はてなキーワード: 祈りの手紙とは
カクヨムに投稿する作家たちがすごいよ。カクヨムはそんなにすごくないよ。
みんな面白い話を考え付くんだなあ。オレとは大違いだよ。
オレが働かなくていいなら、カクヨムだけをよんで人生を浪費して死にたいくらいだよ。
おまえら、日常では普通の人を装って腹の中であんな面白時空を抱え込んで、闇が深いよ。
おれだって、死ぬ気でがんばれば面白いなにかが、作れる、面白い誰かになれると思っていたよ。
頭のいい人がどんな人間でも十年もあれば名作小説がかけるって言ってたよ。
それは本当の事かもしれないけれど、オレは十年かかっても面白小説にならなかったよ。
十年前のアイディアなんて、もう当初の志もわすれて、目的も忘れて、ただ終わらせるために書いては消し書いては消しの賽の河原だよ。
終わりの無い終わり、俺は書けるという自身はいつの間にかなくなって、書いては消すだけが日常になって、書く意味を失った。
数年書かない日々が、オレに書くことを忘れさせてしまった。
数年前の文章をこうして読み返すと、成長の無い陳腐な文章だった。
自分にかかっていた根拠の無い地震という魔法が解けたオジサンというのは、アワレを通り越してミジメとしか言いようが無い。
今日も日雇い。明日の仕事があるかどうかは会社しだい。繁忙期は休みなく働かせるのに、仕事がなくなれば干されて干からびて、お前らで勝手に仕事を探してくださいときたもんだ。
貯金もどんどん減っていき、明日も知れない。希望も見えない。文章も思いつかない。
職探しでカクヨムも読む暇も無い。定期的にやってくるお祈りの手紙の入った履歴書入りの封筒だけが友達。
本当にオレの幸せを祈ってもらえるなら、どれだけ救われたことか。
……カクヨム、もっと読みたいなあ。
家に帰ると、妹と兄が話していた。
「俺だって就活の時は『〇〇を専攻して学んできた僕を採用すれば、御社の〇〇開発にとって大きな利益になります!』って感じのことを言ってた。就活の面接ってのは、そういう事をアピールするもんじゃんよ!」
就活中の妹にアドバイスしようと、自分の就活経験を教えてくれるお兄ちゃん。一見すると、それは妹思いの頼れるお兄ちゃんだ。だがしかし、それは彼の就活が大間違いの繰り返しであった告白でもあった。なのに、本人はその間違いに全く気付かず、自信を持って力説していた。
『〇〇を専攻して学んできた僕を採用すれば、御社の〇〇開発にとって大きな利益になります!』
いかにも軽くて字の大きい無責任な就活本に書いてありそうな台詞だけれど、実は私は就活も採用担当も経験がないので、実際にこんな事を面接で話す就活生がどれだけ居るのかは知らない。案外多いのかもしれない。だが、もしも私が面接官だったとして、たかだか学部生がこんな事を発言したら、どんな意味で言っているのか注意して次の言葉を聞くだろう。その学部生が天下のFラン大学生ともなれば、お祈りの手紙決定だし、しかも大真面目に額面通りの意味で発言しているともなれば、これはもう首を横に振って溜息を吐きたくなってしまうだろう。
そう、就活中の妹に参考にすべしと面接での自分の台詞を力説していたお兄ちゃんは、Fラン大学の学部生だった。しかも、あっちこっちの面接で、大真面目に額面通りの意味で発言していた様子。『あのね、いくら切れる良品だとしても、台所の文化包丁に対して、床の間を飾る役目を期待して日本刀代わりに購入したりはしないでしょ。それと同じで、普通のFラン大学生の学部専攻に対して研究開発を発展させる役目を期待して採用したりはしないんだよ。Fラン大生に期待されるのは別の役目だから、アピールすべきも別のことだよ。文化包丁が自分を床の間を飾るものだとしてアピールしたらちょっとしたコントだよねw』などとは、本人に向かって言えるものではなかった。何故って、そこに含まれる「お兄ちゃんはランクの低い大学」という事実の指摘がレッテル攻撃だと受け取られやすいからだ。
『面接でそんな台詞を疑いもなく繰り返した結果が、リーマン・ショック前の好況かつ団塊世代退職による採用増な状況での就活にも拘らず、手当たり次第片っ端から受けた企業の全てからお祈りの手紙を送られ、妹の就活の頃になっても何が失敗か分からないまま、自分の失敗経験を真似すべき見本としてアドバイスしちゃうお兄ちゃんだよ。その後、アラサーになっても無職で就職の宛もなく、貧しい老親から精一杯の月四万円の小遣いを与えられて年金も保険も親まかせだよ』などとも勿論言わない。事実を並べるだけで攻撃になるからだ。
内定ゼロの妹は「え〜」だの「へぇ〜」だの言いながら、大人しく聞いていた。
一般的に社長や役員などはプロフィールに本名と会社名を書いているので分かりやすい。
一日中チェックしている自分の姿を顧みて、ふとストーカーっぽいなと思った。
会社に連絡を入れ、転職希望であることを伝え、履歴書と職務経歴書などを会社に郵送したころから社長の様子がおかしくなった。
おかしいというか、twitterがまったく更新されなくなったのだ。
ブログでも「心機一転、今日から更新がんばります!」と大きく書いておきながらもう2年以上更新がない。
ここは、きっと新しいもの好きなんだろうと好意的に解釈しておくことにした。
しかしながら私の好意は社長に伝わることはなかった。
つまり面接すら不要ということだ。
おかしいな、応募の条件は十分満たしていたはずなのだが。
というかインターネット企業を公言するわりにメールとか使わないんだな。
と、そこまで考えて気付いた。
ケータイやメールではなく、Skype IDを書いておけば、少なくとも面接できたのかもしれない。
そんな考えが頭を過ぎりながらも、同時に「ずっと待ってたのに。信じてたのに」という思いが交錯する中、私はそっとアンフォローをクリックした。