はてなキーワード: 市川春子とは
私は1985年生まれだが、この映画がプーさんとの初めての出会いだった。
このアメリカ製の映画には、日本語に吹き替えする際に配給会社が何社かあった。
そのため異なるパターンの吹き替え、翻訳が行なわれていたのだ。
やや込み入った話になるが、吹き替えには大まかに二つのパターンがある。
①BVHE版
こちらが現在に連なるプーさんの系譜だ。日本人の多くがこの吹き替えに馴染んでいることだろう。プーさんの声は鷹揚とした例のあれだ。
プーさんの闇の歴史ともいえるのがこちらだ。プーさんは①と比較するとやや衒学的な雰囲気でしゃべる。
この文章を書いていることから明らかなように、私は②で育った。
幼いころ、何度もこの映画を見返した。
大きく異なる部分は以下の通りだ
①ピグレット⇔②こぶた
①オウル⇔②ふくろう
①のほうは御存じおっさんみたいなかんじの声優があてられている。
(私は声優とか詳しくないしほとんどこだわりもないが、ここだけは②のほうが優れているのではないかと今でも思う。)
私はマイナーな方の吹き替えで育ったせいで、小学校の時に疎外感を味わったことがある。
しかし、ピグレットが何なのか解らなかったし、ラビットは何となくわかったがオウルも最初どのキャラのことか全然わからなかった。
私はみんながマガジンで『ゲットバッカーズ』や『GTO』を見ていた時、
私は週刊少年チャンピオンで『オヤマ!菊乃助』や『おまかせ!ピース電気店』を見る少年になってしまった。
ジャンプで言うと『ワンピース』は流し見て『封神演義』ばかり何度も見返した。
音楽もみんなが『175ライダー』や『ケツメイシ』を聴いていた時、『ナンバーガール』や『真空メロウ』を聴いていた。
他の分野についてもだいたいこんな感じだ。
見てわかる通り、ヴィレバンで個性を発揮する程度の大したことのない「こじらせ」なんだけど、
私のプーさん(というかこぶた)は、確実に、私の物の見方を変えたんだ。
(漫画名と作者名とで比較の俎上に挙げているのは勿論敢えてだ)
どっちかを否定するのではなくどちらも楽しめる身体であることが、漫画を読むうえでは重要なんではないだろうか。
何が言いたいかというと、漫画を読んでいる人の中には「市川春子」的なものを崇めて、ことさらに「テラフォーマーズ」的なものを否定する向きが結構あるということだ。
まぁわかる。それはまぁわかるんだ。どちらが芸術的か、高尚か、商業主義的か、俗っぽいか…こういう議論は結構目にする。ただこれに関してはこの文では措く。超措く。措いておく。
でだ。どっちも楽しめたほうが最強ではないか、と思うのだ。
二つの漫画は、どっちがいいとかどうとかあるだろうが、まぁかなりタイプの違う漫画だと思う。漫画の宇宙のかなり離れたところというか、全然違う物質で形成されているというか。
だからこそ、二つの漫画をちゃんと読める身体を持っていないと、漫画宇宙の統一理論にはたどり着けないのではないだろうか。
漫画通(漫画読みというのか?)を気取る、装うのならば「市川春子」的なものを崇めるだけの身体では不充分なのだ。同時に「テラフォーマーズ」を充分に楽しめる身体が必要なのだ!
――この文章を21位の開紀に捧げる。
で前四季賞取った時から好きだった人が読みきりを書いていて、すごいいい話だったんだ。余裕で10回は読み返した。「ロリ」「ナルシスト」のところの掛け合いとか大好きだ。だからなるたけこのままちびちびと読みきりで短編とか書いて欲しいんだけど(長編向きの人ではないと勝手に思ってる)、アンケとか出したら効力あるのかな?ファンレターとかはちょっと恥ずかしいんだ。でもこのまま消えてしまったら物凄く寂しい。いや、面白いからそんなことないとは思うんだけどね!後悔しないようにできるだけなんかしておきたいとか思うんだ。ファンレターとかって何書いたらいいんだろう。とにかく良かった。面白かったとしか言えないんだ。