそんなに変わらないような気がするんだよね。

みんなはどう予想する?

どこに投票する?

投票に行くの?

2008-08-05

ちょっとだけ「組合の人」が語ってみる「労働者経営エントリにつ

オンライン上で、fromdusktildawn氏のエントリを見て正面から、反論してくる組合の人はいるだろうか。

いないとすると、本当に日本組合は終焉を迎えているとしか思えない。

http://anond.hatelabo.jp/20080803233109

と呼ばれたので少し書いてみようと思う。もっと分裂君(fromdusktildawn氏のこと。以下こう略す)のエントリに言及するのは気が進まない。だって本人が「このブログの内容は極論でありありていにいえば嘘、極論を述べて楽しみ、極論の中の一片の真実を探るものだ」と言ってるわけだから。

だから、正直「正面からの反論」に意味があるとは思えない。その極論は、「極論」だけに様々なことを故意に無視して、あるいは故意に前提としてできあがっているから。

その中には、たとえば引用した上の増田さんが指摘した通り「想像上のサヨクでなく、現実左翼が日々どういう活動をし社会の中にどう組み込まれているか」と言った問題が潜んでいたりする。大体御用組合とそうでない組合の差なんて、組合の中枢部で動いている人間にだって分からん。それこそ「経営評価委員会」みたいなものでもつくって、組合の功罪について裏表全て出してみて、「結果として」その組合労働者により役立っているのか、会社にとってより役立っているのかが評価できるかどうか、というところだし。大体、労働者だけに有利で会社にとっては不利な存在でしかない組合など、現代の労働者自身が求めていないしね。

まあ、増田さんとは違って分裂君は、そのあたりの事情をあえて無視している(経営者とかにも知り合いが多いと書いてるから知らないわけはない)のだと思う。まあこれは些細なことに過ぎないけれども。

そんな彼のエントリが「真面目に」読まれているとしたら、それはやっぱり不幸なことだ。だから反論しようとは思うのだけど、そうやって真面目に分裂君のエントリに「反論」しようとすると結局それは彼の「極論」を成立させているネタネタバラシみたいなことをするしかない。これはぶっちゃけ彼のエントリをつまらなくするので読まない方がいいくらいだ。やれと言われたからやるけど、本来これは自分の作法ではない。先に謝っておく。

:::::::::::::::::::::::ツッコミ開始:::::::::::::::::::::::

(1)経営についてもサヨクにしても、実は想像上のそれしか比較されていないこと。

彼のサヨクに対する批判が想像上のものだと上で述べたが、良く読めば分かる通り彼が述べる「経営体」としての企業の役割や社会に対する貢献、そしてその評価についても、全て理念的な話でしかない。

現実の所、企業が提供する「豊かさ」(A)が、我々の望む豊かさ(B)とイコールであるかどうかについて評価しない限り両者は比較できない。そして、明らかにAをBに一致させるよりは、AをBだと勘違いさせる方が安上がりであり、そして現実社会というのはそういう安易で安上がりな方向へと流れていくものだ、ということさえ、分裂君はあえて触れない。

一方、ネオリベ提唱する「理想社会」のイメージだけを見て褒め称えているが、本当の所彼だって、現実ネオリベが混乱と貧困をもたらしていたとしてそれを「ネオリベの『理想を正しく実現していないからだ』」などという原理主義者のようなことは言わないだろう。だから「極論」

というわけで、理想だけを見て現実をみていない、これが第一ポイントです。

(2)話の根幹となっている「労働者に必要な『経営スキル』という概念」について

さんざんドラッカー引用して語って、これも各個人が戦略的に社長のように振る舞い、その総和としての社会が…という話に見えて、全然違う。本当のところ分裂君のこれ、実は『資本論』を下敷きにしてるんだろう。「サヨク」を揶揄しながらこういうことをする。分裂君、結構人が悪い。マルクスが言ったことの中でもっとも重要ポイントの一つはまさに「労働者企業奴隷じゃねえ!『労働力』を企業に販売する経営者なんだZE!」ってことで、言ってみればそれは組合理念の根幹部分。だから、個人的にはこれ笑うところかなと思いながら読んだ。このエントリ自体が高度な釣りというかJokeなのだとすれば、このあたりに一つクスグリをいれてみたということではないか。

(3)結局のところ彼の論に基づけば、社会的なセーフティネットは『無い』という事実

まず、一所懸命繕おうとして繕い切れない問題として、分裂君は有効に機能する社会的セーフティネットについて論じていない、という点。たとえば教育に関して「教育クーポン」が機会の平等を実現するかのように語っていますが、教育クーポン自体こそが社会的強者にとって最も有効に使えるツールであるという点には触れない、つまり結果の不平等が拡大されやすい政策だ、とかね(個人的には、アイデアとしての教育クーポン自体には意外と賛成だがそういう負の問題を解決しないとどうにもならないとも思う)。公害問題についても、色々なアイデアは紹介するけど、それが実際に公害を解決するかどうか、は言わない。

そこを彼は「経済的自由と結果の平等トレードオフだから仕方ない」という理屈クリアしようとしてるわけですが、ここにも詐術があって、

1.経済的自由と結果の平等トレードオフだというためには、「稼ぐ金=やる気(インセンティブ)」という価値観が前提される必要があるが、これが正しいとは限らない。というより、それは明らかにドラッカーさんに批判される考え方。

2.結果の平等を実現することで発生するインセンティブには触れない。『歴史的な社会主義の失敗』を批判する一方で、『ある種の成功した社会主義』と言える社会(たとえば戦後総中流社会日本)には全く触れない。

という二点。

この二つを無視し、そして人間統計の比喩で語って「一部の10km/hでしか走れない車のために、大多数の時速を10km/h制限にするのは正しいか?」という極端な比喩を持ち出す。

確かに、人間統計的にしか処理しないなら「1%の人を見捨てる社会は99%にとって住みよい社会」と言えるかもしれない。でも実際問題、そんな風に考えて我々は暮らしていけるだろうか。

たとえばみなさんが子どもなら、1%の人を見捨てて幸せを謳歌する自分の両親を見て心豊かに育つだろうか?

行動力ある青年なら、1%の人が見捨てられている社会に対して信頼感がもてるだろうか?

実際に見捨てられる1%になったとき、ナイフをもってトラックに乗り込み秋葉原に行く以外の幸せをみつけられるか?

実際に見捨てている99%になったとき、何の心配もなく秋葉原に行って楽しむことができるだろうか?

友達が見捨てられる1%になったとき、それは君自身の責任だと切り捨てることができるだろうか?

自分の子が見捨てられる1%になったとき、それは君自身の責任だと切り捨てることができるだろうか?

……

こういう『人間性』に根ざしていない「社会」論は、本当は無意味

繰り返しますが、良く読めば分かる通り《結果の不平等》の発生を分裂君は認めている。それは「起こさないように頑張って起きてしまう」ではなく「社会が計画的に(貧困を)発生させる」ということで、そんな社会が我々の「人間性」に反していることもまた明らかである。

:::::::::::::::::::::::ツッコミここまで:::::::::::::::::::::::

まあ、ドラッカーが考える『仕事における人の「位置づけ」と「役割」の両方を満たすために組織の「マネジメント」がある』という話は普通に面白いので、「ドラッカー仕事観」を推奨する分裂君はもっとそちらを丁寧に紹介して欲しいと思う。できれば偉大な経済学者E.シューマッハー仕事観と併せて論じたりしてくれると面白い。また、『近代国家システム自体が1000万人を越えると機能しないのではないか』という指摘も大変面白いので、そのあたりを丁寧に研究してくれると読み応えがあって面白いのだけど、そうすると釣りにはならないんだろうな。

というわけで、お返事してみました。以上。

http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20080803/p1

あと、今日になって真面目に反論している人がいた。

http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20080806/p1

2008-07-08

猿ベージ

http://anond.hatelabo.jp/20080315152400]

これを全部読んでいない人間は「猿」です。

ちなみに猿に人権はありません。ネットで表現をする権利も自由もありません。よく覚えておくように。

プラトン『饗宴』岩波文庫

アリストテレス『詩学』岩波文庫

アウグスティヌス『告白』岩波文庫

レオナルド・ダ・ヴィンチレオナルド・ダ・ヴィンチの手記』岩波文庫

マキァベッリ『君主論中公文庫BIBLO, 岩波文庫

モア『ユートピア岩波文庫

デカルト方法序説岩波文庫

ホッブズリヴァイアサン岩波文庫

パスカル『パンセ』中公文庫

スピノザエチカ岩波文庫

ルソー『社会契約論』岩波文庫

カント純粋理性批判岩波文庫

ヘーゲル精神現象学平凡社ライブラリー, 作品社

キルケゴール死に至る病岩波文庫

マルクス資本論岩波文庫

ニーチェ『道徳の系譜』岩波文庫

ウェーバープロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神岩波文庫

ソシュール『一般言語学講義』岩波書店

ヴァレリー精神の危機』

フロイト『快感原則の彼岸』ちくま文庫

シュミット政治神学』未来社

ブルトンシュルレアリスム宣言』岩波文庫

ハイデッガー存在と時間ちくま文庫, 岩波文庫, 中公クラシック

ガンジーガンジー自伝中公文庫

ベンヤミン『複製技術時代における芸術作品』複製技術時代の芸術, 晶文社クラシック

ポランニー『大転換 市場社会の形成と崩壊』東洋経済新報社

アドルノホルクハイマー啓蒙弁証法岩波書店

アレント全体主義起源みすず書房

ウィトゲンシュタイン哲学探求』大修館書店

レヴィ=ストロース『野生の思考』みすず書房

マクルーハン『グーテンベルグの銀河系みすず書房

フーコー『言葉と物』新潮社

デリダ『グラマトロジーいについて』

ドゥルーズガタリアンチ・オイディプス』河出書房新社

ラカン精神分析の四つの基本概念』岩波書店

ウォーラーステイン『近代世界システム岩波書店

ケージジョン・ケージ青土社

サイードオリエンタリズム平凡社

ベイトソン精神と自然』新思策社

アンダーソン『想像共同体NTT出版

本居宣長『玉勝間』岩波文庫

上田秋成『胆大小心録』岩波文庫

内村鑑三『余は如何にして基督信徒となりし乎』岩波文庫

岡倉天心『東洋の理想』講談社学術文庫

西田幾多郎西田幾多郎哲学論集?・?・?』岩波文庫

九鬼周造『「いき」の構造』岩波文庫

和辻哲郎『風土』岩波文庫

柳田國男『木綿以前の事』岩波文庫

時枝誠記国語学原論』

宇野弘蔵経済学方法論』

海外文学

ホメロスオデュッセイア岩波文庫

旧約聖書創世記岩波文庫

ソポクレスオイディプス王新潮文庫岩波文庫

『唐詩選』岩波文庫

ハイヤーム『ルバイヤート』岩波文庫

ダンテ神曲岩波文庫

ラブレー『ガルガンテュアとパンタグリュエルの物語』岩波文庫

シェイクスピアハムレット角川文庫新潮文庫岩波文庫ちくま文庫

セルバンテスドン・キホーテ岩波文庫

スウィフトガリヴァー旅行記』岩波文庫

スターントリストラム・シャンディ』岩波文庫

サド『悪徳の栄え河出文庫

ゲーテファウスト新潮文庫岩波文庫

スタンダールパルムの僧院』

ゴーゴル『外套』

ポー『盗まれた手紙』

エミリー・ブロンテ『嵐が丘』

メルヴィル『白鯨』

フローベール『ボヴァリー夫人』

キャロル不思議の国のアリス

ドストエフスキー『悪霊』

チェーホフ桜の園

チェスタトンブラウン神父の童心』

プルースト失われた時を求めて

カフカ『審判』

魯迅『阿Q正伝』

ジョイスユリシーズ

トーマス・マン『魔の山』

ザミャーミン『われら』

ムージル『特性のない男』

セリーヌ『夜の果ての旅』

フォークナー『アブサロム、アブサロム!』

ゴンブローヴィッチ『フェルディドゥルケ』

サルトル嘔吐

ジュネ『泥棒日記

ベケットゴドーを待ちながら

ロブ=グリエ『嫉妬』

デュラス『モデラートカンタービレ

レム『ソラリスの陽のもとに』

ガルシアマルケス百年の孤独

ラシュディ『真夜中の子どもたち』

ブレイクブレイク詩集

ベルダーリンヘルダーリン詩集

ボードレール悪の華

ランボーランボー詩集

エリオット『荒地』

マヤコフスキーマヤコフスキー詩集

ツェランツェラン詩集

バフチンドストエフスキーの詩学』

ブランショ『文学空間』

日本文学

二葉亭四迷浮雲

森鴎外舞姫

樋口一葉『にごりえ』

泉鏡花高野聖

国木田独歩武蔵野

夏目漱石我輩は猫である

島崎藤村破戒

田山花袋『蒲団』

徳田秋声あらくれ

有島武郎『或る女』

志賀直哉『小僧の神様』

内田百〓『冥途・旅順入城式』

宮澤賢治銀河鉄道の夜

江戸川乱歩『押絵と旅する男』

横山利一『機械』

谷崎潤一郎『春琴抄』

夢野久作ドグラ・マグラ

中野重治村の家

川端康成『雪国』

折口信夫死者の書

太宰治『斜陽』

大岡昇平『俘虜記』

埴谷雄高死霊

三島由紀夫仮面の告白

武田泰淳ひかりごけ

深沢七郎楢山節考

安部公房砂の女

野坂昭如『エロ事師たち』

島尾敏雄『死の棘』

大西巨人神聖喜劇

大江健三郎万延元年のフットボール

古井由吉『円陣を組む女たち』

後藤明生『挟み撃ち』

円地文子『食卓のない家』

中上健次『枯木灘』

斎藤茂吉『赤光』

萩原朔太郎『月に吠える』

田村隆一田村隆一詩集

吉岡実吉岡実詩集

坪内逍遥『小説神髄』

北村透谷人生に相渉るとは何の謂ぞ』

福沢諭吉『福翁自伝

正岡子規『歌よみに与ふる書』

石川啄木『時代閉塞の現状』

小林秀雄『様々なる意匠』

保田與重郎『日本の橋』

坂口安吾堕落論

花田清輝『復興期の精神

吉本隆明『転向論』

江藤淳『成熟と喪失』

by 柄谷行人、他

追記

必読書150』柄谷行人浅田彰、他(太田出版

http://www.amazon.co.jp/%E5%BF%85%E8%AA%AD%E6%9B%B8150-%E6%9F%84%E8%B0%B7-%E8%A1%8C%E4%BA%BA/dp/4872336569

ネットにはほとんど「猿」しかいないんじゃないかと思うことも多いので、是非、脱「猿」してみて下さい。2chは「猿」の巣窟でもかまわないのですが、はてなが「猿」の巣窟であってはインフラリソースの損失だと思っています。実のありげな議論が起こっているなと思いきや、はてな「猿」が集団でやってきて議論を潰しているケースがほとんどなので。

2008-07-05

http://anond.hatelabo.jp/20080705004832

社会主義の方は、読み手(の感覚)が分かりやすい表現ってことで例を挙げた感じです。

流通か・・・確かに余り考えてませんでした。

現場を知らないので何とも言えませんが、Amazonの場合は1日に何回もトラックがモノを運んでると考えると、トヨタの「ジャストインタイム」のような方式を採用しているはずです。

となると、トラックを若干待たせる(トラック運転手に払う給与が増える)という無駄はあるものの、運送会社に膨大な数の注文を出すと言う立場を生かして、量販店よりも流通コストを安くできるのではないでしょうか?

デルは組立工程をを運送会社に投げて、運送会社自身が組立すぐ発送と言う手法を取ったとかなんとか。(大前研一「新・資本論」)

流通に関しては良く知らないので、良い解説を頂けると嬉しいです。(単に知りたい)

デルAmazonの比較ですが、後者は複数のジャンルにわたる商品を1つのボックスに詰めるわけですから、工場固定資産税、箱詰めする従業員の賃金、などがかさみますね。

あと、

>>巨大資本零細企業競争に関しては、飛躍があり過ぎて話にならない。<<

>>自分勝手理論から脱出できない<<

次回以降、もう少しまともな記事を書けるようになるためにも、流通以外で飛躍してる点と、自分勝手理論の部分がどこらへんにあるか、そしてそれは何故かを具体的に教えて下さい。(バカですみません)

>>自分勝手理論から脱出できない。それこそが、別次元同士での不毛な議論を生み出してしまう原因です。<<

確かに良くあることだと思います。

>>(と思うよ)<<

優しさが滲みでてて、嬉しかったです

2008-06-27

http://anond.hatelabo.jp/20080627205937

資本論なんか現実には何の役にも立たないでしょ。

労働法関連の本でも読んどくのが現実的。

http://anond.hatelabo.jp/20080627203705

書店の「蟹工船」フェアの気合の入れようはガチだね。

知り合いもブームに押されてか漫画版なら読んだようだ。特別感銘を受けたようでも労働問題に関心を持った風でもなかったけど。

ところで労働者なら「蟹工船」読むよりも「資本論」読んだ方がよくね?

2008-06-20

みーんな疎外中。

 長いので、興味ない人は1行くらいでスルーしてください。

疎外論」批判というのが一部でちょっと盛り上がっていたみたいですが。

 なぜ「疎外論」という発想が生まれたのかと言えば、それはたぶん、他人を説得する時にそういう方法しか思いつかなかったからじゃないかと思います。「本来の人間の姿」と「本来的じゃない現在人間の姿」とを対比させて、その差異を見せ付けることで「ほら、現在はこのような問題があるんだから」と問題のありかを指し示すというのは、他人に自分の意見を示す上でも非常にわかりやすくなりますし。

 じゃあ逆に、疎外論抜きで「私は社会に対してこのような問題意識を持っている」ことを指し示すとしたら、どうなるでしょうか。

「見ろ、このような社会のあり方は問題だ」

「なんで? 人間の生活はあるようにある、ただそれだけじゃん」

「なんでだよ、こんな社会のあり方は人間にとって生き難いだろうに」

「生き難いって、何と比べて言ってるのよ」

「そりゃあもちろん……いけね、“あるべき仮想的な理念像”はここでは使えないんだっけ。えーっと、それじゃあ社会の上層のあの人や中層のあの人と比べてだね」

「おいおい、そうやって万人を万人といちいち一対一マッチングさせる気か。地球シミュレータをフル回転させても無理だと思うぞ」

「いやだから、技術的な問題じゃなくて社会構築の原理的な問題をだね」

「そうやってすぐ空想的な原理原則を持ち出す、君は本当にどうしようもないほど形而上的だな」

「うがー。目の前で死にかかっているこんなに人がいるのに放っておく気か」

「その人を手当てすりゃいいじゃん」

 ……話はどこまでも噛み合わないまま終わりそうですが。

「あるべき理想的な人間像」とか「あるべき理想的な社会像」の提示(による疎外論の提唱)をどこまでも徹底的に否定していくと、実は現行の国家行政機構の役割が限りなくゼロに近づいていったりするんですな。

 例えば教育。そもそも公教育制度って、政治社会活動(経済活動を含む)に参加する上で必要最低限の知識を万人に保証するために行うものですから、教育の意義そのものが「あるべき“教育された国民像”」と「教育されていない国民像」との差分に基づいて、まさに疎外論的に「あるべき理想像国民保証する」ことにあるわけです。

 だから、指を折って数えられる以上の数字を知らなかったり漢数字以外の漢字が読めない国民がいたって、それを「あるべき“教育された国民像”から疎外された、非本来的な国民のあり方」と捉えることは出来ないのです。そもそも「“教育された人間”の本来的な姿」が棄却されているわけですから。その人については、それはそういうものとして「まあそんな人もいるよね」と受け取っておくしかありません。学力比較がしたければ、無理に一般的な学力基準を作らなくたって、めいめいが勝手に「あいつ俺より頭よさそうだなー」「奴は俺よりバカだ」とかって思っておけばいいんです。

 警察組織も必要なくなりますよね。別に治安がいいことをもって「社会の本来的なあるべき姿」とする必要は無いんですから、もし199X年に地球が核の炎に包まれた後のような暴力の時代が到来しても、またそこで弱者を救う世紀末救世主みたいなのが出現しなくても、「これは人間が生きていく本来の社会のあり方じゃない」と嘆くことは出来ないのです。それはそういうものなのですから。

 他にも、現状を維持したり向上させたりする政策を立案・実施するためには、そもそもの発想の根源に、現状がそのまま維持された延長線上に想定される未来像や現状から何らかの意味改善された未来像が、「本来そうあるべき像」として時系列未来投影されていなければなりません。もしそうしなければ、「本来あるべき未来」と、「現在」ないしは「メンテナンスを何も行わないという条件下で現在からの延長線上に出現しうる未来」との差分を検出することが、まったく不可能になってしまうからです。比較対照としての「あるべき像」が無いのに何と比較しろってのさ。

 だから、さっきの199X年に、ミスミじいさんが種モミを必死に抱え込んで「明日がー明日がー」と叫んでいるところに割り込んで、明日の収穫のためではなく今日の俺の腹の足しのために種モミを食ってしまっても、何の問題もありません。そもそも比較すべき「明日=あるべき社会像」が存在しないんですから。「明日の収穫」なんてものは、勝手に「本来あるべき社会像」を未来投影してこしらえた幻影なのです。その幻影と現在とを比較して「人間は本来的にあるべき“明日の収穫”から疎外されている」などというのは形而上学もいいとこです。厳然として存在するのは、目の前の「種モミ」だけなんですから。これがやがて稲穂の波へと弁証法的に発展していくなんてまだ見ぬ未来を夢想するのはヘーゲルマルクスの読みすぎというものです。さあ、種モミなんて食ってしまいましょう。え、将来の人間が飢えてしまう? 何言ってるんですか、将来の人間なんてここにはいないじゃないですか。いたら今すぐここに連れてきて「飢えた人の発生」を実証してくださいよ。だいたい飢えたところでせいぜい死んで人口がちょっとばかり減るだけですから、むしろ上手い具合に人口の調節が図れていいんじゃないですか。それとも何ですか、まさかあなた、年がら年中腕に止まった蚊を叩き潰したり肉を食ったりして他の生物をどんどん殺しているくせに、ホモ・サピエンスは他の生物種とは異なって神に祝福された特別な存在だから常に生き残る価値があるだなんて、今のご時世に信じていたりするんですか?

 いやー、しっかしそう考えると、なんでよど号ハイジャック犯が『あしたのジョー』を引き合いに出したのかがよく判るなー。あれってきっと、連中にとっては「擬人化された疎外論」だったんですよ。ほら、「あしたのために」とか「泪橋を逆に渡る」とか、本来性の掛け声がビシバシ響いてるじゃないですか。ジョーの本来あるべき姿って、段平オヤジにとっては「ボクシングチャンピオン」、ジョー自身にとっては「憎いあんちくしょうリング上で叩きのめしている自分」なのであって、そうじゃない現状のジョーはあるべき理想的ジョー像から「疎外」されているわけですよ。だからこそ段平はあるべき姿の「あした」を目指して、「あしたのために その1・フォイエルバッハテーゼ」「あしたのために その2・資本論」「あしたのために その3・共産党宣言」とかってのをせっせと書き綴るし、ジョーはジョーで欠かさずトレーニングして「内臓をえぐるように(カラシニコフを)撃つべし!撃つべし!」なんてやってるし。こんなふうに「あるべき姿」を必死に目指したって碌なことにならないのは、「ジョーをバンタム級リングの上でぶちのめす自分」を「あるべき自己像」に据えて、「だめだ、この体重では俺はバンタム級リングから疎外されたままだ」とばかりにむちゃくちゃな減量を行った力石徹が、自らの死をもって示しているのにねえ。

 だから、庵野監督大月Pも角川の偉い人も、エヴァンゲリオンテレビ版の最終回でさっさと終わらせておけば、「僕はここにいてもいいんだ」→「おめでとう」パチパチパチで「そのままの姿でここにいる自分の全肯定」として話がきれいに収まったんですよ。それをよしゃあいいのに、劇場版(97年の)なんか作って「あるべきコミュニケーションのあり方」に話を膨らませちゃったりするから、「あれ、本当はこんなコミュニケーションのあり方はいけないんじゃないかな? 本来のコミュニケーションのあり方ってどんなのかな? 今の僕たちは本来のコミュニケーションのあり方から疎外されてるんじゃないかな?」みたいな方向に考えを向かせる契機を作っちゃうわけで。もう「そのままの自分まるごと全肯定」でいいじゃん。マルクス先生が「宗教はアヘンだ」って言ってるってことは、マルクスが失効した時代には文化的アヘンで疎外感を麻痺させて心の安寧を得ることもOKってわけですよ。アヘン超OK、全能感超OK!(ちょっと古いか。)

 なに、そんなのはまやかしだって? おいおい、「現実」に目を見開いて「本来のあり方から疎外されたこの社会を何とかしなくっちゃ」なんて操作主義的な観点に目覚めた人がこれ以上増えたら、一億総ポルポト化ですよ。日本全国隅から隅まで「ドキッ!ポルポトだらけの粛清大会 ──(頭蓋骨ゴロリもあるよ!」になっちゃいますよー。

 ポルポト文化大革命を呼び込みたくなければ、そんな疎外論チックな発想はさっさと捨てちゃって、身の回りの小さなことに幸せを見つけていきましょう。そうすればほら、きっと水さんだってきれいな結晶を作ってあなたの心の美しさを祝福してくれますよ。おっと、非科学的だなんてツッコミは無しですよ。「科学的に正しい世界観を持った国民」というのだってやっぱり“本来的なあるべき像”なんですから、そんなものを持ち出したら途端に「君の世界観はあるべき科学世界観から“疎外”されている、再教育しなければ!」なんてことになってポルポト化ですよー。

 ……結局のところ、何かしら広義の「啓蒙」的なこと、つまり人々の精神知的要素が無知蒙昧の「闇」に閉ざされているところへ「光」をもたらそうという時系列進歩の考え方は、どうしても「光」の比較対照物として「闇」を必要とするし、また「闇」の比較対照物として「光」を必要とします。社会のよりよき状態を想定するところでは、その対照物として「よりよくない現在=闇」が、「光から疎外された状態」として持ち出されますし、現状を批判する場合には、それの比較対照物として仮定された「よりよき未来=光」が、一種のイデアとして持ち出されるわけです。「啓蒙」と「疎外」は、そういう意味でコインの裏表のように、切っても切り離せない関係にあります。

疎外論」を完全に回避しようとすれば、結局のところはよりよき方向への変化という考えを完全に捨てて、「あるべき姿など無い、世はただあるがままにある」という考えに徹するしかないのでしょう。税制改正の提言は「よりよき税制度から人々が疎外されている」という現状認識の現われだし、著作権を巡る議論は「よりよき(ry」だし、そういうのを全部回避するとしたらもう、時系列的に制度などが変化した部分については「ああそう、変わったのね、まあそんなもんでしょ」、変化しない部分については「ああそう、変わらないのね、まあそんなもんでしょ」と等閑視するくらいしか手はなくなります。スピノザあたりがそんなことを言っていたような気がしますが。ニーチェ運命愛もちょっと似てるかも。

 ……でもこれって、

「“人はあるべき姿から疎外されている”なんてことを考えて現実を直視しようとしない連中世界観は、人が本来的に持つべき物の見方から疎外されている!」

という主張にはならないのかな? それとも、「“あるべき姿”の主張がマルクスの論点に基づいていればそれは疎外論でありポルポトだが、マルクスに基づいていなければ疎外論ポルポトではない」という前提でもあるのかな。もしそうだとしたら、悪の大魔王マルクスの「悪のカリスマ」性の長命ぶりには驚くべきものがありますな。それとも、冷戦終結によって魔王バラモス(=マルクス)が死んだと思ったら、その背後で真の黒幕である大魔王ゾーマ(=真・マルクス)はしっかり生きていたという、ドラクエ3型のオチなのかしら。早乙女ジジイ

 ……この「反疎外論シリーズ、いろいろ応用がききそうだな。

 例えば、

「やい臨獣殿! “強い者が世界を統べることこそ本来の姿、その本来の姿から疎外されたこの世界を変えてやる”なんて言って人々を苦しめるなんて、このゾワゾワのポロポロ野郎!」

「なーに言ってるのよ、あんたたちこそ“本来の獣拳は正義の拳、いまはそこから疎外されている状態だから臨獣殿を倒してあるべき姿に戻す”なんて言って、力ずく正義押し通すポルポトじゃないの。文句があるなら実力であたしたちをねじ伏せてみなさい、このカクシターズ!」

とか、

「おばあちゃんが言っていた、俺は天の道を往き総てを司るってな」

「天の道という“本来あるべき道”のイデアを前提して、万人をそこから疎外された者として見下すとは、君も愚かな男だな。社会においてもっとも重要なこと、それはパーフェクトハーモニー……完全調和だ」

「そう言いながら俺をつけ狙うのも、おまえの言う中和だか調和だかのうちか」

ライダーは二人も要らない」

「一人のライダーに率いられた組織の完全調和……そこからはみ出した俺は疎外された存在ということか。おばあちゃん、いやポルポトは言っていた、そういう存在は完全調和のイデア世界には不要だとな」

貴様、俺を疎外論者に仕立て上げるつもりか……だが俺は貴様を倒す。そうしなければ、俺が俺でなくなってしまう!」

「やはり“本来の俺”か……おまえは天の道を外れた」

(去っていくザビーゼクター

「!……待ってくれザビーゼクター、戻れ、戻れ……戻れぇーーーー!」

(半年後)

「もう疎外論も物象化論もないんだよ。影山、俺と一緒に転向しよう……。天道、おまえはいいよなあ、どうせ俺なんか」

とか。

2008-03-15

anond:20080315145308

本当だ。消えないうちにグーグルキャッシュからサルベージしておこう。

グーグルキャッシュ初版なので違うところがあるかも。

プラトン国家』 

アリストテレス形而上学』 

ショーペンハウアー『意志と表象としての世界』 

ヘーゲル精神現象学』 

デカルト省察』 

パスカル『パンセ』 

ライプニッツ『単子論』 

カント純粋理性批判』 

キルケゴール『不安の概念』 

スピノザエチカ』 

ルソー社会契約論』 

バークフランス革命省察』 

ジェイムズ『宗教経験の諸相』 

ニーチェ権力への意志』 

フッサール論理学研究』 

ハイデガー存在と時間』 

サルトル存在と無』 

ベルグソン時間と自由』

レヴィナス『全体性と無限』 

フロイト快感原則の彼岸』 

ラカン精神分析の四つの基本概念』 

レヴィ=ストロース『悲しき熱帯』 

フーコー言葉と物』 

ソシュール『一般言語学講義』 

チョムスキー『文法理論の諸相』 

ヴェイユ重力と恩寵』 

アーレント精神の生活』 

ブーバー『我と汝・対話』 

ウィトゲンシュタイン論理哲学論考』 

ミンスキー『心の社会』 

ライル『心の概念』 

アドルノホルクハイマー啓蒙弁証法』 

ドゥルーズガタリアンチ・オイディプス』 

ウェーバープロテスタンティズム倫理資本主義精神』 

デュルケム『自殺論』 

バタイユエロティシズム』 

モース『社会学人類学』 

キャンベル『千の顔をもつ英雄』 

マクルーハンメディア論』 

ブローデル地中海』 

ウォーラステイン『近代世界システム』 

アダム・スミス国富論』 

ゾンバルト恋愛と贅沢と資本主義』 

ベンタム『道徳立法の原理序説』

ミル『自由論』 マルクス資本論』 

アルチュセール資本論を読む』 

シュンペーター経済発展の理論』 

ケインズ雇用・利子および貨幣の一般理論』 

ヴェブレン『有閑階級理論』 

ポランニー『大転換』

ボードリャール消費社会神話と構造』 

オルテガ『大衆の反逆』 

ミルズ『パワーエリート

リースマン『孤独な群衆』  

イリイチシャドウ・ワーク』 

ベル資本主義の文化的矛盾』 

ネグリ『構成的権力』 

バーマス『晩期資本主義における正統化の諸問題』 

アンダーソン『想像共同体』 

バレーラマトゥラーナ知恵の樹』 

ルーマン社会システム理論』 

ロールズ正義論』 

ハイエク『法・立法・自由』 

ブルデュー資本主義ハビトゥス』 

オング『声の文化と文字の文化』  

M・ポランニー『暗黙知次元』 

クーン科学革命の構造』 

ポパー『推測と反駁』 

サイードオリエンタリズム』 

メルロ=ポンティ知覚現象学』 

フッサール論理学研究』 

ラッセル西洋哲学史』 

フロム『自由からの逃走』 

ベイトソン精神生態学』 

ベンヤミンパサージュ論』

デリダ『グラマトロジーについて』 

クール時間物語』 

ペンフィールド『脳と心の正体』 

スローターダイクシニカル理性批判』 

フレイザー金枝篇』 

シュミット政治神学』 

クラウゼヴィッツ戦争論』

ドラッカー『「経済人」の終わり』 

リップマン『世論』 

マンハイムイデオロギーユートピア』 

ブルームアメリカンマインドの終焉』 

ヴァイツゼッカー『ゲシュタルトライス』 

パノフスキー『イコノロジー研究』 

クーン科学革命の構造』 

ホワイトヘッド科学と近代世界』 

ソンタグ『反解釈』 

ドーキンス 『利己的な遺伝子』 

ギブソン生態学的視覚論』 

フランシス・フクヤマ歴史の終わり』 

ケストラー『機械の中の幽霊』 

ラマチャンドラン『脳のなかの幽霊』 

ホーキング『ホーキング宇宙を語る』 

イーザー『行為としての読書』 

イーグルトン『文学とは何か』 

ホフスタッター『ゲーデルエッシャーバッハ』 

ド・マン『ロマン主義レトリック』 

シオラン歴史ユートピア』 

ブランショ文学空間』 

ガダマー『真理と方法』 

ローティ哲学自然の鏡』 

セラーズ『経験論と心の哲学』 

パーソンズ社会的行為の構造』 

ジジェクイデオロギーの崇高な対象』 

アガンベンホモ・サケル』 

ダマシオ『生存する脳』 

クワイン『ことばと対象』 

マッキンタイア『美徳なき時代』

こういう時、トラバツリーが各所に残る今の仕様は便利だ。

ツリー内主要エントリ

2008-03-13

http://anond.hatelabo.jp/20080313030006

これを全部読んでいない人間は「猿」です。

ちなみに猿に人権はありません。ネットで表現をする権利も自由もありません。よく覚えておくように。

プラトン『饗宴』岩波文庫

アリストテレス『詩学』岩波文庫

アウグスティヌス『告白』岩波文庫

レオナルド・ダ・ヴィンチレオナルド・ダ・ヴィンチの手記』岩波文庫

マキァベッリ『君主論中公文庫BIBLO, 岩波文庫

モア『ユートピア岩波文庫

デカルト方法序説岩波文庫

ホッブズリヴァイアサン岩波文庫

パスカル『パンセ』中公文庫

スピノザエチカ岩波文庫

ルソー『社会契約論』岩波文庫

カント純粋理性批判岩波文庫

ヘーゲル『精神現象学平凡社ライブラリー, 作品社

キルケゴール死に至る病岩波文庫

マルクス資本論岩波文庫

ニーチェ『道徳の系譜』岩波文庫

ウェーバープロテスタンティズム倫理資本主義の精神』岩波文庫

ソシュール『一般言語学講義』岩波書店

ヴァレリー『精神の危機』

フロイト『快感原則の彼岸』ちくま文庫

シュミット『政治神学』未来社

ブルトンシュルレアリスム宣言』岩波文庫

ハイデッガー存在と時間ちくま文庫, 岩波文庫, 中公クラシック

ガンジーガンジー自伝中公文庫

ベンヤミン『複製技術時代における芸術作品』複製技術時代の芸術, 晶文社クラシック

ポランニー『大転換 市場社会の形成と崩壊』東洋経済新報社

アドルノホルクハイマー『啓蒙の弁証法岩波書店

アレント全体主義の起源』みすず書房

ウィトゲンシュタイン『哲学探求』大修館書店

レヴィ=ストロース『野生の思考』みすず書房

マクルーハン『グーテンベルグの銀河系みすず書房

フーコー『言葉と物』新潮社

デリダ『グラマトロジーいについて』

ドゥルーズガタリアンチ・オイディプス』河出書房新社

ラカン精神分析の四つの基本概念』岩波書店

ウォーラーステイン『近代世界システム岩波書店

ケージジョン・ケージ青土社

サイードオリエンタリズム平凡社

ベイトソン『精神と自然』新思策社

アンダーソン『想像の共同体NTT出版

本居宣長『玉勝間』岩波文庫

上田秋成『胆大小心録』岩波文庫

内村鑑三『余は如何にして基督信徒となりし乎』岩波文庫

岡倉天心東洋の理想』講談社学術文庫

西田幾多郎西田幾多郎哲学論集?・?・?』岩波文庫

九鬼周造『「いき」の構造』岩波文庫

和辻哲郎風土岩波文庫

柳田國男『木綿以前の事』岩波文庫

時枝誠記国語学原論』

宇野弘蔵経済学方法論』

海外文学

ホメロスオデュッセイア岩波文庫

旧約聖書創世記岩波文庫

ソポクレスオイディプス王新潮文庫岩波文庫

『唐詩選』岩波文庫

ハイヤーム『ルバイヤート』岩波文庫

ダンテ神曲岩波文庫

ラブレー『ガルガンテュアとパンタグリュエルの物語』岩波文庫

シェイクスピアハムレット角川文庫新潮文庫岩波文庫ちくま文庫

セルバンテスドン・キホーテ岩波文庫

スウィフトガリヴァー旅行記』岩波文庫

スターントリストラム・シャンディ』岩波文庫

サド『悪徳の栄え河出文庫

ゲーテファウスト新潮文庫岩波文庫

スタンダールパルムの僧院』

ゴーゴル『外套』

ポー『盗まれた手紙

エミリー・ブロンテ『嵐が丘』

メルヴィル白鯨

フローベール『ボヴァリー夫人』

キャロル不思議の国のアリス

ドストエフスキー『悪霊』

チェーホフ桜の園

チェスタトンブラウン神父の童心

プルースト失われた時を求めて

カフカ『審判』

魯迅『阿Q正伝』

ジョイスユリシーズ

トーマス・マン『魔の山』

ザミャーミン『われら』

ムージル『特性のない男』

セリーヌ『夜の果ての旅』

フォークナー『アブサロム、アブサロム!』

ゴンブローヴィッチ『フェルディドゥルケ』

サルトル『嘔吐』

ジュネ『泥棒日記』

ベケットゴドーを待ちながら

ロブ=グリエ『嫉妬』

デュラス『モデラートカンタービレ

レム『ソラリスの陽のもとに』

ガルシアマルケス百年の孤独

ラシュディ『真夜中の子どもたち』

ブレイクブレイク詩集』

ベルダーリン『ヘルダーリン詩集』

ボードレール悪の華

ランボーランボー詩集』

エリオット『荒地』

マヤコフスキーマヤコフスキー詩集』

ツェランツェラン詩集』

バフチンドストエフスキーの詩学』

ブランショ文学空間』

日本文学

二葉亭四迷『浮雲』

森鴎外舞姫

樋口一葉『にごりえ』

泉鏡花高野聖

国木田独歩武蔵野

夏目漱石我輩は猫である

島崎藤村『破戒』

田山花袋『蒲団』

徳田秋声あらくれ

有島武郎『或る女』

志賀直哉『小僧の神様

内田百〓『冥途・旅順入城式』

宮澤賢治銀河鉄道の夜

江戸川乱歩『押絵と旅する男』

横山利一『機械

谷崎潤一郎『春琴抄』

夢野久作ドグラ・マグラ

中野重治村の家

川端康成雪国

折口信夫死者の書

太宰治斜陽

大岡昇平『俘虜記』

埴谷雄高『死霊』

三島由紀夫仮面の告白

武田泰淳ひかりごけ

深沢七郎楢山節考

安部公房『砂の女』

野坂昭如『エロ事師たち』

島尾敏雄『死の棘』

大西巨人神聖喜劇

大江健三郎万延元年のフットボール

古井由吉『円陣を組む女たち』

後藤明生『挟み撃ち』

円地文子『食卓のない家』

中上健次『枯木灘』

斎藤茂吉『赤光』

萩原朔太郎『月に吠える』

田村隆一田村隆一詩集』

吉岡実吉岡実詩集』

坪内逍遥小説神髄』

北村透谷『人生に相渉るとは何の謂ぞ』

福沢諭吉『福翁自伝

正岡子規『歌よみに与ふる書』

石川啄木『時代閉塞の現状』

小林秀雄『様々なる意匠』

保田與重郎日本の橋』

坂口安吾堕落論

花田清輝『復興期の精神』

吉本隆明転向論』

江藤淳『成熟と喪失』

by 柄谷行人、他

追記

必読書150』柄谷行人浅田彰、他(太田出版

http://www.amazon.co.jp/%E5%BF%85%E8%AA%AD%E6%9B%B8150-%E6%9F%84%E8%B0%B7-%E8%A1%8C%E4%BA%BA/dp/4872336569

ネットにはほとんど「猿」しかいないんじゃないかと思うことも多いので、是非、脱「猿」してみて下さい。2chは「猿」の巣窟でもかまわないのですが、はてなが「猿」の巣窟であってはインフラリソースの損失だと思っています。実のありげな議論が起こっているなと思いきや、はてな「猿」が集団でやってきて議論を潰しているケースがほとんどなので。

2008-03-02

中古書店で物色してきた。

その中で、以前から気になっていた「ドグラ・マグラ」を今読んでいる。

何やらこの本を読んだ者は一度は精神に異常をきたすらしい。そう煽られると益々読みたくなるが、むしろ本当に精神に異常をきたしてみたい気もする。

読破するのが楽しみだ。


そういや店の隅っこに「資本論」と「純粋理性批判」が共に格安で叩き売られていたのでつい買ってしまった。

さあ、難解である上に全く読む気も無いこの本達をどう調理しようか・・・。

2007-10-24

産業予備軍説の当否

人が余っている、欲しい人材は足りない、質の悪い人材しか採れない、なんて話を聞くと当然『資本論』の産業予備軍説を連想する。恐慌のあとの景気回復期にインフレとあいまって労賃の実質ベースでの切り下げが発生する、という理論だ。

読んでないので詳しく知らないのだが、『資本論』がプロレタリアと化したかつての常勤組を買い叩く産業として想定しているのは接客業とか、19世紀的な装置産業でしょ?(つまり店舗機械の操業にあわせて働けるならノースキルでもまあ使いようがある)

現代の産業予備軍の「受け皿」としてITてのはいろいろな面であまり適切でない、という気はしている。人材の再教育が困難だと仮定すれば、より労働集約的な産業が勃興するんじゃないか。

2007-03-13

手間をかけてくれた方へ返信

格差の話で思い出した人の話の周辺についカッとなった

の拙いエントリトラックバックを頂いたので、お返事しておきます。

まず、私が書いた上のエントリーを読む人は、少なくともインターネットに接続できる環境にあると想像します。そして、はてな匿名ダイアリーアクセスしています。

その場に何かを書く場合、大抵の読者はワーキングプアーとは言えないでしょう。携帯電話や他の端末からアクセスできるとか、印刷したものを読めるといった可能性については、その点は申し訳ない、普通PCによるインターネット接続環境がある人以外のことは考慮に入れていなかった。この部分については私の考えが及ばなかったところです。生活の中でインターネットに接続できる状況は、判例には詳しくありませんが、日本においてはまだ「最低限度の文化的生活」であるとは認められない贅沢な行為である、と認識されている気がします。

とりあえず、torlyさんにお勧めしたいのは、そこまで切羽詰っている状況であるのならば、まずは日雇いなりなんなりで軍資金を稼ぐのが妥当な戦略だと思います。広島県内におけるセミナー開催の具体的な情報は私は持っていません。また、みすぼらしい格好についてはそんなに問題ないかと思いますが、これもご自身が気になさるようでしたら、上下2万円のスーツを新調できるまでセミナーへの参加を引き伸ばしても、人生における決定的な打撃にはならないかと思います。広島の事情には詳しくないのですが、だいたい一ヶ月もあれば十分かと予想します。

morutanさん、あなたほどの行動力があれば私の言葉は不要でしょう。私がメッセージを伝えたかった対象は、あなたのような行動を起こす勇気が出ないひとたちです。しかし、せっかくまとめていただいたようですから、目を通させていただきます。ただひとつ、私が用いた「責任」という言葉は、誰かの利益を明確に害するような、法的な意味での用法であることだけは断っておきます。たま刑事事件でも「酒を飲んでいて責任能力がなかった」というような言い訳があるそうで、そのような事情が正当な理由になるはずがないことは周知のとおりです。また、引用が多くなるかと思いますが、著作権等の法律における慣例上の範囲に留めようという努力をいたします。

努力すれば報われる」、ということみたいなのでワーキングプアの皆さんは彼の勤めている会社、もしくは彼が運営している会社を目指すとよいと思う。そこでは、「ハケンに対する差別もなく、フリーターでもやる気と能力があれば差別せず正社員に取り立てられ、非正規雇用社員だからといって突然に解雇されるということはない」、のだろう。(すばらしい)

正直な話、私は経営にも人事にも携わっていないので“無責任”な発言になってしまいますが、やる気をわかりやすい形で提示しつづけ、なおかつ能力がある(私の定義では、リアルタイムに成果を出し続けていることです)ならば、ふつうの会社でクビにはなりません。

面接などにおいて能力を証明するのは各自の工夫になりますが、資格を取るなり、自分で何かしらの具体的かつ実行可能なロジェクト提案を面接プレゼンテーションするなり、方法はあります。就職に関する本を書店立ち読みする程度は多くの人にとって不可能ではないと考えます。また、ブログ「分裂勘違い君劇場」には参考になると思われる記述が多く見受けられますので、こちらをご参照になることもお勧めできるかと思います)。

都合のいいように編集するほど低いプライドは持ち合わせておりません。ご安心なさってください。自分の中で矛盾することはできるだけ排除できるよう工夫して生きています。

さて、要約すれば、「格差格差いって保障が欲しいんだろ?その前に努力しろ!」、って言いたいみたいだ。

保障については全く考慮にありませんでしたが、一体どこからそのような意図を汲み取られたのでしょうか?私はたしかに文章を書きなれておらず、現に何人かに誤解を与えてしまっていますので、後学のためにも具体的にご指摘いただければ幸いです。また、私は激務をこなすタイプではありません。忙しすぎると人生に工夫を取り入れる余裕がなくなりますので、休日は休むし、夜は家で夕食を作って食べています。

どうせ読まないのだろうから要約すると、上記エントリ後段の内田センセからの引用で、「努力もしないでただ人の持ってるポストを狙うというのは社会は赦さないだろう」、ということは含ませてある。そして、団塊ポストを狙う非正規雇用者が将来そのポストに着いたとして、そのポストを下の世代に譲るかどうかという問題も。

要約までしていただく親切さ、恐れ入ります。嫌味ではなく、本当に私も見習いたいと本心から思っています。ただ、あなたのブログは横に広くて読みづらいですね。私の後輩がこのようなホームページを作成してきたら、その後輩に対する私の評価はすこし下がるでしょう。これは工夫が足りない。ウインドウサイズに合わせて横幅を変えられるテンプレートに変更なさると読者にやさしいかと思います。

また、どうせ読まないとまで言われてしまったので読んでみようと努力してみたのですが、参照のエントリの内容が不勉強のため背景知識がわからず読解できなかったので、そのエントリで参照されていたエントリを読もうとしたのですが、、というループを2回繰り返したところで諦めました。あなたのblogの記事の書き方の問題か、私がリテラシーが無いことが悪いのか、そこは第三者の方に判断していただければ嬉しいのですが、これは期待できそうもありません。ですから、私が折れましょう。あなたのブログを読解できるリテラシーは、私には存在していません。これは私の怠慢によるものなので、マンガばかり読んでいないで岩波文庫資本論でも読もうかと思います。おそらくそこまでの意欲が私にはないのですが。

現在の「格差」論というの民主主導による祭り的なものに利用されて何も変わらず終わりって可能性もあるのだろうから

同様に、私のリテラシーの欠如によって理解ができませんでした。気が向いたら精進いたします。

そういう実感は(他人様のエントリだが)こちらに詳しい

いったいいくつのエントリーを参照させるおつもりですか?読みましたけども。え?これ読んでも文脈に関係ないんですか!?私は怠慢なため速読技術を身につけていないので、時間があまりにも浪費されて悲しくなってきました…。

このあとワーキングプアの話に移っていらっしゃいますが、ワーキングプアは私の想定した読者に入らないというのは前述のとおりです。

「それがオレが毎日がんばってることとどう関係するの?(オレがんばってんだから何言ってもいいんじゃないの?)」

私自身が頑張っていると一度でも言いましたでしょうか?最近学童よろしく私には根気が少々欠けておりますので、自分の記事を読み返す気力がありません。でも頑張りました。たしかに「経験則」などという表現を用いていました。だからといって、何を言ってもいいなどということは全く考えていません。自分の深層心理など把握できていませんし、だから証明もできませんが、私はそのように自分を信じています。

「ほうしゅうが低いひとやがんばろうとおもってもがんばれないひとのことはみくだしてもいい」んだよね?

なるほど、ではもっとがんばってそれなりの待遇を掴んだぼくは君のことを見下してもいいわけだ。はてぶに書いたコメント、『たぶんオレの現在いる環境のほうがこの人や元エントリの人より良いわけだが・・』、はそういう意図から書いた。

ギロン全体の内容からすれば関係ないが、こういう形にすればいまのポジションやそれを掴むために努力したということをひけらかしたい彼のプライドをくすぐれると思って置いといたらしっかり釣れた。

見下した覚えはありません。対等な立場で非難したつもりです。そして私は努力して高い地位を得たなどと表明していません。むしろ「自分がそこまで言えるような立場にないな。」と書いているくらいだ。私は若いし、まだまだ社会的に立派に認められるほどの成果も出していない。正直、社会的に見た場合の地位は普通でしょう。ただし、向上心を持っている自信はある。自分は将来リッパになるぞ、という決意は持っていて、成果を出そうと日々過ごしている。

彼は彼の責任努力したら報われる社会を作ってくれるんだろう

ええ、その努力はしますよ。仕事をするんなら社会をよくしてナンボだ、という個人的なポリシーを持っています。先のエントリーも、くすぶっていて一歩を踏み出せないひとが一人でも微量の行動力を得てくれたら、と思って書いたものでした。

っていうか、責任という言葉意味は分かってる?

私の定義は明確に述べました。今度はあなたの番だ、とも言いません。正直、あなたにはどんどん興味が失せている。嫌いですらない。稼いで社会貢献してもいるようだから、私がメッセージを伝えたい対象にあなたは全く入らない。これくらいは私の勝手だろう。あなたの中での責任という言葉の定義は知らないが。

自分の子どもが同じような状況に置かれたときのこ

子どもにはそのような状況を味あわせるつもりが無い。また、どこかに書いたが、私は仮定の話にはあまり興味が無い。あるのは現実のなかの確かな私の身体だ。

まぁ、「子ども作らない」だの「2??30年後にはまたバブル」、「オレが社会を変えてみせる」といったちゃぶ台返しもあるのだろうけど。後者2点だったらそれはもう万々歳で。

あら、引っかかってしまいました。私は社会を変える工夫をしますよ。こう叫ぶ私のことを「痛い」とあなたが言うのは勝手です。同様に、私がどのような思想・良心に基づいて行動をしようと、最低限のルールは守る限り(たとえば法律)、私の勝手です。最後に意見が一致しましたね、強いシンパシーを覚えます。まさに「万々歳」ですね。

最後に謝らなくてはならない。あなたの気分を害した。それについては、心底、申し訳ないと思っている。私の理想は、誰の気分も害することなく生きることです、そのために自分の態度をカイゼンしながら生きていきたい。だからあなたとのやりとり勉強になった。また、もう一点。関連の参照エントリに挙がっている3つの長文を読む気力が残っていない。でもがんばって読みました。しかし読解力が残っていない。というか、私にリテラシーが無いことは私も反対していないから、私の。

へんじがない。ただのしかばねのようだ。

[ハテブ]

morutan お返事, しょっぱい, なんだかなぁ, まん延する××, 偽善 なるほど、増田アクセスしてる人限定だったわけだ。そして「ニート」として脳内設定してなにか教訓めいたことをご教授されていたらしい。てか、格差社会という言葉誤用していた、と。書く前に調べればいいのに

保障についての私の記述の指摘、私が何を言ってもいいと考えていると予想された根拠、私があなたを見下したと感じらた理由。私があなたに解説を求めた一切にあなたは(現時点では)答えていない。これでは、対等な議論を放棄されたと私が感じ取っても仕方ないだろう。さらに私はあなたに、最初のエントリーを書いた対象が「ニート」に限定されるという誤解までもを与えてしまった。格差社会についての本は何冊か読んだが、私のリテラシー欠如によってそれぞれの本で定義が異なっていたように認識していたので、どういった用法が「誤用」になるのか、よろしければ教えてほしく、ない。あなたの意見にはもう目を通したいとは思わない。ただ上でも繰り返したように、あなたが書くなら私は読むかもしれない。しかしおそらくもう反論はしないだろう。ただ上でも繰り返したように、反論するかもしれない。ここまで譲歩すれば、行動の選択は私にあるだろう。

繰り返しになりますが、あなたのことは嫌いにすらなれない。本当に興味が無い。ここに反論を事細かに書いたのは、私のためでもあなたのためでもなく、あなたの反論によって「私がメッセージを伝えたい人たち」が戸惑うことを避けたかったからだ。

最後に。あなたが社会的に優れた地位にいるとは私は信じない。このことに不満があるだろうか。あるのだとしたら、それは仕方ない、お互いに理解がし合えない存在であったということでしょう。お疲れ様でした。

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