2022-01-23

パワハラを受けながら、なぜ会社を辞めなかったか書いていく

パワハラで追い詰められて…という痛ましいニュースを見るたびに、

気の毒に思う一方で、なぜそうなるまで辞めなかったのだろう、と疑問に思ったことは誰しもあると思う。

自分もその一人だ。

そういう自分会社ではずっと断続的にパワハラを受けていた。

10人以下の小規模な会社上司社長という環境から逃れようもない。

会うたびに自分愚痴に付き合わされる友人たちは、そんなに嫌ならなんで辞めないのかと呆れ顔だった。

10年近く勤めてようやっと退職することにした。

補充要員で採用された新人入社時は陽気な人だったのに見違えるように陰気になって

今では自分新人の悩み相談に付き合わされる立場だ。

新人愚痴を聞き、自分と同じような道筋をたどっているのをみていると

やはり、なぜこの人は辞めないんだろうと考えてしまう。

自分なりに会社を辞めなかった理由を書いておくので

パワハラにあっている人は良かったら読んで欲しい。

メンタルを病んでしまう前に、逃げる決心をする後押しになったらと思う。

パワハラの内容や具体的な理由については本題ではないので触れないけれど

以下を読んでいればなんとなく雰囲気がわかると思う。




【辞めなかった理由1】自分仕事ができないせいだと思っていた

正直これはあると思う。

仕事ができないかパワハラを受けている、仕事が出来るようになればパワハラにあわずに済む、と考えて必死努力してきた。

10年いる間に実力もつき、それは社長も認めていたが、だからといって自分が怒られ役ポジションであることには変わりがなかった。

自分職務専門職になるのだが、社長から仕事(専門職)ができるから我慢してつきあってやっているんだ」と言われて「は?」となった。

その専門職をやるために自分は雇われているんじゃないのか?

10年働いている間には、仕事ができなくて自分以上にいじめられている社員もいたが(1ヶ月で退職)、

非常に優秀な社員もいた。

ところが優秀なら優秀でまた気に入らないらしく、社長は陰で他の社員にその社員悪口を言っていた。

優秀で付け入る隙がないし、自分に自信があって叱責を受けても動じないのが気に入らないようだった。

その様子をみて、なーんだ、優秀だからといって認められる訳じゃないんだ、とバカバカしくなった。

その優秀な社員も3年位在籍して辞めた。

ぶっちゃけそれだけ優秀だったらこ社長の下で我慢して働く理由はないしね。



【辞めなかった理由2】良い時もあった

10年間ずっといじめられ続けているわけではなかった。

それほどでもない期間もあって、そんな時は「あれ、いけるかも?」という気持ちになってしまう。

例えば自分の関わっている仕事メインストリームから外れて社長意識が他の仕事に向く時、

パワハラ対象はそっちのチームになって自分は怒られなくなる。

あと新人が入ってくると、だいたいそっちが怒られ役になるのでその間は自分は怒られない。

怒られ役は常に一人で、社長の気分や仕事の状況によって常に変わっていった。

自分が怒られ役から外れると、それが自分努力や工夫によるもの

社長とようやく良好な関係が築けたのだと勘違いしてしまう。

でもそれは幻想で、時間がたてば怒られ役のポジションは必ずまた戻ってきた。



【辞めなかった理由3】社内に味方がいなかった

間違っていることは間違っていると社長にはっきりと意見を言う社員は壮絶パワハラに合うか、

愛想をつかして自分から辞めていくかのどちらかなので、

残っているのは何を言われても「はい、わかりました」と答える選り抜きで従順社員ばかり。

自分がどんなに理不尽なことで長時間叱責を受けても、

あるいは他の社員がしたミスのせいで自分が怒られていても

無言でパソコンにむかってカタカタ仕事をしているだけ。

みんな一様に無言で無表情だった。

相談に乗ってくれる相手も「あなたは悪くない、おかしいのは社長だと」言ってくれる人もいない。

まあ自分タゲられないようにみんな必死なんだろうけど

黙って見ているお前らも同罪だよと今は思っている。

自分がいなくなったらこの中の誰かが怒られ役ポジションになるんだろうな。



【辞めなかった理由4】誰もが怒られているわけではなかった

えこひいきがすごかった。

誰もに対しても理不尽に怒りまくっているならそういう人間なのだと諦めがつくのだが

自分や他の怒られ役に対しては怒っても、お気に入り社員には怒らずにチヤホヤしている。

お気に入り笑顔冗談を言い合って、クルッと振り返って自分には叱責。

それを延々とやられると、社長とうまくやっていけない自分がどこかおかしいのだろうかと考えてしまう。

お気に入り社員ミスをした時は、ミスをしないように気をつけてあげなかった自分のせい、

お気に入りタバコの不始末でボヤを出したときでさえ、笑ってお咎めなしだった。

お気に入りお気に入りで、ずっと社長からえこひいきされているうちに

かに自分は正しい、自分ミスしたのはアイツのせいだと思うようになっていったように思う。

最初普通に仲良くしていたのだが、最後の方は必要事項のみチャットでやりとりするだけの関係になった。

社長社員同士仲良くするようにと口では言うのだが

実際に仲良くしているのを見ると何故か気に入らないようだ。

大体片方にランチなどをおごって、仲良くしている相手悪口を吹き込んだりしていた。



【辞めなかった理由5】持病があった

身バレするので詳しくは言えないが、入社後すぐに持病が発覚し、

闘病しながらの勤務が続いた。

この会社を辞めたらもう再就職先はないだろうと思っていたし、

どんな理不尽な扱いを受けても絶対に辞めないと思っていた。

社長も「こいつなら何をしても辞めない」と思っていた節もある。

病気から回復し、健康状態が良くなるにつれて精神状態健全になった。

その結果として退職を決意できたのではないか自分では思う。

辞めると伝えた時に、社長からは「病気の時あんなに良くしてやったのに」と言われた。

もちろん感謝はしている。

でもそれを言われた時、映画寅さんの「それを言っちゃあおしめえよ」というセリフが頭の中を流れた。

病気のことで恩を売るやつはプライベートでも仕事でもいらない。




【辞めなかった理由6】他では雇ってくれないと思っていた

思っていたというか思わされていた。

社長からはことあるたびに「(今回の仕事はうまくいったけど)それは俺のサポートがあったからだからね」

「俺がサポートしなければ君は何もできないんだからね」

と言われ続け、繰り返し言われるうちに自分でもそうだと思いこんでいた。

年齢的にもかなり高いので、ここを辞めたら再就職は出来ないと思っていた。

だが、実際に退職が決まって就職活動を始めると

仕事特殊性業界人手不足もあって、一ヶ月ほどで採用が決まった。

多くはないがスカウトもいくつかあった。




自分会社を辞めなかった理由はこんな感じになる。

10年近く続けて、正直このままずっと定年まで頑張るつもりだったのだが

思ったよりも精神的なダメージが大きいことに気づいて辞める決心をした。

辞めると伝えた時、社長が「君は役にたたないけど辞められたら困る」と慌てふためいているのを見て

なんかダッセーと思ったら洗脳が解けた。

今までのパワハラについてはもちろん謝罪なんてない。

逆に「なんかもしかしていじめられていたとか勘違いしてない?そういうの困るんだよねー」と言われた。

転職先でうまくやっていけるのかどうか、もしかしたら自分が間違っていて社長が正しかったと思うことがあるのかもしれない。

でも今はとりあえず、社長にいつ怒られるのかと怯える毎日から解放されてホッとしている。

  • >「君は役にたたないけど辞められたら困る」

  • 退職おめ

  • わりと業界で天才といわれてる社長の個人事務所がでかくなっただけの会社によくある感じ

  • 辞められてよかったね

  • 俺も人生で一度ぐらいパワハラを経験してみたい。そして反撃してボコボコにしてやりたい。スカッとするだろうなあ。でもそのために転職するわけにはいかないし。縁がなかったとし...

    • 分かりやすいパワハラとかいじめってないんだよ 10年後とか20年後ふと思い出して、「あれってパワハラ・いじめだったよな」と思うのが普通なんだよ パワハラやいじめをする奴も、パ...

    • ちょっかいかけた時に即座に反撃されると、いじめやパワハラはそれ以上エスカレートしない 反撃されなければ、次のちょっかいは少し強くなってだんだんエスカレートしていく タイム...

  • >「なんかもしかしていじめられていたとか勘違いしてない?そういうの困るんだよねー」 …そいつ殺せ!ワイが許す!!

  • おめでとう

  • 特定の人(年が近い男性)に当たりが厳しい上司の下で働いていた時のことを思い出して苦しくなった。 自分のチームは自分含めて上司より若い男女と上司のひとまわり上のベテラン男...

  • 自分かとおもった おつかれさま

  • この社長みたいな人さ、洗脳の方法をどこかで学んだとかではなく気分でやってるだけなんだろうな ある種の適性というか それをまた普通じゃないことがカリスマ見えるタイプの人が拝...

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