https://splatoon3.toriikengo.com/?p=2333 を読ませて頂いた。
上記記事の原文にも目を通して頂きたいが、内容としては、 「"長射程”に対するメタが“さらなる長射程しか存在しないことが現状の課題(そのため、相手に長射程を押し付ける能力に優れるカ二環境に行き着いた)であり、解決手段と起動性や体力のある要素を追加するべきである。」と整理でき、個人的には概ね同意している。
この記事が正しいことは、リッター⇒マルチミサイル⇒カニ(スクスロを添えて)の環境の変遷を見れば明らかだろう。
しかし、「Splatoonにおいて長射程が有利であることは開発者も流石に自覚しているはずではないか?」とも考えられる。
シリーズ3部作目なのだから、流石にこの程度は気づいているはずと仮定するのが適切と思われる(頼む、そうであってくれ)。
例えば、本作のエクスプロッシャーやオーバーフロッシャー、ハイドラント、ジェットスイーパー、トライストリンガー等の長射程ブキは、メインウェポンそれ自体の性能で短射程に近づかれればほぼ撃ち負けることが想定されるようにデザインされていると言える。また、サブウェポン、スペシャルウェポンも短射程に対して有利となるものがセットされているわけではない。これらのメイン・サブ・スペシャルウェポンの調整は、ほぼ完璧と言って良いと個人的には考えている。これは、開発者が長射程有利のゲーム性を理解していることの一例として挙げられる印象だ。
しかし、ゲーム性を理解しつつも、「一部のブキについては、長射程であるにも関わらず短射程に対しても有利な性能を付加」してしまった。これが、開発者の失敗なのではないかと個人的には考えている。
「大きな方針については理解しており、一部の運用に失敗してしまった」というだけであれば、失敗した部分についてパラメータ調整を付加することで解決できるのではないかと考える。
現状問題とされるべきブキはリッター4K、シャープマーカー、スクリュースロッシャーであって、これらのパラメータ調整で解決できる部分も大きいのではないかと考えている。シャープマーカーとスクリュースロッシャーを長射程ブキとして挙げることに違和感のある方もおられるだろうが、メインウエポンだけでなくサブ・スペシャルウェポンとセットで考えた時に、"実質的に長射程"ブキであると扱っている(若干無理やり感はあるが、ここでは言い切ることとする。)。
ちなみに、弱体化によって評価が落ち着いたラクトやヴァリアブルローラーも、マルチミサイルによって長射程(無限)であるにも関わらず短射程に対しても強い性能であり、しかも発動機会が多すぎることが問題であったと言える。現在は発動機会が抑えられたことでかなり弱体化されている(適切な強さに落ち着いた程度とも言える)。射程無限で全ブキに対して効果的で、キル性能も高いスぺシャルであったため、何かしらのデメリットが付加されるのは当然の帰結と言える。
改めて、「Splatoonにおいて長射程が有利であることは開発者も流石に自覚している」ものの、「一部のブキについては調整を単に誤ってしまった」のではないか、と考えている。
長射程は中射程に有利で、
中射程は短射程に有利で、
短射程は長射程には有利…
との3すくみの関係性が構築されていることと思われるところ、一部のブキについては、メイン・サブ・スペシャルウェポンのセットとして見た時に上記関係性を無視することが可能となっていることが問題と思われる。
上記関係性が正しく構築されることで、すべてのブキが活躍の機会を得ることで、多様な対戦環境を生み出すことができ、多くのプレイヤが幸せにプレイできるゲームに成長していくのではないかと考えている。
Splatoonは個人的にはかなり好きな作品なので、より良い方向に進化していって欲しい。本記事がSplatoon3の発展に寄与することを願っている。
(余談)