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2009-03-22

http://anond.hatelabo.jp/20090322093040

肉を食わないのはかなり効いたが、家族の協力が無いと無理。

ステロイド注射が一番だよ。

2009-02-11

鼻の毛穴の黒ずみ

問題は黒ずみだ。その上の白いコメドはどうでもいい。そんなものいくらでも取れる。

しかしその奥の黒ずみだけはどうしても取れない。どうしてだ?

黒ずみができやすい体質になってもいい。毛穴が開こうがどうでもいい。

この黒ずみを今だけ完全除去したいんだ!

でもできない。何でだ?

そんなに小さなものではないはずだ。ミクロサイズのブラシかなんかを毛穴ににれてささっとやれば取れるんじゃないのか?

どうしてそういうものがないんだ?

上から塗って取ろうとするのはもうたくさん。効果なし。毛穴の中に直接「取り出し可能な固体」が入り込まないとダメなんだよ!

どうしてそういうものがないのか。わからないのです。

細すぎて痛みのない注射がある時代なのに。

2009-01-09

http://anond.hatelabo.jp/20090109192726

基礎的な知識があればそんな精神論じゃないってわかるはず。

アホだったのがO-157全盛期に荒川恭啓が同じこと言ってて、清潔主義だからこんな病気にかかる的なことを言ってた。

アホかと。ベロ毒素だっちゅうの。過去の0-157にはなくてある時ベロ毒素を持ったO-157が生まれた。だから被害が広がった。

それだけなのに。

一度感染すれば免疫ができて次から耐性ができるっていうシステムが、「鍛えれば強くなる」っていう筋肉とかと同じニュアンスでとらえられちゃってるのが問題なんだろうな。実際は免疫筋肉(その他)は全然違うものなのにさ。

ジェンナーも草葉の陰で泣いてますよ。人痘にかかると死ぬから牛痘を注射してゆるい病気にして免疫を作らせて人痘にかからないようにしたのに。そのおっさんの論理だと人痘にかかれってなもんだもんな。

そんな単純な若者ダメ論よりくせ者なのが、さっきNHK大江健三郎が言ってたタイプ若者ダメ論で、「今の若者は100年前の若者と似ている。だから不安だ」的なやつ。

今の若者と昔の若者が全然かわんねーよって論が全部相手の論の栄養になってしまうっていう。これはくせ者だぜ。

2008-12-31

http://anond.hatelabo.jp/20081231172245

そう!

厳密に言ったら、問診なんてただの質問や会話と区別が付かない!

医者じゃなくたって「いつ頃から調子悪いの?」って病人に聞くよね。

やはり、業としてするかどうか?かな?分かれ目は。

すると、対価を得ているかとか、反復する意思があるかどうか、が問題?

でも個人的には、結局、問診も診断もそれ単独ならオーケーでは?と思う。

それに引き続いて投薬や注射などがセットになった時点でやっと「医業」と判断されるのが適当かと思います。

とにかくこの辺りの問題のアウト、セーフのライン引きを少しでもすっきりとさせる情報や動きはないだろうか。。。??

カウンセラーが診断したら医師法違反かな?

医師法第17条で医業は医師以外がしたらダメってなってる。

心理カウンセラーも「うつ病です」とか「PTSDです」とか言うとまずそうだ、ということは当然知ってる。

でも「うつ状態かもしれません」とか言うのは少し言葉や語尾が変わっただけで微妙だと思う。

あと「休ませた方がいいです」とか本人や職場に助言したとしたらどうだろう?

別に専門家として命令してるわけでなかったり、正式な文書にしなかったとしても、結構なインパクトがあると思うし、こんな感じの発言って"治療の指示"にならない?

どちらもグレーゾーンだと思うけど、厚生労働省司法はこの関連でトラブルが起きたらどう判断するのかな?

まあ、薬を処方したりとか、注射をしたり、診断書を書いたり、なんて明らかに医師しかしてはいけないことをするわけはないのだけれどー。

でも精神科医の中には心理カウンセラー国家資格でなく、乱立してるから「勝手に診断してけしからん!」なんて考えている人もいるらしいと聞いたので気になってる。。。

2008-12-16

処女厨には三種類の処女厨がいる。

二次元三次元も女とあらば処女じゃないと嫌だ

三次元のみ処女じゃないと嫌だ

二次元のみ処女じゃないと嫌だ

俺は三番目。

少女漫画は知らんけど少年漫画って御伽噺チックじゃない?

ヒーローがいて、ヒロインがいて、お互い両思いになって結ばれる 的な。

昔付き合ってた男と関係持ってるヒロインはなんか嫌だ。

普通痛いのは嫌ですよね。でも注射健康のためと思って痛いのも我慢できる。

「なんか嫌」と感じる昔の男存在は特に理由もないのにあってほしくない。

だからフィクションの中でヒロイン処女であってほしい。

現実はわからないのでどうでもいいです。

2008-12-13

虚言癖のM氏。

知人が派遣されてる会社の同僚に、Mという男がいる。

若白髪。極端な猫背。上の前歯が一本もないという、強烈なビジュアル

仕事ミスばかりで、昼間のシフトから外されて、今は夜勤のみ。会社パソコンで6時間くらい延々とフリーセルをしている。

現在43歳。俺も面識があるんだけど、完全に人間のクズだった。

とにかく虚言癖がひどい。

15歳のときにできた子供がいて、自分経営してるキャバクラ店長をやらせてるとか、ヘリコプターの免許を持ってて、神戸の大震災が起きたときは向こうにいる親戚に呼び出されて飛んでいったとか、かつて取引先のN社のシステムの開発に参加したとか(年齢が合わないんですけど……)。

平然として、荒唐無稽な嘘をつく。

このMという男は、A社という大手派遣会社に所属していると名乗り、孫請けの派遣社員に対して、

「オメー、○○の仕事やっとけ」

「この世界にいられなくさせてやんぞ」

などと威張り散らしていたんだけど、ある日、A社から来た社員によって、驚愕の事実が明かされる。

「へえ、A社の方ですか。じゃあ、Mさんの後輩に当たるわけですね」

「いや? MさんはX社ですけど」

「ええー!?」

なんと、Mは他の派遣社員と同じく、孫請けであることが判明。

「A社のルールは私が作ってますから」

とか、

「私からA社の営業の人間に伝えておきますよ」

とか言ってたのは全部ハッタリ、もしくは妄想だった。

孫請けの派遣社員は、形式上A社に属しているという形で取引先と契約する上に、それまでA社から派遣されてる人が誰もいなかったから、現場にいる全員が騙されていた。

あとから振り返れば、こいつは各方面に迷惑を振りまいていた。

9月末、契約先のN社から、Mを含めたダメ派遣を切りたいという話が出たとき、Mは孫請けの派遣会社の営業に次々に電話を掛けた。

「A社の者ですけど、いつもお世話になっております。ところでN社さんが今月末で派遣を切るという話が出てますけど、お聞きになってますか?」

電話の内容は推定。あまり間違ってはいないと思う。

孫請けのうち何社かは、Mの言葉を真に受けて、社員を引き上げさせた。

人が足りなくなったおかげでMは延命。今も残っている。

A社ではないことがバレて以来、少し小さくなって暮らしているが、基本的な態度は変わらず。

最近ゴホゴホと咳をしているのを知人が見止めて、何げなく声をかけた。

「大変ですね」

「そうなんですよ。今も病院を抜け出して会社に来てるんですよ」

「え? けっこう重病なんですか」

「そうなんです。骨髄液を注射しなきゃならないから」

「はあ……、何の病気なんですか」

「骨髄性白血病です」

なんでこんな嘘がつけるんだろう。

ホントに病気で苦しんでる人に失礼だよね。

周りは唖然。

妄想性人格障害なのかな? こういう人が、これまで社会人として生きて来れたこと自体が奇跡だと思う。

俺がその職場にいたらどうしただろう。

まあ、どうにかして追放する方向に持って行くだろうなあ。

2008-12-12

私のトラウマ採血

http://anond.hatelabo.jp/20081212153203

一度も献血したことなくてごめん。血を採るのが不安なんだ。

学生時代健康診断のたびに採血が怖かった。

しかし、別に血を見るのが嫌いとか、注射が怖いとかじゃない。いや、注射は嫌いだが。

血が出ないのが怖かった。

採血で三度刺されたとか、首に刺された人はそう多くあるまい。

なんて事をここに書くと、意外にはてなには居そうなのだが、

そんな経験をするとまた血が出ないんじゃないかと、採血が怖かった。

献血なんて何時間もかかったりしないだろうかと怖くていけなかった。

当時は生活が乱れてたし、何よりあまり水分を取らなかったからで、

今では採血は少なくとも1発で終わる程度には出るようになっている。

それでも、やっぱりちっと不安が走る。

それに、社会人になってからは献血出来る機会自体が少なくて、なんだかんだで未だ未経験だ。

今後、機会があってもするかどうかは微妙だな。

なんとなく不安なので、誰かに背中を押してもらわなければ、多分しないだろう。

というわけで、念のために聞いておきたい。

献血時間が掛かる人、最大どのくらいかかるの?

たぶん杞憂なんだろうけど。

2008-10-02

個人的な経験から、覚悟が必要なのではと思います

http://anond.hatelabo.jp/20081001222029

増田さんへ

33歳、6ヶ月の女の子の父です。

非常に個人的な意見となりますが、書かせていただきます

誰かも書いていますが、この手のことは考えても答えは出ない気がします。

そして、必要なのは覚悟とおもいます。

たぶん、誰かに肩をポンと押してもらうか、自ら腹をくくるかのどちらかではないでしょうか。

女性子供を作ることができる期間、チャンスには限りがあります。

要は、時間の余裕なんて無い”かも”しれないのです。

男にはまったくもって理解不能でしょうけど。わたしも自ら経験するまではまったくの無知でした。

子供なんて、いくらでも、すぐにできてしまうものとタカをくくっていたのです。

ですが、子供が生まれるということは、本当に奇跡みたいなことかもしれないのです。

そして、子供が育っていくということも。

さして問題もなく無事に子供ができる、または、意図もせずに子供ができてしまうこともあると思いますが

そうでないケースも世の中には多々あるということ、そのときに、ある程度の覚悟が必要となること

そういうことを伝えたいと思っています。

子供を作るかどうかということから、すこし外れていますが、

その先にあるかも知れないということ、そういう位置づけで呼んでいただければ幸いです。

また、私の視点は、覚悟ということが時として、非常に重いものということをお伝えしたいというものです。

判断にはいい面、悪い面、両方の視点が必要と思います。

「一歩踏み出せばOK。」

そういう意見も間違いではないと思います。しかし、ある程度の覚悟は必要です。

妻は一歳年下で、約4年前に僕たちは結婚しました。

その後、約2年の不妊治療を経て、結局は体外受精をし、幸運にも今の子供を授かることができました。

実のところ、その2年間は、私たち夫婦にとって、暗黒時代でした。

まず、私自身が不妊治療ということにためらいがありました。始める覚悟を決めるのに苦労しました。

体外受精なんて、考えたこともありませんでした。

それでも、どんな結果になろうとも、やっていくしかない。そう覚悟するに至ったのです。

私たちの不妊治療は、タイミング法から始まりました。

不妊も扱う、一般の婦人科に二人で受診しました。これが最初の覚悟でした。

タイミング法は排卵の周期を薬で整え、コントロールし、排卵日のタイミングを計るものでした。

1ヶ月に一度、それを繰り返していきますが、たった、1ヶ月に一度なのです。

そして、だめだった場合、次は翌月です。

時がたつにつれ、妻は焦り、不満を自分にぶつけてきます。

妻はもともとお酒は強いほうですが、中毒になるかと思うくらい、お酒に溺れたような時期もありました。

当時は賃貸マンションの11階に住んでいましたが、酔った妻が、自殺しようと飛び降りようとしたことさえありました。

タイミング法を始めて1年ぐらいの時期がまさにどん底だったのです。

自分は、つらい妻を強く支えなくては、と必死でしたが、自分もかなり危ない精神状態だったと思います。

正直、その当時の隣近所様には、毎晩毎晩、騒音でご迷惑をおかけしてしまっていました。

そんな時期、体外受精をする決心、覚悟をし、不妊治療病院を変えました。

転院した後、何度かタイミング法でしたが、最後の手段として体外受精をしました。

体外受精は、最初に薬でなるべくたくさんの卵子を採取し、その卵子に受精させた後、凍結保存して

何回か受胎を試みるというものでした。

妻は、たくさんの卵子を取るため、約2週間か1ヶ月ぐらい、毎日病院注射を受けに通いました。

1年以上、タイミング法をしていたときも、月に何度か病院を訪れ、そして、体外受精のときは毎日です。

妻は、仕事を続けることもできず、治療方針を変更する際に退職しました。

費用もそれなりにかかりました。今思えば、大学病院での出産以上のお金がかかりました。

それでも、妻は、子供ができることにかけていたのでした。

そして、これまた幸運にも、1回の採卵で最終的には10個の受精卵が確保でき、

うち、1つを子宮に戻し、残りは凍結保存としました。

さらに幸運が続き、一回目の体外受精で今の子ができてくれました。

子供ができたとわかったとき、妻は、体外受精後の検査から5日前に、妊娠検査薬検査していました。

私は仕事場で電話を受けたのですが、何度と無く、見てきた棒切れの窓に線が出ていると、妻が、震える声で話したとき、自分も震えてしまいました。

10ヶ月の妊娠期間、妻はとても幸せそうに過ごしていました。

そして、今年4月に娘は生まれてくれました。

本当に元気に泣き、まったくもって健康で、バラ色だ。

満ち足りている。。。そう思った矢先。

明日、娘の片目を摘出する手術を受けます。

目のガンです。1万5千人に1人、そう、万に一つという確立病気が目の前に起こりました。

万に一つのことは、実は現実になることがあるのです。

目を残すべく、抗がん剤などの治療をここ4ヶ月ほど試みましたが、残念ながら目を摘出するということになりました。

親として、目の摘出という、子供未来に大きな負担となるかもしれない決断を下すことになりましたが、

命の危険をこれ以上冒せないという視点からやむなく決断をしたしだいです。

ここ1ヶ月、妻とは意見が対立し、また大変な時期を過ごすこととなりました。

しかし、時間は待ってくれません。時間がかかれば、娘の命の危険は増すばかりです。

じっくり考える、、、それは考えましたが、未来はわかりません。

実のところ、最後には、覚悟を決めざるをえない、そういう状況になりました。


以上、わたしの経験を書かせていただきました。

私などより、もっとすごい経験をされている方もこの世の中には大勢いると思います。

そして、たぶん私は幸運なほうだと思います。

だからどうした。そう思うのが普通でしょう。

ですが、未来予測不可能です。これは間違いありません。

その予測不可能な未来に立ち向かう力、それが覚悟なのではないかと私は思います。そう信じています。

時間の余裕のなさ、予測不能さ、そういうことを何とか覚悟で乗り切ることが重要と思うしだいです。

そういう視点で、奥様とじっくりお話をされてはいかがかとおもいます。たとえ少しずつでも。

お二人の幸せを心からお祈り申し上げています。


最後に、勝手に私の思いを吐き出したこのような文章を読んでいただける方がいらっしゃれば非常にうれしく思います。

誰かに伝えたい、そういう思いがあった際、きっかけとなった増田さんの記事を見て、どうしても書きたくなってしまったのです。

ありがとうございました。

2008-09-28

きょうおぼえたこと

塩化カリウム注射死ねるらしい

注射器と塩化カリウムは簡単に手に入るらしい

でもそれだといきなり心停止するだけなので苦しいらしい

オクラホマ州死刑執行方法は、

麻酔→筋弛緩剤→塩化カリウム注射というコンボ安楽死させるらしい

安楽死」と言われているが、反対にひどい苦痛を伴うという話もあるらしい

2008-09-25

じんましん

今朝五時ころ猛烈なかゆみで目が覚めた。

腰から背中にかけて、かきむしっていつの間にか寝ていた。

朝起きて、なんともなっていなかったからそんなことも忘れていた。

昼食を食べた直後、なんだか背中がかゆい

なんだか腕の方もかゆい

で、腕見たらミミズ腫れみたいになっててビックリ

友達に見せたら、おまいそれじんましんだ!

じんましんか、変な食べ物食べたっけ?とかおもいながらポリポリかいてた。

そのまま皮膚科行って、真っ赤になった腕見せたら先生が「じんましんだね」

それだけでアレグラ4日分だとか、塗り薬がーとか、静脈注射打っとこうねとか。

これだ!って原因はわからないけど、疲れてるからだね、しっかり休んでね。

って追い出されてきた。

俺、疲れているんだ・・・って思って、少しショックだった。ただの学生なのに。

治るのかな?心配。

2008-08-01

ぎっくり腰

先週ぎっくり腰をやってしまった。

初体験だったのでこれからやる人のためにもいくつかのメモ

痛いのは2,3日。後はひたすら恐怖。

ぎっくり直後は激痛が走る。でも俺の場合は腰を曲げると若干和らいだ。

そのまま寝転がると全く痛みはない。けれど怖い。あの痛みが来るのかと思うと非常に怖い。

で、動くと案の定痛い。激痛。まぁ、なんとか病院に行きました。

何はともあれ病院

病院に行くと痛み止めの注射をながーい針で打ち込んでもらえる。

俺の場合ははっきり言ってほとんど効かなかったんだが、どうやら効かない人は他に原因があるそうな。

神経とか、椎間板とかを痛めてるとか、そういうのらしい。

ひたすら安静

で、1週間は完全に安静状態。

安静っていうけど、まったく動かないわけにもいかないのが困りもの。

友人・知人にお願いしてウイダーインゼリーとか寝たままでも食べられるものを大量に仕入れることをお勧めします。

そして恐怖のトイレ。初日とかホントに怖かった。結局痛くはなかったんだけど。

個人的に必須アイテムだったのは

この二つかな。積みゲーになってたDQ4をクリアしてしまいました。

ネットとかメールW-ZERO3で確認。アドエスのありがたみがよくわかりました。

寝返りのありがたみ

何が困るって寝返りが打てない。というか怖い。で、下にしている体が痛くて目が覚める。

どうにか頑張って寝返ってから寝るも、また体が痛くて目が覚めるの無限ループ

なるべく体の下に柔らかいものを置きましょう。って、あればの話だけど。

痛くなくなっても安静

2,3日もすれば激痛が走ることはなくなると思う。ただ、やっぱ怖い。

何をするにも怖い。この恐怖は異常。

後、動けるからと言って無理に体を動かすとダメらしいのでやっぱ1週間は安静にしておきましょう。

1週間もすればほぼ大丈夫です。

医者通い

後はひたすら医者通い。リハビリと称して今まで自分の姿勢がどれほど悪かったのか、そして筋力がどれほど無いのかを羞恥プレイ並に罵られます。

ストレッチの仕方なんかをしっかり教えてくれるので、サボらずに行きましょう。

まぁ、あれほどの痛みを受けた人ならサボらないと思うけどなぁ・・・。

まとめ

とりあえず医者に頼りましょう。

「こいつ点数稼ぎたくてリハビリなんかさせやがって」

とか思っちゃダメ。ちょっと体をいじってもらうとすごく楽になる。

総額1万もかからないんだから、ケチケチせずにしっかり治すことです。

そして安静。これでもかってぐらい安静。

そして3食しっかり食べる。寝る。ゲームする。ここぞとばかりに英語勉強

男性はほとんどの人がかかるらしいので、かかった時にでも思い出してあげてください。

2008-07-31

アルファモザイクの記事

前田日明小泉みたいな売国奴は許せない」窪塚洋介「あれは完全、売国奴

http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51333204.html

ブックマークコメント

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51333204.html

治療を行った医師の書き込みというか、ぼやきに対して好意的なコメントが寄せられているけれど、記述された内容は信憑性に乏しいと思う。

この事件のおかげで、西部救命、外科チームは2週間にわたり開店休業状態だったんだぜ。

もちろん、うちのチームは10日に渡って外傷性DIC管理で一睡もできず、

1日たりとも「おうちに帰れなかったんだぜ」連続240時間勤務よ。

考えられるか?医者がお互い点滴打ちながらの治療だったんだぜ?

外傷それ自体の管理はともかく、DICの管理に徹夜は必要ない。点滴は、医師病気にでもならないかぎりあまりやらない。長時間拘束されて仕事にならないし、大きな施設で自分のカルテを引っ張り出して、誰かに処方箋書いてもらうのはすごく面倒だから。

昔と違って、今はそのへんに転がってる点滴を自分に注射するのとか、やりにくい。

金よこせとは言わないけどさあ。社会復活して「ありがとう」の一言さえ

もらえれば後輩たちも憤慨しなかっただろうに。事務所含めて完全スルー

まあ、あの件でやる気なくした研修医結構いますよ。

患者さんが退院するのは日中で、外科医は普段、その時間は手術室にこもりっぱなしだから、退院する患者さんとはあんまり顔を合わせない。

元気になった患者さんと医師とが出会うのは、次の外来であって、退院する日は、下手すると医師は誰も見に来ない。

輸血赤血球計18単位血小板6単位。フォイパンMAX7日間・・・・・・・400万点以上いったよ。レセ大変だった。

血小板は5単位ごとの量り売りで、6単位は注文できない。フオイパンは内服薬で、60日処方できる。

守秘義務の問題もある。あれだけ有名になったケースで、本物の「中の人」が病状を詳しく書いたら、それは罪を問われる。

書いた人が本物ならば、嘘を記述するはずだし、記述が本物ならば、書いたのは本物の医師ではありえない。どちらも真なら、警察が動く。

現場が苦労したのは、疑いようもなく本当なんだろうけれど。

2008-07-26

ヒマなら骨髄バンクにでも登録しろよ

週末になってもモテ非モテだとか、くだらない揚げ足取りの議論とかホントヒマだね、みんな。

みんな自分で下らないことやってる、って気付いてるんだろ?やることないだけなんだろ?

じゃあ、骨髄バンクドナーにでも登録しろよ。

新宿でもアキバでもできるからさ。 http://www.jmdp.or.jp/reg/recept/kanto.html#tokyo

モテ指南の「ナンパしろ」みたいに大した勇気いらないじゃん。アキバ行って血をちょっと抜かれるだけなんだからさ。

モテ非モテも、マッチョウィンプも、ライフハック(笑)スイーツ(笑)も、メンヘラニート自殺志願者もみんな登録すればいいよ。

ここにいるやつらの何割かは「自分なんか生きてる価値ない」とかって思ってる卑屈なやつなんだろ。

お前が自分の生きる意味がわかんなくても、「死にたくない」って思ってる患者の命が助けれるかもしれないんだよ。すごくね?

メンヘラ抗うつ薬飲んでるから献血できない、ってやつも大丈夫ドナー登録はできるから。

ついでにC型肝炎エイズ検査もしてもらえて一石二鳥最近注射の使いまわし問題になってるから童貞も安心できねーぞ。

でも骨髄移植って怖そうだし、って思ってるやつ。そんなことは後で考えればいい。ドナー登録は血を抜くだけだから。

登録後に、骨髄が適合する人が見つかった場合に改めてドナーになるかどうか聞かれるから。そんとき真面目に悩めばいいよ。

そんときゃ断ったって全然いい。とりあえず登録だけして見ろ。実際俺も登録したけど全然提供依頼こねーし。

最後に、北方風に、まとめるぞ?

献血所に行ってドナー登録しまくれ。

あと、これ読んだら、ブクマな。ホッテントリ入れといてくれ。

2008-07-24

ナースのお仕事


あたし・・・実は・・・ナースなんだ。

ずっと、黙ってて、ごめん。・・・隠してて、ごめん。

でも、どうしても言えなかったの。

あたしがナースだって知ったら、きっとみんな離れていっちゃうって思って。こわくて。

わかってる。わかってるよ。

ナース国家試験を通った人だけがなることができる、人の命に関わる重要な任務だって。

でもね・・。

でもね、全然ちがうんだよ。

あたし、みんなが思ってるようなキレイなものじゃないんだよ。

あたしは汚れている。

あたしの手は、汚れているんだよ。

ナースになったとき、すごく嬉しかった。天使になったような気でいたの。

あたし馬鹿だから、人の命を救うんだ!なんて、本気で思ってた。

でもね、全然違ったんだよ。

国から言い渡されたナースの任務は全く別のものだった。

人の命を、まるでナイチンゲールのように平等に助けるようなものじゃなかった。

あたしたちナースに課せられた任務、・・・・それは、ふるいわけ だった。

生きるべき命と、それ以外の命のふるいわけ。

そして、それを見守ること。

ねぇ知ってた?

この世界には、あるんだよ。こんな日本のど真ん中にね、平然と、あるの。

どうなっても大丈夫な命っていうのが。

ナースはね、それを見守るの。

ナース白衣の天使で、医療の慈愛の象徴だからね、

そこにあるだけで、まるで医療が行われているかのような錯覚を起こさせる。

あたしの仕事は、そうやって、平等に医療が行われているかのように見せる暗幕みたいなものだったの。

人なんて、全然、救えなかったよ。

救う義務も権利も、この任務にはなかったの。

例え、その人がどうすれば助かるか、明確に解っていたとしても、

あたしたちは医師の命令が無いかぎり、何一つの医療行為もできない。

苦しいとナースコールを押し続ける人がいても、

あたしたちには薬も酸素も与えることはできないの。

ただ、ただ、走って先生を呼びに行くだけ。そして伝えるだけ。

でもね、この国の「先生」は非常に貴重な存在

医師は稀有な存在

夜なんかになれば、一つの病院に一人か二人とかしかいないの。

たくさんのナースたちが、一人の先生に群がっていた。

先生、吐いている人がいます!」

先生、胸が苦しい人がいます!」

先生、脈が弱い人がいます!」

先生、腹痛でもがいてる人がいます!」

懸命にナースたちが叫んでた。

でも医師は一人。

私も声を荒げて「苦しい人がいます!」って叫んだの。

でも、ここでもふるいわけが始まる。

経済状況、年齢、地位。そんなものが病状と一緒くた になって命令が言い渡される。

「とりあえず酸素を」

と言ったきり、先生は朝まで患者のもとに来れなかったの。

その日、10秒ごとにナースコールが鳴った。

「苦しい、苦しい、まだ苦しい」

「もう少しだけ待ってください、今先生、来ますから・・」

何度も先生のもとに走ったけど・・・。

先生は、今にも心臓の止まりそうな患者の処置にあたっていた。

あたしは先生に背中側から叫んだ。

酸素をしても、まだ苦しいみたいなんです!」

酸素を上げてみて!」

酸素を上げた。でも駄目だった。ナースコールは止まない。

その患者だけじゃない。

トイレに連れて行ってください」

シーツが汚れたから替えてください」

「薬を飲ませてください」

テレビがつかないんのですが」

「眠れません」

廊下を走る。

忙しさに言葉が荒くなる。

認知症患者さんがエレベーターに乗って外に出て行こうとする。

遠くの病室で、人工呼吸器の異常アラームが聞こえる。

必死にあたしもふるい分けた。

今、一番いのち危険がある人から、一番苦痛を感じている人から、手を差し伸べなきゃ。

「いつになったら来るんだ!」と言われても。

「遅い」と言われても。

私は頭を下げたり、ちょっと言い争ったりもしながら、

「苦しい、苦しい、苦しい」と言う人のとこに走ったよ。

唇から色が消えていた。冷や汗をかいていた。

あたしは心臓だ!と思った。

一刻を争う病態。先生に聞いてる時間は無かったの。

あたしは医師の指示を待たずに心電図検査をした。狭心症の波形だった。

急いで先生に連絡した。

狭心症の波形です。ニトロ内服させていいですか?!」

「いや、波形を見ないとわからない、ただこっちの処置があるから、10分後に行く」

患者は胸を掻きむしるようにしていた。

「待てません!飲ませます!」

あたしは医師の指示無くニトロを内服させた。患者の苦しさはスッと納まった。

それは駄目なことだったけど、一人の患者を救ったことに、あたしは浮かれてたの。

貧相な正義感をぶら下げて、意気揚々とナースステーションに戻ってきたの。

ナースステーションの・・・・

ナースステーションモニターの一台の波形が、フラットになってた。

あたしは急いで病室に飛んだよ。

でも、亡くなってた。

喋れない患者さんだった。

ナースコールも押せない人だった。

あたしは、その日、目の前の苦しい人に夢中で、モニターなんか見てなかった。

それでもね、・・・あたし、まだ、ナースなんだよ・・。

先生患者家族に「いつ何があってもおかしくないご年齢でしたから・・」と告げた。

患者家族は「ありがとうございました」と涙を浮かべて頭を下げた。

そして、あたしにも「看護婦さん、ありがとね」と言ったの。

大好きな、患者さんだった。

この人が歩ける頃から知っていて、喋れる頃から知っていて。

「自分は寂しがり屋だから、最期は家族に手を握ってもらいながら逝きたい」と言っていた。

あたしが新人の頃から知っていて、注射が下手だったのも知っていて、

「おまえは俺が育てたようなもんだ」が口癖だった。

「まぁ、・・・歳だったし、家にも帰れないって言ってたからなー」

先生があたしの背中ごしに言った。

あたしはモニターの記録を見てたの。

その記録には、波形が狭心症から心筋梗塞となり心停止するさまがしっかりと記録されていた。

歳だから死んだんじゃない、そこには心筋梗塞で死んでく命があった。

でも、そんなこと全部まるめこんで、死んじゃって仕方ないっていう命が、そこにはあったんだ。

似たようなことはざらにあった。

何人もの人が、私の手のひらから零れていったよ。

でも、あたし・・・ナースなんだ。

誰も、辞めろって言わないの。

医者治療したのは自分だから、言わない。

患者家族は実情がわからないから、言わない。

ナース同士は実情がわかってるから、言わない。

国はきっと、全部知ってて、それ込みで「それが仕事だ」と言うかもしれないけど。

いや、言わないか。国は、何も言わない。きっと。

救えたかもしれない命を、ナースは一番わかってる。見えてしまう。

医師の指示が適してないのも、判断が遅いのも、治療がのってないのも、全部わかってる。

それでも「あの時!」と、自分の行動と判断を何度も振りかえる。

その向こうにはいつも「あのとき、こうしておけば」が、くっきりと見える。

でも、救えなかった責任も、見過ごした責任ナースには問われない。

ナース仕事は、救うことじゃないから。

ナースって・・ほんと、なんなんだろうね・・・。

ナースなんて、なんの治療も許されていないのに、

くすり一粒すら出せないのに、

検査一つ指示できないのに、

命に関わることなんて、一つも独立してできないのに、

患者さんが持たされてるのはナースコールだけなんだよ。

どんなに辛くてもナースしか呼べないなんて。

そしてあたしたちは色んなものを抱えて、あなたの前に立つ。

先生が来ること、来れないこと、

できる治療があること、ないこと、

あなたの未来、残された時間

色んなことを知りながら、なにも変える力もないままに、

さも救いの天使が舞い降りたかのような顔で。

医療が崩壊していく。

全然止められない速度で。

その砂上の城で、あたしは見てるんだ。

沈んでいく人の命を。

それがね、2008年ナースのお仕事

2008-07-19

誰か僕にかまってください

あー、もうぱっとしないしすべてがいやだしなんかほんとセンソウでもおこればいいのにというかほんとまじきつい。

だいがくをまともにそつぎょうさえすればなんかばっとするんじゃないかなとゆめみがちでいて、でもげんじつはだいがくをそつぎょうしたってぱっとするどころか、むしろよりどんよりなかんじになることは、さすがに3ねんにもなるとわかって、でもじゃあなにかどりょくをするかといえば……

いつだってそうだったなぁ。じぶんののうりょくいじょうのちいをもとめたくなるんだけど、でもよりのうりょくを高めるどりょくはできなくて、それでじぶんのののうりょくそうおうのところにいっては、つまらないなぁとぐちをたれる。だったらせめてちょうせんすればいいのに、臆病だからそれもできない

要するに「本当の自分」教というかな。何も考えずにただ今ある自分、そしてその自分がなっていく自分を自分であると認めれば、悩むことなんてないのに、「本当の自分はこんなんじゃない」と思いたがる。でもそのくせじゃあ自分を変えるって話になると、「変えたら本当の自分じゃなくなる」と思う

女の子に後ろからいきなり包丁で刺されたい、正面からいきなり刀でばっさりと切り捨てられたい、ピアノ線で首を括られたい、車に縄で括りつけられて引きづられたい、五寸釘で打ち付けられたい、空気注射されたい、鉄パイプでぼっこぼこにされたい、髪の毛つかまれて水中に顔を突っ込まれたい

ほんと1日1回ヤンデレCDを聞かないともうそのまま今すぐ身の周りの大事な予定とかすべて捨ててどっかに放浪したくなる。

あーちきしょう、これでもう少し学がなければ前世のこととか守護霊さまの声とか聞こえるのに!

守護霊とか妄想でもいいから現れてよ!そして呟いてよ、私がずっとそばについているから、あなたはそのままでいい、何もしなくていい、それだけで十分なんだって!

24時間常に誰か一緒にいることなんてできやしない。恋人だ友達だなんだ言ったって、結局それはかりそめのものでしかない、「本当の友達」なんて馬鹿なことを考えてたら、友達なんて一生出来ない、そんなの分かってる、分かってるはずなのにー!

嫌ってくれるならまだ良い、一番怖いのが無関心。僕という存在は今ここに居る、ここに居るのに、もしかしたら僕のことを今誰も思っていてくれてないのかもしれない、僕は誰の心の中にも居ないのかもしれない

誰かに気にかけられたら、それだけで良い、それでいい、けど、誰にも気にかけられないとしたら、いくら金があったって、いくら長生きできたって、そんな人生意味は・・・

好きな人の不幸を願うのはヤンデレの始まり

killing me softly(直訳的な意味で)

不安が次々と襲ってくる。もうだめぽ

自分も助けられない状態で人を愛したいとか人を助けたいとか寝言ぬかしてんじゃねぇよ糞が!

結局ね、あんた(=僕)は、あの子を愛しているわけじゃないんだよ、ただあの子に慰めてほしいだけなんだよ、「あなたはダメ人間だけど、私はあなたが好き」って承認してもらいたいんだ。ふざけんな、そんなの愛じゃない。

相手を助けたいって、それ以外の何も求めないのが愛なんだ。対価なんか求めるのは愛とは呼ばない。それは単なる風俗だ。キャバクラにでも行ってきやがれ!

はてな界隈アイドルを気取っている連中を見ていて思うのは、「おまえらはもうアキハバラのこと忘れたんだなぁ」って

同じインターネット上で僕が居て、加藤君が居たってだけでこんなに気に病む僕がおかしいのかもしれないけど。でも、もしそういう風に「インターネットを共有していることなんかに何の意味もない」、と思ったら、インターネット孤独の象徴でしかない

でも、僕だって時にはクネクネしてみるんだよ。してみるんだけど、やっぱりそれでも、クネクネしてるときは楽しいけど、クネクネが終わった後、どうせ僕のことなんか誰も考えてくれないって思うと、やっぱり寂しくて、楽しいことの後の寂しさだから余計苦しくて

こんなさみしがりやで不器用な僕ですけれど、ちょっとでもかわいそうだと思ったら、Twitterででも話しかけてみてください。おねがいします。

2008-07-01

三丁目の夕日」だけが西岸良平ではない・・・!

西岸良平って、あの『変な絵』で『昭和臭い』漫画の人だよね?」


その認識は、間違っていない。全くもって問題ない。確かになんの差し支えもないんだが、多くの人はビッグコミックオリジナルに掲載の「三丁目の夕日」しか彼の作品を知らない。映画で知ったり、コンビニ本で見たり。他に知っていても「鎌倉ものがたり」くらいだろう。

そして、彼の作品の対象年齢層は、主に50代以降。「古き良き昭和の時代」を少年時代/思春期として過ごして、思い出の1ページとして色濃く脳裏に焼き付いた世代。

要は、若い奴はまず「あの絵」で敬遠してしまう。「なんかきもい」「とにかくへん」「口がデカい」「あんな人間いない」「デフォルメされすぎ」「みんな似たような顔」「スターシステム使いすぎ」「古くさい」「進歩がない」「何よりダサイ」など(全て俺の偏見的「考えられる意見」だが)。

それは、あなたが「三丁目の夕日」しか知らないからだ、とここに断言する。そして力説しよう。




双葉社から出ている短編集を読め」




と。

リストとしては、


など。そしてこれらに「ある程度」共通する特徴を列挙しておく。

  1. 主人公非モテ
  2. 常に一人で行動している
  3. 他人を僻んでいる
  4. 喫茶店によく行く
  5. 煙草を吸っている
  6. 街を歩いていると偶然胡散臭い研究者に遭遇
  7. その研究所で恐ろしいものを見る
  8. 女の子がふくよか
  9. 不条理
  10. 主人公「なんでおれってこんな『ダメ』なんだろう」
  11. 「のほほん」としているのに「破滅的で後味の悪い結末」
  12. もしくは「なんとか平凡な日々を送っているんだ・・・」的結末

これらの要素の他に「SF」「超能力」「変身」「受験生」なども。そして、ここで注目すべきなのはなんと言っても「後味の悪さ」だろう。これこそが彼の短編集を薦める理由でもある。

ここで一例として「魔術師」収録の「ジキル博士ホンダ氏」のあらすじを記しておく。

二重人格研究を続けている痔切(←ジキル。彼のネーミングセンスは好きだ)博士は、ある日「学業優秀・スポーツ万能・明るく温厚で正義感強く・やや協調性に欠ける」という「典型的正義の味方」である本田氏に「もう一人の自分」を呼び覚ます効果のある薬を投与する。

気が付くと彼はスーパーマン」の格好をして街を破壊している自分に気付く。実は、彼は元々クリプトン星で生まれたクリプトン星人だったが、かれらの星の滅亡の際に地球に彼を「最新の技術」で送っていたのだった。着陸時のショックで記憶を失っていたのが、その「薬」によって記憶を取り戻した。

そして彼は恐ろしい新聞記事を目にする。

「狂ったスーパーマンの恐るべき破壊により人類の危機迫る・・・」

最後に彼はこう泣き叫ぶ。

「ばっばかな!

これはみんな夢だ!

あの薬で見ている

悪夢なんだーっ!」

この話も含めて、全体的に読んだあと「うわあ・・・すげえ空しい・・・」「読むんじゃなかった」「かわいそうすぎる」「あまりにあんまりだ」「なんだこの虚無感・絶望感は・・・」などと非常にしんみりとした気分になる。あからさまなハッピーエンドもあるにはあるが、個人的には「力を入れずに」描いているように思える。

短編集で多く見られる「後味の悪い」作品には、「人間なんてしょせん」という彼のニヒリストとしての一面が垣間見られる。「美しい昭和」「なんとなく全てうまくいく」「しあわせな日常を送る人々」という、おそらく多くのライト西岸読者」の持つ彼への印象を、ことごとく打ち破る力が、短編集にはある。

ちなみにそれらは、1970年代後半に描かれたもので、初期の三丁目の夕日プロフェッショナル列伝)よりも読みやすい絵、かつ「深い」「考えさせられる」話が多い。しかし残念なことに、それらは古本オークションマーケットプレイスでしか入手できない。絶版なのだ。

俺は、何らかの手段で購入することを強く勧めたい。特に「孤独」「非モテ」の層に対して。彼の作品に時折見られる残酷なまでの「現実感」は、月並みな言い方だが「ある種のカタルシス」を味あわせてくれる。そして時折見られる「ギャグとすれすれの不条理」もそれと合わせて、彼の魅力を引き立てている。

不条理と言えば「可愛い悪魔」に出てくる「自称」イエスキリスト2世だろう。虫歯が突然痛み始めた主人公の前に現れる彼(ちなみに彼、「その後のストーリーのなんの伏線にもなっていない」ところが逆に不気味さ出している)は自分を「イエスキリスト2世」と名乗り、彼が「アーメン」と唱えた瞬間痛みがスッと消えた。

そして彼は自分の人生について語り始める。彼は昔から、「人の痛みが自分に移ってしまう」人間であるという。病気人間を見ると「相手はケロっとして自分の苦しみがドンと増す」ようになり、ある日「5人乗りの車が事故を起こした瞬間を目撃」した彼は「気が付くと宇宙を飛び回って」おり、降り立った星には砂漠が広がっていた。

ふと見ると十字架イエスキリストがはりつけられており、「俺の代わりに神をやってくれ」と言われ、それから自分が「イエスキリスト2世」であることを自覚したと話す彼に、急に痛みが押し寄せる。彼は注射器を取り出し、自分の腕に注射。そこを警官に取り押さえられ麻薬取締法違反」で逮捕され、唖然とする主人公一行、の図。

特筆すべきは、このシーンはこの後の展開に「なんの影響も与えない」点である。私の読解力では、そのシーンが一体何を意味するのかは分かりかねた。「彼なりの不条理」を「きまぐれ」に「遊び心」ではさんだ程度にしか考えていない。

まあ、話はそれたが短編集の中でもお勧めを。

  • 魔術師・・・読みやすい。適度に不条理。適度に後味が悪い。
  • 青春奇談「赤い雲」「可愛い悪魔」・・・青春奇談は続き物で、「血の繋がってない兄妹」と「超能力と人語の使える猫」の三人の繰り広げる冒険・日常を描いた作品。なんと言っても女性キャラが魅力的すぎる。おそらくだが、そこで描かれている「主人公の妹」は、西岸良平の「理想の女」なのではないだろうかと勝手に思っている。

2008-06-23

HIVについてのレクチャー受けた

うろ覚えなんだけどこんな感じ。間違ってたら指摘してくれ。

感染経路はセックス注射の回し打ちなどの血液感染、母子感染の3つ。

最近医療器具の使い回しが次々発覚してるけど、あれでHIVが広がってないことを願う。)

HIV発見当初はゲイ感染者が多くて、ゲイ差別HIV差別がごっちゃになってた。ゲイがうつりやすいのは避妊を考える必要がなくて生でやっちゃうことと、肛門性交は裂傷ができやすくてそこから感染しやすいから。

日本だとセックスうつるってだけで差別されてる感じがするね。元カノ元カレHIV持ってれば感染するので、差別を受けるようないわれはない。(処女信仰とか童貞信仰(あるのかな)の議論はここでは勘弁ね。)

芸能人が「HIV検査を受けました」なんて言わなきゃいけない状況が、いまだに差別があることをあらわしてるよね。ほんとは普通健康診断検査やってもいいくらいだと思う。

で、最初の3ヶ月は血液検査しても感染したことが分からない。

潜伏期間は5年??10年。その間に細胞の中の免疫を作る機能が破壊されていく。

潜伏期間が過ぎると、日和見感染症と呼ばれる、通常ならかからない感染力の弱い病気に次々とかかる。

多いのはカリニ肺炎とカポジ肉腫。つか連続してこの病気にかかった人が発見されたことが、HIVウイルス発見につながったらしい。

こういった日和見感染症にかかった時点で、AIDSが発症したことになる。

最終的には脳炎や癌にかかって亡くなる。

HIVと共存し、免疫機能が減らないまま生きながらえる人が数%いるらしい。

治療は意外と進んでて、免疫機能を減らさない(HIVを減らす)薬が開発されてるので、毎日決まった時間にそれを飲んでいればAIDS発症は避けられる。普通の生活も送れる。

帝王切開すれば母子感染を防ぐことができる場合がほとんどで、出産も望める。

当然のことながら、免疫機能が破壊される期間が短ければ短いほどいいので、発見は早いほうがいい。

アフリカでは、「処女セックスすればAIDSは治る」という誤った言い伝えがあるんだと。赤ん坊レイプする人もいるらしい...。

後は宗教コンドームをつけない地域でも蔓延してる。これは中南米カトリック圏に多い。

日本の場合も、女性コンドームをつけてと言えないこと、男性が生でしたがることが蔓延を助長してる。

ということで、「気をつけていれば感染しないと言うことと、差別される理由のない病気であると言うことが分かりました」という今まで散々世間で言われていることを再認識しただけで終わってしまったw日和見感染症っていうのは初めて聞いたけど。

2008-06-16

http://anond.hatelabo.jp/20080616223136

て、点滴かあ…。

注射嫌いなので、多分一生縁がなさそうだ。

ニンニク注射も結構効くっていうけどなあ、こっちも(ry

というか元増田、倒れない程度にするんだぞ、あんまり根つめるんじゃねーぞ。

エール感謝

2008-05-19

一生独身決定!

結婚してはいけない10のオンナ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080519-00000006-gen-ent

むしろ当てはまらない女って居るのか?

結婚しない俺勝ち組

以下引用

 海外の“偽”セレブは「壊れた女」が多い。アルコールドラッグ依存症ハリウッド女優なんてよくある話で、スーパーモデルナオミ・キャンベルは先月、空港で“暴れ”て、また御用に。日本でも夫をバラバラにした“セレブ妻”がいたが、最近はその予備軍なのか、「壊れかけの女」が結構いる。20代30代女性の“生態”に詳しいジャーナリストの持丸千乃氏に解説してもらった。

●家賃より高い靴に散財
【ルブタン女】
 自宅の家賃より高い靴を履く女が続出しているんだとか。仏「クリスチャン・ルブタン」。真っ赤な裏張りがトレードマークハイヒールだ。
「階段を上るときに、この赤い底がチラッと見えるのがステータスになる。その“チラッ”を求め、手取り18万円の派遣OLが夕食をオニギリにしてまで、買いに走るのです」
 1足6万??8万円する。金銭感覚が狂っている、見えっ張り女と結婚したら、家計は火の車だ。

【“絶食”女】
 厚労省が昨年発表した日本人の寸法データによると、92??94年の調査に比べ、25歳以上の女性スリムになってきている。
「過剰なダイエットブームのせいで、朝は水だけ、昼はカップサラダ、夜はオニギリ1個だけといった、年中ほぼ“絶食状態”の女性はザラにいます」
 一汁三菜の手料理なんて望むべくもない。

【エコバカ女】
 無添加や無農薬に凝るなら、まだかわいい。
「あるブランドの、販売価格2100円のエコバッグ人気が過熱し、ネットオークションで2万??3万円で取引されました」
 エコは絶対――。“エコバカ”としか思えない女はウヨウヨいる。狂信的なタイプは、怪しげな宗教にもはまりそうだ。

●男の生気を搾り取る
【クーガー女】
 クーガーとはピューマのこと。北米では、家畜を狙うピューマ被害が後を絶たないことから、年下の男を食い散らかす女をこう呼ぶそうだ。
「若いツバメを囲う有閑マダムはいましたが、最近キャリア系を中心にフツーのOLもクーガー化している。彼女たちは、旺盛な性欲を堂々とカミングアウトし、体力もルックスも盛りの年下男を求めます」
 最初のうちは楽しめそうだが、生気を搾り取られるのがオチ。

【デートDV女】
 横浜市が行った調査によると、男子高生、大学生の27.5%が、デートDVの被害に遭ったと回答。男に暴力を振るう「猟奇的な彼女」は現実に増えているのだ。
「小さいころからわがまま放題に育った女性は、我慢がきかずにキレやすい。この手のタイプは、暴力で相手の関心を引こうとし、支配しようとします」
 家庭を築こうにも、最初からクラッシュだ。

【ギーク女】
 ギークとは、ネットPCオタクのこと。
 いまや、ブログプロフプロフィルサイト)の流行で、女のギークも増殖中。日がな一日、ネット三昧の妻。家の中がどんよりする。

●夫に隠れて裏でコソコソ
【「Lの世界」女】
 いま女だけにバカ受けなのが、レズビアン(L)の群像劇を描いた米人気ドラマ「Lの世界」。
「ドラマに出てくるのは最先端のイケてるキャリアのLばかり。日本ではキャリアでもないくせに、形だけレズを気取る女が続出です」
 性もファッションとは世も末。突然、目覚めて離婚されるか。

【週末変身女】
 都内のクラブでは「サルサナイト」が毎週催されるほど、ラテンダンスがブーム。普段は地味なOLが、週末はド派手な衣装に身を包み、踊り狂っているという。異常な変身願望。夫に隠れ、裏でコソコソ何をしでかすか分からない。

【通い婚女】
 結婚してからも、夫とは別々に暮らす。自分のキャリアとかライフスタイルのほうが、ずっと大事だからだ。
「夫の転勤について行くなんて真っ平ゴメン、なんてキャリア女性ゴマンといます」
 老人になってからが、つらそうだ。介護は期待できそうもない。

【プチ整形女】
 数年前から小じわを伸ばすボトックス注射や、唇をふっくらさせるヒアルロン酸注射などが人気。
「1万円台のボトックス注射が登場し、20代OLまで美容整形外科に押し寄せ、いま5時過ぎの予約は取れないくらいです」
 オバサンになったら、ますます金をかけそうだ。コンプレックスが強すぎる女は、しんどい。
 よく見極めてから結婚しないと、ホント、一生の不覚だ。

●ちなみに
 ナオミ・キャンベル(37)は97年の来日時に、両国国技館前で罵声を吐いたという情報も。06年3月にも、メイド携帯電話を投げつけ、ケガを負わせたとして逮捕。今年4月、ヒースロー空港トラブルを起こし、英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズから搭乗禁止を食らったとも。完全に壊れている!? 

2008-05-17

環境ホルモン再燃か。ビスフェノールAの低用量効果。

詳細がわからないのでとりあえず増田メモ

毎日新聞より。

ビスフェノールAプラスチックの原料、胎児に影響 国立衛生研、ラットで確認

 ◇基準以下でも

 プラスチック製品の原料になる化学物質ビスフェノールAが、現行の安全基準以下でも胎児新生児に影響を与えることを国立医薬品食品衛生研究所(衛生研)などがラットで確認した。厚生労働省は、内閣府食品安全委員会に評価を諮問する検討に入った。【下桐実雅子

 実験では、母ラット5群に、妊娠6日目から出産後20日まで、ビスフェノールAを毎日投与。与えない群も含め、胎盤母乳を通じた影響をみるため、生まれた子の発情期など性周期を約20匹ずつ長期間観察した。

 大人に相当する生後7カ月になって比べると人の1日摂取許容量の体重1キロ当たり0・05ミリグラム、それ以下の0・005ミリグラムと、同40ミリグラム以上の高い量を与えた3群の計5群の子ラットに発情期が続くなど乱れが起きた。

 ビスフェノールAについて環境省は04年、魚類で内分泌かく乱作用が推察されるとしたが、人への影響は認められないとしている。

 衛生研の菅野純・毒性部長は「性周期の異常は、ビスフェノールAが中枢神経に影響を与えたためと考えられる。大人は影響を打ち消すが、発達段階にある胎児子供には微量でも中枢神経や免疫系などに影響が残り、後になって異常が表れる可能性がある」と分析している。

 ビスフェノールAについて米政府は4月、「胎児子供の神経系や行動に影響を与えたり、女子の早熟を引き起こす恐れがある」とする報告書をまとめた。カナダ政府ビスフェノールAを含むプラスチック製哺乳(ほにゅう)瓶の輸入、販売、広告を禁止する方針を示している。

誰も指摘していないようだけど、これの一番の注目点(問題点?)は、「低用量効果があった」ということ。低用量効果については、http:////www.engineer.or.jp/cpd/uneyama.pptなどを参照。記事になった国立衛生研の実験では、40mg/kgの高用量と、0.05mg/kg、0.005mg/kgの低用量で影響が見られたとのことなので、その間の用量では影響は無かったということだ。普通は用量が少なくなればその分、影響は少なくなるのだが、この場合は(中間の用量から)用量を減らしても影響が出る。これは毒性学の常識に反しており、このような低用量効果の存在をめぐって議論がある。欧州食品安全機関や産総研によるビスフェノールAの評価では、低用量効果は否定されており、FDAも同じ意見を持っている。

低用量効果の存在の有無について、低用量効果が無いとした論文企業などから金が出ていることが多く、信用できないといった意見があるが、本当か。しばしば相反する結果を評価しなければならない場合、どのようにするかといえば weight of evidence(証拠の重み付け)といった考え方が用いられる。企業から金が出ているとされた論文は、一般的に、公的なガイドラインに沿った試験法を用いて、十分な匹数(10匹以上)で、熟練した技術者の居る試験機関において、GLPで実施(→データの改竄など不可能)されている。一方、低用量効果があるとした論文は、標準的ではない(しばしば独自の)試験法で、少ない匹数で、「環境ホルモン」が話題になりだしてから実験をはじめたような人たちが、大学などで非GLPで実施(→データの改竄・恣意的な統計処理などが可能)されている。評価にあたって、企業側の出した論文しか評価されないといった批判もあるが、どちらのデータがより信頼できるか考えれば、仕方の無いことだ。企業から金が出ているとされた実験のほとんどは、必要があれば生データを評価機関に提出できるが、大学で行われた研究ではどの程度まで生データを保存しているかは研究者によるのではないか。

企業は「低用量効果がない」ことを証明したいという動機があるかもしれないが、もちろんデータの改竄はできない。それを言い出すならば、大学や公的研究機関のほうも、「低用量効果がある」ことを証明したい動機があって、動物実験につきもののばらつきなどを低用量効果と誤解したり、低用量効果があるはずだというバイアス試験結果に及ぼしている影響もあるかと思う。このへんは信頼関係で成り立ってるんで、フォン・サールみたいに「企業が金を出した研究は信頼できない」って言われると、それは科学論争ではなくなってしまう。低用量効果を言い出したフォン・サールの助言に従って、条件を揃えて別々の機関で追試が行われたが再現されなかった。1998年環境ホルモン国際シンポジウムではフォン・サールから「企業側の試験では陽性対照でも影響が出ていないから試験全体が無効」という反論があった(http://www.southwave.co.jp/swave/7_spe/news_9901.htm)。このときの陽性対象は低用量のジエチルスチルベストロール(DES)で、実験するほうはこんな用量で陽性がでるわけが無いと考えているのだが、フォン・サールが強硬に主張するので入れられたものだ。もし低用量効果が無いんだったらこの陽性対象であるDESでも影響出ないに決まってるじゃんフォン・サールは何を言ってるのか。っていう空気になった。

低用量効果以外の話では、環境ホルモンがらみでは、それは何か意味がある指標なの?毒性学的にどんな意味があるの?といったものも多い。ラットの脳に直接、ビスフェノールA注射投与したら、活動量が上がったので、多動と関係あるかもしれない。とか。そんな研究リスク評価の、何の役に立つの? 環境ホルモンがらみだと研究費がとれるからっていって、本当ろくでもない研究も多いし、税金無駄だと思うがこの辺はいくらでもあげれそうなので省略。

さて、国立衛生研の試験に戻るが、ビスフェノールA胎児期からの投与と、生まれた雌の性周期に関する研究はすでに行われてる。ラットの三世代繁殖試験で性周期も含めた観察が行われ、低用量効果が無かったことが確認されている(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12075117)し、マウス二世代でも同様(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18445619)。国立衛生研の試験とほぼ同様と思われる試験で、ラットの無排卵持続発情状態になるまでの期間も測定している試験がある(http://www.jstage.jst.go.jp/article/jrd/50/3/349/_pdf)が、やはり低用量効果は観察されなかった。これらの結果は現行のADI 0.05mg/kgは安全であることを支持する。

そもそも種類にもよるが、7ヶ月のドンリューラットはそろそろ無排卵持続発情がはじまる時期で、いつはじまるかは個体差によるばらつきが大きい。このような微妙な指標を用いて試験すると、偶然によるばらつきもあるし、そもそもそれがちょっと変化したからってどの程度の毒性学的意義があるかも不明なのではないかと思う。DESの高用量投与では、かなり早い時期から無排卵になることは知られているので、それで実験してみたのだろうと思うが。

人間は、ラットよりもビスフェノールAの感受性が低いと考えられる合理的な理由がある。肝臓でグルクロン酸に抱合され急速に排出されることや、妊娠中のエストロゲン濃度が非常に高く、ラットで影響が出たような量では影響が無いと考えられることなど。

このへんまでが予備知識で、この実験の詳細に関してはやっぱり論文見るまでなんとも言えないな。

ここからは雑談子どもが出来たら、たぶんポリカーボネート製の哺乳瓶を使うと思います。軽いし丈夫だし。でも、もしかしたら、ポリカーボネート製の哺乳瓶なんて無くなってるかもしれないな。塩ビみたいに。

2008-05-09

嫁の鼻歌

なんだか今日は上機嫌。

シャワーを浴びながら、歌を歌っている様子。

やわなハートがしびれぇるぅ??

 心地よいはりのしげーきー♪」

・・・針!?

「うん、針。注射針?チクッってするのが心地いい、って歌でしょ?」

あえて訂正しませんでした。

不覚にも、ちょっと萌えた。

2008-03-01

YES,YOU ARE YOUNG.

 飛ぶ鳥を見ていた。大口を空けて、体を仰け反り阿呆のように空を舞う鳥を見ていた。鳥が自由の象徴だなんてステレオタイプに過ぎて笑い種かも分からないけれど、それじゃ、自由って何さ。何処へでも行けることだし、踏む二の足がないということだし、生まれ変わりを信じないということだ。必要がないということだ。

 仕事は至極簡単で、かつつまらないものだった。アルバイトのほとんどがつまらないのだろうけど、僕の仕事はその中でも群を抜いてつまらないものだと自負している。自信がある、雇用主には悪いが。

 客がひとりも来ないので、頬杖を突いて馬鹿みたいなエプロンを首からぶら提げて、馬鹿みたいなカウンター椅子を出して座っていた。店長が来ないのをいいことに、半分寝てもいた。実際見つかったらとんでもないことだ、僕はまだ辞めるわけにはいかないのだから。それがどんなに馬鹿みたいな仕事だとしても僕に金銭を齎すことには変わりがない。それに少々の借金もある。前のアルバイト先でのような失敗を繰り返すわけにもいかない。前の失敗というのは要は遅刻したのを咎められて店長を殴ったんだけれど。どん馬鹿みたいなエプロンだって、僕の馬鹿さ加減には適いやしない。

 僕の就業時間が終わる。深夜、空気が冷たくてシャッターを閉めるときに流れ込んだ外気が異様に硬かったのが印象的だった。吉田さんが僕に声を掛ける。

 「裏のダンボールも入れないと」

 とても澄んだ高い声が眠った脳に響く。

 「ああ、オレやるよ」

 「ありがとう」

 礼を言うようなことでもないのに、彼女は礼を言う。だって僕はここの従業員なのだから。僕は店の裏手に回り、高く積み上げられたダンボールのひとつを両手で抱えた。屈めた腰を上げると重量が膝まで音をたてるかの錯覚で、響く。腰にくる。以前、ヘルニア入院したことがあったので少し危惧した。視界の隅に、影。

 「んしょっ」

 少し喘ぐような、うめくような可愛らしい声を出して彼女ダンボールを持ち上げた。吉田さんだった。

 「いいよ、オレがやるから」

 僕は主張したのだけれど、彼女は持つのをやめない。

 「だって、前にヘルニアやったじゃない。ふたりで片付けた方が早いし」

 彼女はそう言う。それで、僕はそれ以上は何も言わなかった。ただ、感慨に耽っていた。

 「あたしの方が多分力あるよ」

 そう付け加えた彼女は月明かりに照らされて、美しかった。

 「まだ、腰かばう感じある?」

 吉田さんはそう尋ねた。

 「うん、まぁ、少しね。でも大丈夫だけど」

 隣を歩く彼女が覗きこむように僕の目を見る。実際、膝の皿の下あたりに水が溜まるという事態になり、注射でそれを取り除いたりもしていた。腰を庇う故の膝への負担である。自己紹介的に話した僕の入院歴を彼女はきちんと記憶し、また気遣ってもくれた。長女故の優しさか、あるいは他のもっと何か別の、よそう。

 彼女と初めて顔を合わせてから暫くが経つ。随分もう同じこのシフトで働いていた。僕としてはありがたかった、何しろ僕は人見知りが激しく、またぶっきらぼうな物腰のおかげでとても接し難い人物であるのだ。

 「今日は家寄る?」

 彼女は尋ねる。

 「コーヒー飲ませて」

 僕は言う。僕は初めて彼女の部屋でコーヒーをご馳走になってから、いつもこの言葉を期待している。いつもだ。

 吉田さんの部屋は可愛らしい。余計な物がなくて簡素だけれど、可愛らしい。

 「まだ両親とうまくいってないの?」

 彼女は言う。

 「…うん、まぁね」

 言葉に詰る。僕が彼女の部屋に寄るのも深夜のアルバイトをしてそれ以外の時間は寝てだけいるのも、単に僕と両親の不仲によるものなのだ。彼女はひとり暮しだが、両親とも妹とも仲が良い。それはそうだろう、彼女を疎ましく思う人間などこの世にいる筈もない。忌々しい僕に限った話だ、そんな幼稚な事は。

 淹れたてのコーヒーが産声ならぬ湯気を上げる。どちらも湯のイメージ、下らない連想、下らないレトリック。僕の下らない悪癖、嫌気がさす。

 「暖房利いてきたね」

 紺色のニットカーディガンを脱ぎ、七部丈のカットソー姿になった彼女は暖房を切らずに言った。決して「暑い」と言ったり、「消す」と尋ねたりしない。だから僕は彼女が気に入っている。クソ忌々しい母親みたいなことも言わないし、親父のように小言も言わない。「親友」と呼びかけたりもしないし、「ちゃんとしなよ」と余計な心配もしない。彼女は全ておいて良い塩梅で、僕と付き合ってくれる。

 「ミルクある?」

 「あるよ」

 吉田さんは立ち上がり、台所からミルクを5つ持って来た。暗にもう二杯ばかし飲んでも良いということなのかも知れない。そういう暗喩なのかも知れない。

 僕は以前は部屋に貼ってなかった壁の数枚の写真を見咎めて言う。

 「あれ、これ何?」

 「ああ、それね。合宿館山行ったんだ」

 「合宿吹奏楽合宿?」

 「そうよ、どん部活だって合宿ぐらいあるわよ」

 「へぇ

 意外だった。彼女合宿なんて行かないと思っていたからだ。例え存在したとしても彼女は断るものだと思っていたのだ。はなから考えに入ってはいなかった、当たり前だと思っていた。

 「戻る気ないの?」

 「いや、まだなぁ」

 休学したばかりですぐさま復学するのはないにしても、いずれ、だとしても、まだそういう気にはなれないのだ。僕は「まだ」と言ったが、本当は戻るつもりはなかった。例えば彼女に会うためだけには学校に戻れない、こうして会えているからだけではなくとも。

 時計は4時を回った。

 「面倒なら泊まれば」

 僕は面食らった。予想外の言葉であったからだ。僕の家はここから歩いてだって15分くらいだし、帰れないということはありはしないのだから。電車だって使わない距離なのだから。彼女は恐らく僕の心情と事情を理解して、そういう彼女一流の許しと癒しを持って僕に接してくれたのだろう。

 「あ、もうそろそろ寝るの?」

 彼女は僕と違い、朝が早い。僕は1日ぶらぶらしているだけだから良いが、吉田さんはそうもいかない。

 「寝るけど、まだ平気だよ」

 「じゃぁ、寝るまではいる」

 僕はそう言った。

 「ちょっとトイレ入ってて」

 吉田さんはそう言った。僕は言葉に従い、取りあえずユニットバスの扉を開け中に入る。ガサゴソという何かをしている音が聞こえるし、胸が高鳴る。僕も馬鹿じゃないから。

 「いいよ」

 扉を再び開け外へ出る。彼女はゆったりとしたパンツに履き替えて、長袖の薄いTシャツに着替えていた。薄いTシャツの下は下着をつけていない。欠伸を隠す仕草で口を覆ったとき、薄いシャツに乳首の形が浮き出る。僕は心臓が破裂する。

 「何か貸そうか?」

 「いや、いいよ」

 「じゃ、寝るか」

 彼女はそう告げて、部屋の電気を落とした。

 凄い早さで胸が打つ。彼女が目を閉じ、それで僕は彼女が何かを待っているのだと確信して彼女を抱きしめた。更にドンドンと胸が打つ。僕は吉田さんの唇を塞ぎ、薄いシャツを捲り上げた。薄明かりの中、伏せたお椀型の暖かい空気な中では蕩けそうな胸の先に口をつける。ボタンのないゴムパンツに手を差し入れて、弄る。僕は荒い息遣いで全身を弄った。彼女は声を上げなかったが、気付かなかった。

 「あのさ…」

 吉田さんの声は「ああん」ではなく「あのさ」だった。聞き間違いではなく、「ああん」ではなかった。僕は突然我に返る。隆起したものも急速に恥ずかしさで萎える。似ているけれど「ああん」と「あのさ」ではすごく違う。

 「ごめん、嫌だった?」

 僕はわけが分からずに尋ねる。焦る。

 「いや、嫌じゃないけど、するの?」

 彼女はそう言った。僕は何て答えて良いものか分からない。「する」の反対は「しない」で、「するの」と尋ねるということは「しない」という選択肢もあるということで、果たしてそれは僕が選択することなのかどうか、もしくは「するの?」は「マジで?」ということかも知れない。彼女は僕を罵りはしないだろうが、そういう気持ちは存在するかも知れない。僕の唾液が付着した部分が光っていた。

 僕の借金の話をしようか。

 僕が少々の借金をこさえた事は話したけれど、一体どんな理由かは話していない。理由はいらないかも分らないが、簡単に言うと罰金刑だ。

 僕が学校を休学してはいないが事実的には進級が不可能になった頃、毎日繁華街で何をするでもなく、ぶらぶらしていた。その頃属していた劇団での立場が急激にまずい事になっていた時期で、役も貰えなかった。演出の奴を殴ったせいでもある。わざわざオーディション合格してまで属した劇団だし、それなりに楽しかったのだけれど、どうもうまくいかなくなっていた。その折、街で喧嘩になった。

 全く僕が悪い。何故なら僕が売った。3人組の若者がいたので、そいつらに聞こえるように酷い言葉を呟いた。彼らは一目見て良い恰好しいだと分ったけれど、人並み以上にプライドが高かったらしく応じてきた。3対1の殴り合いになり、勝てそうもなかったのと異常にムシャクシャしていたのとで、刃物を出した。刺してはいないし、少々斬りつけた程度だったけれど、そこで御用になる。実刑にならず、親に肩代わりして貰い今に至るということだ。それでも釈放されるまでは地獄のようだったが。

 そして僕は借金だけが残った。劇団は辞めた、留年した。

 「するの?」

 彼女が悲しそうな顔でそう尋ねた後、僕はまた急速に隆起していた。

 再び下着の上から当てた指を動かすと、彼女はとても大きい声を上げた。僕は勢いづいて下着の中へ指を入れて動かす。隣の部屋まで響くような声を、彼女は出す。それから僕は吉田さんの着ているものを脱がした。

 「あれ?」

 僕は自分のものを彼女入り口押し当てた瞬間、不思議感覚に襲われる。

 「あれ?」

 もう1度呟く。

 「あれ、あれ?おっかしいな、クソ、何でだよ」

 最早泣きそうだった。

 「気にしないほうが良いよ」

 そして彼女はこう言った。

 すごい、何もかもが嫌だった。生まれたことすら呪った。僕は学校も両親も兄弟も学友も教授店長災害も事件も平和も金も芸術も僕も、何もかもが嫌だった。一番は僕だった。クソ忌々しいアルバイトでこつこつ日銭を稼いで、こつこつ自身の一部分を削って量り売りするのだ。テレビをつければ、クソ忌々しいワイドショータレントセックスを追いかけて、クソ忌々しい番組馬鹿みたいな笑いを押し付ける。僕は可笑しいときには笑えないし、笑いたいときには笑えない。そういう風につくられているのだ、この国は。いやこの世界は。クソ忌々しい。

 爆発しそうだった。最早爆発しか許されていなかった。殺しは許されていなかった、だから爆発しかなかった。僕は何かを巻き込むことが許されていなかった。誰かを巻き込むことを望まなかった、だから、ひとりで、誰とも関係なく、たったひとりで、誰も知らないところで、生まれ変わることを決心した。

  弟に車を借りた。僕は免許を持つが車は持っていなかった。

 「明日、車貸してよ」

 僕は深夜にそう告げた。彼は良い返事で快諾してくれた。二階の自分の部屋で、服を数枚と現金をリュック仕舞い、地図を用意した。明け方、まだ誰も起き出さない時間帯に自動車のキーを握り締めて荷物を背負い、エンジンをかけて出発する。さらば、僕の生まれた町よ。

 国道を快調に飛ばす。明け方は車の数も少なく、頗る順調に進路を北へ向け走った。途中、お腹が空いてコンビニエンス・ストアでおにぎりを買い駐車した車の中で食べた。もう大分町からは離れた。僕は嬉しく思う。遣り直せる、僕のクソ忌々しかった人生はし切り直せる。ただ少しだけ違った、掛け違えたボタンを掛け直せるのだ。誰も知る人がいない町で、何も知らない町で、僕がどういう人間かを知る人間のいない町で。煩わしい些事や柵、絡め取られた手足の自由を、フルに、全開に、僕という人間の素を元を、僕を形作る構成する根の部分で、僕は生きることが出来る。下らないアルバイトともさよならだ。

 また休憩のためにコンビニエンス・ストアに立ち寄った。

 街灯が点る。

 僕は携帯電話を取りだし、吉田さんに電話を掛ける。出ない。もう1度掛ける。

 「はい、もしもし」

 彼女が出た。

 「あのさ、今何処にいると思う?」

 「何?何処?分らない」

 「なんと、××県にいます。さよなら言おうと思って」

 「え?何?何言ってんの?」

 彼女は本当に事情が飲み込めないようだ。当然と言える、何故なら僕は去るのだから。そういうものだ、別れとは。

 「オレねぇ、遣り直すよ。誰も知らないところに行って、何もかも全部遣り直すんだ。弟から車を借りてさ、ここまで来たんだよ。アルバイトは後で電話して辞めるって言うんだ。お金は心配ないんだよ、実はさ、オレ結構貯金あるんだよね。50万くらいはあるんじゃないかな。朝、銀行が開いたら一番に金おろして、それで、部屋借りるんだ。多分、足りるし、当座暮すには困らないと思う。親に払う借金を返済滞らせてさ、密かに貯めていたんだよ。それで、部屋決まったら仕事探すんだ。オレひとりが暮す分ぐらいは稼げるよ、オレ若いし。そしたら、遊びにおいでよ」

 僕は言いたいことを早口で、興奮しつつ一気に喋った。

 「車貰っちゃうの?」

 彼女は訊く。

 「いや、返すよ。だって維持出来ないし、可哀相じゃない。落ちついたら弟だけには連絡して、取りに来て貰うんだ。そしたらオレが生きてることも親には知らせて貰って、捜索とかも止めて貰う」

 「心配してるよ」

 「あいつらの心配なんか関係ないよ。オレの気持ちは分からないんだもの。育てたのはあくまで「息子」であってオレじゃないんだから」

 「そんなに働けないよ、大変だよ」

 「大丈夫だよ」

 「腰は?痛くならない?」

 「それも大丈夫だよ」

 少しの沈黙があった。

 「何で何処かに行かなきゃならないの?」

 「同じ場所にいたら何も変われないからだよ」

 「違う場所に行ったら変われるの?」

 「多分」

 「あたしを嫌になっちゃった?」

 「そういうことじゃないよ。だから、生まれ変わるためには全部捨てなきゃならないんだって」

 僕は少々イラついていた。水を差された気になっていたのだ。 

 「この前のこと、気にしてるの?」

 「違うって!」

 つい怒鳴ってしまう。

 「オレの人生だ、オレの人生だ、オレの人生だ。好きなことをして暮すんだ、何も煩わしいことに関わらず、オレは本来のオレのままで、オレの人生なんだ!」

 僕は興奮していた。

 「今まで、本当じゃなかった?」

 また少し沈黙彼女は続ける。

 「あたしと会っていたのは違かった?それも本当じゃなかった?辛かった?」

 僕は答えられなくて沈黙した。そして重い口を開いた。

 「だって、付き合えないもん。彼氏いるもん、何も思い通りにならないもん、バイトして、家に帰って、寝るだけだもん」

 独りでに涙が流れた。意思とは関係なく、自動的に流れた。

 「あたしと付き合えれば帰るの?だったら、いいよ。付き合おう。だから帰ろう?」

 「彼氏は?」

 「別れる」

 「違うよ、違うもん。それじゃ、意味ないもん」

 涙が何故か止まらなかった。さえずる小鳥のように止まない。

 「ねぇ、好きなことって何?」

 彼女は尋ねる。

 「分らない」

 「見つからなかった?」

 「うん」

 「見つけようか」

 「うん」

 だけど涙は止まらなかった、ただ眩いコンビニエンス・ストアの明かりが滲むのを見ていた。彼女は静かに言う。

 「帰ってきて」

 「うん」

 僕は車の中に常備したティッシュペーパーの箱から数枚を抜き取り、思いきり鼻をかんだ。キーを回し、サイドブレーキを下ろす。ぼんやりと浮かんだ月から漏れた光りが白い車体を照らして、僕は誰も知らない土地で生まれ変わり損なった。

 吉田さんの部屋の前で車を止める。彼女は僕が車を着けるずっと前から部屋の扉の前で、二階の柵ごしに階下を見下ろしていた。車のドアを開けて体を半分出して見上げると彼女は真っ青な顔色で今にも倒れそうなぐらい儚げにその華奢でか細い体をやっとの思いで支えているように見えた。彼女の吐く息は白く、そしてまた僕の吐く息も白い。

 「おかえり」

 頬を紅く染めて、安堵した顔つきで吉田さんは言う。

 「ただいま」

 僕は言う。

 コインパーキングに車を停めて、彼女に連れられ部屋の中へ入る。力なく吹いた風の力ですら吹き消えそうな程彼女の体は軽い。よろける彼女を後ろから支えた僕は思う。そして驚く程冷たかった。暖かな暖房の利いた部屋で、紅潮した顔のまま彼女は熱いコーヒーを淹れてくれた。ぽつぽつと話し出す。

 「いいところだった?」

 「景色さえ変わらなかった」

 「そう」

 異変に気が付き、瞳の潤んでいた吉田さんの額に僕は手のひらを当てた。良い匂いがふわりと漂う。

 「熱あるじゃん

 「平気よ」

 彼女は笑って言った。

 「ただちょっと暑いだけ」

 「布団敷くから、横になりなよ」僕は慌てて布団を敷く準備をする。

 「ありがとう」

 彼女はにこりと朝露の弾ける様のような笑みを零した。苦しさは微塵も見せずに。

 薄明かりの中、彼女は僕の手を握る。

 「もし迷惑じゃなかったら、手を握らせていて」

 咳き込みながら言う。僕は首を左右に旋回させて、掛け布団を捲り体を滑り込ませる。彼女は「うつる」ことを危惧したが、僕はそんな些事を物ともしなかった。取り合わなかった。

 「不安だったの」

 弱弱しい声で彼女は言った。彼女の常は気丈で、ついぞ聞いたことのないような微弱な周波であった。彼女は僕のズボンの股間に手を這わせた。地形のアップダウンをなぞりひた走るラリーカーのように、布に浮き出た隆起を指で擦った。僕は何も言わなかった。ゆるりと伝わる快感に身を任せていた。布団の中の暗闇で、見えぬところで、僕のズボンボタンが外されジッパーが下ろされた。下着の上から力任せに擦る。

 彼女の手の平は汗がじっとりと滲み、湿気の多い指で、心得た動きで、僕を誘導した。短く空気を切るような吐息が僕の口から漏れる。奮い、僕は彼女の手の甲に自らの片方の手を添えて、静止した。

 「大丈夫だから、しようよ」

 彼女はまた咳き込み、言う。

 僕はゆっくり首を振った。

 「違うよ、あたしがしたいの」

 手の平を彼女の両目を覆うように翳して、僕は言った。

 「今は体が大事だよ」

 「大丈夫だよ、ねぇ、触って」

 彼女は明らかに何かを焦った。そして僕は告げる。

 「吉田さんが大好きです。何よりも好きです。眩しくて、頭の芯が痺れて、でも自分を省みたときに、だから嫌になる。だから変わろうと思った。でも実際は逃げただけだった」

 しばしの静寂が息を呑む。

 「オレ童貞なんだよ」

 彼女は目を丸くしていた。僕は笑わなかった。

 「分った、大人しく寝る」

 切迫感のない表情で静かに言った。閉じた目で何か考えた後、瞼を勢い良く開けて彼女は言う。

 「口か手でしてあげようか?」

 「え」驚き、躊躇する。

 「ご褒美」

 そう言って彼女は布団の暗闇の海、奥深くに身を沈めた。

 僕は演じていた。長い間、ずっと演じ続けていた。

 初めて物言えぬ恐怖を覚えてからというもの、中断なく設定した役でい続けた。その僕は、臆することなく人並み以上の胆力を持つ。髪の毛の色を奇抜にすることでピアスを沢山開けることで人々の好奇な視線に晒されることで、周囲の恐い視線に怯える僕を畏怖の対象へと格上げさせた。ケンカを振っかけることで、襲う側へ回ろうと思った。全ては遠ざけることで僕という個を見つけ易くする目的であった。本当の自分は分らなかった。奇しくもそんな僕が劇団に属し、役者という付加価値を欲した。僕は役者ではなかった。演じていたが、役者ではなかった。ラインが曖昧になり、殊更僕が分らなくなった。

 幕が降りた後も僕はステージに上がり続けていた。観客は帰り、拍手のないところで、僕は演じ続けた。

 ファッション、薀蓄、趣味嗜好、どれも僕は救ってはくれなかった。もがき、救いの船を待った。

 そして天啓、変わらなければ。

 この宇宙の下、僕はもがき続けた。

 下らない世界、下らない日常、思いは変わらない。無限の可能性を持たされて生まれた筈なのに、僕に出来ることはあまりに少ない。

 希望があった。

 それは小さくだが、微かに光を発した。

 この宇宙の下、僕は生きていた。

 下らない世界、下らない日常。固定された首も癒え、あたりを見回すと僕は生きていた。死んだ方がましだと思っていたことはそうでもなかった。死ぬ程ではなかった。何故なら僕は生きていたのだから、それを手放す程ではなかった。気持ちが良かった、気持ちが良かった。

 僕は自由に向けて旅立つ。野放図な精神が蔓延る地へではなく、自らの由に向かい、僕の僕の、僕へ。自由はアメリカにはなかった、自由はほかの素晴らしいくににもなかった。他の何処でもない僕の心の平原にあったのだ。生きるのならば、ここで生きる。理由が必要なら彼女のいるここで。

2008-02-27

http://anond.hatelabo.jp/20080226235807

それが不思議なことに、花粉を少しずつ注射して症状を軽くする方法があるとかなんとか。

減感作療法(げんかんさりょうほう)とかいうの。

インフルエンザ予防接種みたいなもん?

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