2022-09-24

角田裕毅インタビュー:英語が話せない日本人としてイタリアで暮らす

角田裕毅、『小さな日本人』はすでにF1界で大きな成功を収めている

ヘルムートマルコは時々、「ユキ、私たちの小さな日本人男の子」と言う。

レッドブルモータースポーツコンサルタント笑顔で優しさに満ちた心で言っていることも、2022年社会では、侮辱と受け取られる可能性もある。

そこで、角田(1.59メートル)自身は実際にどう見ているのか聞いてみた。

イタリアGPの会場で彼に会ったとき、彼が2023年アルファタウリのドライバーを続けるかどうかは未定だった。

マルコは裏ではそのことを隠していなかったが、公式に伝えられたのは木曜日のことだった。

これで「リトル・ユキ」は、少なくともあと1年はF1サーカスの中でドライブすることになったわけだ。

2021年F1デビューバーレーンGPでは、9位でストレートポイントを獲得し、鮮烈な印象を残した。

F1スポーツディレクターロス・ブラウンは、彼に「ここ数年で最高のルーキー」と賞賛を贈った。

マルコも感激し、自分の正しさが認められたと思った。

しかし、その後、4回連続でノーポイントが続き、マシンガラクタを大量に生産してしまった。

角田が安定したのは2022年になってからで、チームメイトピエール・ガスリーとの差も縮まっていった。

ちょうど1年前にチームからファエンツァに引っ越しするよう言われたこともあるのだろう...。

トストと朝のジョギングはしない

質問:

「ユキ、チームからファエンツァに移動してフィジカルトレーニングを強化し、精神的なケアをするように言われたそうですね。

具体的にどういうことなのか、ずっと気になっていたんです。

今は、朝はフランツトストと一緒にジョギングして、夜はご飯を食べているのですか?」

角田裕基

「いいえ。正直、一緒に走りに行くことはないです。今、心理カウンセラーがいますが、彼はオーストリアに住んでいます。いつも会っているわけではないんです」

「ファエンツァでの生活は、そこで多くのトレーニングをするようなものです。

イタリア移住した昨年と比べると、あまり変わっていません。でも、今はフィジカルトレーニング時間を割いています。」

質問:

「ファエンツァに移ってからトストと過ごす時間は増えましたか?」

角田

「一緒にランチをすることもありますよ。でも、毎日ではありません。

昼食時や、工場で会ったときに話をするのもいいですね。エンジニアと話をするために、そこにいることが多くなりました。」

F1ファクトリーの内部はこうなっている!

質問:

「イモラの前に、YouTubeチャンネル用にファクトリツアーを収録しました。

フランツトスから、チーム・マネージャーのグラハムワトソン奥さんあなた語学を教えてくれたという話を聞きました」

角田

「でも、もう終わりました。しかも、イタリア語ではなく、英語だけでした。」

レーシングドライバーにとって、なぜ英語が得意であることが重要なのか?

質問:

「私は日本語が話せません。東京一人暮らしをするとなると、退屈するのは想像に難くないです。

ファエンツァの日本人としていかがですか? 会う友達はいるのでしょうか?」

角田

英語のレッスンはもう役に立っています特に発音の面で。

発音』はとても大切です。

第一に、そうすれば誤解が起きにくくなるからです。

そして第二には、ピットラジオの声が鮮明でないためです。

からフィードバックができるだけ明確にチームに届くように、発音さら重要です。それが間違いなく役に立ちました」

「でも、今は、さっきも言ったように、もう英語のレッスンはないんです。正直、かなりうれしいです!(笑

今は、ドライバーとして順調に成長していることを楽しんでいます

また、英語力に関しても、すでに昨年よりずっと良くなっていると思います。それはいいことですね。」

外国語ちょっと違うのでは?

このインタビューの前に、「小さな日本人のユキ」というイメージから言葉話題に重点を置いたが、上達はしているものの、まだまだ不十分な英語力にも関係しているのかもしれない。

外国語よりも母国語の方が自信があるというのは、ごく普通のことである

このセリフ書き手である私は、F1ジャーナリストになりたての頃、まだ今ほど英語が堪能でなかったため、

語彙の少なさから、単に他人認識を正しく分類する方法がわからず、「cxxp」「sxxt」などの汚い言葉無意識に投げかけることがあったことを、今でも鮮明に覚えている。

よって、日本語を話す角田と、英語を話す、あるいはイタリア語を話す角田は、おそらくまったく別の人格なのではないか

そして、それはヘルムートマルコに限らず、彼がどう受け取られるかということと関係があるのではないか、という疑問を持つのは当然だ。

イタリアでは、どこかキュートカルト日本人として、しかし、母国語では強烈な個性として。

汚い言葉を使っていること

角田

「実際にそう思っている友人も何人かいるんですよ。

また、ヨーロッパの友人には、私が日本語を話すとき発音がまったくおかしいと思う人がいます。笑い話にするんです」

「一つ問題だったのは、汚い言葉をたくさん使ってしまたことです。

でも、だんだん慣れてきました。

私が感じているのは、英語を話すとき、少しずつ日本語のような自然な口調になってきていることです。

英語を話すときに自信が持てるようになったからです」

「今のところ、メインとなる言語がないように感じています

でも、英語を話すのは好きですし、語彙の面でも少しずつですが、かなり表現できるようになってきたと実感しています

満足です。」

トストとランチ: これが "タフな犬" の特徴だ!

質問:

工場にいないときは、ファエンツァのフラットに一人で座っているんですね。

身近に友達が少ないと、退屈してしまうことはありませんか?

それとも、とにかく自由時間が少なすぎて、そういうことが頻繁に起こるのでしょうか?」

角田

「それもあって、オンラインゲームをよくやるんです。オンラインゲーム自分にとってストレス解消に重要です」

「そのうえ、日本にいる友人と同時にプレイしながら話ができる。

残念ながら、日本の友人と会う機会がとても少ないんです。ゲームは、たとえネット上だけでも、たまには話をするのがいいんです」

「でも、今のミラノイタリアには、いい友人もいるんですよ。

その中にはチーム出身者もいます。自宅に招いてバーベキューをすることもあります。」

質問:

自分バーベキューの場に立つことはありますか?」

角田:

はい!

ファエンツァでの生活にはかなり満足しています。」

角田とヘルムートマルコ:特別関係

質問

:「ヘルムートマルコは、インタビューでよく『私たちの小さな日本人、ユキ』のことをかわいらしく話していますね。

『小さなユキ』と認識されることが苦痛ですか?」

角田

どうでしょう。言えることは。私たちは良い関係を築いています

また、上司としてだけでなく、友人や指導者としても見ています

「50パーセントサーキット以外のこと、50パーセントレースのことを話しています。仲がいいんです。

ジュニアフォーミュラレースをしていた頃から面倒を見てくれているんです。

からF1ドライバーになれたんです。

彼がいなければ無理だったでしょう。良い関係です」

角田裕毅、ヘルムートマルコ ©レッドブル

質問:

「ヘルムートマルコは、ときどき朝早くからドライバー電話をかけることで有名です。

あなたにもそんなことがあったのですか?」

角田:

「数回⁉

でも、あまりないですね。幸いです。

でも、私自身は普段から早起きしているんですよ。それでいいんです。」

プレミア・アット・ホーム : 鈴鹿が楽しみだ

2022年角田にとって特別な年だ。10月9日には、普段テレビしか応援できない家族や友人の前で、ホームグランプリである日本GPグリッドに初めて立つ。

角田選手2021年からF1に参戦しているが、2020年2021年コロナの大流行で、鈴鹿でのグランプリは開催されなかったのだ。

質問:

日本では、ヨーロッパよりもずっとスター的な存在なのでしょうね。イタリアでは半信半疑で動けるけど、日本では違うんだろうね?、と」

角田:

「正直、日本よりもイタリアでの方が知名度があると思います

日本ではF1が盛んであることは事実です。

しかし、アイルトン・セナドライブしていた頃と比べれば、今となってはその大きさは歴然です。

長い間、日本人F1ドライバーはいなかったし、日本メーカーさえもなかった。そこで関心が下がってしまったのです。

でも、日本の多くの人々がF1に興味を持ってくれるようなことができればいいですね」

日本にはあまり行かないので、F1がどれだけ人気があるかよく分かりません。

年に3週間日本に戻るのですが、前回はそのうちの2週間を検疫で過ごしました。

その時はあまり外に出なかったんです。」

日本ファンからプレゼントが楽しみ

質問:

最後日本にいたのはいつですか?」

角田:

1月ですね。家族や友人を訪ねようと思って。日本も楽しみですけどね。

チケットは早々に売り切れたと聞いています。素晴らしいことです。日本ファンの前でレースをするのが待ち遠しいです!」

質問:

鈴鹿ファンが有名で、ドライバーにいろいろと風変わりなプレゼントを持ってきてくれますね。

テディベアプロポーズを期待していますか?」

角田:

テディベアをもらったことがないんです! 一度くらいはいいじゃないですか」

「真面目な話、日本ファンは非常にクリエイティブファンです。DRSを搭載したヘルメット自作するのです。

彼らは本当に熱狂的なモータースポーツファンなのです。ファンの皆さんの創意工夫が楽しみです。

プレゼントも!? それが一番楽しみなことの一つです。」

元ネタ : Verletzt es Sie, wenn Sie Helmut Marko "kleiner Japaner" nennt?

https://www.motorsport-total.com/formel-1/news/verletzt-es-sie-wenn-sie-helmut-marko-kleiner-japaner-nennt-22092306

  • ・角田のピットとの会話で思わず発声した「traffic paradise」は造語だがF1界に浸透しつつある。 ・フェラーリのチーム代表は角田のことを「TSUNAMI」と形容して後に謝罪することとなる。

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